JPH0118967B2 - - Google Patents

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JPH0118967B2
JPH0118967B2 JP57205788A JP20578882A JPH0118967B2 JP H0118967 B2 JPH0118967 B2 JP H0118967B2 JP 57205788 A JP57205788 A JP 57205788A JP 20578882 A JP20578882 A JP 20578882A JP H0118967 B2 JPH0118967 B2 JP H0118967B2
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JP
Japan
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less
rolling
steel
cooling
slab
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Application number
JP57205788A
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JPS5996218A (ja
Inventor
Yasubumi Fujishiro
Yasuo Ootani
Tamotsu Hashimoto
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP20578882A priority Critical patent/JPS5996218A/ja
Publication of JPS5996218A publication Critical patent/JPS5996218A/ja
Publication of JPH0118967B2 publication Critical patent/JPH0118967B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/02Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、寒冷地向けラインパイプ用として
好適な、二相系低炭素強靭高張力鋼板を圧延のま
まで製造する方法に関するものである。 近年、世界のエネルギー需要の増大により、ア
ラスカ、カナダ、北極圏、シベリア、及び北海等
の苛酷な気象条件の地にも、大規模な油田、天然
ガス田が発見され、それを開発するための輸送用
鋼管(ラインパイプ)の需要も大幅に増加してき
ている。そして、これら寒冷地向けラインパイプ
或いは深海用海底ラインパイプには、単に苛酷な
自然条件に耐えるというだけではなく、輸送効率
向上のために、更なる高強度化(ASTM規格の
X−70〜80、或いはX−100級)、並びに厚肉化が
要求されるようになつてきた。 従来、高強度で高靭性、特に低温靭性に優れた
ラインパイプ用鋼を得るには、溶接性を考慮して
VやNbをわずかだけ添加するに止めた低炭素当
量の低合金鋼を制御圧延し、その組織をフエライ
トパーライト化することが実施されていたが、こ
のような従来のフエライトパーライト鋼では、な
お強度が不足するため、かかる要求を満たすこと
ができなかつたのである。 そこで、上述のようなラインパイプの要求に応
ずる対策として、例えば特公昭57−4688号公報、
或いは特開昭55−100924号公報にも示されるよう
に、焼入れ性を向上し高強度を得るためにTi−
B処理した鋼を、制御圧延によつてベイナイト鋼
とし、この低温変態組織の硬質・高強度特性を活
用する方法も試みられているが、この方法によれ
ば、低N化又は厳密な条件によるTi添加が必要
となり、必ずしも容易な製造方法ではなく、高強
度化にもいま一つ限界があつた。 ところで、一般に、鋼の焼入れ性を向上するた
めに添加されるB成分は鋼中のN分との親和力が
強いので、B処理を施す(Bを添加する)場合に
は、Ti−B処理やAl−B処理の如くTi或いはAl
を同伴させて、NをTiやAlで固定する必要があ
る。そして、通常行なわれるTi−B処理の場合
には、極く微量のTiが上記のようなN固定作用
を果すものであり、また、この微量Tiによつて
形成される微細なTiNが溶接熱影響部の靭性改
善作用を示すということから、添加するTiの量
を、鋼中のN量との関係で、例えば、 −0.01≦Ti(%)−3.4N(%)≦0.02、 或いは、 0≦Ti(%)−3.4N(%)≦0.01、 等のように微妙に調整しなければならないと言つ
たような、面倒な制約が必要であつた。数万トン
のオーダで大量生産するラインパイプ用鋼にとつ
ては、このようなことは製鋼技術管理の面におけ
る重大な問題であり、この点でも上記各公報に記
載のようなTi−B処理鋼は工業上満足できるも
のではなかつたのである。 本発明者等は、上述のような観点から、良好な
溶接性を備えた低炭素当量の組成でありながら
も、高強度と高靭性とを兼備し、苛酷な条件下で
のラインパイプ用に供しても十分に満足し得る高
張力鋼を、TiとNとの関係における複雑な制限
等を要することなく製造すべく種々の実験・研究
を繰返した結果、Nb、及びB並びにTiを添加し
て強度不足を補つた低炭素・低合金鋼を比較的低
温に加熱して、粗圧延時にγ粒を再結晶させる
と、B成分の粒界偏析が生じて焼入れ性が向上
し、これを更に特定の条件で制御圧延すると、細
粒のフエライトとマルテンサイトの二相組織とな
り、Ti添加量の格別な制御を行うことなく、極
めて高い強度と優れた靭性とを兼ね備えた鋼板が
得られることを見出したのである。 しかしながら、実験室的試験結果から得られた
上記知見に基づいて実操業による試験・検討を続
けている過程で、実験室的な薄スラブからの圧延
の場合には、確かに上記のような方法で強度並び
に靭性の優れた高張力鋼板を得ることができるけ
れども、実際の厚スラブの圧延では強度の点で十
分に満足できる鋼板が得られないという問題に遭
遇したのである。 そこで、本発明者等は、その原因を究明すべく
更に研究を重ねたところ、 (a) 実験室的な薄スラブの圧延では、粗圧延後の
冷却速度が速く、仕上圧延までの間に冷却待ち
時間がほとんど無いのに対して、実際の厚スラ
ブ圧延では、板材圧延にしても、ホツトコイル
圧延にしても、粗圧延と仕上圧延との間に比較
的長い冷却待時間が存在し、この間は、通常、
空冷或いは場合により一部水シヤワーを施すこ
ともあるが、いずれにしても徐冷となつてしま
うので、粗圧延の際に粒界に偏析した固溶Bが
BNとして析出してしまい、仕上圧延後の冷却
過程での有効Bが極めて少なくなるので、著し
く焼入れ性が低下して所望のマルテンサイトを
得られなくなること、 (b) そこで、粗圧延終了から仕上圧延までの間
を、冷却速度:7℃/sec以上の加速冷却とす
ると、N含有量が0.0010〜0.0050%の範囲内で
あれば、上述のように多量のBN析出が抑制さ
れて固溶B量及び固溶Nb量が増加し、Ti含有
量の少ないときはもちろん、TiがNの3.4倍以
上添加された場合にも確実に高強度化の効果が
認められ、従来法におけるように、Tiによる
Nの固定を平衡論的に解釈することがこの場合
には当てはまらないこと、 (c) 仕上圧延における未再結晶γ域での圧延はB
の有効活用には必ずしも効果的ではないが、上
記の圧延中間温度域(粗圧延と仕上圧延の間)
の加速冷却に加えて、仕上圧延をBNの析出し
にくい850℃以下で行い、かつ微細αの析出促
進を行うと、未変態γ部には溶質原子が濃縮さ
れて焼入れ性が増大するので、フエライトとマ
ルテンサイトの二相鋼を作つても、必ずしもB
の効果を弱める結果にならないこと、 以上(a)〜(c)に示す如き新たな知見を得るに至つ
たものである。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
であつて、C:0.005〜0.050%、Si:0.5%以下、
Mn:1.2〜3.0%、Nb:0.01〜0.18%、Ti:0.005
〜0.040%、B:0.0002〜0.0020%、N:0.0010〜
0.0050%、sol.Al:0.01〜0.06%を含有するととも
に、さらに必要に応じて、 (a) Cu:0.5%以下、Cr:0.5%以下、 Mo:0.5%以下、Ni:1%以下、 Co:1%以下、V:0.15%以下、 Zr:0.15%以下、 のうちの1種または2種以上、 (b) La、Ce、及びCaのうちの1種または2種以
上(2種以上の場合は合量で):0.005%以下、 以上(a)および(b)のいずれか、または両方を含有
し、残りがFeと不可避不純物からなる成分組成
の鋼を、1000〜1150℃に加熱後、950℃以上の温
度域にて粗圧延を行い、続いてスラブの冷却速度
が7℃/sec以上となるような加速冷却にて該ス
ラブを850℃以下にまで冷却してから、該温度域
での累積圧下率が50%以上となるような圧延を施
すとともに780〜600℃で圧延を終了し、ついで空
冷又は水冷することにより、微細なフエライトと
マルテンサイトから成る二相混合組織を生成せし
め、圧延のままで極めて高い靭性と強度とを兼備
した高張力鋼板を得ることに特徴を有するもので
ある。 なお、二相混合組織を有する高強度熱延鋼板を
得るために、圧延終了後、フエライトが生成する
温度域まで徐冷してフエライトを生成させた後急
冷する方法が知られているが、この高強度熱延鋼
板の製造方法にも本発明法を活用することが可能
であり、これにより、更に高グレードの高強度熱
延鋼板を製造することが可能である。 また、従来の厚板圧延においても、圧延能率の
点から粗圧延終了から仕上圧延開始までの間を水
冷することがあるが、通常の冷却法ではBN析出
の抑制が不十分であつて、この発明におけるよう
な効果を得ることができないものである。 ついで、この発明の方法において、鋼の成分組
成、加熱温度、粗圧延温度、スラブ冷却速度、仕
上圧延温度、仕上圧延における累積圧下率、及び
仕上圧延終了温度を上述のように限定した理由を
説明する。 (A) 鋼の成分組成 C C成分には、鋼の強度を確保する作用があ
るが、その含有量が0.005%未満では前記作
用に所望の効果が得られないので高強度鋼を
得ることができず、一方0.050%を越えて含
有させると、島状マルテンサイトの増加によ
る母材及び溶接部の靭性劣化を招くようにな
ることから、その含有量を0.005〜0.050%と
定めた。 Si Si成分は、鋼の脱酸剤として有効な成分で
はあるが、その含有量が0.5%を越えると介
在物が増加して溶接性を劣化するようになる
ことから、その含有量を0.5%以下と定めた。 Mn Mn成分には、母材及び溶接部の強度並び
に靭性を向上する作用があるが、その含有量
が1.2%未満では前記作用に所望の効果を得
ることができず、一方3.0%を越えて含有さ
せると、島状マルテンサイトの増加により靭
性劣化、さらにはMnの偏析増加により耐水
素誘起割れ性の劣化を来たすようになること
から、その含有量を1.2〜3.0%と定めた。 Nb Nb成分には、結晶粒を微細化し、析出に
よつて鋼の強度を向上する作用があるが、そ
の含有量が0.01%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方0.18%を越えて含有さ
せると溶接性を劣化することとなるので、そ
の含有量を0.01〜0.18%と定めた。 Ti Ti成分には、スラブ加熱時のγ粒粗大化
を抑制したり、溶接部組織を微細化する作用
があるが、その含有量が0.005%未満では前
記作用に所望の効果が得られず、一方0.04%
を越えて含有させると溶接熱影響部(HAZ)
靭性を劣化するようになることから、その含
有量を0.005〜0.04%と定めた。 N N成分には、Ti成分並びにAl成分とそれ
ぞれTiN及びAlNを形成し、スラブ加熱時
のγ粒成長を抑制する作用があるが、その含
有量が0.0010%未満では前記作用に所望の効
果が得られず、一方0.0120%を越えて含有さ
せると溶接熱影響部(HAZ)靭性を劣化す
るようになることから、その含有量を0.0010
〜0.0120%と定めた。なお、鋼成分としてB
を添加した場合には、N含有量が0.0030%未
満であると低温靭性を損なうベイナイト組織
が形成されて靭性の劣化を来たすので、その
含有量を0.0030〜0.0120%とするのが好まし
い。 sol.Al sol.Al成分には、鋼の脱酸作用があるほ
か、前述のようにN成分とAlNを形成して
スラブ加熱時のγ粒成長抑制作用もあるが、
その含有量が0.01%未満では前記作用に所望
の効果が得られず、一方0.06%を越えて含有
させると溶接熱影響部の靭性を劣化するよう
になることから、その含有量を0.01〜0.06%
と定めた。 B B成分は、島状マルテンサイト生成を助長
して鋼の強度を向上させる作用を有している
が、その含有量が0.0002%未満では前記作用
に所望の効果が得られず、一方0.0020%を越
えて含有させると母材並びに溶接熱影響部の
靭性を劣化するようになるので、その含有量
を0.0002〜0.0020%と定めた。 Cu、Cr、Mo、Ni、Co、V、及びZr これらの成分には、いずれも鋼の強度及び
靭性を向上させる作用があるので、これらの
特性をさらに向上させる場合に必要に応じて
含有せしめられるものであるが、Cu成分に
あつては、0.5%を越えて含有させるとスラ
ブに熱間割れが発生し易くなり、またその他
の成分にあつては、それぞれCr:0.5%、
Mo:0.5%、Ni:1%、Co:1%、V:
0.15%、及びZr:0.15%を越えて含有させる
と、溶接部、あるいは母材と溶接部の靭性が
劣化するようになることから、その含有量
を、それぞれCu:0.5%以下、Cr:0.5%以
下、Mo:0.5%以下、Ni:1%以下、Co:
1%以下、V:0.15%以下、Zr:0.15%以下
と定めた。 La、Ce、及びCa これらの成分には、靭性劣化をもたらす鋼
中介在物を球状化する作用があるので、鋼の
靭性をさらに向上させる場合に必要に応じて
添加されるものであるが、0.05%を越えて含
有させると鋼の熱間加工性が劣化することか
ら、その含有量を0.05%以下と定めた。 なお、不可避不純物として混入されるP及
びS分は、良好な低温靭性を確保するために
は少ないほど好ましく、できればP:0.010
%以下、S:0.008%以下とすることが推奨
される。 (B) 加熱温度 圧延の際の加熱温度が1150℃を越えると、ス
ラブ加熱時のγ粒粗大化によつて圧延組織も粗
大なものとなり、鋼板の靭性を劣化することと
なる。一方1000℃より低い温度であると、スラ
ブ製造工程で生成したBN及びNbNの分解が不
十分であり、圧延終了後の固溶B、固溶Nbの
量を十分に確保できなくなつて強度低下を来た
すことから、その温度を1000〜1150℃と定め
た。 (C) 粗圧延温度 950℃以上の温度域での粗圧延によつて、γ
の再結晶、細粒化が促進され、鋼板靭性が向上
するうえ、この温度域であれば多量のBN、
NbNの析出が抑制されて、圧延後の鋼板の焼
入れ性が大きく低下しないものであるが、粗圧
延温度が950℃未満ではγ粒の細粒化が生じに
くく、圧延組織に粗大なベイナイトを生成して
靭性劣化を来たすようになることから、その温
度を950℃以上と定めた。 (D) スラブの冷却速度 粗圧延と仕上圧延間のスラブの冷却速度が7
℃/secより小さいと、十分な固溶Bが得られ
ず、強度の低下を招くようになることから、冷
却速度を7℃/sec以上と定めた。なお、この
ような冷却速度を得る手段としては、例えばス
ラブに水スプレーを施す方法等が採用できる。 第1図は、粗圧延後の空冷材と水スプレー材
との強度を比較した図表であるが、第1図から
も、空冷したものに比して水スプレーしたもの
の強度が格段に高いことが明白である。 (E) 仕上圧延条件 仕上圧延は、850℃以下で、累積圧下率:50
%以上の圧延を行い、780〜600℃で終了しなけ
ればならないが、この温度域での圧延ではBN
が析出しにくく、焼入れ性をほとんど低下する
ことがない。圧延温度が850℃を越えると、
BNの析出が促進されて強度低下を来たすこと
となり、また、圧下率が50%より小さいと十分
な微細αが得られず、靭性を劣化することとな
る。そして、圧延終了温度が780℃よりも高い
場合には圧延組織が十分に細粒とならず、鋼板
の強度及び靭性を劣化することとなり、一方、
圧延が600℃よりも低い温度で終了すると島状
マルテンサイト量が減少し、また析出したフエ
ライトを加工することにもなるので、やはり鋼
板の強度並びに靭性を劣化する。以上のような
理由から、仕上圧延条件を上記のように定め
た。 つぎに、この発明を実施例により、比較例と対
比しながら具体的に説明する。 実施例 1 まず、真空溶解によつて、C:0.040%、Si:
0.30%、Mn:1.91%、P:0.005%、S:0.004
%、Nb:0.046%、Ti:0.010%、B:0.0019%、
N:0.0036%、sol.Al:0.035%、Fe及びその他の
不純物:残り、から成る鋼を溶製した。 つぎに、この鋼を用いて、第1表に示されるよ
うな条件で板材を製造した。なお、粗圧延と仕上
圧延との間の冷却速度が8℃/secである本発明
方法1〜9では、冷却を水スプレーによつて行
い、
【表】 (注) *印は、本発明の範囲を外れていることを示す

冷却速度が1℃/secである比較法10〜18では
空冷又は徐冷によつて冷却を行つた。 このようにして得られた鋼板について、その機
械的性質を調べたところ、同じく第1表に示され
るような結果が得られた。そして、第1図はこの
結果の一部をもとにして作成されたものである。 第1表及び第1図からも明らかなように、本発
明方法1〜9による鋼板は優れた強度と靭性を兼
ね備えているのに対して、冷却速度が遅い比較法
10〜18によつて製造された鋼板は、前記特性のい
ずれか、又は両方が劣つているとの結果が得られ
た。 実施例 2 真空溶解もしくは通常の方法によつて、第2表
に示されるような化学成分組成の本発明対象鋼
〜、及び比較鋼〜〓〓を溶製した。 ついで、それぞれの鋼を1050℃に加熱してから
粗圧延を施し、温度:960℃で粗圧延を終了した
後、直ちに水スプレーによる加速冷却を行つた。
このときの冷却速度は10℃/secであつた。
【表】
【表】
【表】 (注) ※印は、本発明範囲から外れていること
を示す。
【表】
【表】 スラブの温度が840℃に達してから仕上圧延を
旋し、620℃の温度で圧延を終了した。850℃以下
での仕上圧延の累積圧下率は85%であり、仕上板
厚は12.7mmであつた。 仕上圧延終了後直ちに、再度の水スプレーによ
る、冷却速度:10℃/secの加速冷却を行い、室
温まで降温した。 このようにして得られた各鋼板について、その
機械的性質を調べたところ、第3表に示されるよ
うな結果が得られた。 第3表に示される結果からも明らかなように、
本発明方法〜〓〓によつて得られた鋼板は良好な
「強度−靭性バランス」を示すのに対して、化学
成分組成が本発明の範囲から外れた鋼を使用した
比較法〓〓〜〓によつて得られた鋼板は、強度或い
は靭性値が所望の値を示していないことがわか
る。 上述のように、この発明によれば、圧延のまま
でも、極めて優れた靭性と高強度とを示し、しか
も溶接性にも優れた鋼板を、格別に複雑な処理操
作を要することなく、低コストで得ることがで
き、苛酷な条件下でのラインパイプ等に使用して
極めて満足できる結果が得られるなど、工業上有
用な効果がもたらされるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、粗圧延終了から仕上圧延までの間を
空冷又は徐冷した鋼材と水スプレーした鋼材との
強度を比較した図表である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.005〜0.05%、 Si:0.5%以下、Mn:1.2〜3%、 Nb:0.01〜0.18%、Ti:0.005〜0.04%、 B:0.0002〜0.002%、 N:0.001〜0.005%、 sol.Al:0.01〜0.06%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
    成(以上重量%)を有する鋼を、 1000〜1150℃に加熱後、950℃以上の温度域に
    て粗圧延を行い、中間厚みのスラブとし、 続いてスラブの冷却速度が7℃/sec以上とな
    る加速冷却にて該スラブを850℃以下にまで冷却
    した後、 累積圧下率が50%以上にして、圧延終了温度が
    780〜600℃の条件で仕上圧延を行い、 最終的に空冷又は水冷することにより、微細な
    フエライトとマルテンサイトから成る二相混合組
    織を生成せしめることを特徴とする高強度高靭性
    高張力鋼板の製造方法。 2 C:0.005〜0.05%、 Si:0.5%以下、Mn:1.2〜3%、 Nb:0.01〜0.18%、Ti:0.005〜0.04%、 B:0.0002〜0.002%、 N:0.001〜0.005%、 sol.Al:0.01〜0.06%、 を含有し、さらに、 Cu:0.5%以下、Cr:0.5%以下、 Mo:0.5%以下、Ni:1%以下、 Co:1%以下、V:0.15%以下、 Zr:0.15%以下、 のうちの1種または2種以上、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
    成(以上重量%)を有する鋼を、 1000〜1150℃に加熱後、950℃以上の温度域に
    て粗圧延を行い、中間厚みのスラブとし、 続いてスラブの冷却速度が7℃/sec以上とな
    る加速冷却にて該スラブを850℃以下にまで冷却
    した後、 累積圧下率が50%以上にして、圧延終了温度が
    780〜600℃の条件で仕上圧延を行い、 最終的に空冷又は水冷することにより、微細な
    フエライトとマルテンサイトから成る二相混合組
    織を生成せしめることを特徴とする高強度高靭性
    高張力鋼板の製造方法。 3 C:0.005〜0.05%、 Si:0.5%以下、Mn:1.2〜3%、 Nb:0.01〜0.18%、Ti:0.005〜0.04%、 B:0.0002〜0.002%、 N:0.001〜0.005%、 sol.Al:0.01〜0.06%、 を含有し、さらに、 La、Ce、及びCaのうちの1種または2種以上
    (2種以上の場合は合量で):0.05%以下、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
    成(以上重量%)を有する鋼を、 1000〜1150℃に加熱後、950℃以上の温度域に
    て粗圧延を行い、中間厚みのスラブとし、 続いてスラブの冷却速度が7℃/sec以上とな
    る加速冷却にて該スラブを850℃以下にまで冷却
    した後、 累積圧下率が50%以上にして、圧延終了温度が
    780〜600℃の条件で仕上圧延を行い、 最終的に空冷又は水冷することにより、微細な
    フエライトとマルテンサイトから成る二相混合組
    織を生成せしめることを特徴とする高強度高靭性
    高張力鋼板の製造方法。 4 C:0.005〜0.05%、 Si:0.5%以下、Mn:1.2〜3%、 Nb:0.01〜0.18%、Ti:0.005〜0.04%、 B:0.0002〜0.002%、 N:0.001〜0.005%、 sol.Al:0.01〜0.06%、 を含有し、さらに、 Cu:0.5%以下、Cr:0.5%以下、 Mo:0.5%以下、Ni:1%以下、 Co:1%以下、V:0.15%以下、 Zr:0.15%以下、 のうちの1種または2種以上と、 La、Ce、及びCaのうちの1種または2種以上
    (2種以上の場合は合量で):0.05%以下、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組
    成(以上重量%)を有する鋼を、 1000〜1150℃に加熱後、950℃以上の温度域に
    て粗圧延を行い、中間厚みのスラブとし、 続いてスラブの冷却速度が7℃/sec以上とな
    る加速冷却にて該スラブを850℃以下にまで冷却
    した後、 累積圧下率が50%以上にして、圧延終了温度が
    780〜600℃の条件で仕上圧延を行い、 最終的に空冷又は水冷することにより、微細な
    フエライトとマルテンサイトから成る二相混合組
    織を生成せしめることを特徴とする高強度高靭性
    高張力鋼板の製造方法。
JP20578882A 1982-11-24 1982-11-24 二相系低炭素強靭高張力鋼板の製造方法 Granted JPS5996218A (ja)

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