JPS6025791Y2 - 交互閉成スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、２回路を交互に閉成する構成の交互閉成スイ
ッチに係り、特には自動車におけるパワーウィンド開閉
操作用のスイッチ等に好適する交互閉成スイッチに関す
るもので、その目的とするところは、部品点数の削減及
びこれに伴う組立作業の簡単化を図ることができて製作
コストの低減化を実現でき、しかも全体の小形化をも可
能になし得るという効果を奏する交互閉成スイッチを提
供するにある。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

図において、１は矩形容器状をなすスイッチ基台たる例
えはプラスチック製のスイッチケースであり、その底部
壁には、その中央部にこれを上下に貫通する如くにして
横断面切欠円状の軸孔２ａを内部に有する円筒状部２が
形成されていると共に、該円筒状部２を挾んでスイッチ
ケース１の長手方向に対向した部位に夫々第１のボス部
３及び第２のボス部４が上方に向けて一体に突出形成さ
れている。

尚、上記円筒状部２の上方への突出部基部には下方に向
かって漸次径大となる環状のテーバ部５が形成されてい
ると共に、第１及び第２のボス部３及び４にはこれらを
上下に貫通するリベット六〇及び７が夫々穿設されてい
る。

８は矩形状の基板８ａ及びこの基板８ａの対向両側辺部
から夫々折曲により延出形成された一対のＬ字状板８ｂ
、８ｃを有する導電性板材製の接続板で、この接続板８
は、上記基板８ａに形成された円孔８ｄを前記円筒状部
２外周に遊挿すると共に、上記各り字状板８ｂ及び８ｃ
の先端部位を夫々前記第１及び第２のボス部３及び４上
に載置状態になすことにより、該第１及び第２のボス部
３及び４間に架設状態になされ、且つこの状態で後述の
ようにして固定されている。

９は燐青銅板等導電性を備えた弾性板製の第１の接点板
で、これは比較的長尺な可動接片１０及びこれと略直交
する方向に指向された押え片１１を一体に有するＬ字状
に形成されている。

また、１２は上記第１の接点板９と同一材質で且つ同一
形状に形成されて可動接片１３及び押え片１４を有する
第２の接点板であり、斯かる第１及び第２の接点板９及
び１２は、以下に述べるようにして本体ケース１内に配
設されている。

即ち、第１及び第２の接点板９及び１２を第５図に示す
如く全体として矩形枠状となるように組も合わせて互に
対称的に配置すると共に、この状態で各押え片１１及び
１４を夫々前記接続板８のＬ字状板８ｂ及び８ｃ上に載
置せしめ、しかる後に導電性リベット１５を、押え片１
１とＬ字状板８との重ね合せ部及び前記リベット穴６を
貫通せしめてかしめ付け、以て該押え片１１をＬ字状板
８ｂと共に第１のボス部３に固着すると共に、これと同
様に導電性リベット１６を、押え片１４とＬ字状板８ｃ
との重ね合わせ部及び前記リベット穴７を貫通せしめて
かしめ付け、以て該押え片１４をＬ字状板８ｃと共に第
２のボス部４に固着する。

このようにして、第１及び第２の接点板９及び１２は、
接続板８を介して電気的に接続された状態でもって該接
続板８と共に第１及び第２のボス部３及び４間に配設固
定されるものであり、この場合、該第１及び第２の接点
板９及び１２の各押え片１１及び１４の先端部を夫々相
手方向の可動接片１３及び１０に対して上方から圧接さ
せるように構成して該可動接片１３及び１０の振動を規
制するようにしている。

一方、１０ａ及び１３ａは前記可動接片１０及び１３の
各先端部下面に固着された可動接点、１７及び１８は本
体ケース１の底壁部における前記可動接点１０ａ及び１
３ａに下方から対向する部位に配設固定された一対の固
定接点である。

１９は押圧子たる操作ノブで、これは、本体ケース１の
対向側壁１ａ、１ｂ中央部における各上端部間に架設さ
れたピン２０を介して該本体ケース１に回動可能に枢支
され、その下端部には前記各可動接片１０及び１３の夫
々の可動接点１５及び１６寄り部位に当接する一対の押
圧突起２１及び２２が垂下突設されている。

また上記操作ノブ１９の下端部には第２図及び第３図中
左右方向に延びるストッパ用の鍔部２３．２４が突出形
成されている。

２５は前記軸孔２ａに回り止め状態で上下動可能に挿通
された軸部２５ａ及びこれの上端に連結された矩形板状
の受は座２５ｂから戒るばね受は部材で、このばね受は
部材２５は、前記円筒状部２に予め遊挿された圧縮コイ
ルばね２６により常時上方へ付勢されていて、その受は
座２５ｂの平坦上面を前記操作ノブ１９の平坦な下面に
圧接させており、以て該操作ノブ１９を、上記圧縮コイ
ルばね２６のばね力によって第２図に実線で示す中立位
置に常時付勢するようにしている。

尚、上述の場合において、圧縮コイルばね２６は、その
下端部が前記テーパ部５に嵌着され、以て組立作業時に
おいて容易に脱落しないように構成されている。

また、前記受は座２５ｂの上面には前記ピン２０に当接
する溝部２５ｃが形成されていると共に、該溝部２５ｃ
内にはピン２０の中央部に形成された径小部２０ａに当
接する突起２５ｄが形成されている。

２７は下面開放形の矩形容器状をなす例えばゴム製のカ
バーで、これはその中央部に有する透孔２７ａが前記操
作ノブ１９外周に鍔部２３，２４の上方に位置して形成
された溝１９ａに嵌め込まれ、且つこの状態で本体ケー
ス１の上部をうように設けられている。

上記構成によれば、操作ノブ１９を中立位置から異なる
方向へ交互に回動させることにより、その押圧突起２１
及び２２が交互に可動接片１０及び１３を押下げるから
、該可動接片１０及び１３先端の可動接点１０ａ及び１
３ａが夫々に対向して固定接点１７及び１８に交互に圧
縮され、以て２回路を交互に閉成することができる。

この場合各可動接片１０及び１３の復帰時においてこれ
らは押え片１１及び１４により上方への移動が阻止され
て自由振動を起こさないように規制される。

ところで従来においては、可動接片と押え片とを別部材
から構成するようにしていたので、結果的に２個づつ可
動接片及び押え片を必要として部品点数が多くなる欠点
があり、しかもこれに伴って合計４個の部品をスイッチ
基台に対し個々に固着しなければならないからその組立
作業が煩雑化し、その上、上記固着のために多数のリベ
ット等を必要として一層郡部品数が多くなってしまうも
のであった。

また、リベット等を固着するためのスペースを多く必要
として全体が大形化する欠点もあった。

これに対して上記実施例によれば、可動接片１０及び押
え片１１を一体化した第１の接点板９を設けると共に、
可動接片１３及び１４を一体化した第２の接点板１２を
設ける構成として部品点数を減少させたから、これらを
スイッチケース１に対して２個のリベット１５．１６に
より固着でき、以て組立作業の簡単化を図ることができ
る。

また、リベット１５．１６の固着用スペースを従来に比
して小さくてきるから全体の小形化も図り得る。

尚、本考案は上記し且つ図面に示す実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形し
て実施することができる。

本考案によれば以上の説明から明らかなように、部品点
数の削減及びこれに伴う組立作業の簡単化を図ることが
でき、以て製作コストの低減化を実現できると共に、全
体の小型化をも可能になし得て実用上極めて有益な交互
閉成スイッチを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示腰第１図は斜視図、第２図
は第１図の■−■線に沿った断面図、第３図は第１図の
■−■線に沿った断面図、第４図は第１図のＩＶ−ＩＶ
線に沿った断面図、第５図は第４図の■−■線に沿った
断面図である。 図中、１はスイッチケース（スイッチ基台）、９は第１
の接点板、１０及び１３は可動接片、１１及び１４は押
え片、１２は第２の接点板、１７及び１８は可動接点、
１９及び２０は固定接点、２１は操作ノブ（押圧子）を
示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 夫々可動接片及びこれと略直交する方向に指向された押
   え片を一体に有するＬ字状に形成され且つ全体として矩
   形枠状となるように組み合わされて互に対称的に配置さ
   れ前記押え片側がスイッチ基台に固着された弾性板製の
   第１及び第２の接点板と、前記スイッチ基台に前記第１
   及び第２の接点板の各可動接片先端部に固着された可動
   接点と夫々対向するように配設された一対の固定接点と
   、前記第１及び第２の接点板の各可動接片を交互に押圧
   する押圧子とを備え、前記第１及び第２の接点板の各押
   え片を夫々相手方の可動接片に対して上方から圧接させ
   るようにしたことを特徴とする交互閉成スイッチ。