JPS6025130B2 - 鍋 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は鍋に係り、熱伝導性の低い把手の材質に関する
。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

従来の鍋の把手の握りの部分や、蓋のつまみはベークラ
イト等の断熱性の材質で形成したものと、全体をアルミ
ダーィキャスト製にしたものとがあるが、前者は素手で
把持することは出来るが、断熱性村が熱や衝撃に弱く、
焦げたり、破損したりし易く、このため鍋本体が無傷の
まま把手やつまみの損傷により鍋の使用が不便になり、
更に体裁も悪く、又後者は熱や衝撃には強いが熱伝導度
が高いため、素手で把持することが出来ず、その都度手
袋やふきん等を用いる必要があって煩わしいという欠点
があった。

さらに、アルミニウムに比べて熱伝導率の低いステンレ
ス鋼を用いることも考えられステンレス鋼製の丸榛をＵ
字型に屈曲したものを取付けたものもあるが把持部分が
不安定で重量部を把持し‘こくいという欠点がある。〔
発明の目的〕本発明は上述の問題に鑑し、鍋本体に鋳造
ステンレス鋼よりなる把手を取付け把手が熱、衝撃等に
対して丈夫でかつ把持し易い形状で熱し難く、素手でも
把持し得るようにしたものである。

〔発明の概要〕本発明は鍋本体に鋳造ステンレス鋼より
なる把手を取付けたことにより把手を熱、衝撃等に対し
て堅牢で熱伝導率が低く、かつ任意の形状に形成し得る
ようにしたものである。

〔発明の実施例〕

次に本発明の実施の一例を説明する。

１は鍋本体で、アルミニウム約９９％、鉄、マグネシウ
ム、銅、ニッケル、シリコンその他よりなるアルミニウ
ム合金で厚さは０．６肌〜４肋である。

この鍋本体１の内外面には厚さ２０ｒ〜５０仏の階黄褐
色に発色したビツカース硬度２００〜６００の陽極酸化
皮膜が形成されている。２は把手で、ステンレス鋼をイ
ンベストメントキヤステイングによって鋳造したもので
ある。

インベストメントキヤステイングによる把手２の鋳造は
次のようにして行なわれる。｛ａー ワツクスを所定の
形状の金型に入れてろう模型を作る。

【ｂー ろう模型を適当な支持材に支持させるとともに
この支持材が湯の注入路の原型となるように組立てる。

‘ｃ｝ 組立てたろう模型及び支持材を耐火乳液に浸し
、その上に砂をふりかけて被覆する。この作業を繰返し
てろう模型及び支持材の表面に耐火物の層を形成する。
‘ｄ｝ 全体を加熱してろう模型及び支持材を港出する
。‘ｅ’残った耐火物層よりなる鋳型を高温で焼成する
。

〔ｆ｝ 焼成された鋳型を加熱しこれに後述のステンレ
ス鋼の化学組成を有する溶融金属を注入して鋳造する。
■ 鋳型を除去して、所定の形状の把持部３と取付部４
が一体に形成された鋳造ステンレス鋼よりなる把手２を
得る。以上のようにして得られ鋳造ステンレス鎚よりな
る把手２は、この取付部４が前記鍋本体１にリベット５
で固定される。

次に６は蓋体で、アルミニウム製、ステンレス鋼製、又
はガラス製であり、把手２と同じ材質の鋳造ステンレス
鋼よりなるつまみ７が取付けられている。

尚鋳造ステンレス鋼把手２の化学成分及び機械的性質は
表１、表２のとおりである。

表 １ 表 ２ Ａ；暁鈍、Ｎ；焼準、Ｑ；暁入、Ｔ；焼戻し、Ｓ；固溶
化※；×１０‐２ Ｃａｌイか〆ｓぐｃ／℃、於１００
℃。

更に本発明に用いられる鋳造ステンレス鍵の熱伝導率を
他の金属と比較すると表３の遜りである。表 ３ 上記表３より、鋳造ステンレス鋼よりなる把手２及びつ
まみ７はアルミニウムに比べて熱伝導率が略１／４であ
り極めて低いことがわかる。

〔発明の効果〕本発明によれば、鍋本体に鋳造ステンレ
ス鋼よりなる把手を取付けたから、鋳造ステンレス鋼は
他の金属に比べて熱伝導率が低くこのため全体を鋼製に
した場合も把手が熱くなるようなことがなく、手袋やふ
きん等を用いずに把手を把持することが出来て便利であ
る。

しかも他の断熱材に比べて堅牢であり熱によって焦げた
り、あやまって落下させた場合の衝撃によって破損する
ことがなく、かつ銃の発生も少ないから鍋本体の消耗に
先立って把手が損傷することがない。さらに鋳造による
ため形状を任意に定めることが出来るから、把持部の形
状を把持し易くかつ敬付部の形状は取付けが堅牢に出釆
るよう構成され使用上便利な形状にすることが出来る。

【図面の簡単な説明】

図本発明の一実施例を示す鍋の斜視図である。 １…・・・鍋本体、２・・・・・・把手。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 鍋本体に鋳造ステンレス鋼よりなる把手を取付けた
   ことを特徴とする鍋。