JPS6024769Y2 - 重力式土砂連続輸送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は動力源を用いることなく重力を利用した土砂を
連続輸送する重力式土砂連続輸送装置における連結器に
作用する張力を緩和する機構に関するものである。

土砂を連続輸送する装置としてはベルトコンベヤ等が一
般に知られているが、これらの装置では必ずモータなど
の動力源を必要とするからコスト高となる。

そこで本出願人は動力源を用いることなく重力を利用し
て土砂を連続輸送できるようにした重力式土砂連続輸送
装置を提案した。

つまり、傾斜面１に沿って無端状レール等の無端状軌道
２が設置され、下り軌道２ａと上り軌道２ｂを形成して
いると共に、無端状軌道２上にはトロッコ等の単位輸送
台車３を連結器４を介して無端状に連結した無端状輸送
台車５が走行自在に設けである。

前記無端状軌道２の上側折曲部２′にはストックパイル
６を備えたホッパ７が設けられ、土砂を前記単位輸送台
車３に落下積込みできるようになって土砂積込機構８を
構成している。

また、前記無端状軌道２の下側折曲部２″は下側が低く
なるようにθ度傾斜している。

つまり第２図に示す如く上側のレール２ｃが下側のレー
ル２ｄよりも０度高くなるようにしである。

前記、単位輸送台車３は第２図に示す如く車輪９を備え
た走行体１０にベッセル１１を走行方向と直交する方向
にピン１２て揺動自在に装着し、かつ重心Ｇを前記ピン
１２よりも上側となるようにした構造であり、下側折曲
部２″において遠心力を受けるとベッセル１１は走行体
１０に対して揺動し走行体１０の切欠部１５より反転す
るから土砂をパージ船１３に排出積込み可能になって土
砂排出機構１４を構成している。

また、下側折曲部２″と連続した上り軌道２ｂにはベッ
セル１１に突設したストッパ１６と対向するベッセル姿
勢修正機構１７が設けてあり、該ベッセル姿勢修正機構
１７はレール支柱１８にローラ１９を上下・左右方向に
β、β′度の角度をもって移動方向に沿って設けた構造
であり、ベッセル１１が反転姿勢となるとストッパ１６
がローラ１９に干渉し、単位輸送台車３が走行するにっ
れてストッパ１６を介してベッセル１１がローラ１９に
より順次下方に揺動されて所定の姿勢に復帰するように
構威しである。

このように構成すれば、ホッパ７より土砂が落下積込み
された単位輸送台車３は下り軌道２ａに沿って自重と土
砂重量との和に相応する重力によって落下走行し、それ
につれて空荷となった単位輸送台車３が上り軌道２ｂに
沿って上方に引張り走行されるから、無端状輸送台車５
は動力源を用いることなく重力により無端状軌道２に沿
って走行移動する。

そして、土砂を積込んだ輸送台車３が下側折曲部２″に
達すると遠心力を受はホッパ１１が反転して土砂を排出
しパージ船１３に自動的に積込みでき、その後にホッパ
１１はストッパ１６、ローラ１９により原姿勢に復帰し
て上り軌道２ｂに沿って引張走行されホッパ７に達する
から、動力源を用いずに重力を利用して土砂を連続輸送
できる。

なお、第１図中、Ａは土砂運搬車両、Ｂは土砂掘削積込
機である。

なお、この装置の動作原理は下記のとおりである。

第５図において、３は土砂を積込んだ単位輸送台車、３
′は空荷の単位輸送台車であり、μはころがり摩擦係数
、Ｗ、は単位輸送台車の自重、Ｗ。

は積荷の自重、Ｆｌ、Ｆ２は摩擦力、θは傾斜角度、α
はこれかり落ちる力、α′は引張り上げる力。

ここで、 下りでは 上りでは となり、■と■は同時に起こるから■＋■が成立する。

■式より単位輸送台車が動く条件はα〉０■式より本装
置の成立する傾斜角が求まる。

走行抵抗（μ：ころがり摩擦係数） 客車抵抗 ＲＰ （１，７４＋０．００６９Ｖ＋０．０００３１３
Ｖ２）Ｗｐ Ｋ ｇ・・・■ 貨車抵抗 Ｒω＝ （１，６０＋０．０００７７Ｖ２） ＷωＫｇ
・・・■■：走行速度（＆ｍ／ ｈ ） ＷＰ：客車総重量（ｔｏｎ） Ｗω：貨車総重量（ｔｏｎ） ■、■より μｐ＝＝＝ （１，７４＋〇、００６９Ｖ＋０．０００
３１３Ｖ２）ＷＰ ＸＩＯ−３・・・■ Ｒω μω＝Ｍへ一；＝ （１，６０＋〇、０００７７Ｖ２）
ｘｌＯ−３・・・■本システムのトロッコ車速を
最高１１００ｋ／ｈとする。

■よりμＰ ＝ ５．５６Ｘ １０−３
・・・■■よりμω＝９．３Ｘ１０−３ 各車速による摩擦係数μを表にする 以上の様に勾配０．５°以上の緩傾斜面であれば良い。

しかし、前述した構造であると上り軌道２ｂの頂上部に
位置する一対の単位輸送台車３，３の連結器４には大き
な張力が作用し連結器４が破損してしまうとの事故が発
生する危険がある。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであり、その目
的は上り軌道の頂上部に位置する一対の単位連結器に作
用する張力を緩和できるようにした重力式土砂連続輸送
装置を提供することである。

以下、第１図乃至第４図及び第８図以降を参照して本考
案の実施例を説明する。

第８図に示す如く、下り軌道２ａと上り軌道２ｂとに単
位輸送台車３で回転駆動されるスプロケット３０．３０
を設け、該各スプロケット３０゜３０をシャフト３１，
３１及びギヤ３２，３２を介して連結しである。

つまり、スプロケット３０は第９図、第１０図、第１１
図に示す如く一対のレール２ｃ、２ｄの中間に位置し、
この歯車３０ａに係合する横杆３３が走行体１０に複数
設けられて走行体１０がレール２ｂ、２ｄに沿って走行
すると横杆３３がスプロケット歯車３０ａに係合してス
プロケット３０を回転駆動するようになり、レール支柱
１８には走行体上面１０ａに摺接する押えローラ３４が
設けてあって走行体１０が浮き上らないようにしである
。

しかして、下り軌道２ａに設けたスプロケット３０は土
砂が積込まれた単位輸送台車３により回転駆動され、そ
のトルクは上り軌道２ｂに設けたスプロケット３０に伝
動してスプロケット３０を回転駆動するから空荷の単位
輸送台車３を横杆３３を介して押し上げ駆動する。

したがって、上り軌道２ｂの頂上部に位置する一対の単
位輸送台車３，３間の連結器４に作用する張力が緩和さ
れて連結器４に大きな張力が作用することがない。

なお、前記一対のスプロケット３０．３０は複数設けて
も良いと共に、シャフト３１に発電器４０を設けても良
い。

以上の実施例では遠心力を利用して土砂を排出したが、
これに限るものではなくベッセル１１の底部を下側折曲
部２″で開放するようにしたりベッセル１１内の土砂を
空気圧を利用して排出したりしても良いことは勿論であ
る。

本考案は以上の様になり、土砂を駆動源を用いることな
く重力を利用して連続輸送できる。

また、上り軌道２ｂの頂上部に位置する一対の単位輸送
台車３，３間の連結器４に作用する張力を緩和できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は全体斜視図、第
２図は単位輸送台車の斜視図、第３図はベッセル姿勢修
正ガイドの正面図、第４図は斜視図、第５図は動作原理
説明図、第６図は車速と摩擦係数の関係を示す表図、第
７図は傾斜角と単位輸送台車自重、積込土砂重量との関
係を示す表図、第８図は本考案の要部を示す平面図、第
９図は斜視図、第１０図は正面図、第１１図は断面図で
ある。 １は傾斜面、２は無端状軌道、２ａ、２ｂは下り・上り
軌道、３は単位輸送台車、４は連結器、５は無端状輸送
台車、８は土砂積込機構、１４は土砂排出機構、３０は
スプロケット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 傾斜面１に沿って設置した無端状軌道２に単位輸送台車
   ３を連結器４を介して無端状に連結して成る無端状輸送
   台車５を走行自在に設け、前記無端状軌道２の上側に土
   砂積込機構８を、下側に土砂排出機構１４を設けた重力
   式土砂連続輸送装置において、前記無端状軌道２の下り
   軌道２ａと上り軌道２ｂとに単位輸送台車３と干渉して
   相対的に回転動するスプロケツ）３０，３０をそれぞれ
   設け、該スプロケット３０．３０を連結したことを特徴
   とする重力式土砂連続輸送装置。