JPS6023209Y2 - 組立式自動車用サイドバイザ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、組立式自動車用サイドバイザーの改良に関す
る。

一般に、前席側の自動車側窓は、側面視において、側窓
上縁が略水平な直線状を呈し、側窓前縁が前下りに直線
的に傾斜し、両者間は滑かに彎曲したコーナ一部となっ
ている。

そして、平面視においては、側窓上縁は前後方向（自動
車の進行方向）と略平行であるが、側窓前縁は、コーナ
一部の中はどから外側方へ向かって延びている。

即ち自動車のボディは、前後方向から見て台形状を呈し
ているので、側窓上縁と側窓前縁とは平面視において、
直線状とならず、ある角度をもって略への字状に折れ曲
っており、前記コーナ一部も側面視において彎曲してい
るだけでなく、平面視においても彎曲しているものであ
る。

従って、このような形状の側窓に用いるサイドバイザー
をプラスチック板や金属板等の既製の板材を裁断し、二
次加工して製作する場合、材料板材を略への字状に裁断
しなければならないので、材料取りが悪く、これがコス
トアップの一因となってている。

また、サイドバイザーを、射出成型によって製作する場
合、金型の寸法が大きく、形状も複雑になるので、コス
トが非常に高く付くことになる。

分割組立式のサイドバイザーは、これらの欠点をある程
度解消できるが、従来の組立式サイドバイザーには、次
の点で改良の余地があった。

即ち、組立式サイドバイザーとしては、実開昭４８−４
０９２５号公報に記載されているように、自動車側窓の
コーナ一部に対応する彎曲部分の中央で２分割した２つ
のバイザーを各別に射出成型によって製造腰両バイザー
の端部の彎曲部分を突き合わせた状態で金属製当板で連
結したものや、実開昭４９−４０１２０１−公報に記載
されているように、彎曲部分と直線状部分を有するバイ
ザーと、直線状バイザーとに２分割し、両者を保合等し
て連結するようにしたものが知られている。

しかし、前者による場合は、各分割バイザーとも、大半
が直線状部分でありながらくその端部に彎曲部分を有し
ている。

また、後者による場合も、片方の分割バイザーが端部に
彎曲部分を有している。

従って、これらの分割バイザーを射出成型等によって製
造するにあたっては、長尺の直線状部分と短尺の彎曲部
分とを備えた形状の大きな金型が必要である。

また、既製の版材を裁断し、二次加工して製造する場合
には、上記分割バイザーが直線状部分と彎曲部分を有し
ていて、これらは先に述べた通り、平面視においても曲
っているので、材料板材を曲った形状に裁断しなければ
ならず、材料取りが悪くなるのは免れ得ない。

さらに、これらのいずれによる場合も、彎曲部分が直線
状部分と同じ硬質の材料で形成されることになるから、
汎用性がなく、また所定の車種に用いる場合であっても
、自動車側窓のコーナ一部と分割バイザーの彎曲部分と
のなじみが悪く、ピッタリと取り付けることはかなり困
難である。

かかる現状に鑑み、本考案は、サイドバイザーを、自動
車側窓の直線状部分のみに対応する部分と、コーナ一部
のみに対応する部分とに完全に分割腰後者の部分はコー
ナ一部の彎曲度合に応じて曲げ変形可能な可視性材料か
ら形成して、上記従来欠点の解消を図ったものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図乃至第３図は、自動車の前扉の窓枠に装着される
組立式自動車用サイドバイザーを示す。

このサイドバイザーは、自動車側窓の直線状部分のみに
対応して直線状に形成された長尺のバイザー４，５、つ
まり、側窓上縁に沿うバイザー５及び側窓前縁に沿うバ
イザー４と、自動車側窓の彎曲コーナ一部、つまり、側
窓上縁と側窓前縁の間の彎曲したコーナ一部のみに対応
する短尺のバイザー２てを連結し、さらに、側窓上縁に
沿うバイザー５の後端には、側窓上縁と側窓後縁とのな
す略直角なコーナ一部に対応して略直角に折れ曲った端
末処理片３を、側窓前縁に沿うバイザー４の前端には、
側窓前縁と側窓下縁とのなす鋭角部を閉塞する板体（図
示せず）の彎曲形状に対応して彎曲した端末処理片１を
夫々連結して構成したもので、前記各バイザー４，５は
、市販のプラスチック板など比較的硬い既製の板材を裁
断し、二次加工して製造され、前記バイザー２は軟質塩
化ビニール樹脂などの可撓性材料で製造されたもので、
側窓上縁と側窓前縁間のコーナ一部の彎曲度合に応じて
自由に曲げ変形することが可能である。

尚、端末処理片１，３の材質は適宜選定できるが前記バ
イザー２と同様な可撓性材料で製造することが望ましい
。

図中、ｌａ、２ａ、３ａ、４ａ、５ａは庇部、１ Ｃ！
２ ｃｔ ３ ｃは庇部ｌａｗ ２ａ、３ａに
凹設された凹陥であり、これらに庇部４ａ、５ａが嵌め
込まれて接着されている。

２ｂは取付は部、２ｄはバイザー２を曲りやすくするた
めの切欠、６．７は係止片である。

第４図、第５図は、本考案を橋部Ｍに接着される組立式
自動車用サイドバイザーに適用した実施例を示している
。

９，１０は自動車側窓の直線状部分のみに対応する長尺
のバイザーであり、前述したバイザー４，５と同じ材料
で製造されている。

８は自動車側窓の彎曲コーナ一部のみに対応するバイザ
ーであり、前述したバイザー２と同じ材料で製造されて
いる。

これらバイザー８，９゜１０の連結は、先の実施例と同
様にして行なわれており、具体的には、バイザー８の庇
部８ａの端縁に凹設した凹陥８ｃ、８ｃにバイザー９，
１０の庇部９ａ、１０ａが嵌合のうえ接着されている。

図中、８ｂは取付は部、８ｄは切欠、１１゜１２．１３
，１４は係止片、１５は被覆片、Ｒ９Ｒ′は鉤状突起で
ある。

以上の各実施例から明らかなように、本考案による組立
式自動車用サイドバイザーは、自動車側窓の直線状部分
のみに対応して直線状に形成された長尺の硬質材料製バ
イザーと、自動車側窓の彎曲コーナ一部のみに対応する
短尺で、かつ、前記彎曲コーナ一部の彎曲度合に応じて
曲げ変形自在な可撓性材料製バイザーとを連結して構成
されたものであるから、次のような効果がある。

■ 自動車側窓の直線状部分のみに対応して直線状に形
成された長尺の硬質材料製バイザーと、自動車側窓の彎
曲コーナ一部のみに対応する短尺の可撓性材料製バイザ
ーとを連結するため、製造段階では、夫々の形状や材質
に合った有利な方法で安価に製造できる。

例えば、前者の長尺バイザーは直線状に形成されている
ため、既製の板材の二次加工によって製造できるばかり
でなく、材料板材を裁断する形状が直線的となるから、
材料取りが良く、低コストに製造できる。

また、後者の短尺バイザーを射出成型のような高価な金
型を用いて精造する場合、直線状の長尺バイザーと分離
されているため、金型の寸法が小さくて済み、安価に製
造できる。

■ 前記短尺バイザーが、可撓性材料で形成され、自動
車側窓の彎曲コーナ一部の彎曲度合に応じて、曲げ変形
自在であるため、汎用性が得られて経済的であり、しか
も、彎曲コーナ一部とのなじみが良く、容易にピッタリ
と取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示し、第１図は
正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線切断部拡大端面図、
第３図は第１図のＢ−Ｂ線切断部拡大端面図である。 第４図と第５図は本考案の別の実施例を示し、第４図は
正面図、第５図は第４図のＣ−Ｃ線切断部拡大端面図で
ある。 ２．８・・・・・・可撓性材料製バイザー ４，５゜９
．１０・・・・・・硬質材料製バイザー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車側窓の直線状部分のみに対応して直線状に形成さ
   れた長尺の硬質材料製バイザーと、自動車側窓の彎曲コ
   ーナ一部のみに対応する短尺で、かつ、前記彎曲コーナ
   一部の彎曲度合に応じて曲げ変形自在な可撓性材料製バ
   イザーとを連結して構成されたことを特徴とする組立式
   自動車用サイドバイザー。