JPS6022893B2 - 臭気の改善された醗酵バターミルク - Google Patents

臭気の改善された醗酵バターミルク

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Publication number
JPS6022893B2
JPS6022893B2 JP7206178A JP7206178A JPS6022893B2 JP S6022893 B2 JPS6022893 B2 JP S6022893B2 JP 7206178 A JP7206178 A JP 7206178A JP 7206178 A JP7206178 A JP 7206178A JP S6022893 B2 JPS6022893 B2 JP S6022893B2
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JP
Japan
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buttermilk
yeast
odor
fermented
diacetyl
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Expired
Application number
JP7206178A
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JPS54163857A (en
Inventor
純一郎 片岡
豊 高橋
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Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔1〕発明の背景 技術分野 醗酵バター製造時に発生するバターミルクは「原乳に由
来する臭気と共に乳酸酉醗鞠こ伴なつて生産されてくる
香気性の酉鱗鱗生成物を多量に含有しており、このバタ
ーミルクを直接飲用ないし食用に供することは臭気が強
いため困難である。
この点は、通常の非醗酵バター製造時に発生するバター
ミルクを乳酸醗酵させたものにも認められる。すなわち
、乳酸酸菱受をクリームの段階で行なったかチャーニン
グ後に行なったかにかかわらず、乳酸酵蓮孝工程を経て
いるバターミルク(以下、醗酵バターミルクと呼ぶ)は
、いずれも好ましくない臭気(オフフレーバ)のレベル
が高くて、そのままでは飲用ないし食用に供し難い。我
が国においては乳製品活用の歴史が浅く、さらに日本人
は官能的に比較的鋭敏であるため乳製品の臭気に対する
許容関値が西欧諸国に比べて甚だ低いと考えられ、従っ
て醗酵バターミルクの臭気が食慾減退要因となって、西
欧諸国にみられるその直接飲用はもちろん、加工製品に
おいても食用とする習慣を持つに到つていないのが現状
である。
醗酵バターミルクは西欧では通用する乳製品であるが、
その栄養的価値を考えれば我が国でも大いに消費される
できであり、従ってその臭気の改善が望まれるところで
ある。醗酵バターミルクの臭気成分は主としてジァセチ
ルであることが知られている。
先行技術 西欧ではその必要があまりないばかりでなく我が国では
醗酵バターミルク生産量そのものが小ないので、酉登薙
蕗バターミルクの臭気の改善に関する技術は少ない。
醗酵バターミルク中に二酸化炭素を通気するパブリング
法、pHを調整して臭気を弱めるpH調整法等が行なわ
れているようであるが、効率ないし効果が十分とはいえ
ない。
芳香成分により賦香してオフフレーバを隠蔽する方法も
十分な効果を期待できない。ところで、ビール醸造にお
いて酸鍵鞍工程において使用される酵母がこの工程でジ
アセチルを生産ししかもこれを消化代謝することが知ら
れている。
〔ロ〕 発明の概要 要旨 本発明は醗酵バターミルクの臭気の改善を目的とし、矯
臭剤として生理活性を有する酵母菌を便用することによ
ってこの目的を達成しようとするものである。
従って、本発明による臭気の改善された醗酵バターミル
クは、臭気を改善するに十分な量の酵母生菌を含有して
いること、を特徴とするものである。
また、本発明によるもう一つの臭気の改善された酉醗酵
バターミルクは、臭気を改善するに十分な量の酵母生菌
を含有している醗酵バターミルクから酵母生菌を分離し
て得たものであること、を特徴とするものである。
効果 本発明による醗酵バターミルクは、官能的に殆ど不快さ
を感じない程度に臭気が改善されている。
また、酵母の種類および量によっては、酵母に由来する
芳香(ェステル香等)が賦香される。酵母生菌の臭気改
善効果は速やかに発現し、従って酵母生菌添加工程およ
び必要に応じて行なう酵母生菌除去工程が簡単であるこ
ととあいまって「本発明の実施は極めて容易であって、
その工業的効果は大きい。酵母生菌のこのような効果は
予期しえなかったことというべきである。
何故ならば、醗酵バターシレクの臭気成分が主としてジ
アセチルであるとしても、ビール醸造という特殊な系で
しかもその系で生産されたジアセチルがそこに既に存在
していた酵母生菌によって消化代謝されるからとついつ
て、醗鍵滋ゞ夕−ミルクという他の特殊な系でしかも既
に存在しているジアセチルが外部から事後的に添加され
た酵母生菌によって消化代謝されるか否かは不明だから
である。そして、ビール醸造という特殊な系においてで
あるといえ酵母生菌はジアセチルを生産するのであるか
ら、そのような酵母生菌を醗鍵淳バターミルクのジアセ
チル除去に利用するということはジァセチル臭の増加を
危倶させるものでもある。また、本発明による酵母生菌
の矯臭効果の一部、特に酵母添加直後の初期簿臭効果、
は酵母生菌に対するオフフレーバの吸着による可能性が
大きいが、もし吸着によるものであれば酵母は生菌であ
る必要なはし、筈であるにもか)わらず死菌ではこの初
期矯臭効果は認められないのである。〔m〕 発明の具
体的説明 1 原料バターミルク 前記のように、乳酸醗酵をクリームの段階で行なったか
チャーニング後に行なったかにか)わらず、乳酸醗酵工
程を経ている乳脂以外の成分から主としてなる乳状物を
本発明では「醗酵バターミルク」と称して対象とするも
のとする。
これらのうちでは、必然的に醗酵工程を経ているという
意味で臭気の改善が本質的に必要でありしかも本発明で
の一つの代表的なバターミルクは、醗酵バター生産に際
して発生するものである。
クリームの乳酸醗酵はスター夕の添加によって開始され
るのがふつうであって、所要の醗酵が行なわれたら醗酵
乳はチャーニングに附されてバター粒とバターミルクと
に分離される。クリームを醗酵させないでチャーニング
を行なって得られるバターミルクは、これを乳酸醗酵に
附したものが本発明での対象原料バターミルクとなる。
2 酵母生菌 酵母としては、サッカロミセス属セレビシェ、カールス
ベンゲンシス等のものが対象となる。
具体的には、パン酵母、ビール酵母等がある。これらの
酵母は、生理活性を持つ生菌として利用する。使用量は
醗酵バターミルクの臭気改善効果が認められるに十分な
ものであればよい。
具体的には、たとえば、バターミルク1リットル当り酵
母5〜100タ程度、好ましくは20多前後である(酵
母生菌液を使用する場合は、酵母相当量)。3 酵母処
理 酵母生菌(たとえば、酵母生菌液の形態のもの)を添加
し、適当時間(たとえば、1〜10分間)十分に鷹拝す
る。
バターミルク液に酵母液を添加すると、直ちに酵母生菌
の吸着館によりオフフレーバ物質が酵母細胞膜表面に捕
捉されるもののようで、バターミルクの臭気は速やかに
改善される。
捕捉されたオフフレーバ物質は、経時的に酵母の酵素作
用によって生化学反応機構で代謝されるであろう。酵母
生菌を添加して臭気が改善された本発明醗酵バターミル
クは、酵母菌体を含んだま)で最終製品とすることがで
きる。あるいはまた、この酵母菌体含有バターミルクを
炉過、遠心分離その他の通常の固液分離操作に付して、
酵母菌体を含まない製品とすることもできる。4 実験
例 実験 1 醗酵バター製造時に発生したバターミルクに酵母生菌を
添加燈拝して臭気の改善効果を調べた。
改善効果は、ジフセチル(DA)臭の消失を官能的に検
査することにより行なった。結果は、表一1に示す通り
であった。酵母生菌の添加による醗酵バターミルクのジ
ァセチル臭が消失するのは明らかである。
表−1 *酵母9ノバターミルク10肋ぷ 実験 2 醗酵バター製造時に発生したバターミルクにジアセチル
を添加したものを検体として、OWades法(Ame
r.S比.Brew.Chem.Pr比.1963年、
第32頁)によりジアセチル量を測定して定量値■を得
た。
次に、この検体に酵母生菌を添加して数分間濃伴し、再
びジアセチル量を測定して定量値‘BIを得た。
このときの官能検査の結果は、定量値が凶から脚へ激減
した傾向と同様に酵母処理効果が明白であった。
これらの結果は、表−2に示す通りである。
なお、一般にジアセチル量の閥値は0.07〜0.2弦
血の範囲内にあるが、0冊des法でバターミルク中の
ジアセチル量を測定すると、酵母処理後で官能的にはジ
アセチル臭が感じられない検体であっても分析法のバッ
クグラウンドlこよるためか定量値が閥値を超えたレベ
ルとなることがある。表−2 *単位 PPm

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 臭気を改善するに十分な量の酵母生菌を含有してい
    ることを特徴とする、臭気の改善された醗酵バターミル
    ク。 2 臭気を改善するに十分な量の酵母生菌を含有してい
    る醗酵バターミルクから酵母生菌を分離して得たもので
    あることを特徴とする、臭気の改善された醗酵バターミ
    ルク。
JP7206178A 1978-06-16 1978-06-16 臭気の改善された醗酵バターミルク Expired JPS6022893B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7206178A JPS6022893B2 (ja) 1978-06-16 1978-06-16 臭気の改善された醗酵バターミルク

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JP7206178A JPS6022893B2 (ja) 1978-06-16 1978-06-16 臭気の改善された醗酵バターミルク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS54163857A JPS54163857A (en) 1979-12-26
JPS6022893B2 true JPS6022893B2 (ja) 1985-06-04

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ID=13478490

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7206178A Expired JPS6022893B2 (ja) 1978-06-16 1978-06-16 臭気の改善された醗酵バターミルク

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JP (1) JPS6022893B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0231831Y2 (ja) * 1985-06-14 1990-08-28
JPH054311Y2 (ja) * 1985-02-26 1993-02-02

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH054311Y2 (ja) * 1985-02-26 1993-02-02
JPH0231831Y2 (ja) * 1985-06-14 1990-08-28

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JPS54163857A (en) 1979-12-26

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