JPS6022810B2 - バランスアマチュア型電磁石装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、バランスアマチュア型電磁石装置に関する
。

従来より第４図で示すような電磁石装置が知られている
（特簾昭５０一８４８６５）。

この図でコイル２２の中にアマチュア２３が置かれ、こ
のアマチュア２３の左端はヨーク２４の上面によって支
持されている。ヨーク２４の右端の上面には永久磁石２
５が固定され、この永久磁石２５の上にヨーク２７が固
定されている。コイル２２に通電しない場合にはアマチ
ュア２３の右端がヨーク２７によって滋引されるので図
のような状態となっているが、コイル２２に通電してア
マチュア２３の右端がＮ極、左端がＳ極となるような方
向に磁化すれば、アマチュア２３の右端がヨーク２７に
反発してこれから離れ、アマチュア２３は左端を支部こ
して時計廻り方向に揺動する。ところがこの従釆の電磁
石装置では、動作時にはアマチュア２３の左端がＳ極に
磁化されるので、この部分におけるＳ極同士の反発力が
働き、アマチュア２３の左端がヨーク２４の上面から浮
き上り、動作が不安定になる。

これを防ごうとしてアマチュア２３の左端が浮き上らな
いよう上から押える構成をとれば、この部分でアマチュ
ア２３の下面がヨーク２４の上面に対して摺動し、その
ため摩耗粉が発生するという別の問題が生じる。また、
永久磁石が１個であるため、非動作時にアマチュア２３
の右端をヨーク２７に吸着する力が弱く、振動や衝撃に
よって誤作動しやすいという欠点もある。この発明は、
動作を安定させ、しかも振動や衝撃などによって容易に
誤動作を起さないよう改善したバランスアマチュア型電
磁石装置を提供することを目的とする。

以下、この発明の１実施例について説明する。

第１図において、合成樹脂等で成型されるコイルスプー
ル１１にはコイル１２が巻菱されている。コイルスプー
ル１１のスプール穴１１ａ内には、１字型の板状のバラ
ンスアマチュア１３がコイル軸と直角な方向を回転軸と
してその中央箇所で回転転自在に支持されている。バラ
ンスアマチュア１３は欧質磁性体から成っている。ヨー
ク１４は欧質磁性体から成り、ロ字形をかたどった板状
に形成されている。

このヨーク１４はコイルスプール１１を囲むように設け
られている。ロ字形ヨーク１４の上面および下面にはそ
れぞれ永久磁石１５，１６が固定して取り付けられてい
る。永久磁石１５のヨーク１４側にはＳ極が形成され、
他端にＮ極が形成されている。永久磁石１６のヨーク１
４側にはＮ極が形成され、池端にＳ極が成されている。
この永久磁石１５，１６の池端には欧質磁性体のヨーク
１７，１８がそれぞれ固定して取り付けられている。そ
してヨーク１４，１７間およびヨーク１４，１８間にバ
ランスアマチュア１３の両端がそれぞれ位置している。
つぎに第２図および第３図を参照しながら動作について
説明する。

なお、第２図、第３図はそれぞれ復帰状態、動作状態を
模式的に示すものである。まずコイル１２を通電しない
ときには第２図に示すようにアマチュア１３の両端がヨ
ーク１７，１８にそれぞれ吸着される。なぜなら、永久
磁石１５、ヨーク１７、アマチュア１３、ヨーク１８、
永久磁石１６およびヨーク１４のループを通る磁束によ
って、アマチュア１３の両端とヨーク１７，１８のそれ
ぞれとの間に吸引力が働き、その結果アマチュア１３の
回転軸の両側において時計廻り方向のトルクが同時に働
くからである。つぎにコイル１２を所定方向に通電する
と第３図に示すようにアマチュア１３の両端がヨーク１
７，１８からそれぞれ排斥される。すなわち、コイル１
２を矢印方向に通電するとアマチュア１３のヨーク１７
脚にはＮ極、ヨーク１８側にＳ極がそれぞれ形成される
。したがってアマチュア１３の両端とヨーク１７，１８
のそれぞれとの間に斥力が働くと同時にアマチュア１３
の両端とヨーク１４との間で吸引力が生じ、アマチュア
１３のＮ極、ヨーク１４、アマチュア１３のＳ極を通る
磁束によってアマチュア１３の回転軸の両側において反
時計廻り方向のトルクが同時に働くのである。
，さらに、この通電を停止するとアマチュア１３は
第２図に示す状態に復帰する。

以上説明したように、この発明によれば、動作時でも復
帰時でも、アマチュアにはその回転軸の両側において同
方向のトルクが加わるので、動作時および復帰時とも安
定している。

第４図の従来例と比較すれば、動作時および復帰時のい
ずれについも、従来ではアマチュアの支点に対して一方
の側でしかトルクが働かないのに対して、この発明では
アマチュアの支点に対して両側で同方向のトルクが同時
に働くので、この発明では動作時および復帰時にアマチ
ュアに加わる力がいずれも倍増しており、それだけ安定
化する。そして、第４図の従釆例では、動作時にアマチ
ュアの支点側端部が浮き上り、そのため不安定になって
いたが、このような不都合はない。また、動作時および
復帰時の状態が安定するため、従来（第４図）において
問題であった振動や衝撃などによって誤動作することが
解消されている。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を一部断面して示す斜視図
、第２図および第３図は第１図を説明するための模式図
、第４図は従釆例の斜視図である。 １１…コイルスプール、１２，２２…コイル、１３…バ
ランスアマチュア、１４，１７，１８，２４，２７・・
・ヨーク、１５，１６，２５・・・永久磁石、２３…ア
マチュア。 多ヱ図 多２図 多３図 多９図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コイルと、前記コイルの軸とほぼ平行な平面上に前
   記コイルを周回するように形成される第１のヨークと、
   前記コイル内にバランスして回転自在に支持され、かつ
   その両端を前記コイルの両端からそれぞれ突出させてそ
   の一端を前記第１のヨークの上面に、他端を下面にそれ
   ぞれ対面させる磁性体のアマチユアと、前記アマチユア
   の一端側において前記ヨークの上面に設けられる第１の
   永久磁石と、前記アマチユアの他端側において前記第１
   のヨークの下面に設けられる第２の永久磁石と、前記第
   １の永久磁石に設けられ前記アマチユアの一端と対面す
   る第２のヨークと、前記第２の永久磁石に設けられ前記
   アマチユアの他端と対面する第３のヨークとを有し、前
   記コイルの通電に応じて前記アマチユアを揺動させ、そ
   の一端、他端が前記第１，第２のヨークの間および前記
   第１、第３のヨークの間をそれぞれ往復動するようにす
   ることを特徴とするバランスアマチユア型電磁石装置。