JPS6022073Y2 - ジブの横抱き収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は伸縮ブームの先端に、そのブーム外筒側壁に沿
う横抱位置と張出位置の間で横に旋回し得るようにジブ
の基端を抜差自在のピンで枢着し、横抱位置のジブの中
間部側壁に上下の耳金を介して取付けられ、且つブーム
軸線と略直交する平面内においてブーム外筒側壁と平行
な揺動軸と、該上下耳金間の揺動軸が伸縮ブームの最縮
小時に係合するように、ブーム先端側を開口させてブー
ム外筒側壁に取付けたコ型受金とを含む保合機構を、該
ジブとブーム外筒の対向壁間に設けてなり、該係合機構
の係合時に揺動軸を支点として、ジブの基端を伸縮ブー
ム先端に対する連結位置と離隔位置の間での回動可能に
構成したジブの横抱き収納装置に関する。

従来トラス構造のジブのように、ねじれ易い構造のジブ
の基端−側を枢着して横抱き収納する場合は、一側を片
持ちされたジブが自重によるねじれ歪と曲げ歪等によっ
て複雑に弾性変形するため、該ジブをブーム外筒に横抱
き支持させる保合機構の保合にまことに手数がか）るの
みならず、荷役作業時に誤ってジブに横負荷による永久
ねじれ変形等を生じた場合は、これに対応することがで
きず、ジブを横抱き収納できなくなる恐れがある。

本考案はこの問題を解決すると共に、ジブの横抱き収納
作業に要する労力や時間を節減しようとするものである
。

本考案はジブに該ジブ軸線と略直交する平面内での回動
調節自在に枢架した傾動部材に、前記揺動軸の支持耳金
を突出固着し、これに対応してブーム軸線と直交する平
面内で該ブーム外筒側壁に沿う昇降調節自在な昇降部材
にコ型受金を固定支持させ、且つ揺動軸をコ型受金内に
誘導するブーム長手方向の案内レールを、該コ型受金よ
り先のブーム外筒側壁に突出固着して、前記耳金をブー
ム外筒側壁に摺接させた状態で揺動軸が案内レールのブ
ーム先端側端末に乗り上げ得るように、該ブーム外筒側
壁に対する案内レールの突出高さをブーム先端側に至る
に従い低くしたことを特徴とする。

以下本考案の一実施例を図について説明する。

伸縮ブームは、自動車１上に旋回自在に取付けた旋回台
２上に基端を枢架３されて、デリックシリンダ４により
俯抑されるブーム外筒５と、該ブーム外筒内に摺動自在
に挿入され、内蔵した油圧シリンダ（図示せず）により
伸縮されるブーム内筒６とよりなる。

トラス構造のジブ７は、その基端両側を夫々抜差自在の
ピン８でブーム内筒６の先端両側に連結することにより
第９図鎖線示の張出位置に固定することも、或いは又基
端−側のピン８による結合を解くことにより同図実線示
の横抱位置に折畳むこともできる。

傾動部材９は、横抱位置においてブーム外筒５に対向す
るジブ７の中間部側面に取付けた粱１０．１０間に中間
部がピン１１で枢架され、該傾動部材９の下端に一端が
連結されたポルト１２を、ジブ７に取付けた支板１３に
回動のみ自在に支持される筒状ナツト１４に螺合するこ
とにより、該傾動部材９はジブ軸線を略直交する面内に
おいて傾斜を調節し得る。

尚１５はボルト１２に螺合したロックナツトを示す。

中空軸状の昇降部材１６は、その上下端が夫々傾動部材
９に対応してブーム外筒５の側壁に取付けた上下の支承
体１７．１７に昇降自在に支承され、該昇降部材１６は
上下の支承体１７に夫々螺合した調節ねじ１８により傾
動部材９の傾動面内における昇降調節自在である。

１９は上下支承体１７．１７を一体に連結してブーム外
筒５に溶着された両側のレール板で、昇降部材１６に溶
着された上下のコ型受金２０．２０が該両レール板１９
．１９間に昇降自在に挟持され、該コ型受金２０はブー
ム先端側が開口する。

係合機構はコ型受金２０と、伸縮ブーム５，６の縮小時
に該コ型受金内に係合するように、上下を夫々一対の耳
金２１．２１を介して傾動部材９に取付けられた揺動軸
２２とよりなる。

一対の耳金２１．２１の間には夫々コ型受金２０が摺動
自在に挟持され、コ型受金２０の耳金２１により挟持さ
れる部分は、そのブーム先端側端部の上下が先細りのテ
ーパ面２０ａに形成される。

２３はコ型受金２０より先のブーム外筒５の側壁に突出
固着したブーム軸線方向の案内レールで、該案内レール
２３は上下のコ型受金間の略中夫に位置する。

案内レール２３のブーム先端側端末は、耳金２１の先端
を第５図鎖線示のようにブーム外筒側壁に摺接させた時
に揺動軸２２がそのレール面２３ａに乗上げ得る突出高
さを持ち、又該レール面の反対側端末はコ型受金２０の
ブーム外向側内面に略連続する。

２４は係合機構２０，２１．２２の係合より先行してジ
ブ７の先端の杆状部分７ａが係合するように、ブーム外
筒の基部側壁に突出支持されたホッパ状の案内筒で、該
案内筒２４は杆状部分７ａが貫通する横長の筒部分２４
ａのブーム外筒側側に下側と外側が拡大されたホッパ部
部分２４ｂを一体に連設してなり、その基部に溶着した
腕２４Ｃがブーム外筒５に、ブーム軸線に垂直な面内で
の昇降調節可能に保持される。

即ちブーム外筒５に適宜ブラケットを介して固着した上
下の支支板２５．２５間に２本の案内ロッド２６を取付
けて、該両案内ロッド２６に腕２４ｃを摺動自在に支持
させ、該上下支板２５に螺合した調節ねじ２７により腕
２４ｃ或いは案内筒２４の昇降調節を可能とする。

筒部分２４ａには杆状部分７ａを貫通止着するピン２８
のピン孔を穿設し、又杆状部分７ａの先端には、揺動軸
２２とコ型受金２０の係合が不時に離脱しないように、
案内筒２４のブーム基端側端末に係合するピン２９が着
脱自在に取付けられる。

第９図鎖線示のように張出位置にあるジブ７を横抱き収
納するに際しては、先ず伸縮ブーム５゜６を若干伸長し
た後、ジブ折畳み側と反対側のジブ連結ピン８を抜取り
、旋回台２の旋回時におけるジブ７の慣性や、伸縮ブー
ムの若干の仰起による該ジブの自重折畳み作用を利用し
て、ジブ７を第９図実線示のように折畳み、該ジブの自
重によって揺動軸２２を案内レール２３に当接させるか
、或いは耳金２１の先端をブーム外筒５の側壁に当接さ
せる。

次でジブ７の自重で揺動軸２２をブーム外筒の方に押圧
賦勢させたまま該伸縮ブームを縮小すれば、ジブ先端の
杆状部分７ａが案内筒２４に支持されて該ジブの自重に
よる撓みやねじれが著しく減少した後に、案内レール２
３により誘導されている揺動軸２２の支持耳金２１，２
１間にコ型受金２０が相対的に嵌り込み始め、これに若
干遅れて該揺動軸がコ型受金２０内に嵌り込んで第１０
図の状態となる。

次で杆状部分７ａの先端にピン２９を挿着して保合機構
２０，２１．２２の離脱を防止した後、伸縮ブームを略
水平或いはそれ以下に倒して該伸縮ブーム先端のジブ連
結ピン８を抜取り、揺動軸２２を中心としてジブ７を第
２図の位置に揺動させた後、ピン２８で杆状部分７ａを
案内筒２４に固定すれば、ジブ７の基端が伸縮ブームの
先端より離間した状態で該ジブがブーム外筒５に横抱き
収納される。

このジブを再び伸縮ブームの先端に取付ける際は、上記
と逆順序の操作を行えばよいことは明らかである。

本考案においては、ジブ側壁に対する傾動部材９の回動
調節によって、横抱位置のジブのねじれ如何に拘らず、
揺動軸２２をブーム外筒軸線と略直交する平面内におい
て該ブーム外筒側壁と平行になるように修正できるのみ
ならず、ブーム外筒軸線と直交する平面図で該ブーム外
筒側壁に沿い昇降部材１６を昇降調節できるから、横抱
位置のジブの撓みやねじれに対応しそて係合機構の心合
わせをすることができ、しかも係合機構のコ型受金２０
が耳金２１を介して昇降部材側に取付けられていて、ブ
ーム外筒側壁に垂直な方向における該コ型受金と案内レ
ール２３の相対位置は、該昇降部材の昇降調節によって
全く変化しないから、成る程度伸長仰起させた伸縮ブー
ムを縮小させることによりジブの自重折畳み作用を利用
して保合機構を係合させることができ、ジブの横抱き収
納作業に要する労力や時間を節減できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は夫々ジブ収納時の側面図及び平面図
、第３図は第１図のＡ−Ａ断面図、第４図は第３図のＢ
−Ｂ断面図、第５図は第４図のＣ−Ｃ断面図、第６図は
第１図のＤ−Ｄ断面図、第７図は第６図のＥ矢視図、第
８図は第７図のＦ−Ｆ断面図、第９図及び第１０図は夫
々ジブの収納経過を示す平面図である。 １・・・・・・自動車、２・・・・・・旋回台、５・・
・・・・ブーム外筒、６・・・・・・ブーム内筒、７・
・・・・・ジブ、９・・・・・・傾動部材、１６・・・
・・・昇降部材、２０・・・・・・コ型受金、２１・・
・・・・耳金、２２・・・・・・揺動軸、２３・・・・
・・案内レール、２４・・・・・・ホッパ状の案内筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 伸縮ブームの先端に、そのブーム外筒側壁に沿う横抱位
   置と張出位置の間で横に旋回し得るようにジブの基端を
   抜差自在のピンで枢着し、横抱位置のジブの中間部側壁
   に上下の耳金を介して取付けられ、且つブーム軸線と略
   直交する平面内においてブーム外筒側壁と平行な揺動軸
   と、該上下耳金間の揺動軸が伸縮ブームの最縮小時に係
   合するように、ブーム先端側を開口させてブーム外筒側
   壁に取付けたコ型受金とを含む係合機構を、該ジブとブ
   ーム外筒の対向壁間に設けてなり、該係合機構の係合時
   に揺動軸を支点として、ジブの基端を伸縮ブーム先端に
   対する連結位置を離間位置の間での回動可能に構成した
   ジブの横抱き収納装置において、ジブに該ジブ軸線と略
   交する平面内での回動調節自在に枢架した傾動部材に、
   前記揺動軸の支持耳金を突出固着し、これに対応してブ
   ーム軸線と直交する平面内で該ブーム外筒側壁に沿う昇
   降調節自在な昇降部材にコ型受金を固定支持させ、且つ
   揺動軸をコ型受金内に誘導するブーム長手方向の案内レ
   ールを、該コ型受金より先のブーム外筒側壁に突出固着
   して、前記耳金をブーム外筒側壁に摺動させた状態で揺
   動軸が案内レールのブーム先端側端末に乗り上げ得るよ
   うに、該ブーム外筒側壁に対する案内レールの突出高さ
   をブーム先端側に至るに従い低くしたことを特徴とする
   ジブの横抱き収納装置。