JPS60218326A - 線維状赤血球凝集素の精製方法 - Google Patents
線維状赤血球凝集素の精製方法Info
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- JPS60218326A JPS60218326A JP59075314A JP7531484A JPS60218326A JP S60218326 A JPS60218326 A JP S60218326A JP 59075314 A JP59075314 A JP 59075314A JP 7531484 A JP7531484 A JP 7531484A JP S60218326 A JPS60218326 A JP S60218326A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、ボルデテラ属菌が産生する線維状赤血球凝集
素(F ila+nentous HemaBluti
nin;以下F−HAと略称する)の精製方法、さらに
詳しくは、ボルデテラ属菌培養物を、デキストラン硫酸
が化学的に結合されたポリサンカライドデル誘導体(以
下デキストラン硫酸−ポリサッカライドゲルと略称する
)に接触せしめ、F−HAを吸着させた後、ゲルから溶
出することにより高純度F−HAを採取する方法に関す
る。
素(F ila+nentous HemaBluti
nin;以下F−HAと略称する)の精製方法、さらに
詳しくは、ボルデテラ属菌培養物を、デキストラン硫酸
が化学的に結合されたポリサンカライドデル誘導体(以
下デキストラン硫酸−ポリサッカライドゲルと略称する
)に接触せしめ、F−HAを吸着させた後、ゲルから溶
出することにより高純度F−HAを採取する方法に関す
る。
ボルデテラ属に属する微生物としては、百日咳菌、パラ
百日咳菌、気管支敗血症菌等があり、これらは種々の生
物学的活性物質を産生ずる。F−HAはこれらの生物学
的活性物質の中の1つであり、ボルデテラ属に属する菌
は、いずれもF−HAを産生する。
百日咳菌、気管支敗血症菌等があり、これらは種々の生
物学的活性物質を産生ずる。F−HAはこれらの生物学
的活性物質の中の1つであり、ボルデテラ属に属する菌
は、いずれもF−HAを産生する。
最近になって百日咳菌F−HAが、百日咳菌の感染およ
び発病の防御において、きわめて重要なる役割を演じて
いることが明らかにされ、百日咳菌感染防御抗原として
注目されるようになったLSato、 Yら; Inf
ect、Immun、 、 3 L 1223−123
1(1981)、およびSem1nars 1nInf
ectious Diseases IV、 Bact
erialVaccine、 、380−385(19
82)]、またさらに、各ボルデテラ属菌のF−HAが
免疫学的に同一であることが確認され[Arai、 H
ら;Lnfect、lmll1un、 、32. (1
)、 243−250−(1981)]、各F−HAが
ボルデテラ属菌に共通のワクチンコンポーネントとなり
得る可能性も示されている。 このようなことから、医
療上有効な生物学的活性物質であるF−HAを簡単にか
つ大量に単離精製する方法の開発が望まれている。
び発病の防御において、きわめて重要なる役割を演じて
いることが明らかにされ、百日咳菌感染防御抗原として
注目されるようになったLSato、 Yら; Inf
ect、Immun、 、 3 L 1223−123
1(1981)、およびSem1nars 1nInf
ectious Diseases IV、 Bact
erialVaccine、 、380−385(19
82)]、またさらに、各ボルデテラ属菌のF−HAが
免疫学的に同一であることが確認され[Arai、 H
ら;Lnfect、lmll1un、 、32. (1
)、 243−250−(1981)]、各F−HAが
ボルデテラ属菌に共通のワクチンコンポーネントとなり
得る可能性も示されている。 このようなことから、医
療上有効な生物学的活性物質であるF−HAを簡単にか
つ大量に単離精製する方法の開発が望まれている。
従来知られているF−HAの採取精製法としては、百日
咳菌培養上清を硫安分画し、蔗糖密度勾配遠心にかけ、
さらにゲルろ過を2回くり返し百日咳菌F−HAを得る
方法がある[5atotYら:Infect、Immu
n、 + 9+ 801(1974月。しかしながらこ
の方法は、工程が多く複雑であり、しかもF−HAの収
率が低い等の欠点があり、工業的な精製法としては採用
し難い。
咳菌培養上清を硫安分画し、蔗糖密度勾配遠心にかけ、
さらにゲルろ過を2回くり返し百日咳菌F−HAを得る
方法がある[5atotYら:Infect、Immu
n、 + 9+ 801(1974月。しかしながらこ
の方法は、工程が多く複雑であり、しかもF−HAの収
率が低い等の欠点があり、工業的な精製法としては採用
し難い。
また同様に百日咳菌F−HAを精製した例として、イオ
ン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過による方法[Ar
ai、Hら; ffect、Immun、 + 25.
460(1979)]があるが、この方法によれば、F
−HAの収率が低いうえに、百日咳菌内毒素の除去が困
難であり、実用には供し難い。
ン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過による方法[Ar
ai、Hら; ffect、Immun、 + 25.
460(1979)]があるが、この方法によれば、F
−HAの収率が低いうえに、百日咳菌内毒素の除去が困
難であり、実用には供し難い。
さらに別の例と17て、ハイドロキシアパタイト吸着ク
ロマトグラフィー、ハブトグロビアン・アフイニティク
ロマトグラフイー、硫安分画、ゲルろ過を組合わせる方
法[Cou+ell、J、 L、ら;Sem1nars
in Infectious Diseases I
LBacterial Vaccine、 、 37
r 1 (1982)]、および八へドロキシアパタイ
ト吸着クロマ[グラフィー、特異抗体・アフイニティク
ロマトグラフイー。
ロマトグラフィー、ハブトグロビアン・アフイニティク
ロマトグラフイー、硫安分画、ゲルろ過を組合わせる方
法[Cou+ell、J、 L、ら;Sem1nars
in Infectious Diseases I
LBacterial Vaccine、 、 37
r 1 (1982)]、および八へドロキシアパタイ
ト吸着クロマ[グラフィー、特異抗体・アフイニティク
ロマトグラフイー。
蔗糖密度勾配超遠心を組合わせる方法[液送ら:日本細
菌学雑誌、38,423(1983)]があるが、これ
らの方法は工程が非常に長く複雑であるうえに、F−H
Aの収率が低く、さらにハイドロキシアパタイトは高価
であり、また上記において用いられているアフイニティ
クロマトグラ7ゲルは市販されておらず、これらの調製
は非常に手間力!かかるうえに、原材料が非常に高価で
ある。
菌学雑誌、38,423(1983)]があるが、これ
らの方法は工程が非常に長く複雑であるうえに、F−H
Aの収率が低く、さらにハイドロキシアパタイトは高価
であり、また上記において用いられているアフイニティ
クロマトグラ7ゲルは市販されておらず、これらの調製
は非常に手間力!かかるうえに、原材料が非常に高価で
ある。
このような種々の欠点のため、上記方法もF−HAの工
業的で安価な採取方法とはなり得ない。
業的で安価な採取方法とはなり得ない。
本発明者らは、F −HAの工業的な単離精製法を見い
出すべく、種々検討を重ねた結果、ボルデテラ属菌培養
物を、デキストラン硫酸−ポリサッカライドゲルに接触
せしめ、F−HAを吸着させ、夾雑物質と分離し、ゲル
から溶出することにより、高純度のF−HAがbわめて
簡単にしかも非常に高い収率で得られることを発見し、
本発明を完成するに至った。
出すべく、種々検討を重ねた結果、ボルデテラ属菌培養
物を、デキストラン硫酸−ポリサッカライドゲルに接触
せしめ、F−HAを吸着させ、夾雑物質と分離し、ゲル
から溶出することにより、高純度のF−HAがbわめて
簡単にしかも非常に高い収率で得られることを発見し、
本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の目的は、医療上非常に有用な生物学的
活性物質であるF−HAを、工業的に簡単でかつ大量に
、きわめて高純度にまで精製する方法を提供することに
ある。
活性物質であるF−HAを、工業的に簡単でかつ大量に
、きわめて高純度にまで精製する方法を提供することに
ある。
本発明は、ボルデテラ属菌培養物を、デキストラン硫酸
−ポリサッカライドゲルに接触せしめ、F−HAを吸着
させた後、ゲルから溶出することを特徴とするF−HA
の精製方法である。
−ポリサッカライドゲルに接触せしめ、F−HAを吸着
させた後、ゲルから溶出することを特徴とするF−HA
の精製方法である。
本発明において、出発材料であるボルデテラ属菌培養物
とは、百日咳菌、パラ百日咳菌、気管支敗血症菌の培養
物を含む。本発明において好ましい培養物は、百日咳菌
培養物であり、百日咳菌を通常の培地、たとえばコーエ
ン・ウィラー培地や、ステナー・ショルテ培地などの液
状培地にて、常法により静置培養または振盪培養もしく
は通気撹拌培養して得られる培養物である。この培養物
は、遠心分離により菌体を除去した培養上清、あるいは
菌体破壊物遠心上清、あるいはこれらの部分精製標品の
形で本発明方法に供される。本発明方法によれば、塩析
、抽出、超遠心等の前段部分精製処理をあえて行なう必
要はなく、培養上清等をそのままデキストラン硫酸−ポ
リサッカライドデル吸着クロマトグラフィーに付すこと
ができ、工程がきわめて簡単である。
とは、百日咳菌、パラ百日咳菌、気管支敗血症菌の培養
物を含む。本発明において好ましい培養物は、百日咳菌
培養物であり、百日咳菌を通常の培地、たとえばコーエ
ン・ウィラー培地や、ステナー・ショルテ培地などの液
状培地にて、常法により静置培養または振盪培養もしく
は通気撹拌培養して得られる培養物である。この培養物
は、遠心分離により菌体を除去した培養上清、あるいは
菌体破壊物遠心上清、あるいはこれらの部分精製標品の
形で本発明方法に供される。本発明方法によれば、塩析
、抽出、超遠心等の前段部分精製処理をあえて行なう必
要はなく、培養上清等をそのままデキストラン硫酸−ポ
リサッカライドデル吸着クロマトグラフィーに付すこと
ができ、工程がきわめて簡単である。
本発明において用いられるデキストラン硫酸−ポリサッ
カライドゲルとは、デキストランの硫酸エステル化物を
ポリサッカライドデル誘導体に化学的に結合させたもの
である。このゲルを調製するにあたっては、デキストラ
ン硫酸は種々の製品がすでに市販されており、一般的に
生物関連用として用いられているものを使用することが
で終る。
カライドゲルとは、デキストランの硫酸エステル化物を
ポリサッカライドデル誘導体に化学的に結合させたもの
である。このゲルを調製するにあたっては、デキストラ
ン硫酸は種々の製品がすでに市販されており、一般的に
生物関連用として用いられているものを使用することが
で終る。
一方ポリサッ力ライドゲル誘導体とは、アガロース、デ
キストラン、セルロース等のポリサッカライドに、クロ
マトグラフィー担体として用い得るように、通常の結晶
精製処理、三次元架橋処理。
キストラン、セルロース等のポリサッカライドに、クロ
マトグラフィー担体として用い得るように、通常の結晶
精製処理、三次元架橋処理。
形状成型処理等を施したゲル誘導体であり、これらもす
でに市販されており、例えばアガロースゲルとしてセフ
70−ス(Sepharosey 7フルvシフ社製)
、デキストランデルとしてセファデックス(S eph
adex 、ファルマシア社製)、セルロースゲルとし
てアビセル(旭化成製)等がある。
でに市販されており、例えばアガロースゲルとしてセフ
70−ス(Sepharosey 7フルvシフ社製)
、デキストランデルとしてセファデックス(S eph
adex 、ファルマシア社製)、セルロースゲルとし
てアビセル(旭化成製)等がある。
デキストラン硫酸とポリサッカライドゲルとを化学的に
結合させるには種々の方法があるが、例えば臭化シアン
を用いるアンデルノンらの方法(特開昭52−1140
18号)や、臭化シアンを用い、スペーサーとしてリジ
ンを介して結合させる方法[Bryan M、 Tur
nerら; Biocl+1m1ca etBioph
ysica Acta、 659. ?−14(198
1)]等の通常よく用いられる方法で行なえばよい。
結合させるには種々の方法があるが、例えば臭化シアン
を用いるアンデルノンらの方法(特開昭52−1140
18号)や、臭化シアンを用い、スペーサーとしてリジ
ンを介して結合させる方法[Bryan M、 Tur
nerら; Biocl+1m1ca etBioph
ysica Acta、 659. ?−14(198
1)]等の通常よく用いられる方法で行なえばよい。
なお、デキストラン硫酸−アifυ−スプルについては
すでに市販されており、例えばデキストラ 1”( ン硫酸−セファロースCL4B、(ファルマシア社製)
がある。
すでに市販されており、例えばデキストラ 1”( ン硫酸−セファロースCL4B、(ファルマシア社製)
がある。
本発明において、デキストラン硫酸−ポリサッカライド
ゲルを用いて、ボルデテラ属菌培養物中のF−HAを精
製採取するにあたっては、次のような方法で行なわれる
。
ゲルを用いて、ボルデテラ属菌培養物中のF−HAを精
製採取するにあたっては、次のような方法で行なわれる
。
デキストラン硫酸−ポリサッカライドゲルは、あらカル
め例えば0.2M塩化ナトリウム添加0゜01 M +
7ン酸緩衝液等の、中性付近のrtH値(pH6〜9)
であり、比電導度5−25 ms/cm程度の適当な緩
衝液を用いて平衡化を行なった後に、F−HAの吸着操
作に供する。
め例えば0.2M塩化ナトリウム添加0゜01 M +
7ン酸緩衝液等の、中性付近のrtH値(pH6〜9)
であり、比電導度5−25 ms/cm程度の適当な緩
衝液を用いて平衡化を行なった後に、F−HAの吸着操
作に供する。
デキストラン硫酸−ポリサッカライドゲルへのF−HA
の吸着、ゲルの洗浄、F−HAの溶出等一連の精製操作
は、バッチ法およびカラム法等の工業的に通常よく用い
られる繰作方法で行なう。
の吸着、ゲルの洗浄、F−HAの溶出等一連の精製操作
は、バッチ法およびカラム法等の工業的に通常よく用い
られる繰作方法で行なう。
バッチ法で行なう場合は、ボルデテラ属菌培養物中にデ
キストラン硫酸−ポリサ・ンカライドデルを投入し、p
H6,0〜9.0程度の範囲において0〜30℃程度の
温度にて10〜60分程度緩く撹拌してF−HAを吸着
させる。この際、ボルデテラ属菌培養物の比電導度が5
〜25m5/cm程度となるように、適宜濃縮または希
釈して吸着操作に付す。
キストラン硫酸−ポリサ・ンカライドデルを投入し、p
H6,0〜9.0程度の範囲において0〜30℃程度の
温度にて10〜60分程度緩く撹拌してF−HAを吸着
させる。この際、ボルデテラ属菌培養物の比電導度が5
〜25m5/cm程度となるように、適宜濃縮または希
釈して吸着操作に付す。
吸着終了後、培養物−ゲル混合液をろ過器上に充填し、
吸引ろ過してゲルとう液を分離する。分離したゲルを、
比電導度5〜25m5/cm程度で、pHが5.0〜1
0.0程度である適当な緩衝液例えば、0.2M塩化ナ
トリウム添加0.02Mマツキルベン(Me I 1v
aine″S)緩衝液、0.3M塩化ナトリウム添加0
,01Mリン酸緩衝液あるいは0゜3M塩化ナトリウム
添加0.OlM)リス塩酸緩衝液等を注ぎ吸引して洗浄
する。
吸引ろ過してゲルとう液を分離する。分離したゲルを、
比電導度5〜25m5/cm程度で、pHが5.0〜1
0.0程度である適当な緩衝液例えば、0.2M塩化ナ
トリウム添加0.02Mマツキルベン(Me I 1v
aine″S)緩衝液、0.3M塩化ナトリウム添加0
,01Mリン酸緩衝液あるいは0゜3M塩化ナトリウム
添加0.OlM)リス塩酸緩衝液等を注ぎ吸引して洗浄
する。
この後、pHが5.0〜10.0程度で、比電導度が2
5〜130ms/am程度である(上記洗浄用緩衝液の
比電導度上り大)適当な緩衝液、例えば1.5M塩化ナ
トリウム添加マツキルベン緩衝液、1.5M塩化す)
+7ウム添加リン酸緩衝液等を注ぎ、吸着しているF−
HAを溶出する。
5〜130ms/am程度である(上記洗浄用緩衝液の
比電導度上り大)適当な緩衝液、例えば1.5M塩化ナ
トリウム添加マツキルベン緩衝液、1.5M塩化す)
+7ウム添加リン酸緩衝液等を注ぎ、吸着しているF−
HAを溶出する。
カラム法にて本発明方法を実施する場合は原材料液、洗
浄用緩衝液、溶出用緩衝液の条件はバッチ法の場合と同
様でよく、これらの通液速度は、10m1/cm2/H
r〜500m1/cm2/Hr程度に調整して行なうと
よい。
浄用緩衝液、溶出用緩衝液の条件はバッチ法の場合と同
様でよく、これらの通液速度は、10m1/cm2/H
r〜500m1/cm2/Hr程度に調整して行なうと
よい。
本発明の精製法によれば、デキストラン硫酸−ポリサッ
カライドゲルは、百日咳菌培養物中のF−HAの特異的
吸着能にすぐれ、F−HAの精製度は数十倍に達し、し
かもF−HAの回収率は90%以上100%近くに達す
る。得られる精製F−HAの比活性は4〜8×104H
Aユニット/mg蛋白質とbわめて高く、ポリアクリル
アミドディスク電気泳動(pH4,5)分析において単
1のバンドを形成し、百日咳菌内毒素がほぼ完全に除去
される。
カライドゲルは、百日咳菌培養物中のF−HAの特異的
吸着能にすぐれ、F−HAの精製度は数十倍に達し、し
かもF−HAの回収率は90%以上100%近くに達す
る。得られる精製F−HAの比活性は4〜8×104H
Aユニット/mg蛋白質とbわめて高く、ポリアクリル
アミドディスク電気泳動(pH4,5)分析において単
1のバンドを形成し、百日咳菌内毒素がほぼ完全に除去
される。
上述のとおり本発明の方法によれば、出発材料の百日咳
菌培養物から所望のF−HAを高収率、高純度に採取す
ることかでと、その繰作もきわめて簡単で、またその精
製用クロマトグラフィー吸着体は、安価に調製でき、し
かもくり返し使用における劣化が全く無く、ぎわめて経
済的にすぐれている。
菌培養物から所望のF−HAを高収率、高純度に採取す
ることかでと、その繰作もきわめて簡単で、またその精
製用クロマトグラフィー吸着体は、安価に調製でき、し
かもくり返し使用における劣化が全く無く、ぎわめて経
済的にすぐれている。
したがって、本発明方法は高純度F−HAの工業的精製
法としてきわめてすぐれた方法である。
法としてきわめてすぐれた方法である。
また本発明の方法は従来の技術である蔗糖密度勾配超遠
心分離法、あるいはイオン交換クロマトグラフィー法等
と組合わせることも可能であり、その際は従来方法で得
られる結果に比して非常にすぐれた結果を得ることがで
きる。
心分離法、あるいはイオン交換クロマトグラフィー法等
と組合わせることも可能であり、その際は従来方法で得
られる結果に比して非常にすぐれた結果を得ることがで
きる。
本発明の方法で得られるF−HAは高純度で他の蛋白質
、脂質、糖類等を含まず、また内毒素もほぼ完全に除去
されているため、その生物学的活性吻斗利用した各種試
薬、医薬品の調製、さらに百日咳菌ワクチンの調製に有
用である。
、脂質、糖類等を含まず、また内毒素もほぼ完全に除去
されているため、その生物学的活性吻斗利用した各種試
薬、医薬品の調製、さらに百日咳菌ワクチンの調製に有
用である。
以下、調製例、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。
説明する。
調製例1
デキストラン硫酸ナトリウム塩5gを200m1の0.
5M炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、この溶液に、0.
5M炭酸ナトリウム水溶液で平衡化させたセファ0−ス
CL−4−B (,7フルマシア・ファインケミカルズ
社製)20mlを入れゆるやかに撹拌する。撹拌下に、
100m1の蒸留水に10gの臭化シアンを溶解した液
を加える。反応液に5M水酸化ナトリウム水溶液を添加
しつつpHを11に15分間保持する。その後、pHを
下降するに任せ、室温にて撹拌下17時間保持する。
5M炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、この溶液に、0.
5M炭酸ナトリウム水溶液で平衡化させたセファ0−ス
CL−4−B (,7フルマシア・ファインケミカルズ
社製)20mlを入れゆるやかに撹拌する。撹拌下に、
100m1の蒸留水に10gの臭化シアンを溶解した液
を加える。反応液に5M水酸化ナトリウム水溶液を添加
しつつpHを11に15分間保持する。その後、pHを
下降するに任せ、室温にて撹拌下17時間保持する。
反応終了後、グラスフィルター上でろ過し、ゲルを0.
15M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液(pH7,2)
で充分に洗浄して、デキストラン硫酸−アガロースゲル
20m1を得る。
15M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液(pH7,2)
で充分に洗浄して、デキストラン硫酸−アガロースゲル
20m1を得る。
実施例1
前記調製例1と同梯にして調製したデキストラン硫酸ア
ガロースゲルをカラム(16+emφ×1001111
11)に充填し、これに2M塩化ナトリウム添加0.0
1Mリン酸緩衝液(pH8,0、比電導度的17 、5
+ns/cm)を通渡して平衡化する。このカラムに
百日咳I相菌東浜株静置培養上清800mlを希釈して
、比電導度的17 、5+os/am 、 pH8。
ガロースゲルをカラム(16+emφ×1001111
11)に充填し、これに2M塩化ナトリウム添加0.0
1Mリン酸緩衝液(pH8,0、比電導度的17 、5
+ns/cm)を通渡して平衡化する。このカラムに
百日咳I相菌東浜株静置培養上清800mlを希釈して
、比電導度的17 、5+os/am 、 pH8。
0に合わせた液を通液する。通液後、上記緩衝液を通液
してゲルを洗浄し、さらに0.20M塩化ナトリウム添
加リン酸緩衝液(pH8,0、比電導度的17 、5
ll1s/c+n)を通渡し、夾雑物質を洗ぃ出す。
してゲルを洗浄し、さらに0.20M塩化ナトリウム添
加リン酸緩衝液(pH8,0、比電導度的17 、5
ll1s/c+n)を通渡し、夾雑物質を洗ぃ出す。
ついで、1.5M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液(p
H7,8、比電導度的120ms/c+++)で溶出し
、F−HAを含む両分29IO1を得た。
H7,8、比電導度的120ms/c+++)で溶出し
、F−HAを含む両分29IO1を得た。
培養上清液および、素通り画分、精製F−HA画分の分
析結果を第1表に記す。
析結果を第1表に記す。
F−HAの回収率は90%で、精製度(精製F−HA画
分の比活性/培養上清の比活性)は13倍に達した。精
製F−HA画分のLPF−HA活性は、ハブ) ELI
SA法[佐藤ら、第28回毒素シンポジウム予稿集14
1(1981))による分析で10ELISΔユニツ)
/ml以下であった。
分の比活性/培養上清の比活性)は13倍に達した。精
製F−HA画分のLPF−HA活性は、ハブ) ELI
SA法[佐藤ら、第28回毒素シンポジウム予稿集14
1(1981))による分析で10ELISΔユニツ)
/ml以下であった。
第1表
1)F−HA血球凝集試験[5ato、 Y、et a
t、Infect。
t、Infect。
■關ulLv 7+929(1973)]2)キルダー
ル法蛋白窒素測定値X6,25により蛋白質含量として
表示 3)’HA価/蛋白質含量 4)5)6.25μg蛋白質/n+ Iの含量に希釈後
、生物学的製剤基準(薬発287号、1981)に準じ
て実施した。
ル法蛋白窒素測定値X6,25により蛋白質含量として
表示 3)’HA価/蛋白質含量 4)5)6.25μg蛋白質/n+ Iの含量に希釈後
、生物学的製剤基準(薬発287号、1981)に準じ
て実施した。
実施例2
調製例1と同様にして得られた硫酸デキストラン−アガ
ロースゲル200m1を0.2M塩化ナトリウム添加0
.OIM リン酸緩衝液(pH8,0)に浸漬し、デカ
ンテーションをくり返して平衡化する。このゲルを、実
施例1で用いたものと同一の百日咳菌培養上清81を希
釈し、比電導度的17゜5 ll1s/cmSpH8、
0に合わせた液に投入し、4℃で約2時間撹拌する。
ロースゲル200m1を0.2M塩化ナトリウム添加0
.OIM リン酸緩衝液(pH8,0)に浸漬し、デカ
ンテーションをくり返して平衡化する。このゲルを、実
施例1で用いたものと同一の百日咳菌培養上清81を希
釈し、比電導度的17゜5 ll1s/cmSpH8、
0に合わせた液に投入し、4℃で約2時間撹拌する。
ついで、この混合液をグラスフィルター(70mmφX
150)にかけゲルを濾過分離する。グラスフィルター
上のゲルに0.20M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液
(pH8,0)を注ぎ、緩やかに吸引してゲルを洗浄す
る。つぎに、1.5M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液
(pH7,8)300+++1を注ぎ、約15分間緩く
撹拌後、吸引して精製F−HA画分300+++lを得
る。
150)にかけゲルを濾過分離する。グラスフィルター
上のゲルに0.20M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液
(pH8,0)を注ぎ、緩やかに吸引してゲルを洗浄す
る。つぎに、1.5M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液
(pH7,8)300+++1を注ぎ、約15分間緩く
撹拌後、吸引して精製F−HA画分300+++lを得
る。
培養上清液および、素通り画分、精製F−HA両分の分
析結果を第2表に記す。 I P−HAの回収率は75%で、精製度は約18倍に達し
た。
析結果を第2表に記す。 I P−HAの回収率は75%で、精製度は約18倍に達し
た。
第 2 表
1)! 2)l 31L 4)+ 5) 第1表に同じ
実施例3 デキストラン硫酸−セ7アロースCL4B(ファルマシ
ア社製)をカラム(50n+mφ×100alI11)
に充填し、これに0.2M塩化す) IJウム添加0.
OIM リン酸緩衝液(pH8,0)を通渡し平衡化す
る。このカラムに百日咳I相菌東浜株ファーメンター培
養上清8kを希釈して比電導度的17.5ms/cm、
およびpHを8.0に調整した液を通液する。通液終了
後、上記緩衝液にて洗浄し、夾雑物質を洗い出す。
実施例3 デキストラン硫酸−セ7アロースCL4B(ファルマシ
ア社製)をカラム(50n+mφ×100alI11)
に充填し、これに0.2M塩化す) IJウム添加0.
OIM リン酸緩衝液(pH8,0)を通渡し平衡化す
る。このカラムに百日咳I相菌東浜株ファーメンター培
養上清8kを希釈して比電導度的17.5ms/cm、
およびpHを8.0に調整した液を通液する。通液終了
後、上記緩衝液にて洗浄し、夾雑物質を洗い出す。
ついで1.5M塩化ナトリウム添加リン酸緩衝液(pH
7,6)で溶出し、F−HAを含む画分580n+Iを
得た。
7,6)で溶出し、F−HAを含む画分580n+Iを
得た。
培養上清液および、素通り画分、精製F −HA画分の
分析結果を第3表に記す。
分析結果を第3表に記す。
F−HAの回収率は90%で、精製度は約50倍に達し
た。またLPF−HA活性はl0ELISAユニツ)
/+n I以下であった。
た。またLPF−HA活性はl0ELISAユニツ)
/+n I以下であった。
本精製品を用いて生物学的製剤基準「百日ぜぎワクチン
」(薬発第287号、1981を参照)に準じ、マウス
体重減少試験、マウス白血球増加試験、易熱性毒素否定
試験およびマウスヒスタミン増感試験を実施したが、い
ずれも、生理食塩水を接種した対照群と同等であり、副
作用は認められなかった。
」(薬発第287号、1981を参照)に準じ、マウス
体重減少試験、マウス白血球増加試験、易熱性毒素否定
試験およびマウスヒスタミン増感試験を実施したが、い
ずれも、生理食塩水を接種した対照群と同等であり、副
作用は認められなかった。
第 3 表
Claims (7)
- (1)ボルデテラ属菌培養物から線維状赤血球凝集素を
精製取得するに際し、ボルデテラ属菌培養物を、デキス
トラン硫酸が化学的に結合されたポリサッカライドデル
誘導体に接触せしめ、線維状赤血球凝集素を吸着させた
後、ゲルから溶出することを特徴とする線維状赤血球凝
集素の精製方法。 - (2)該デキストラン硫酸が化学的に結合されたポリサ
ッカライドゲル誘導体が、デキストラン硫酸−アがロー
スゲル、デキストラン硫酸−デキストランデルおよびデ
キストラン硫酸−セルロースゲルから選ばれる前記第(
1)項の方法。 - (3)該デキストラン硫酸が化学的に結合されたポリサ
ッカライドデル誘導体を、pH6,9〜9゜0、比電導
度5.0〜25 、0 +os/canの緩衝液であら
かじめ処理して平衡化したのち吸着処理に付す、前記第
(1)または(2)項の方法。 - (4)該吸着処理を、pH6,0〜8.0、温度0〜3
0℃、比電導度5.0〜25.0仔s/cn+の条件下
に行なう前記第(1)〜(3)項いずれか1つの方法。 - (5)線維状赤血球凝集素のゲルからの溶出を、pH5
,0〜10.0.比電導度25.0〜130m5/c+
Ωの緩衝液を用いて行なう前記第(1)〜(4)項いず
れか1つの方法。 - (6)該溶出処理に先だって、吸着ゲルを、pl+5.
0−10.0、比電導度5,0−25.0+++s/c
mの緩衝液で洗浄する前記第(5)項の方法。 - (7)該ボルデテラ属菌培養物が百日咳菌培養物である
前記第(1)〜(6)項いずれが1つである方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59075314A JPS60218326A (ja) | 1984-04-14 | 1984-04-14 | 線維状赤血球凝集素の精製方法 |
US06/722,381 US4563303A (en) | 1984-04-14 | 1985-04-12 | Method for purification of filamentous hemagglutinin |
AU41223/85A AU571078B2 (en) | 1984-04-14 | 1985-04-12 | Purification of filamentous hemagglutinin |
CA000479022A CA1237998A (en) | 1984-04-14 | 1985-04-12 | Method for purification of filamentous hemagglutinin |
KR1019850002492A KR890001927B1 (ko) | 1984-04-14 | 1985-04-13 | 섬유질 헤마글루티닌의 정제방법 |
AT85104545T ATE50600T1 (de) | 1984-04-14 | 1985-04-15 | Verfahren zur reinigung von faserartigem haemoglobin. |
EP85104545A EP0159003B1 (en) | 1984-04-14 | 1985-04-15 | Method for purification of filamentous hemagglutinin |
DE8585104545T DE3576173D1 (de) | 1984-04-14 | 1985-04-15 | Verfahren zur reinigung von faserartigem haemoglobin. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59075314A JPS60218326A (ja) | 1984-04-14 | 1984-04-14 | 線維状赤血球凝集素の精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60218326A true JPS60218326A (ja) | 1985-11-01 |
JPS641445B2 JPS641445B2 (ja) | 1989-01-11 |
Family
ID=13572667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59075314A Granted JPS60218326A (ja) | 1984-04-14 | 1984-04-14 | 線維状赤血球凝集素の精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60218326A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4849358A (en) * | 1987-04-24 | 1989-07-18 | The Research Foundation For Microbial Diseases Of Osaka University | Method for culturing bordetella pertussis, a pertussis toxoid and a pertussis vaccine |
-
1984
- 1984-04-14 JP JP59075314A patent/JPS60218326A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4849358A (en) * | 1987-04-24 | 1989-07-18 | The Research Foundation For Microbial Diseases Of Osaka University | Method for culturing bordetella pertussis, a pertussis toxoid and a pertussis vaccine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS641445B2 (ja) | 1989-01-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |