JPS60215733A - アルミニウム合金製ベ−ン - Google Patents
アルミニウム合金製ベ−ンInfo
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- JPS60215733A JPS60215733A JP7349384A JP7349384A JPS60215733A JP S60215733 A JPS60215733 A JP S60215733A JP 7349384 A JP7349384 A JP 7349384A JP 7349384 A JP7349384 A JP 7349384A JP S60215733 A JPS60215733 A JP S60215733A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C21/00—Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
- F01C21/08—Rotary pistons
- F01C21/0809—Construction of vanes or vane holders
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は、ロータリーコンプレッサ、ベーンポンプ等
に用いられるベーンに関する。
に用いられるベーンに関する。
(従来技術)
例えばカークーラー用などに広く用いられているロータ
リーコンプレッサは、その−例として第1図及び第2図
にスライディングベーン式のものを示すように、シャフ
ト(1)に固着された円柱状のローター(2)をシリン
ダ(3)の円筒状の室内に偏心状に配設すると共に、シ
リンダ空間内を仕切る複数本のベーン(41を、その先
端がシリンダ内周面と摺接する状態でローター(2)局
面に進退自在に嵌込んで成り、ローター(2)の時計方
向(第1図において)への回転に伴いベーン(4)によ
る仕切空間容量が連続的に変化するーことを利用して、
吸入口(5)から吸入した低温低圧ガス(8)を高温高
圧ガスに圧縮し、排出口(6)から排出する構成となさ
れている。このため、ベーン(4)による仕切空間内に
ガスを封じ込むため、ローター(2)の厚さ及びベーン
(4)の幅は両サイドプレート(7)<7)間の距離と
ほぼ等しく設定されている。従って、シャフト(1)の
回転時にはベーン(4)はその先端部がシリンダ(3)
の内周面と摺動するのみならず、その両側端面もサイド
プレート(7)(7)の内壁面と気密状態を保持しつつ
摺動することがらベーン(4)の性質として、ガス圧縮
時に加わる荷重に対する耐荷重性を備えるのは勿論のこ
と、シリンダ(3)、サイドプート(7)との摺動摩擦
に対する高度な耐摩耗性が要求される。これは図示した
スライディングベーン式ロータリーコンプレッサに限ら
ず、ベーン先端部とローター周面とが摺接するローリン
グピストン式やその伯のロータリーコンプレッサ若しく
はベーンポンプ等においても同様である。
リーコンプレッサは、その−例として第1図及び第2図
にスライディングベーン式のものを示すように、シャフ
ト(1)に固着された円柱状のローター(2)をシリン
ダ(3)の円筒状の室内に偏心状に配設すると共に、シ
リンダ空間内を仕切る複数本のベーン(41を、その先
端がシリンダ内周面と摺接する状態でローター(2)局
面に進退自在に嵌込んで成り、ローター(2)の時計方
向(第1図において)への回転に伴いベーン(4)によ
る仕切空間容量が連続的に変化するーことを利用して、
吸入口(5)から吸入した低温低圧ガス(8)を高温高
圧ガスに圧縮し、排出口(6)から排出する構成となさ
れている。このため、ベーン(4)による仕切空間内に
ガスを封じ込むため、ローター(2)の厚さ及びベーン
(4)の幅は両サイドプレート(7)<7)間の距離と
ほぼ等しく設定されている。従って、シャフト(1)の
回転時にはベーン(4)はその先端部がシリンダ(3)
の内周面と摺動するのみならず、その両側端面もサイド
プレート(7)(7)の内壁面と気密状態を保持しつつ
摺動することがらベーン(4)の性質として、ガス圧縮
時に加わる荷重に対する耐荷重性を備えるのは勿論のこ
と、シリンダ(3)、サイドプート(7)との摺動摩擦
に対する高度な耐摩耗性が要求される。これは図示した
スライディングベーン式ロータリーコンプレッサに限ら
ず、ベーン先端部とローター周面とが摺接するローリン
グピストン式やその伯のロータリーコンプレッサ若しく
はベーンポンプ等においても同様である。
加えて、特に、カークーラー用などに用いられるコンプ
レッサ等においては、クーラー用部品の中で最重量物で
あるコンプレッサの軽量化の要求が強いため、この要求
を実現し得るようにベーンをできるだけ軽量に設計する
ことが望まれる。
レッサ等においては、クーラー用部品の中で最重量物で
あるコンプレッサの軽量化の要求が強いため、この要求
を実現し得るようにベーンをできるだけ軽量に設計する
ことが望まれる。
そこで従来、ベーンの材質として一般にアルミニウム合
金の金型鋳物、あるいはダイカスト品が多く用いられて
いる。即ち、強度、鋳造性、耐圧性に優れたへρ−8+
−CLI系合金鋳物や、強度、耐摩耗性に優れた八ρ−
3i −cu −Mg系アルミニウム合金鋳物等が多く
用いられていた。
金の金型鋳物、あるいはダイカスト品が多く用いられて
いる。即ち、強度、鋳造性、耐圧性に優れたへρ−8+
−CLI系合金鋳物や、強度、耐摩耗性に優れた八ρ−
3i −cu −Mg系アルミニウム合金鋳物等が多く
用いられていた。
(従来技術の問題点)
しかしながら、従来の斯るアルミニウムー合金製ベーン
は、アルミニウム合金鋳物あるいはダイカスト品である
ために、概してアルミニウムマトリックス中に粗大な初
晶及び共晶3i粒子が分散し、強度、耐摩耗性のばらつ
きが大きいという欠点があった請求だ、もとよりベーン
として充分満足すべき機械的強度、耐摩耗性を保有する
ものではなかったため、板厚を厚くして強度を確保せざ
るを得す、さらには潤滑オイルの供給不良等の悪条件下
においてはシリンダ、サイドプレート等との摺動摩擦に
よる摩耗量が増大し、耐久性が著しく損われるというよ
うな問題点もあった。
は、アルミニウム合金鋳物あるいはダイカスト品である
ために、概してアルミニウムマトリックス中に粗大な初
晶及び共晶3i粒子が分散し、強度、耐摩耗性のばらつ
きが大きいという欠点があった請求だ、もとよりベーン
として充分満足すべき機械的強度、耐摩耗性を保有する
ものではなかったため、板厚を厚くして強度を確保せざ
るを得す、さらには潤滑オイルの供給不良等の悪条件下
においてはシリンダ、サイドプレート等との摺動摩擦に
よる摩耗量が増大し、耐久性が著しく損われるというよ
うな問題点もあった。
(発明の目的)
この発明は、上記のような問題点を解決することを目的
とするものである。即ち、アルミニウム合金の成分とそ
の合金組織による材質改善により、それ自体できわめて
優れた耐摩耗性を有し、かつ強度にも優れていて耐荷重
性が良く、しかも延性、切削加工性の改善によって製造
を簡易とするアルミニウム合金製ベーンを提供すること
を目的とするものである。
とするものである。即ち、アルミニウム合金の成分とそ
の合金組織による材質改善により、それ自体できわめて
優れた耐摩耗性を有し、かつ強度にも優れていて耐荷重
性が良く、しかも延性、切削加工性の改善によって製造
を簡易とするアルミニウム合金製ベーンを提供すること
を目的とするものである。
(発明の構成)
この発明は、ベーンの材質として、過共晶領域にSiを
含有する高シリコンアルミニウム合金であって、しかも
そのアルミニウムマトリックス中の初晶3i粒子及び共
晶3i粒子の粒径と分布状態を特定の範囲に制御したも
のを用いることを概要とするものであり、更に具体的に
は、3iを16〜30wt%、CLIを0.3〜7゜Q
wt%含み、あるいは更にM(+を0.3〜2゜□wt
%を含み、残部が実質的にアルミニウムであるアルミニ
ウム合金であって、該合金のアルミニウムマトリックス
中に、粒径40〜80μaの初晶3i粒子が全初晶Si
粒子面積の60%以上の面積を占めて均一に分布し、か
つ粒径10μm以下の共晶Si粒子が全共晶3i粒子面
積中の60%以上の面積を占めて均一に分布している材
料をもって形成されているアルミニウム合金製ベーンを
提供するものである。
含有する高シリコンアルミニウム合金であって、しかも
そのアルミニウムマトリックス中の初晶3i粒子及び共
晶3i粒子の粒径と分布状態を特定の範囲に制御したも
のを用いることを概要とするものであり、更に具体的に
は、3iを16〜30wt%、CLIを0.3〜7゜Q
wt%含み、あるいは更にM(+を0.3〜2゜□wt
%を含み、残部が実質的にアルミニウムであるアルミニ
ウム合金であって、該合金のアルミニウムマトリックス
中に、粒径40〜80μaの初晶3i粒子が全初晶Si
粒子面積の60%以上の面積を占めて均一に分布し、か
つ粒径10μm以下の共晶Si粒子が全共晶3i粒子面
積中の60%以上の面積を占めて均一に分布している材
料をもって形成されているアルミニウム合金製ベーンを
提供するものである。
(構成の具体的な説明と作用)
この発明のベーンに用いられる上記のようなアルミニウ
ム合金は、一般的には既知の鋳造法によって鋳造される
鋳塊を、更に熱間にて押出すことにより組織を特定の範
囲に制御して製造されるものである。
ム合金は、一般的には既知の鋳造法によって鋳造される
鋳塊を、更に熱間にて押出すことにより組織を特定の範
囲に制御して製造されるものである。
先ず、この発明に用いる合金の各成分の範囲限定につい
て、その理由を説明ずれば次のとおりである。
て、その理由を説明ずれば次のとおりである。
主要な添加元素であるS:は、いうまでもなく合金の耐
摩耗性を向上するのに有効なものである。従って、一般
的にはSlの含有量が増えるに従って耐摩耗性が向上せ
られるが、この発明に用いるAl1−8i系合金は、過
共晶領域に81を多量に含んで、アルミニウムマトリッ
クス中に比較的多くの初晶Si粒子を分散せしめるもの
とすることが必要である。従って、3iの含有量は少な
くとも16wt%以上であることを要し、15wt%未
満では、ベーンに必要な耐摩耗性をその材料自体によっ
て得ることができない。Stの含有量は、合金材料の製
造条件を特殊な範囲に選ぶことによって、相当多くの量
にまで増大しうるが、30wt%をこえて含有せしめる
ときは、鋳造が著しく困難なものとなるため、それ未満
が許容範囲であり、最も好適には18〜2owt%程度
含有せしめるのが良い。
摩耗性を向上するのに有効なものである。従って、一般
的にはSlの含有量が増えるに従って耐摩耗性が向上せ
られるが、この発明に用いるAl1−8i系合金は、過
共晶領域に81を多量に含んで、アルミニウムマトリッ
クス中に比較的多くの初晶Si粒子を分散せしめるもの
とすることが必要である。従って、3iの含有量は少な
くとも16wt%以上であることを要し、15wt%未
満では、ベーンに必要な耐摩耗性をその材料自体によっ
て得ることができない。Stの含有量は、合金材料の製
造条件を特殊な範囲に選ぶことによって、相当多くの量
にまで増大しうるが、30wt%をこえて含有せしめる
ときは、鋳造が著しく困難なものとなるため、それ未満
が許容範囲であり、最も好適には18〜2owt%程度
含有せしめるのが良い。
C(I及びMgは、合金の強度の向上に寄与するもので
あり、0.3wt%未満では、ベーンに所要の機械的強
度を付与することができない。
あり、0.3wt%未満では、ベーンに所要の機械的強
度を付与することができない。
しかしCuが7wt%をこえるときは、耐食性が著しく
悪くなる。またMyが2wt%をこえる場合は、上記の
効果を格別増大せず、むしろ粗大な晶出物を生成して機
械的性質を劣化する。実験結果から得られた最も好適な
Cuの含有量は、概ね3〜5wt%程度であり、またM
gの含有量は0,45〜0.65wt%程度である。
悪くなる。またMyが2wt%をこえる場合は、上記の
効果を格別増大せず、むしろ粗大な晶出物を生成して機
械的性質を劣化する。実験結果から得られた最も好適な
Cuの含有量は、概ね3〜5wt%程度であり、またM
gの含有量は0,45〜0.65wt%程度である。
その他の任意的添加元素として、好ましべは例えば3r
および(または)Pが添加されうる。
および(または)Pが添加されうる。
これらの元素はいずれも鋳造時に初晶S1粒子を微細化
する微細化剤として作用するものである点で均等物であ
り、いずれか少なくとも一方を含有すれば足るが、それ
ぞれ0.005wt%未満では上記効果に乏しく、0,
1wt%をこえでも格別効果の増大を望めない。
する微細化剤として作用するものである点で均等物であ
り、いずれか少なくとも一方を含有すれば足るが、それ
ぞれ0.005wt%未満では上記効果に乏しく、0,
1wt%をこえでも格別効果の増大を望めない。
更に他の任意的添加元素として用いうるものとしてN
i s F e s Mnを挙げることができる。
i s F e s Mnを挙げることができる。
これらの元素は、いずれも合金の耐熱性の向上に有効に
寄与するものであり、この作用の面からいずれも均等物
であって、少なくとも1種または2種以上を含有すれば
足りるが、各成分がQ、5wt%未満では上記の効果の
実現性に乏しく、逆に3wt%をこえると切削性が著し
く悪くなる欠点を派生する。
寄与するものであり、この作用の面からいずれも均等物
であって、少なくとも1種または2種以上を含有すれば
足りるが、各成分がQ、5wt%未満では上記の効果の
実現性に乏しく、逆に3wt%をこえると切削性が著し
く悪くなる欠点を派生する。
上記のような成分範囲をもつこの発明に係る合金材料は
、その組織を特定範囲に制御するために、鋳造後押出し
工程とを経て製造されるものである。即ち、先ず、上記
のアルミニウム合金を従来の常法に従う溶解鋳造により
アルミニウム合金鋳塊に製作する。この鋳造工程によっ
て得られる鋳塊に含まれる初晶S1粒子は、上記Srお
よび(または)Pの添加によりある程度微細化したもの
とをしうるが、それでもなおその粒径は、100μmに
も達するものを含んで全体として未だ相当に大きいもの
である。また、共晶3i粒子も、粒径30μ肌程度のも
のを含む全体としてかなり大きいものであり、かつその
形態も針状を呈するものである。
、その組織を特定範囲に制御するために、鋳造後押出し
工程とを経て製造されるものである。即ち、先ず、上記
のアルミニウム合金を従来の常法に従う溶解鋳造により
アルミニウム合金鋳塊に製作する。この鋳造工程によっ
て得られる鋳塊に含まれる初晶S1粒子は、上記Srお
よび(または)Pの添加によりある程度微細化したもの
とをしうるが、それでもなおその粒径は、100μmに
も達するものを含んで全体として未だ相当に大きいもの
である。また、共晶3i粒子も、粒径30μ肌程度のも
のを含む全体としてかなり大きいものであり、かつその
形態も針状を呈するものである。
そこで、これらの比較的粗大な初晶及び共晶Si粒子を
含む鋳塊を更に350〜420℃程度の熱間にて押出し
加工する。そして、この熱間押出しにより、合金中に含
む粗大な初晶S1粒子の一部を破壊し、そのほとんどす
べての粒径が10〜80μmの範囲で、かつ40μm以
上の粒子が全初晶S1粒子面積に対し60%以上の面積
比を占める範囲に微細化し、かつその分布を均一化せし
めると共に、共晶Si粒子も、針状結晶を長さ方向に分
断して形状を粒状化し、またこれをほとんどすべてが粒
径15μm以下の範囲で、かつ10μm以下の粒子が全
共晶81粒子面積に対し60%以上の面積比を占める範
囲に微細化せしめたものとする。上記−に、はとんどす
べてというのは、極めて稀に上記粒径範囲を逸脱するも
のを含むことを許容する趣旨であるが、好ましい製造条
件が採用される場合には、上記粒径範囲を逸脱するよう
な初晶Si粒子及び共晶3i粒子は実際上全く含まない
ものとすることができる。
含む鋳塊を更に350〜420℃程度の熱間にて押出し
加工する。そして、この熱間押出しにより、合金中に含
む粗大な初晶S1粒子の一部を破壊し、そのほとんどす
べての粒径が10〜80μmの範囲で、かつ40μm以
上の粒子が全初晶S1粒子面積に対し60%以上の面積
比を占める範囲に微細化し、かつその分布を均一化せし
めると共に、共晶Si粒子も、針状結晶を長さ方向に分
断して形状を粒状化し、またこれをほとんどすべてが粒
径15μm以下の範囲で、かつ10μm以下の粒子が全
共晶81粒子面積に対し60%以上の面積比を占める範
囲に微細化せしめたものとする。上記−に、はとんどす
べてというのは、極めて稀に上記粒径範囲を逸脱するも
のを含むことを許容する趣旨であるが、好ましい製造条
件が採用される場合には、上記粒径範囲を逸脱するよう
な初晶Si粒子及び共晶3i粒子は実際上全く含まない
ものとすることができる。
このような好ましい製造条件は、殊に押出し条件として
、ビレット温度:350〜420℃、ラム速度: 0.
03〜0.2111 /l1lin 、押出:10〜4
0に設定することであり、さらに好ましくは押出ダイス
にベアリング長さ5〜15mmのものを用いること等が
挙げられる。
、ビレット温度:350〜420℃、ラム速度: 0.
03〜0.2111 /l1lin 、押出:10〜4
0に設定することであり、さらに好ましくは押出ダイス
にベアリング長さ5〜15mmのものを用いること等が
挙げられる。
ところで、合金組織中における初晶Si粒子の粒径が上
記のように40〜80μmの範囲において60%以上の
面積比を占めることが限定されるのは、40μm未満の
ものを多く含む場合には所期する優れた耐摩耗性が得ら
れず、逆に80μmをこえる粗大なものを多く含む場合
には、・その分布が不均一かつ粗いものとなっI耐摩耗
性のばらつきを大きくし、かつ切削性を低下させること
になるためである。また、共晶S1粒子が粒径15μm
以下でかつ10μm以下のものを面積比60%以上含む
ことに限定されるのは、初晶S:粒子の粒径を上記のよ
うな範囲にコントロールすること′によって必然的に上
記範囲に微細化されることになるためであり、あえてそ
の効果を挙げるとすれば、少なくとも共晶Si粒子が1
5μmをこえる粗大なものとして多く残存するときは、
少なくとも切削性に欠陥が派生してくるものと予想され
、従ってその反面効果として、切削性向上の効果を挙げ
ることができる。
記のように40〜80μmの範囲において60%以上の
面積比を占めることが限定されるのは、40μm未満の
ものを多く含む場合には所期する優れた耐摩耗性が得ら
れず、逆に80μmをこえる粗大なものを多く含む場合
には、・その分布が不均一かつ粗いものとなっI耐摩耗
性のばらつきを大きくし、かつ切削性を低下させること
になるためである。また、共晶S1粒子が粒径15μm
以下でかつ10μm以下のものを面積比60%以上含む
ことに限定されるのは、初晶S:粒子の粒径を上記のよ
うな範囲にコントロールすること′によって必然的に上
記範囲に微細化されることになるためであり、あえてそ
の効果を挙げるとすれば、少なくとも共晶Si粒子が1
5μmをこえる粗大なものとして多く残存するときは、
少なくとも切削性に欠陥が派生してくるものと予想され
、従ってその反面効果として、切削性向上の効果を挙げ
ることができる。
(発明の効果)
この発明によるベーンは、前記のような成分と組織にな
る高シリコンアルミニウム合金材料をもって形成された
ものであることにより、それ自身が材質的に極めて優れ
た耐摩耗性を有すると共に機械的強度にも極めて優れた
ものであるから、ベーンとして要求される充分な強度、
耐荷重性、耐摩耗性を保有するのはもとよ一す、従来品
のように板厚を厚くする必要がないためさらに軽量なも
のとなし得る。しかも潤滑オイルの供給不良等の悪条件
下においてもベーンの摩耗量が抑制され、ベーンひいて
はコンプレッサ、ポンプ等の耐久性を−著しく向上し得
るものである。
る高シリコンアルミニウム合金材料をもって形成された
ものであることにより、それ自身が材質的に極めて優れ
た耐摩耗性を有すると共に機械的強度にも極めて優れた
ものであるから、ベーンとして要求される充分な強度、
耐荷重性、耐摩耗性を保有するのはもとよ一す、従来品
のように板厚を厚くする必要がないためさらに軽量なも
のとなし得る。しかも潤滑オイルの供給不良等の悪条件
下においてもベーンの摩耗量が抑制され、ベーンひいて
はコンプレッサ、ポンプ等の耐久性を−著しく向上し得
るものである。
(実施例)
以下、この発明の実施例を示す。
第1表
上記第1表に示す組成のアルミニウム基合金について、
本発明材では、該合金を先ず溶解半zII+跳拮紮り一
上。T吉才墨19 (’1 mmのビレットに製し、次
いでこのビレットを押出温度415℃、押出しラム速度
0.1m/minの条件で直径30mの丸棒に押出した
ものにT6熱処理を施してベーン材の供試片とした。
本発明材では、該合金を先ず溶解半zII+跳拮紮り一
上。T吉才墨19 (’1 mmのビレットに製し、次
いでこのビレットを押出温度415℃、押出しラム速度
0.1m/minの条件で直径30mの丸棒に押出した
ものにT6熱処理を施してベーン材の供試片とした。
本発明材における供試片においては、それに含む初晶3
i粒子はずべてが10〜80μmの粒径範囲に属し、し
かも40〜80μmの範囲のものが明らかに全初晶3i
粒子面積に対し60%以上の面積比を占めているもので
あった。
i粒子はずべてが10〜80μmの粒径範囲に属し、し
かも40〜80μmの範囲のものが明らかに全初晶3i
粒子面積に対し60%以上の面積比を占めているもので
あった。
かつ共晶S1粒子も微細化され、そのすべてが少なくと
も15μm以下の粒径範囲で、全共晶3i粒子面積中6
0%以上の面積比を10μm以下のもので占めているも
のであった。
も15μm以下の粒径範囲で、全共晶3i粒子面積中6
0%以上の面積比を10μm以下のもので占めているも
のであった。
一方、比較材N095は、耐摩耗性に優れたアルミニウ
ム合金として既知のAC8A合金であり、その市販物を
供試片とした。
ム合金として既知のAC8A合金であり、その市販物を
供試片とした。
上記の各種アルミニウム合金材につき、本発明材と同様
の組成で鋳造したままのビレットとも比較して、それら
の耐摩耗性及び切削性を調べたところ、結果は下記第2
表に示すとおりであった。
の組成で鋳造したままのビレットとも比較して、それら
の耐摩耗性及び切削性を調べたところ、結果は下記第2
表に示すとおりであった。
第2表
(注1):耐摩耗性試験は、回転円板による大越式耐摩
耗試験機を用いて、摩 環路1111:600m、摩擦速度=27yL/min
、相手材: FC=30(JIS)の試験条件で実施し
た。
耗試験機を用いて、摩 環路1111:600m、摩擦速度=27yL/min
、相手材: FC=30(JIS)の試験条件で実施し
た。
(注2):切削工具寿命は、前すくい角二〇度、横すく
い角:10度、前逃げ 角=7度、横逃げ角=7度、前切 刃角:8度、横切刃角:0度、ノ ーズ半径:0度、の諸元を有する 超硬バイトを使用し、切込み深さ二 0.1m1送り速度0.05m。
い角:10度、前逃げ 角=7度、横逃げ角=7度、前切 刃角:8度、横切刃角:0度、ノ ーズ半径:0度、の諸元を有する 超硬バイトを使用し、切込み深さ二 0.1m1送り速度0.05m。
回転数:500rpm、潤滑剤二石
油の切削条件で、切削距離:20
0mの切削を行ったのち、バイト
の逃げ面の摩耗幅を測定した。
上表の耐摩耗性の試験結果から分るように、この発明に
係るベーン材は、同じ合金成分をもちながらも、アルミ
ニウムマトリックス中のSi晶の粒径や分布状態の異な
る鋳造したままの材料に較べて、明らかに優れた耐摩耗
性を保有しつつ、そのばらつきの減少の効果が認められ
るものであり、また比較材に較べて顕著に耐摩耗性に優
れたものであった。
係るベーン材は、同じ合金成分をもちながらも、アルミ
ニウムマトリックス中のSi晶の粒径や分布状態の異な
る鋳造したままの材料に較べて、明らかに優れた耐摩耗
性を保有しつつ、そのばらつきの減少の効果が認められ
るものであり、また比較材に較べて顕著に耐摩耗性に優
れたものであった。
一方、切削工具寿命の比較においても、本発明材は、鋳
造したままのものに較べて顕著な改善効果があられれ、
比較材に較べても僅かに劣るが略同等ないしそれ1以上
の優れた切削性を示すものであった。
造したままのものに較べて顕著な改善効果があられれ、
比較材に較べても僅かに劣るが略同等ないしそれ1以上
の優れた切削性を示すものであった。
従って、本発明材を用いて第1図及び第2図に示すスラ
イディングベーン式その他のロータリーコンプレッサや
ベーンポンプ等におけるベーンを製作した場合には、ベ
ーンとして要求される充分な耐荷重性、耐摩耗性を有し
かつ軽量なものに製作することができるものであった。
イディングベーン式その他のロータリーコンプレッサや
ベーンポンプ等におけるベーンを製作した場合には、ベ
ーンとして要求される充分な耐荷重性、耐摩耗性を有し
かつ軽量なものに製作することができるものであった。
また、切削性、鍛造性等に優れていることから、加工精
度の高いベーンを容易に得られるものであった。
度の高いベーンを容易に得られるものであった。
図面はスライディングベーン式ロータリーコンプレッサ
の一例を示すもので、第1図は要部の側゛面断面図、第
2図は同じく正面断面図である。 (1)・・・シャフト、(2)・・・ローター、(3)
・・・シリンダ、(4)・・・ベーン、(5)・・・吸
入口、(6)・・・排出口、(7)・・・サイドプレー
ト、(8)・・・ガス。 以上
の一例を示すもので、第1図は要部の側゛面断面図、第
2図は同じく正面断面図である。 (1)・・・シャフト、(2)・・・ローター、(3)
・・・シリンダ、(4)・・・ベーン、(5)・・・吸
入口、(6)・・・排出口、(7)・・・サイドプレー
ト、(8)・・・ガス。 以上
Claims (2)
- (1) Siを16〜30wt%、Cuを0.3〜7.
0wt%含み、残部が実質的にアルミニウムであるアル
ミニウム合金であって、該合金のアルミニウムマトリッ
クス中に、粒径40〜80μ而の初晶Si粒子が全初晶
3i粒子面積の60%以上の面積を占めて均一に分布し
、かつ粒径10μ而以下の共晶3i粒子が全共晶3i粒
子面積中の60%以上の面積を占めて均一に分布してい
る材料をもって形成されていることを特徴とするアルミ
ニウム合金製ベーン。 - (2) Siを16〜3Qwt%、Cuを0.3〜’7
.、Qwt%、及びMgを0.3〜2.Qwt%含み、
残部が実質的にアルミニウムであるアルミニウム合金で
あって、該合金のアルミニウムマトリックス中に、粒径
40〜80μmの初晶S:粒子が全初晶3i粒子面積の
60%以上の面積を占めて均一に分布し、かつ粒径10
μm以下の共晶S;粒子が全共晶3i粒子面積中の60
%以上の面積を占めて均一に分布している材料をもって
形成されていることを特徴とするアルミニウム合金製ベ
ーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7349384A JPS60215733A (ja) | 1984-04-11 | 1984-04-11 | アルミニウム合金製ベ−ン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7349384A JPS60215733A (ja) | 1984-04-11 | 1984-04-11 | アルミニウム合金製ベ−ン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60215733A true JPS60215733A (ja) | 1985-10-29 |
Family
ID=13519845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7349384A Pending JPS60215733A (ja) | 1984-04-11 | 1984-04-11 | アルミニウム合金製ベ−ン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60215733A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS648383A (en) * | 1987-02-27 | 1989-01-12 | Riken Kk | Vane type compressor |
JPS6439339A (en) * | 1987-08-03 | 1989-02-09 | Kobe Steel Ltd | Wear-resistant aluminum alloy cast rod and its production |
-
1984
- 1984-04-11 JP JP7349384A patent/JPS60215733A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS648383A (en) * | 1987-02-27 | 1989-01-12 | Riken Kk | Vane type compressor |
JPS6439339A (en) * | 1987-08-03 | 1989-02-09 | Kobe Steel Ltd | Wear-resistant aluminum alloy cast rod and its production |
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