JPS6021401B2 - 音声信号記録方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は音声信号記録方式に係り、記録媒体上１本の音
声トラックに記録された音声信号を再生する在来の再生
装置によっても、２つのモノラル音声信号が多重されて
なる音声多重信号のうち一方のモノラル音声信号を明瞭
に再生しうるよう音声信号を記録しうる方式を提供する
ことを目的とする。

現在、一般市販の家庭用磁気記録再生菱直（ＶＴＲ）は
、一例として第１図に示す如き磁気テープパターンを形
成する。

同図中、磁気テープ１上に、その長手方向に対し煩斜し
たビデオトラック２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ．・・・・・
・・・・・・・、と、磁気テープ１の上端綾部の音声ト
ラック３と、磁気テープ１の下端縁部のコントロールト
ラック４とが夫々形成されている。上記ビデオトラック
２ａ，２ｂ，２ｃ．２ｄ，・・・・・・・・・・・・に
は矢印５方向に走査する、互いにアジマス角度が異なる
２個の回転ビデオヘッド（図示せず）により、順次交互
に複合映像信号が１本のビデオトラックに１フィールド
宛記録されている。また音声信号は幅１肋の上記音声ト
ラック３に、上記２個の回転ビデオヘッドとは別に設け
られたオーディオヘッド（図示せず）により変調される
ことなく記録されている。すなわち、音声信号はモノラ
ルチャンネルで記録されていた。従って再生時には、音
声トラック３と同一トラック幅のオーディオヘツド‘こ
より音声信号はモノラル再生されていた。しかしながら
、直接波の主チャンネル信号と、多重されるべきテレビ
ジョン信号の水平走査周波数の２倍の周波数の搬送波を
音声信号で周波数変調して得た副チャンネル信号と、上
記水平走査周波数の３５倍の周波数の搬送波（制御副搬
送波）を、ステレオ音声放送の場合は聡２．５ＨＺ、二
重音声放送の場合は９泌．５ＨＺの正弦波の制御信号で
振幅変調して得た制御チャンネル信号とが夫々周波数分
割多重されてなる多重信号を、テレビジョン信号の音声
副搬送波の変調信号とするテレビ音声多重放送信号をＶ
ＴＲで記録する場合は、２種類の音声信号を第１図に３
で示すモノラルトラックでは記録できないので、第２図
に示す如く、第１の音声トラック６と第２の音声トラッ
クＴとを形成する必要がある。

ここで、第１及び第２の音声トラック６及び７の各トラ
ック幅は例えば夫々３５０ム肌で、それらの間には幅３
００山肌のガードバンド８が形成されており、これら全
体の幅が上記音声トラック３のトラック幅に等しい。こ
れにより、テレビ音声多重放送がステレオ音声放送の錫
合は、第１及び第２の音声トラック６及び７に左側信号
と右側信号とが夫々記録され、二重音声放送の場合は２
種類の相互に関連のないモノラル音声信号（例えば洋画
の日本語吹替え音声と原語音声）が夫々のトラック６，
７にトラック幅３５０ム凧の２個のオーディオヘッドで
記録される。しかるに、第２図のテープパターンの磁気
テープを、前記市販のＶＴＲで再生しようとすると、オ
ーディオヘッドのトラック幅が１肌であることから、第
１の音声トラック６と第２の音声トラック７とを同時に
跨いで再生してしまう。このためステレオ音声放送記録
テープを再生する場合は、一般に左側信号と右側信号と
が相互に位相、周波数、振幅において近似しており、ま
たガードバンド８を再生してもしベルが若千（例えば幻
Ｂ）減衰するだけで再生音声に格別支障をもたらさず、
従って上記の再生によって左側信号と右側信号との和信
号が再生されることとなってもあまり問題とはならない
。しかし、三重音声放送記録テープを再生する場合は、
第１の音声トラック６に記録されている音声信号と、第
２の音声トラック７に記録されている音声信号とは位相
、周波数、振幅が相互に全く関連がないのが普通であり
、この場合は再生音声の意味がわからなくなり極めて問
題であった。本発明は上記の欠点を除去したものであり
、以下第３図乃至第６図と共にその一実施例について説
明する。

第３図は本発明になる音声信号記録方式の一実施例のブ
ロック系統図を示す。

同図中、９，１０は入力端子で相互に関連のないモノラ
ル音声信号である主信号、副信号が夫々入力される。す
なわち、前記のテレビ音声多重放送記録時は、二重音声
放送記録時のみ復調された王、副２種類の音声信号がチ
ューナ（図示せず）より入力される。テレビ音声多重放
送が二重音声放送であることは前記制御信号周波数が班
２．５日２であることにより弁別できる。上記の主信号
、副信号はマトリックス回路１ １に供艶溝され、ここ
で和信号、差信号とされて出力端子１２，１３より出力
される。出力端子１２より出力された和信号はオーディ
オヘッド１４により前記第２図に示す第１の音声トラッ
ク６に記録され、また出力端子１３より出力された差信
号はオーディオヘッド１５により前記第２の音声トラッ
ク７に記録される。なお、相互に関連のない２種類のモ
ノラル音声信号の一方を変調した後他方と周波数分割多
堕して１本の音声トラックに記録することも考えられる
が、これは音声トラック３に記録される帯域テ−プ、ヘ
ッド間の相対速度等の制約により１＊Ｈｚｏ程度までで
あるので、記録できる音声信号帯城が舷批程度以下と極
めて狭帯域となり、また回路も複雑になるので好ましく
ない。

従って、本発明では、２種類の相互に無関係なモ／ラル
音声信号は共に１水位程度までの同一のベースバンド帯
域で、帯域制限することなく和信号、差信号として記録
する。第４図は第３図に示すマトリックス回路１１の一
例を示す具体的回路図で、第３図と同一部分には同一番
号を付してある。

入力端子９より入釆した主信号は直流阻止用コンデンサ
Ｃ，、レベル調整用可変抵抗器ＶＲを夫々経て抵抗Ｒ８
，Ｒ７の接続点に加えられる。一方、入力端子１０より
入来した副信号は直流阻止用コンデンサＣ２、抵抗Ｒ，
を夫々経て位相分割用ＮＰＮトランジスタＴｒのベース
に供給される。Ｒ２，Ｒ３はトランジスタＴｒのベース
バイアス用抵抗である。トランジスタＴｒのコレクタよ
り位相反転されて取り出された副信号とは逆犠牲の信号
は、ミキシング抵抗Ｒ４を経てミキシング抵抗良よりの
主信号と混合されて（主一副）の差信号とされた後世力
端子１３より出力される。一方、トランジスタＴｒのェ
ミッタより取り出された副信号と同相の信号は、ミキシ
ング抵抗Ｒ５を経てミキシング抵抗Ｒ７を経て入来した
上記主信号と混合されて（主十副）の和信号とされた後
、出力端子１２より出力される。第５図は上記の本発明
方式により記録された磁気テープを、２個のオーディオ
ヘッド１４，１５を有するＶＴＲで再生する場合のブロ
ック系統図を示す。同図中、オーディオヘッド１４によ
り第１の音声トラック６より再生された上記和信号は入
力端子１６よりマトリックス回路１８に供ｖ給され、ま
たこれと同時にオーディオヘッド１５により第２の音声
トラック７より再生された上記差信号は入力端子１７よ
りマトリックス回路１８に供給される。このマトリック
ス回麹１８は第３図及び第４図に示すマトリックス回路
１１と同一の構成でよく、出力端子１９，２０より主信
号、副信号を夫々分離出力する。マトリックス回路１８
をマトリックス回路１１と同一構成とした場合は、入力
端子１６，１７は夫々入力端子９，１０に対応する。こ
のようにして、位相、周波数、振幅にか、で相互に関連
のなし・王、副２種類のモノラル音声信号が出力端子１
９，２０より出力され、選択的にいずれか一方が図示し
ないスビーカより再生発音される。第６図は本発明方式
により記録された磁気テープを、１個のオーディオヘッ
ド２１のみを有する在来のＶＴＲで再生する場合のブロ
ック系統図を示す。

オーディオヘッド２１は第１の音声トラック６と第２の
音声トラック７とを同時に跨いで再生するため、第１の
音声トラック６よりの和信号と第２の音声トラック７よ
りの差信号とが同時再生され、かつ、混合される。この
混合により、（主十副）＋（主一副）＝２×王なる式よ
り明らかなように、副信号が打消されて主信号のみが出
力端子２２より出力される。

これにより、本発明方式により記録された二蚤音声放送
記録テープを在来のＶＴＲで再生すると、２種類のモノ
ラル音声信号のうち１種類のモノラル音声信号のみが再
生されることとなり、在来のＶＴＲとの互換性が成立す
る。なお、本発明方式により和信号、差信号とされて記
録される２種類のモ／ラル音声信号は、上記の二重音声
放送信号に限定されるものではなく、相互に関連のない
モノラル音声信号であればなんであっても差し支えない
。

また相互に関連のある２つの音声信号（例えばステレオ
音声放送の左側信号と右側信号）は本発明方式により和
信号、差信号とされることなく、オーディオヘッド１４
，１５により夫々直接記録される。また、上記の実施例
では説明の便宜上、ＶＴＲに適用した場合について説明
したが、円盤状磁気シート、ディスクに記録する場合に
も適用できる。

上述の如く、本発明になる音声信号記録方式は、相互の
間に関連がない第１及び第２のモ／ラル音声信号を入力
信号とするマトリックス回路により、第１及び第２の音
声信号の和信号と葦信号とを作成し、この和信号と差信
号を夫々記録媒体上第１のトラックには第１のヘッドに
より第２のトラックには第２のヘッドにより別々に帯城
制限することなく記録するよう構成したため、上記第１
及び第２のトラックを同時に１個の再生ヘッドにより再
生しうる装置により再生した場合には、上記第１及び第
２の音声信号のうちいずれか一方の音声信号のみを再生
でき、また和信号及び差信号は帯域制限していないので
一方のチャンネルの音声信号が完全に相殺除去されたク
ロストークの緩い明瞭な所望チャンネルの再生モノラル
音声信号を得ることができるように記録でき、またマト
リックス回路を設けるだけでよいので回路構成が簡単で
あり、更に使用する記録媒体は単一の磁性層の広く普及
した一般市販の磁気記録媒体を使用できるので汎用性が
あり、また記録ヘッドが２つだけでよいので安価であり
、以上より現在殆どの市場に出回っている音声モノラル
チャンネルの家庭用ＶＴＲにより再生されるべき磁気テ
ープ記録時に使用して特に好適である等の特長を有する
ものである。

図面の岡単な説明 第１図は従来の磁気記録再生装置のテープパターンの一
例を示す図、第２図は本発明方式により記録されるべき
磁気テープパターンの一実施例を示す図、第３図は本発
明方式の一実施例を示すブ。

ック系統図、第４図は第３図の要部の一実施例を示す具
体的回路図、第５図は本発明方式により記録された磁気
テープを再生する再生装置の一例を示すブロック系統図
、第６図は本発明方式により記録された磁気テープを再
生する従来の再生装置の一例を示すブロック系統図であ
る。１・・・・・・磁気テープ、３…・・・音声トラッ
ク、４・・・…コントロールトラック、６……第１の音
声トラック、７・・・・・・第２の音声トラック、９，
１０・…・・入力端子、１１・・・・・・マトリックス
回路、１４，１５，２１……オーデイオヘツド。

第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 相互の間に関連がない第１及び第２のモノラル音声
   信号を入力信号とするマトリツクス回路により、該第１
   及び第２のモノラル音声信号の和信号と差信号とを作成
   し、該和信号と差信号とを夫々記録媒体上第１のトラツ
   クには第１のヘツドにより、第２のトラツクには第２の
   ヘツドにより夫々別々に帯域制限することなく記録する
   ように構成したことを特徴とする音声信号記録方式。