JPS60211613A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野および目的〕 この発明は磁気記録媒体に関し、その目的とするところ
は、耐久性、走行安定性および耐食性に優れた磁気記録
媒体を提供することにある。

〔背景技術〕

一般に、磁性粉末を結合剤成分とともに基体フィルム上
に結着させるか、或いは強磁性金属またはそれらの合金
などを真空蒸着等によって基体フィルム上に結着してつ
くられる磁気記録媒体は、記録−１生時に磁気ヘッド等
と激しく摺接するため磁性層が摩耗され易く、特に真空
蒸着等によって形成される強磁性金属薄膜型磁気記録媒
体は、高密度記録特性に優れる反面、磁気ヘッドとの摩
擦係数が大きくて摩耗や損傷を受け易く、また空気中で
除々に酸化を受けて最大磁束密度などの磁気特性が劣化
するなどの難点がある。

このため、磁性層上に種々の潤滑剤等を被着するなどし
て耐久性、走行安定性および耐食性を改善することが行
われており、たとえば、アルミニウムカップリング剤を
被着したり（特開昭５８−２１１３２４号）、あるいは
脂肪族アミンを被着する（特開昭５８−１３３６３０号
）ことが試みられているが、未だ充分に満足できる結果
は得られていない。

〔発明の概要〕

この発明は、かかる現状に鑑み鋭意研究を重ねた結果、
磁性層の表面にまず有機アルミニウム化合物を被着させ
、次いでこの有機アルミニウム化合物を介して脂肪族ア
ミンを被着させると、この種のアルミニウム化合物が／
ｒｌｌ滑性に優れるとともに有機物および無機物と強力
に化学結合する性質を有するため、比較的親水性の磁性
層表面に強固に結合すると同時に脂肪族アミンとも強固
に結合し、その結果磁性層の表面に潤滑性に優れた二層
の消剤圏が強固に被着形成され、潤滑性と耐摩耗性が大
きく改善されて耐久性が向上され、さらに磁性層表面に
被着された有機アルミニウム化合物および脂肪族アミン
は耐酸化性に優れるため、耐食性も一段と向上されるこ
とを見いだしてなされたもので、基体上に磁性層を形成
し、この磁性層上に有機アルミニウム化合物を介して、
脂肪族アミンを被着させたことを特徴とするものである
。

この発明で使用される有機アルミニウム化合物は、加水
分解され易い少なくとも１つの基と、加水分解され難く
かつ親油性をボず少なくとも１つの基とがアルミニウム
に結合してなるアルミニウムカップリング剤等が好適な
ものとして使用される。この種の有機アルミニウム化合
物は、有機物と無機物との間に強力な化学結合による橋
かけの役目を果し、磁性層表面に被着させると、磁性層
表面は一般に親水性でその表面に水酸基を有するためこ
の水酸基と強力に反応して磁性層の表面に強固に結合し
、被膜が形成される。この有機アルミニウム化合物から
なる被膜は親油性で、この上にさらに脂肪族アミンが被
着されると同じ親油性でなじみもよく強固に被着されて
脂肪族アミンからなる被膜が形成される。この脂肪族ア
ミンは潤滑性に優れ、また有機アルミニウム化合物も優
れた潤滑性を有するため、磁性層の表面はこれら二層の
／ｌ１ｌｉ／！！性に優れた被膜により摩擦係数が充分
に低減されて、走行安定性および耐摩耗性が一段と向上
され、また有機アルミニウム化合物からなる被膜および
脂肪族アミンからなる被膜はともに疎水性の均一な被膜
であるため、耐食性も一段と向上される。

このような有機アルミニウム化合物としては、たとえば
ステアリルアセトアセテート・アルミニウム・ジイソプ
ロピレート、ミリスチルアセトアセテート・アルミニウ
ム・ジイソプロピレート、カプリルアセトアセテート・
アルミニウム・ジイソプロピレートなどのアルミニウム
カップリング剤などが挙げられ、市販品の具体例として
は、たとえば、味の素社製ＡＬ−Ｍ等が挙げられる。

また、この発明において使用する脂肪族アミンは、一般
式 ％式％ （但し、ｎは１２〜３６の整数である。）で表される脂
肪族アミンが好ましく使用され、このような一般式にお
けるｎが１２より小さいものでは、初期粘着あるいはス
ティックスリップを生じ、３６より大きいものでは潤滑
性が充分に良好でなくなるため好ましくない。このよう
な脂肪族アミンの具体例とし一ζは、たとえば、カプリ
ルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチル
アミン、ステアリルアミン等があげられる。この種の脂
肪族アミンは優れた潤滑能を有し、前記の有機アルミニ
ウム化合物を介し゛ζ磁性層表面に被着されると磁性層
の摩擦係数が充分に小さくなり磁性層の耐摩耗性が一段
と向上される。またこの種の脂肪族アミンは耐酸化性に
優れるため耐食性も一段と向上される。

磁性層の表面に有機アルミニウム化合物を介して脂肪族
アミンを被着させるには、まず、有機アルミニウム化合
物をトルエンなどの適当な溶剤に熔解し、熔解によって
得られた溶液中に磁性層を浸漬するか、あるいは上記溶
液を磁性層の表面に塗布もしくは噴霧して被着し、続い
てこの上に脂肪族アミンをアセトン、メチルエチルケト
ン、アルコール、トルエン等の適当な溶剤に溶解して得
られた溶液を塗布して被着させればよく、有機アルミニ
ウム化合物のトルエン溶液と脂肪族アミンのアセトン溶
液等とを同時に塗布してもよい。この際有機アルミニウ
ム化合物を磁性層表面に強く反応させて強固に被着させ
るためには熱処理を行うのが好ましく、たとえば、７０
℃で０．５時間熱処理を行うと有機アルミニウム化合物
が磁性層表面に一段と強固に被着され、耐久性および耐
食性が一段と向上される。このような有機アルミニウム
化合物の被着量は０．１〜２５■／ｒｒｉの範囲内で被
着させるのが好ましく、また脂肪族アミンの被着量は０
．１〜５０■／ｒｒｌの範囲内で被着させるのが好まし
い。

基体フィルム上に、形成される磁性層は、Ｔ−Ｆｅ２０
３粉末、Ｆ６３０４粉末、ＣＯ含含有−Ｆｅ２０３ＦＪ
Ｊ末、ＣＯＯ有Ｆｅ３Ｏ４粉末、Ｆｅ粉末、ＣＯ粉末、
Ｆｅ−Ｎ１ＦＡ末などの磁性粉末を結合剤成分および有
１Ｍ溶剤等とともに基体フィルム上に塗布、乾燥するか
、あるいは、Ｃ０１Ｎｉ、、Ｆｅ、、Ｃｏ−Ｎｉ、Ｃｏ
−Ｃｒ、Ｃｏ−Ｐ。

Ｃｏ−Ｎ１−Ｐなどの強磁性相を真空蒸着、イオンブレ
ーティング、スパッタリング、メ・ツキ等の手段によっ
て基体フィル１．−Ｉ暑こ被着するなどの方法で形成さ
れる。

また、磁気記録媒体としζは、ポリエステルフィルムな
どの合成樹脂フィルムを基体とする磁気テープ、円盤や
トラＪ８を基体とする磁気ディスクやθヶ気トラムなと
、磁気へ、トと１１１接する構造の種々の形ｆフを包含
する。

〔実施例〕

次に、この発明の実施例について説明する。

実施例１ 厚さ１２μのポリエステルフィルムを真空蒸着装置に装
填し、５Ｘ１０−５トールの真空下でコバルトを加熱蒸
発させてポリエステルフィルム上に厚さ０．２μのコバ
ルトからなる強磁性金属薄膜層を形成した。次いで、こ
れをＡＬ−Ｍ　（味の素社製、アルミニウムカップリン
グ剤）の０．５重量％トルエン溶液中に浸漬し、次いで
浸漬後の強磁性金属薄膜層表面にカプリルアミンの０．
５重量％アセトン溶液を塗布し、乾燥した後、所定の巾
に裁断して磁気テープをつくった。このときのＡＬ−Ｍ
の被着量は１２■／Ｍであった。またカプリルアミンの
被着量は１６ｍｇ／ｒｒｆであった。

実施例２ 実施例１において、カプリルアミンの０．５重量％アセ
トン溶液に代えてラウリルアミンの０．５重量％アセト
ン溶液を使用した以外は実施例１と同様にして磁気テー
プをつくった。このときのラウリルアミンの被着量は１
８ｍｇ／ｒｒｒであった実施例３ 実施例１において、カプリルアミンの０．５重量％アセ
トゾン容液に代えてミリスチルアミンの０．５車量％ア
セトン熔液を使用した以外は実施例１と同様にして磁気
テープをつくった。このときのミリスチルアミンの被着
「ｄは２１ｍｇ／％であった実施例４ 実施例１において、カプリルアミンの０．５重量％アセ
トン溶液に代えてセチルアミンの０，５重量％アセトン
溶液を使用した以外は実施例１と同様にして磁気テープ
をつくった。このときのセチルアミンの被着量は２４＋
■／　％であった実施例５ 実施例１において、カプリルアミンの０．５車量％アセ
トン溶液に代えてステアリルアミンの０．５ｆＪ［％ア
セトン熔液を使用した以外は実施例１と同様にして磁気
テープをつくった。ごのときのステアリルア、ミンの被
着量は２５ｍｇ／ｒｒ（であった実施例６ α−Ｆｅ磁性粉末　６００車量部 エスレノクＡ（積水化学工業社　８０〃製、塩化ヒニル
ー酢酸ビニル ーヒニルアルコール共Ｎ　合体＞ バンデソクスＴ−５２５０（大　３０μ日本インキ社製
、ウレタンエ ラストマ〜） コロネートしく日本ボリウレタ　１０〃ン工業社製、三
官能性低分子 量イソシアネート化合物） メチルイソブチルケトン　４００〃 トルエン　４００〃 この組成物をボールミル中で７２時間混合分散して磁性
塗料を調製し、この磁性塗料を厚さ１０μのボリエステ
ルヘースフイルム上に乾燥厚が４μとなるように塗布、
乾燥して磁性層を形成した。次いで、これを実施例１と
同様にしてＡ　Ｌ　−Ｍの１．０車量％トルエン溶液中
に浸漬し、次いで浸漬後の強磁性金属薄膜層表面にカプ
リルアミンの１．０重量％アセトン溶液を塗布し、乾燥
した以外は実施例１と同様にして磁気テープをつくった
。

このときのＡＬ−Ｍの被着量は２６■／イであった。ま
たカプリルアミンの被着量は２２＋ｎｇ／ｎ（であった
。

比較例１ 実施例１において、カプリルアミンの０．５重量％アセ
トン溶液の塗布を省いた以外は実施例Ｉと同様にして磁
気テープをつくった。

比較例２ 実施例１において、ＡＬ−Ｍの０．５重量％トルエン溶
液中への磁性層の浸漬処理を省いた以外は実施例１と同
様にして磁気テープをつくった。

各実施例および各比較例で得られた磁気テープについて
、摩擦係数を測定し、耐食性および耐久性を試験した。

摩擦係数は、表面粗度０．２ｓ、外径４ｍｍの円筒ピン
に得られた磁気テープを、巻き角１５０度で巻きつけ、
荷重２０ｇをかけた状態で送り速度４ｃｍ／秒にて送り
、同じところを繰り返し１００回測定し、１００回目の
摩擦係数をめた。また、耐食性試験は、得られた磁気テ
ープを６０℃、９０％Ｒ）Ｉの条件下に放置し、１週間
後に最大磁束密度を測定して行った。なお、測定値は放
置前の磁気テープの最大磁束密度を１００％とし、これ
と比較した値で表した。更に、耐久性試験は２５℃、６
ｏ％ＲＨの条件下に、得られた磁気テープをヘッド荷重
５ｇ、走行速度０．０４８ｍ／ｓｅｃで走行させて再住
し、出力が初期出方より３ｄＢ低下するまでの走行回数
を測定して行った。

下表はその結果である。

表 〔発明の効果〕 上表から明らかなように、この発明で得られた磁気テー
プ（実施例１〜６）は、いずれも従来の磁気テープに比
し、摩擦係数が小さくて、耐食性および耐久性がよく、
このことからこの発明によって得られる磁気記録媒体は
走行安定性、耐食性および耐久性に優れていることがわ
かる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、基体上に磁性層を形成し、この磁性層上に有機アル
   ミニウム化合物を介して、脂肪族アミンを被着させたこ
   とを特徴とする磁気記録媒体