JPS60209686A

JPS60209686A - 回転スリ−ブを有する回転圧縮機

Info

Publication number: JPS60209686A
Application number: JP6810284A
Authority: JP
Inventors: Yuji Akagi; 赤木　裕治; Toshihiko Hattori; 服部　敏彦
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1984-04-04
Filing date: 1984-04-04
Publication date: 1985-10-22
Also published as: JPH036355B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、エンジンの過給機として使用し得るベーン式
の回転圧縮機、特に回転スリーブを有す６回転圧縮機に
関する。

（従　来　技　術）近年、エンジンの過給機として、従来の排気ターボ過給
機に代えて機械式過給機、特にベーン式の回転圧縮機の
使用力（試みられているが、このベーン式の回転圧縮機
は、エンジンの過給機として用いた場合、低回転域での
過給効果が上記排気ターボ過給機より優れている等の長
所を有する反面、ベーンの先端がハウジングの内周面に
対して高速で摺動するため該ベーンの先端が早期に摩耗
するという問題がある。また、例えば「容積形圧縮機」
（産業図書）の図１５．Ｂａｌによれば、ハウジングの
内側にベーンの先端が当接して該ベーンと共に回転する
回転スリーブを備えることによりベーン先端の摩耗を軽
減するようにした回転圧縮機が示されているが、この回
転圧縮機は上記回転スリーブとハウジングとの嵌合部を
潤滑油を用いて潤滑するようになっているため、該潤滑
油の粘性抵抗による損失トルクが大きく、しかも潤滑油
が作動室内に漏れてエンジンの燃焼室に吸い込まれる等
、エンジンの過給機として適さない面がある。

そこで、ハウジングの内側に回転スリーブを備えると共
に、該スリーブをハウジングとの間の間隙に設けた空気
軸受室により回転自在に支持り−るようにした回転圧縮
機が提案されている。これは第１図に承りように、円筒
状のセンタハウジング１とその両端部に夫々取付けられ
たサイドハウジング２．３とによって形成されたケーシ
ング４と、該ケーシング４内に嵌挿された回転スリーブ
５と、該スリーブ５内に偏心状に備えられたロータ６と
、該ロータ６に放射方向に出退自在に支持された複数の
ベーン７・・・７とから構成される回転圧縮機において
、上記センタハウジング１と回転スリーブ５との間に空
気層が形成される間隙を設けることにより空気軸受室８
を構成し、回転スリーブ５の回転時にこれを該空気軸受
室８によりフローティング支持するようにしたものであ
る。

このような回転圧縮機によれば、駆動抵抗が小さくなっ
て損失トルクが減少づると共に、エンジンの燃焼室に潤
滑油が流入するといった問題が解消されることになる。

しかし、この回転圧縮機においても次のような問題があ
る。

即ち、この回転圧縮機は回転スリーブ５を有するために
、第１図に示すように吸入ボート９及び吐出ボート１０
をサイドハウジング３（又は２）に設りなければならな
いのであるが、そのために各ベーン７・・・７によって
画成された作動室１１・・・１１のうちの吐出ボート１
０に連通している作動室１１１内に軸方向Ｘ−Ｘに対し
て該吐出ボート１０が設けられたサイドバウシング３側
が低く、他方のサイドハウジング２側が高くなる圧力勾
配が生じることになる。第２図はこの現象の実測結果を
示すもので、吐出ボート１０が設番プられた方のサイド
ハウジング３における該吐出ボート１０の直前の点Ａと
、他方のサイドハウジング２における該点Ａに対向する
点Ｂとを測定点とし、ロータ６と共に回転するベーン７
が該測定点Ａ、Ｂを通過する時間Ｔ１から次のベーン７
が該測定点Ａ。

Ｂを通過する時間Ｔ２までの間の画点Ａ、Ｂにおける圧
力変化をロータ６の回転数が５０００　ＲＰＭ１吐出圧
力が１．ＯＫ９／ｃＩ！及び０．５に９／ｃｉの場合に
ついで測定しＩＣものである。これによると、ベーン７
が上記測定点Ａ、Ｂを通過する時に吐出ボート１０が設
けられたサイドハウジング３側の圧力が低く、他方のサ
イドハウジング２側の圧力が高くなって、画点Ａ、Ｂ間
に圧力差１）１またはＰ２が生じている。また、両点Ａ
、Ｂ間の圧力差はベーンの位置によって変動しているこ
とがわかる。然してこの圧力差は回転スリーブ５に対す
る第１図に矢印ａで示づ方向のモーメントとして作用し
、該スリーブ５を重心の回りに揺動させる。

その結果、該回転スリーブ５にお（プる外周面の端部５
ａ、５ａがセンタハウジング１の内周面と接触し、摩耗
し或いは焼付けを生じるのである。

（発　明　の　目　的）本発明は、回転スリーブを有する回転圧縮機、特に該ス
リーブを空気軸受室を介して支持するようにした回転圧
縮機における上記のような問題に対処するもので、回転
スリーブが作動室内に生じる圧力勾配によって揺動し、
該スリーブにおける外周面の端部がハウジングと接触し
て摩耗したり或いは焼付くのを防止することを目的とす
る。

（発　明　の　溝　或）本発明に係る回転圧縮機は、上記目的達成のため次のよ
うに構成したことを特徴とする。

即ち、円筒状のセンタハウジングの両端部に夫々サイド
ハウジングを取付は且つ一方のサイドハウジングに吸入
ポート及び吐出ボー１−を形成してなるケーシングと、
該ケーシング内に嵌挿され且つ上記センタハウジングと
の間の間隙に形成された空気軸受室を介して回転自在に
支持された回転スリーブと、該回転スリーブ内に偏心状
に備えられたロータと、該ロータに放射状・に出退自在
に支持されて先端が上記回転スリーブの内周面に摺接す
るベーンとからなる回転圧縮機において、吸入ボート及
び吐出ボートが形成されたサイドハウジングと反対側の
サイドハウジングに、回転スリーブ、ロータ及びベーン
によって形成される作動室内の圧縮空気の一部を排出す
る排出口を設けると共に、該排出口から上記空気軸受室
における作動室の圧縮ゾーンに対応する位置に通じる圧
縮空気導入通路を上記ケーシングに設ける。

このような構成によれば、吐出作用を行っている作動室
内において吐出ボートが設けられたサイドハウジング側
が低く、反対側のサイドハウジング側が高くなるように
生じる圧力勾配は高圧側となるサイドハウジングに設け
られた排出口から圧縮空気の一部が抜き取られることに
より解消される。これにより、上記圧力勾配による回転
スリーブの揺動ないしこの揺動による該回転スリーブに
おける外周面の端部とセンタハウジングの内周面との接
触が防止されることになる。また、上記排出口から抜き
取られた圧縮空気は圧縮空気導入通路を介して空気軸受
室における作動室の圧縮ゾーンに対応する位置に噴出さ
れるから、該圧縮ゾーン側における空気軸受作用が高め
られることになる。

（実　施　例）以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第３．４図に示すように、回転圧縮機のケーシング２１
は、円筒状のセンタハウジング２２と、その両端に複数
の通しボルト２３・・・２３によって夫々取付けられた
フロントサイドハウジング２４及びりＮ７サイドハウジ
ング２５とによって構成され、且つ第５図に示すように
リヤサイドハウジング２５には該ケーシング２１の内外
を連通させる吸入ボート２６と吐出ボート２７とが設け
られている。

このケーシング２１内には、外径がセンタハウジング２
２の内径より梢小径の回転スリーブ２８が回転自在に嵌
合されていると共に、該スリーブ２８の外周面２８ａと
センタハウジング２２の内周面２２ａとの間に生じる微
小な間隙が該スリーブ２８を７０−ティング支持する空
気軸受室２９とされている。また、上記両サイドハウジ
ング２４．２５の内面には回転スリーブ２８の端面に対
応する環状のガスシール用のサイドシール３０゜３０が
嵌着されている。

更に、ケーシング２１内には、両端の軸部３１ａ、３１
ａが上記サイドハウジング２４．２５に軸受３２．３２
を介して軸承されたロータ３１がセンタハウジング２２
の中心ないし回転スリーブ２８の回転中心に対して偏心
させて備えられ、該ロータ３１の外周面３１ｂと回転ス
リーブ２８の内周面２８ｂとの間に断面形状が略三日月
状の空間が形成されている。そして、該ロータ３１には
等角度間隔に外周面３１ｂから中心に向って複数（図例
においては９０′間隔で４個）のベーン溝３１ｃ・・・
３１Ｃが切込まれており、該溝３１０・・・３１ｃに夫
々板状のベーン３３・・・３３が放射方向に出退自在に
嵌装されている。このベーン３３・・・３３はロータ３
１の回転時に遠心力によって外方に突出され、その先端
が回転スリーブ２８の内周面２８ｂに当接して、上記断
面三日月状の空間を複数の作動室３４・・・３４に画成
すると共に、該当接部における摩擦によって回転スリー
ブ２８を回転駆動する。

ここで、この実施例においては、第４図に示すように、
ロータ３１におけるフロントサイドハウジング２４から
外部に突出する軸部３１ａにはプーリ３５が固着され、
該プーリ３５に巻掛けられたベルト３６を介して該ロー
タ３１が第３図す方向に回転駆動されるように構成され
ている。

然して、上記ケーシング２１を構成するサイドハウジン
グ２４．２５のうち、吸入ボート２６や吐出ボート２７
が設けられていない方のフロントサイドハウジング２４
には、すＡ７サイドハウジング２５における吐出ボート
２７の直上流位置に対応させて排出口３７が設けられて
いると共に、ケーシング２１には該排出口３７から上記
空気軸受室２９に通じる圧縮空気導入通路３８が設けら
れている。この圧縮空気導入通路３Ｂは、第３．４図に
示すようにフロントサイドハウジング２４に形成されて
上記排出口３７からセンタハウジング２２との合せ面に
至る第１通路３８ａと、センタハウジング２２に軸方向
に形成されて上記第１通路３８ａに接続される第２通路
３８ｂと、この第２通路３８ｂから分岐されてセンタハ
ウジング２２の内面に開口する複数の噴出孔３８ｃ・・
・３８０とから構成されているが、該噴出孔３８０・・
・３８Ｃはセンタハウジング２２における圧縮ゾーン、
即ち、圧縮作用をしている作動室３４　（ｍ３図におい
ては作動室３４１，３４２）に対応するゾーンに開口さ
れ、上記排出口３７から導入された圧縮空気を該圧縮ゾ
ーンにおける空気軸受室２９内に噴出するようになって
いる。

上記の構成によれば、ロータ３１の回転により各ベーン
３３・・・３３が外方に突出されて、その先端部が回転
スリーブ２Ｂの内周面２８ａに当接することにより、該
回転スリーブ２８内に複数の作動室３４・・・３４が画
成されると共に、該回転スリーブ２８がベーン先端部と
の摩擦によって該ベーン３３・・・３３を介してロータ
３１と同期的に回転される。その場合に、ロータ３１は
センタハウジング２２ないし回転スリーブ２８に対して
偏心状に備えられているから、上記各作動室３４・・・
３４は、吸入ボート２６を通過する際には容積が次第に
増加し、吐出ボート２７を通路する際には容積が次第に
減少する。これにより、吸入ボート２６から空気を吸入
し、これを吐出ボート２７から吐出する圧縮機としての
作用を行う。

然し−（、このような圧縮機においてはその過程におい
て、容積が次第に減少しながら吐出ボート２７を通じて
圧縮空気の吐出作用を行っている作動室３４（３４１）
に、吐出ボート２７が設けられたりヤケイドハウジング
２５側の圧力が低く、フロントサイドハウジング２５側
の圧力が高くなる。軸方向ｘ−Ｘに対する圧力勾配が生
じる。また、この圧力勾配が変動するため周囲を空気軸
受室２９内の空気によってフローティング支持された回
転スリーブ２８が揺動しようとする。しかし、上記圧力
勾配の高圧側となるフロントサイドハウジング２４には
、当該作動室３４（３４１）内に開口する排出口３７が
設けられているため、該室３４（３４＋）内の圧縮空気
の一部が逃され、該室３４（３４１）内における上記方
向Ｘ−Ｘの圧力勾配が解消されることになる。従って、
回転スリーブ２８が揺動し、該スリーブ２８における外
周面２８ａの端部がセンタハウジング２２の内周面２２
ａと接触して摩耗し或いは焼付くといったことが防止さ
れる。

また、排出口３７から逃がされ１＝圧縮空気はクーシン
グ２１に形成された圧縮空気導入通路３８を通ってセン
タハウジング２２の圧縮ゾーンに間口された噴出孔３８
ｃ・・・３８Ｑから空気軸受室２９に噴出される。その
ため、該圧縮ゾーンにおける空気軸受作用が高められる
ことになり、これに、　より各作動室３４・・・３４間
の圧力差によって回転スリーブ２８がセンタハウジング
２２の圧縮ゾーン側の内周面２２ａに押し付けられるこ
とが阻止される。

尚、第６図は本発明による吐出ボートが設けられていな
い方のサイドハウジング（フロン１〜ハウジング２４）
側から作動室内の圧縮空気の一部を抜き取って空気軸受
室の氏縮ゾーンに導入した場合の空気軸受室内の吐出ボ
ート直前の位置の圧力Ｐａと、その比較例として吐出ボ
ートが設【ノられた方のサイドハウジング（リヤサイド
ハウジング２５）側から作動室内の圧縮空気の一部を抜
き取って空気軸受室に導入した場合の空気軸受室内の吐
出ボート直前の位置の圧力Ｐｂとを、吐出圧力を０．５
に９／ｃｒ／ｒｋ：設定した場合と、１　、０に９／ｃ
ｉに設定した場合について、ロータ回転数を変えて測定
したものである。同図から明らかなように、高圧側とな
るサイドハウジング（フロンドリーイドハウジング）側
から圧縮空気の一部を抜き取り空気軸受室に導入すれば
該軸受室内の圧力が上昇し、空気軸受としての作用が向
上することになる。

（発　明　の　効　果）以上のように本発明は回転スリーブを有する回転圧縮機
において、吸入ボート及び吐出ボートが形成されたサイ
ドハウジングと反対側のサイドハウジングに排出口を設
け、作動室内の、圧縮空気の一部を該排出口から抜き取
るようにしたから、作動室内に、吐出ポートが設けられ
たサイドハウジング側の圧力が低く、反対側のサイドハ
ウジング側の圧力が高くなる圧力勾配が解消されること
になる。これにより、回転スリーブの揺動が防止され、
該スリーブにおける外周面の端部がセンタハウジングと
接触して摩耗し或いは焼付くといった不具合が防止され
る。また、上記排出口から抜き取った圧縮空気を空気軸
受室の圧縮ゾーンに導入するようにしたから、該軸受室
内の圧力が高められて空気軸受作用が向上することによ
り、回転スリーブがセンタハウジングの内周面に接触す
ることが一層確実に防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来における回転圧縮機の問題点を示す断面図
、第２図は圧縮空気の吐出作用を行っている作動室内の
圧力変化を示すグラフ、第３．４゜５図は本発明の実施
例を示ずもので、第３図は回転圧縮機の縦断面図、第４
図は第３図ＩＶ　−ＩＶ線で切断した断面図、第５図は
第４図ｖ−ｖ線で切断した断面図、第６図は本発明の効
果として空気軸受室内の圧力を示すグラフである。２１・・・ケーシング、２２・・・センタハウジング、
２４、．２５・・・サイドハウジング（２４・・・フロ
ントサイドハウジング、２５・・・リヤサイドハウジン
グ）、２６・・・吸入ボー１−１２７・・・吐出ボート
、２８・・・回転スリーブ、２９・・・空気軸受室、３
１・・・ロータ、３３・・・ベーン、３４・・・作動室
、３７・・・排出口、３８・・・圧縮空気導入通路。出願人　東洋工業株式会社第１図１゜第２図斗　−４第４図第５図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）円筒状のセンタハウジングの両端部に夫々サイド
ハウジングを取付は且つ一方のサイドハウジングに吸入
ボート及び吐出ポートを形成してなるケーシングと、該
ケーシング内に嵌挿され且つ上記センタハウジングとの
間の間隙に形成された空気軸受室を介して回転自在に支
持された回転スリーブと、該回転スリーブ内に偏心状に
備えられたロータと、該ロータに放射方向に出退自在に
支持されて先端が上記回転スリーブの内周面に間接する
複数のベーンとからなる回転圧縮機であって、上記吸入
ポート及び吐出ボートが形成されたサイドハウジングと
反対側のサイドハウジングに回転スリーブ、ロータ及び
ベーンによって形成される作動室内の圧縮空気の一部を
排出する排出口を設けると共に、該排出口から上記空気
軸受室における作動室の圧縮ゾーンに対応する位置に通
じる圧縮空気導入通路を上記ケーシングに設けたことを
特徴とする回転スリーブを有する回転圧縮機。