JPS60208442A - 非晶質軟磁性合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、コバルトを基本とした非晶質軟磁性合金に関
するものである。

〔従来技術〕

コバルトを基本とした非晶質合金の内には、非常に優れ
た軟磁気特性を示すものがある。その具体的な例は、例
えば公開特許公報昭５６−８４４３９、および昭５８−
１４７５３８等に示されている。その内でも、とりわけ
コバルト−ジルコニウム−二オプ合金は、飽和磁化（Ｍ
θ）が大きく、飽和磁歪（λθ）が小さく、かつ磁気余
効が小さい等特に優れた非晶質軟磁性合金である。

しかし、これら非晶質軟磁性合金は共通した重大な欠点
をもっている。それは、この優れた軟磁気特性をもたら
す非晶質状態が、原理的に熱力学的な不安定状態である
事に起因するものである。

つまり、これらの非晶質合金は、一度その結Ｌｌｈ化温
度（ＴＸ）に近い温度にさらされてその構造の一部が結
晶化してしまうと、その軟磁気特性が大幅に劣化してし
まう。その具体的な例を第１図に示す。図中縦軸は保磁
力（Ｈａ　）であり、横軸は熱処理温度を示す。試料は
表１に示したものの内の番号１のものである。図中のｌ
Ｔｘはこの試料の結晶化温度を示す。図より明らかであ
るように、保磁力は結晶化温度の近傍より急激に増大す
る。

このような変化は不可逆的であり、一度劣化した特性を
もう一度元の特性にもどす事はできない。

このような熱力学的な不安定性に起因する特性劣化を防
ぐためには、結晶化温度をその試料の加工、処理温度よ
り高くしなければならない。そのために従来は、添加元
素の量を増す等の方法がとられていた。その具体的な例
を表１に示す。

表より明らかであるようにジルコニウム、およびニオブ
の添加社の増量とともに、結晶化温度（Ｔｘ）も４４０
℃から５３５℃まで上昇しているしかし、この方法は、
同じく表１に示したように、飽和磁化（Ｍｌ！　ンを低
下させてしまうと言う間Ａ′口があった。表１を例にと
ると結晶化温度が５００℃以上の合金の飽和磁化は高々
９キロガウスにすぎない。この飽和磁化の大きさは結晶
質軟磁性科料であるパーマロイ系材料と同程度の大きさ
でしかなく、高飽和磁化と高耐熱性とを両立させる事は
非常に困難であった。

〔目的〕

本発明はこのような問題点を解決するものであって、そ
の目的とするところは、高飽和磁化、かつ高耐熱性（結
晶化温度が５００℃以上）の非晶質軟磁性合金を提供す
るものである。

〔概要〕

本発明の非晶質軟磁性合金は、原子パーセントにおいて
、ｚｒを１０パーセント以下、かつＮｂを４から１０パ
ーセント、かつＹまたはＬｕの内の片方、または両方を
１から８パーセント含む事を特徴とする非晶質軟磁性合
金である。

〔実施例〕

以下、本発明について実施例に基づき詳細に説明する。

表２に本発明の実施例とその対照例を示す。

表中試料９から１５は稀土類の種類を変えた場合の対照
例であり、１４から２０は本発明の実施例であり、また
２１から２５は本発明の元素の組み合わせにおいて、そ
の組成を本発明の組成域外にした場合の対照例である。

表１、および表２の試料９から１５により明らかである
ように、Ｓｍを除く稀土類の添加は試料の結晶化温度を
大幅に上昇させている。更に本発明の主旨であるＹとＬ
ｕの添加の場合のみ、軟磁気特性の劣化は見られなかっ
た。

この稀土類元素の添加による結晶化温度の上昇は、基本
となるコバルト原子の原子半径と稀土類元素の原子半径
の大きな差異が非晶質相を安定化する事によると思われ
る。またＹとＬｕの場合のみ軟磁気特性が劣化しないの
は、この二種の元素のイオン殻の電子基底状態が１８０
で非磁性原子である事によると思われる。またＬａを除
くその他の稀土類元素の場合は磁性原子であり、それら
原子の磁気モーメントと、コバルトの磁気モーメントが
相互作用する事によると思われる。

また表２の試料１４から２５より明らかであるようにＹ
、Ｌｕの添加においても本発明の組成域外においては軟
磁気特性と高飽和磁化を両立させる事はできず、甚だし
い場合は非晶質相を得る事もできなかった。

以上より明らかであるように、本発明で示した元素の組
み合わせ、組成範囲においてのみ、高飽和磁化、高結晶
化温度の非晶負軟磁性膜が得られる。

〔効果〕

以上述べたように本発明によれば、非晶質軟磁性合金の
相徴である高耐摩耗性、高透磁率、高電気抵抗率等の特
性を損なわずに、結晶質軟磁性科料であるパーマロイ系
合金と同等以上の飽和磁化を持ち、かつ５００℃以上の
耐熱性を持った非晶グ′を軟磁性合金を実現する事がで
きる。

表　１ 表　２

【図面の簡単な説明】

第１図は表１の試料番号１　（Ｄ　Ｏｏ　−Ｚ　ｒ　−
Ｎ　ｂ非晶質軟磁性合金の保磁力の熱処理温度依存性を
示す。 図中縦軸は保磁力を、横軸は熱処理温度を示す。 また、図中のＴｘはこの試料の結晶化温度を示す以　上 出願人　株式会社趣訪精工舎 ３ａｏ　３ｒａ　’１ｉｒａ　ダｈｓ　ｔａａ丁　（’
０） 第１図　く 昭和５９年１ＯＪｌ　Ｉ　Ｉ＋ 特許庁長官殿　通 、事件の表示 昭和５９年特許願第６３０７８　号 、発明の名称 非晶質軟磁性合金 、補正をする者 代表取締役　中　村　恒　也 代　理　人 〒１０４　東京都中央区京橋２丁目６番２１号補正によ
り増加する発明の数 ・　補正の対象 手続補正書 １．　特許請求の範囲を別紙の通り補正する。 ２、　明細書第４頁上から７行目〜８行目［の片方、′
ｆたは・・・・・・・・・非晶質軟磁性合金である。」
とあるを、 「どちらか１種類全１ないし８パーセント含み、残部が
実質的にＣＯよシなることを特徴とする。」に補正する
。 五　明細書第６頁上から８行目、 「・・・・・・実現する事ができる。Ｊに続いて次の文
章を加える。 ［このような特徴を備えた非晶質軟磁性合金は磁気ディ
スク記憶装置に用いられる薄膜磁気ヘッドやＶＴＲ，Ｐ
Ｃ＆Ｊテープレコーダ、磁気カメラ等の磁気ヘッドに応
用するに好筐しい。 筐だ垂直磁気記録装置に用いる磁気ヘッドの主磁極や記
録媒体に用いるにも適しているものでわる。」 以　上 特許請求の範囲

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原子パーセントにおいて、ｚｒを１０パーセント以下、
   かつＮｂを４から１０パーセント、かつＹまたはＬｕの
   内の片方または両方を１から８パーセント含み、残部実
   質的にＣＯよりなる事を特徴とする非晶質軟磁性合金。