JP2842683B2 - 軟磁性薄膜材料 - Google Patents
軟磁性薄膜材料Info
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F10/00—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
- H01F10/08—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
- H01F10/10—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
- H01F10/12—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys
- H01F10/16—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing cobalt
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- Engineering & Computer Science (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 薄膜媒体、薄膜磁気ヘッド、インダクタンス素子等に
有用とされる磁性薄膜材料に関する。
有用とされる磁性薄膜材料に関する。
(従来の技術) 軟磁性薄膜として主に実用化されているものにはAl−
Si−Fe合金薄膜や、Co−Zr系のアモルファス薄膜があ
る。Al−Si−Fe合金の場合には低硬度に起因する摩耗特
性が悪い点、または耐食性に劣る点が問題となってい
る。アモルファス系に関しては結晶化温度以下での複合
化処理が必要となり取扱い温度が制約されることにな
り、複合磁気ヘッド等のデバイス製造上問題となってい
る。
Si−Fe合金薄膜や、Co−Zr系のアモルファス薄膜があ
る。Al−Si−Fe合金の場合には低硬度に起因する摩耗特
性が悪い点、または耐食性に劣る点が問題となってい
る。アモルファス系に関しては結晶化温度以下での複合
化処理が必要となり取扱い温度が制約されることにな
り、複合磁気ヘッド等のデバイス製造上問題となってい
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は上述したような不利、欠点を解決した
磁気特性の高い、硬度が高く耐摩耗性に優れ、耐食性も
良く、熱的安定性に優れ、成膜が容易な軟磁性薄膜材料
を提供することにある。
磁気特性の高い、硬度が高く耐摩耗性に優れ、耐食性も
良く、熱的安定性に優れ、成膜が容易な軟磁性薄膜材料
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、このような不利、欠点を解決するため
の手段として、軟磁性薄膜材料として有効な材料の探索
に努め、Fe、B、Al、Coを含有するCr23C6型の結晶構造
を有する金属間化合物が極めて優れた磁気特性を有し、
成膜条件も容易であることを見出し、この金属間化合物
の組成範囲を見極め、成膜条件を詳細に検討して本発明
を完成させた。
の手段として、軟磁性薄膜材料として有効な材料の探索
に努め、Fe、B、Al、Coを含有するCr23C6型の結晶構造
を有する金属間化合物が極めて優れた磁気特性を有し、
成膜条件も容易であることを見出し、この金属間化合物
の組成範囲を見極め、成膜条件を詳細に検討して本発明
を完成させた。
本発明の要旨は、 重量百分率でFeを15〜20%、Bを4〜6%、Alを3〜
7%含有し、残部CoからなるCr23C6型の結晶構造を有す
る軟磁性薄膜材料にある。
7%含有し、残部CoからなるCr23C6型の結晶構造を有す
る軟磁性薄膜材料にある。
以下、本発明を詳細に説明する。
高飽和磁束密度をもつ軟磁性薄膜材料としてはFeをベ
ースにした合金もしくは金属間化合物が考えられ、熱的
安定性を確保するためには、結晶構造をもつものが良
く、軟磁気特性を確保するためには立方晶を基本構造と
するものが良い。高硬度を有し、耐摩耗性を向上させる
ためには合金よりも金属間化合物の方が有利である。こ
れらの条件を満足させるためにBを含有するCr23C6型金
属間化合物に着目し、この組成周辺で薄膜化を試みた結
果、飽和磁束密度6,000ガウス、保磁力3エルステッド
以下の軟磁気特性を持つ軟磁性薄膜を得た。この化合物
はCr23C6型の結晶構造を持ち、融点1,100℃以下の温度
範囲で安定であるので薄膜化も容易である。さらに、こ
の金属間化合物は耐食性に優れている。
ースにした合金もしくは金属間化合物が考えられ、熱的
安定性を確保するためには、結晶構造をもつものが良
く、軟磁気特性を確保するためには立方晶を基本構造と
するものが良い。高硬度を有し、耐摩耗性を向上させる
ためには合金よりも金属間化合物の方が有利である。こ
れらの条件を満足させるためにBを含有するCr23C6型金
属間化合物に着目し、この組成周辺で薄膜化を試みた結
果、飽和磁束密度6,000ガウス、保磁力3エルステッド
以下の軟磁気特性を持つ軟磁性薄膜を得た。この化合物
はCr23C6型の結晶構造を持ち、融点1,100℃以下の温度
範囲で安定であるので薄膜化も容易である。さらに、こ
の金属間化合物は耐食性に優れている。
Cr23C6型金属間化合物の構成元素としては、Crに対応
するものとしてFe、Co、Ni等の遷移金属が、Cに対応す
るものとしてはB、Alから選択されるもので、具体的な
化合物としては、Co−Al−Fe−B、Co−Al−Fe−B、Co
−Sn−Fe−B、C−B−Fe、Ni−Fe−C−B、Co−Fe−
C−B等が挙げられ、何れも薄膜化可能である。
するものとしてFe、Co、Ni等の遷移金属が、Cに対応す
るものとしてはB、Alから選択されるもので、具体的な
化合物としては、Co−Al−Fe−B、Co−Al−Fe−B、Co
−Sn−Fe−B、C−B−Fe、Ni−Fe−C−B、Co−Fe−
C−B等が挙げられ、何れも薄膜化可能である。
この組成は、Feは15〜20重量%(以下、%が全て重量
%を表わす。)、Bを4〜6%、Alを3〜7%、残部Co
からなるものが良い。Feが15%未満ではBS<6,000Gとな
り、20%を越えるとHc>0.5Oeとなる。また、Bが4%
未満ではHc>0.5 Oeとなり、6%を越えるとFe3B、Co3B
等の相が析出する。
%を表わす。)、Bを4〜6%、Alを3〜7%、残部Co
からなるものが良い。Feが15%未満ではBS<6,000Gとな
り、20%を越えるとHc>0.5Oeとなる。また、Bが4%
未満ではHc>0.5 Oeとなり、6%を越えるとFe3B、Co3B
等の相が析出する。
薄膜の製造方法としては、公知の技術であるスパッタ
ー法を選択すれば良く、優れた薄膜を得ることができ
る。
ー法を選択すれば良く、優れた薄膜を得ることができ
る。
スパッター法を製造方法の1例として説明する。先ず
ターゲットは本発明の組成をもつ母合金を作製し、円板
を切り出す。基板は目的とする製品により異なるが、ガ
ラス、非磁性ステンレス、非磁性フェライト、シリコン
ウェハー等が用いられる。スパッター法の条件として
は、ガスはArが良く、基板の温度は室温〜500℃、印加
電力は6〜13W/cm2、圧力は3〜10ミリTorrの範囲から
選ばれる。最後に得られた軟磁性薄膜を回転磁界中で熱
処理し特性を出現させる。
ターゲットは本発明の組成をもつ母合金を作製し、円板
を切り出す。基板は目的とする製品により異なるが、ガ
ラス、非磁性ステンレス、非磁性フェライト、シリコン
ウェハー等が用いられる。スパッター法の条件として
は、ガスはArが良く、基板の温度は室温〜500℃、印加
電力は6〜13W/cm2、圧力は3〜10ミリTorrの範囲から
選ばれる。最後に得られた軟磁性薄膜を回転磁界中で熱
処理し特性を出現させる。
この金属間化合物からなる薄膜の用途としては、1)
薄膜磁気ヘッドの磁気コアー部材、2)磁性薄膜媒体の
下地材料、3)インダクタンス素子が挙げられる。
薄膜磁気ヘッドの磁気コアー部材、2)磁性薄膜媒体の
下地材料、3)インダクタンス素子が挙げられる。
(実施例1〜6、比較例1) 所定の成分となるように原料を配合し、高周波溶解炉
で溶解し母合金を作成した。得られた母合金から100mm
φ×3mmtの円板を切出しスパッタ用ターゲットを作製し
た。8×10-3torrのArガス雰囲気中でスパッタ速度10μ
m/Hrでスパッタし、磁性薄膜を作成した。基板としては
シリコンポリッシュドウエハーを用い、得られた薄膜の
厚さは10μmであった。次いで10-5Torrの真空中、500
℃で10分間、500Gの回転磁界中で熱処理した後、磁気特
性を測定した。飽和磁束密度Bs、保持力HcはVSM(振動
試料磁力計)を用いて測定した。また相対腐食量は5%
塩水雰露試験により24時間後の腐食量を測定し、比較例
1を100として比較し、その結果を第1表に示す。尚Cr
23C6 型結晶構造の確認はX線解折により行なった。
で溶解し母合金を作成した。得られた母合金から100mm
φ×3mmtの円板を切出しスパッタ用ターゲットを作製し
た。8×10-3torrのArガス雰囲気中でスパッタ速度10μ
m/Hrでスパッタし、磁性薄膜を作成した。基板としては
シリコンポリッシュドウエハーを用い、得られた薄膜の
厚さは10μmであった。次いで10-5Torrの真空中、500
℃で10分間、500Gの回転磁界中で熱処理した後、磁気特
性を測定した。飽和磁束密度Bs、保持力HcはVSM(振動
試料磁力計)を用いて測定した。また相対腐食量は5%
塩水雰露試験により24時間後の腐食量を測定し、比較例
1を100として比較し、その結果を第1表に示す。尚Cr
23C6 型結晶構造の確認はX線解折により行なった。
(発明の効果) Bs>6000Gの実用的な高飽和磁束密度を有する薄膜で
あり、かつ高耐食性を有している。この材料を用いるこ
とで高性能薄膜磁気ヘッド、高性能インダクタンス素子
の作製が可能となり、産業上その利用価値は極めて高
い。
あり、かつ高耐食性を有している。この材料を用いるこ
とで高性能薄膜磁気ヘッド、高性能インダクタンス素子
の作製が可能となり、産業上その利用価値は極めて高
い。
Claims (1)
- 【請求項1】重量百分率でFeを15〜20%、Bを4〜6
%、Alを3〜7%含有し、残部CoからなるCr23C6型の結
晶構造を有する軟磁性薄膜材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2309979A JP2842683B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 軟磁性薄膜材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2309979A JP2842683B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 軟磁性薄膜材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04180608A JPH04180608A (ja) | 1992-06-26 |
JP2842683B2 true JP2842683B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=17999677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2309979A Expired - Fee Related JP2842683B2 (ja) | 1990-11-15 | 1990-11-15 | 軟磁性薄膜材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2842683B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-15 JP JP2309979A patent/JP2842683B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04180608A (ja) | 1992-06-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |