JP2675178B2 - 軟磁性合金膜 - Google Patents

軟磁性合金膜

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JP2675178B2 JP2146791A JP14679190A JP2675178B2 JP 2675178 B2 JP2675178 B2 JP 2675178B2 JP 2146791 A JP2146791 A JP 2146791A JP 14679190 A JP14679190 A JP 14679190A JP 2675178 B2 JP2675178 B2 JP 2675178B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、磁気ヘッド等に適した軟磁性合金膜に関
する。
[従来の技術] 磁気記録の分野においては、記録密度を高めるために
磁気テープ等の記録媒体の高保磁力化が推進されている
が、それに対応する磁気ヘッドの材料として飽和磁束密
度(Bs)の高いものが要求されている。
従来の高飽和磁束密度の軟磁性材料(膜)として、Fe
−Si−Al合金(センダスト)が代表的なものであるが、
近年、強磁性金属元素であるCoを主体とする非晶質の合
金膜が開発されている。
また最近の試みとして、Feを主成分とする微細結晶か
らなる合金膜(Fe−C,FE−Si等)により、Feの結晶磁気
異方性の影響(軟磁性に対する悪影響)を結晶の微細化
により軽減し、高飽和磁束密度でかつ軟磁気特性の優れ
た膜を得た例がある。
[発明が解決しようとする課題] ところで、磁気ヘッドを組み込んだ装置は小型化、軽
量化する傾向にあり、移動に伴う振動にさらされたり、
悪環境のもとで使用されたりすることが多くなってい
る。そこで、磁気ヘッドには、磁気特性が優秀であって
磁気テープに対する耐摩耗性が優れていることは勿論、
高湿度雰囲気などの腐食性の雰囲気中での耐用性、すな
わち耐環境性や、耐振動性等が高いことが要求されてい
る。そのため、ギャップ形成やケースへの組み込み等を
ガラス溶着で行うことが必要となり、磁気ヘッドの素材
はヘッドの製造工程におけるガラス溶着工程の高温に耐
え得ることが必要である。
しかしながら、前記従来の軟磁性合金膜において、セ
ンダストからなるものは、飽和磁束密度が約10000G(ガ
ウス)程度であり、今後一層の高密度化の要求に対して
は不充分である。また、Co系のアモルファス合金膜では
13000G以上の高い飽和磁束密度のものも得られている
が、従来のアモルファス合金の飽和磁束密度を高くしよ
うとすると、アモルファス形成元素であるTi,Zr,Hf,Nb,
Ta,Mo,W等の添加量を少なくする必要がある。ところが
これらの添加量を少なくすると、アモルファス構造の安
定性が低下し、ガラス溶着に必要な温度(約500℃以
上)には耐え得ない問題がある。
更に、上述したFeを主成分とする微細結晶からなる合
金膜(Fe−C,Fe−Si等)は、高温で結晶成長を起こし、
軟磁気特性が劣化する(Fe−Cの場合、400℃が最大)
ために、やはりガラス溶着に適したものとは言い難い。
このような背景から本願発明者らは、特願平1−2782
20号などにおいて、前記の問題を解決した軟磁性合金膜
を特許出願している。
特願平1−278220号明細書において特許出願している
軟磁性合金膜の1つは、組成式が、FeaMcCdで示され、
組成比aは原子%で50〜96、cは2〜30、dは0.5〜2
5、a+c+d=100なる関係を満足するものであった。
また、他の1つは、組成式がFeaTbMcCdで示され、組
成比aは原子%で50〜96、bは0.1〜10、cは2〜30、
dは0.5〜25、a+b+c+d=100なる関係を満足する
ものであった。
この特許出願で提供した軟磁性合金膜は、一部組成の
ものは15000G以上の高い飽和磁束密度を有し、従来の各
種材料に比較すると高い熱安定性を備え、通常の使用環
境下では十分な耐食性と耐環境性を有しているが、Feを
主成分とするために、悪環境下で使用された場合は変色
あるいは発錆を招くおそれがあった。
そこで本願発明者らは、前記耐食性を向上させる目的
で研究を重ねた結果、先に特許出願した組成の軟磁性合
金膜に0.5〜20原子%のCrを添加することで耐食性を向
上させ得ることを知見し、特願平2−63808号明細書に
おいて耐食性に優れた軟磁性合金膜について特許出願し
た。
そして、更に本願発明者らは、この系の軟磁性合金膜
の耐食性を向上させるべく研究を進めた結果本願発明に
至った。
本願発は上述の課題を解決し、保磁力が小さく透磁率
が高く、その特性が熱的に安定であるとともに、高い飽
和磁束密度を示し、良好な耐食性を有する軟磁性合金膜
を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 請求項1に記載した発明は前記課題を解決するため
に、組成式がFeaXdMeCfで示され、XはY,Ru,Ir,Rh,Nの
うち少なくとも1種以上からなる元素又はその混合物、
MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wのうち少なくとも1種以上
からなる金属元素又はその混合物であり、組成比a,d,e,
fは原子%で50≦a≦95、0.5≦d≦10、2≦e≦25、0.
5≦f≦25、a+d+e+f=100なる関係を満足させる
とともに、その組織が基本的に平均結晶粒径0.08μm以
下の微細な結晶粒からなり、その一部に元素Mの炭化物
の結晶相を含むものである。
請求項2に記載した発明は前記課題を解決するため
に、組成式がFeaTbXdMeCfで示され、TはCo,Niのうち少
なくとも1種からなる金属元素又はその混合物、XはY,
Ru,Ir,Rh,Nのうち少なくとも1種以上からなる元素又は
その混合物、MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wのうち、少な
くとも1種からなる金属元素又はその混合物であり、組
成比a,b,d,e,fは原子%で50≦a≦95、0.1≦b≦10、0.
5≦d≦10、2≦e≦25、0.5≦f≦25、a+b+d+e
+f=100なる関係を満足させるとともに、その組織が
基本的に平均結晶粒径0.08μm以下の微細な結晶粒から
なり、その一部に元素Mの炭化物の結晶相を含むもので
ある。
請求項3に記載した発明は前記課題を解決するため
に、組成式FeaCrcXdMeCfで示され、XはY,Ru,Ir,Rh,Nの
うち少なくとも1種以上からなる元素又はその混合物、
MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wのうち、少なくとも1種以
上からなる金属元素又はその混合物であり、組成比a,c,
d,e,fは原子%で50≦a≦95、0.1≦c≦20、0.5≦d≦1
0、2≦e≦25、0.5≦f≦25、a+c+d+e+f=10
0なる関係を満足させるとともに、その組織が基本的に
平均結晶粒径0.08μm以下の微細な結晶粒からなり、そ
の一部に元素Mの炭化物の結晶相を含むものである。
請求項4に記載した発明は前記課題を解決するため
に、組成式FeaTbCrcXdMeCfで示され、TはCo,Niのうち
少なくとも1種からなる金属元素又はその混合物、Xは
Y,Ru,Ir,Rh,Nのうち少なくとも1種以上からなる元素又
はその混合物、MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wのうち、少
なくとも1種からなる金属元素又はその混合物であり、
組成比a,b,c,d,e,fは原子%で50≦a≦95、0.1≦b≦1
0、0.1≦c≦20、0.5≦d≦10、2≦e≦25、0.5≦f≦
25、a+b+c+d+e+f=100なる関係を満足させ
るとともに、その組織が基本的に平均結晶粒径0.08μm
以下の微細な結晶粒からなり、その一部に元素Mの炭化
物の結晶相を含むものである。
請求項5に記載した発明は前記課題を解決するため
に、請求項1、2、3又は4に記載の組織が平均結晶粒
径0.08μm以下の微細な結晶粒と非晶質相との混在した
組織であり、その一部に元素Mの炭化物の結晶相を含む
ものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
前記合金膜の生成方法としては、合金膜をスパッタ装
置、蒸着装置等の薄膜形成装置により作製する方法を採
用することができる。スパッタ装置としては、RF2極ス
パッタ、DCスパッタ、マグネトロンスパッタ、3極スパ
ッタ、イオンビームスパッタ、対向ターゲット式スパッ
タ、等の既存のものを使用することができる。
また、Cを膜中に添加する方法としては、ターゲット
板上にグラファイトのペレットを配置して、複合ターゲ
ットとし、これをスパッタする方法、あるいは、Cを含
まないターゲット(Fe−X−M系あるいはFe−T−X−
M系等)を用い、Ar等の不活性ガス中にメタン(CH4
等の炭化水素ガスを混合したガス雰囲気でスパッタする
反応性スパッタ法等を用いることができ、特に反応性ス
パッタ法では膜中のC濃度の制御が容易であるので所望
のC濃度の優れた膜を得ることができる。更に、窒素を
膜中に添加する方法としては、(Ar+N2)ガス中でスパ
ッタする方法を用いることができる。膜中の窒素濃度を
調整するには、(Ar+N2)ガス中のN2濃度(N2/Ar+N2
の値)を変えることによって制御することができる。
このようにして作製したままの膜はアモルファス相を
かなりの割合で含んだものであり、不安定であるので、
400〜700℃程度に加熱する熱処理を施すことによって微
結晶を析出させる。そして、この熱処理を無磁場、静磁
場中あるいは回転磁場中で行うことにより、優れた軟磁
気特性が得られる。また、この熱処理は磁気ヘッドの製
造工程におけるガラス溶着工程と兼ねて行うことができ
る。
なお、前記微結晶の析出工程は、完全に行なわれる必
要はなく、微結晶が相当数(好ましくは50%以上)析出
していれば良いので、アモルファス成分が一部残留して
いても差し支えなく、残留したアモルファス成分が特性
向上の障害となることはない。
以下に前記のように成分を限定した理由について述べ
る。
Feは主成分であり、磁性を担う元素であって、少なく
ともフェライト(Bs≒5000G)以上の飽和磁束密度を得
るためには、a≧50%が必要である。また、良好な軟磁
気特性を得るためには、a≦95%でなければならない。
元素T(即ちCo,Ni)は、磁歪の調整の目的で添加す
る元素である。Fe−M−C膜の場合、熱処理温度が低い
と磁歪が正になり、熱処理温度が高いと磁歪が負にな
る。高い熱処理温度(ガラス溶着温度)を必要とする場
合、磁歪を正にする効果のあるNi,Coを適量添加するこ
とにより、磁歪をほぼ零にすることができる。なお、熱
処理温度が適当な場合、元素Tの添加は特に必要ない
が、元素Tの添加は正の磁歪が10-5台以上まで大きくな
らないようにb≦10%としなくてはならない。
元素M(Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo)は軟磁気特性を良好
にするために必要であり、またCと結合して炭化物の微
細結晶を形成する。良好な軟磁気特性を維持するために
は、e≧2%とする必要があるが、多すぎると飽和磁束
密度が低下してしまうので、e≦25%とする必要があ
る。
Cは軟磁気特性を良好にするため、及び、耐熱性を向
上させるために必要であり、Cは元素Mと結合して炭化
物の微細結晶を形成する。良好な軟磁気特性、及び、熱
的安定性を維持するためには、f≧0.5%とする必要が
あるが、多すぎると飽和磁束密度が低下してしまうの
で、f≦25%とする必要がある。
元素Mの炭化物の微細結晶は磁壁のピンニングサイト
として働き、透磁率の高周波特性を向上させる働きがあ
るとともに、膜中に均一に分散させることで、Feの微結
晶が熱処理により成長して軟磁性を損うことを防止する
働きがある。つまり、Feの結晶粒が成長して大きくなる
と結晶磁気異方性の悪影響が大きくなり、軟磁気特性が
悪化するが、元素Mの炭化物の微結晶がFeの粒成長の障
壁として働くことにより軟磁気特性の悪化を防止する。
以上説明のFeと元素Tと元素MとCの成分限定理由は
特願平1−278220号の場合と同等である。
Crは耐食性を向上させるために添加する元素である
が、c≧0.1%としなければ耐食性の改善効果が現れな
い。また、c>20%とすると飽和磁束密度が低くなり過
ぎる(フェライト以下になる)ので好ましくない。
以上説明のCrの成分限定理由は特願平2−63808号の
場合と同等である。
元素X(Y,Ru,Ir,Rh,N)は耐食性を向上させるために
添加する元素であるが、0.5%以上添加しないと耐食性
の改善効果は充分ではない。また、添加量が10%を越え
ると飽和磁束密度が低くなり過ぎるとともに良好な軟磁
気特性が得られなくなるので好ましくない。
そして、金属組織が基本的に0.08μm以下の微結晶か
らなっているから、非晶質に比べて熱的安定性に優れて
おり、添加元素を少なくでき、飽和磁束密度を高くする
ことができる。
[作用] 上記軟磁性合金膜においては、その組織がFeに富む非
結晶を主体とし、飽和磁束密度を低下させる成分の添加
が制限されているから、非晶質状態に比べ鉄原子1個あ
たりの磁気モーメントおよびキュリー温度が高くなって
おり、高い飽和磁束密度が得られる。また、元素M及び
Cが含まれているとともに、金属組織が微細な結晶粒か
らなっており、結晶磁気異方性による軟磁性への悪影響
が軽減されるので、良好な軟磁気特性が得られる。更
に、元素Mの炭化物が析出してFeを主成分とする結晶粒
の成長を抑えるので、ガラス溶着工程において加熱され
ても、結晶粒が粗大化することがない。更にまた、Crを
特定量添加し、更に必要に応じて元素Xを特定量添加し
ているので耐食性が向上し、耐環境性に優れる。そし
て、従来の非晶質合金とは異なり、無磁場アニールによ
っても充分に高い初透磁率が得られ、熱処理工程を簡略
化することができる。
[実施例] (1)成膜 RF2極スパッタ装置を用員て、後記の第1表に示す組
成の合金膜を形成した。
使用したターゲットは、Feターゲット上にTa,Cr,Y,R
u,Ir,Ni,グラファイトの各ペレットを適宜配置して構成
した複合ターゲットを用い、Arガス雰囲気中あるいはAr
+N2ガス雰囲気中でスパッタを行って膜厚5〜6μmの
薄膜を形成した。なお、合金膜中の窒素濃度の制御は
(Ar+N2)ガス中のN2ガス濃度を制御して行った。
(2)熱処理 成膜後、550℃で20分間保持するアニールを行った。
このアニールは静磁場中で実施した。
(3)測定 前記のように製造された合金膜と、スパッタにより成
膜した元素Xを含有しない合金膜について、静磁場アニ
ール後における飽和磁束密度(Bs)と、初透磁率(μ、
5MHz)および保磁力(Hc)の測定を行った。なお、初透
磁率と保磁力の測定は、薄膜の磁化困難軸方向で行っ
た。
以上の結果を次頁の第1表に示す。
第1表の比較例の試料aは、本発明者らが先に特許出
願しているもので、元素Xの添加のみを省略したもので
あるが、この組成に元素Xあるいは元素XとCrを特定量
添加しても初透磁率と保磁力などの軟磁気特性の劣化は
ほとんど問題にならないことが判明した。また、無磁場
アニールによっても良好な初透磁率が得られることも明
らかになった。
前記と同様な方法で作製した軟磁性合金膜を純水中に
240時間浸漬した後の変色状況を目視で判定した結果を
以下の第2表に示す。
第1表と第2表に示す結果から、元素X(Y,Ru,Ir,R
h,N)、あるいは、元素XとCrを特定量添加すること
で、軟磁気特性を低下させることなく耐食性に選れた軟
磁性合金膜を得られることが明らかになった。
[発明の効果] 以上詳述したようにこの発明は、Feを主成分とする微
細な結晶粒から主になる軟磁性合金膜であり、飽和磁束
密度を低下させる成分の添加を制限しているから、高い
飽和磁束密度が得られる。更に、従来のアモルファス合
金膜とは異なり、無磁場中で熱処理を行っても高い透磁
率を発揮する膜を得ることができ、磁場をかけて熱処理
する場合よりも工程の簡略化をなしえる。
元素M(Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W)及びCという軟磁
性を良好とする成分を添加するとともに、金属組織を微
細な結晶粒から構成し、結晶磁気異方性による軟磁性へ
の悪影響を軽減しているので、良好な軟磁気特性が得ら
れる。
更に、微細な結晶粒からなるとともに、添加された元
素MがCと炭化物を形成するから、ガラス溶着工程にお
いて加熱されても、結晶粒が粗大化することがなく、上
記の特性を維持するので、高密度記録に要求される高い
性能を有する磁気ヘッドの素材として好適である。
更にまた、上記組成に加えて元素T(Co,Ni)を添加
し、磁歪を調整することにより、磁気ヘッド製造工程で
生じる種々の歪による軟磁気特性の劣化を防ぐことがで
きるものである。
そして、前記成分に元素X(Y,Ru,Ir,Rh,N)を特定
量、あるいは、元素XとCrを特定量添加しているので、
Fe基の合金としては耐食性に優れ、悪環境下の使用であ
っても変色や発 を生じない特徴がある。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成式がFeaXdMeCfで示され、XはY,Ru,I
    r,Rh,Nのうち少なくとも1種以上からなる元素又はその
    混合物、MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wのうち少なくとも
    1種以上からなる金属元素又はその混合物であり、組成
    比a,d,e,fは原子%で 50≦a≦95 0.5≦d≦10 2≦e≦25 0.5≦f≦25 a+d+e+f=100 なる関係を満足させるとともに、その組織が基本的に平
    均結晶粒径0.08μm以下の微細な結晶粒からなり、その
    一部に元素Mの炭化物の結晶相を含むことを特徴とする
    軟磁性合金膜。
  2. 【請求項2】組成式がFeaTbXdMeCfで示され、TはCo,Ni
    のうち少なくとも1種からなる金属元素又はその混合
    物、XはY,Ru,Ir,Rh,Nのうち少なくとも1種以上からな
    る元素又はその混合物、MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの
    うち、少なくとも1種からなる金属元素又はその混合物
    であり、組成比a,b,d,e,fは原子%で 50≦a≦95 0.1≦b≦10 0.5≦d≦10 2≦e≦25 0.5≦f≦25 a+b+d+e+f=100 なる関係を満足させるとともに、その組織が基本的に平
    均結晶粒径0.08μm以下の微細な結晶粒からなり、その
    一部に元素Mの炭化物の結晶相を含むことを特徴とする
    軟磁性合金膜。
  3. 【請求項3】組成式FeaCrcXdMeCfで示され、XはY,Ru,I
    r,Rh,Nのうち少なくとも1種以上からなる元素又はその
    混合物、Mは、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wのうち、少なく
    とも1種からなる金属元素又はその混合物であり、組成
    比a,c,d,e,fは原子%で 50≦a≦95 0.1≦c≦20 0.5≦d≦10 2≦e≦25 0.5≦f≦25 a+c+d+e+f=100 なる関係を満足させるとともに、その組織が基本的に平
    均結晶粒径0.08μm以下の微細な結晶粒からなり、その
    一部に元素Mの炭化物の結晶相を含むことを特徴とする
    軟磁性合金膜。
  4. 【請求項4】組成式FeaTbCrcXdMeCfで示され、TはCo,N
    iのうち少なくとも1種からなる金属元素又はその混合
    物、XはY,Ru,Ir,Rh,Nのうち少なくとも1種以上からな
    る元素又はその混合物、MはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの
    うち、少なくとも1種からなる金属元素又はその混合物
    であり、組成比a,b,c,d,e,fは原子%で 50≦a≦95 0.1≦b≦10 0.1≦c≦20 0.5≦d≦10 2≦e≦25 0.5≦f≦25 a+b+c+d+e+f=100 なる関係を満足させるとともに、その組織が基本的に平
    均結晶粒径0.08μm以下の微細な結晶粒からなり、その
    一部に元素Mの炭化物の結晶相を含むことを特徴とする
    軟磁性合金膜。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4に記載の組織が平
    均結晶粒径0.08μm以下の微細な結晶粒と非晶質相との
    混在した組織であり、その一部に元素Mの炭化物の結晶
    相を含むことを特徴とする軟磁性合金膜。
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