JPS6020567Y2 - 物品包装装置における二つ折りフィルムの口開き装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は物品を合成樹脂の二つ折りフィルムで包装す
る装置において、ロールフィルムから繰り出される二つ
折りフィルムを口開きさせる装置に関するものである。

従来のこの種包装装置としては、被包装物品の移送路に
その物品が間をくぐり抜ける上下１対の案内片（案内棒
または案内板）からなるフィルム開口器とそれに後続す
るシール装置とを設け、フィルム開口器の横には二つ折
りフィルムの繰出し装置を設け、繰出し装置から引き出
された二つ折りフィルムが開口器で逆開きにされてその
内側からシール装置に引き出されると共に、その逆開き
フィルムの中に物品が挿入される装置が案出されている
。

しかし特開昭４７−２９０８７号公報に見られるように
従来のこの種装置では、物品の移送用ベルトが開口器の
下を通っていたので、物品が開口器の内側に開かれたフ
ィルム内に入ってくれなく、物品が開口器の傾斜した口
縁に引っ掛かって横にずれるため、実際には実用化され
ないでいた。

また開口器内に無理に入れるために、突起物に引っ掛け
て開口器の下部片に乗り上げさせるようにした装置も開
発されているが（米国特許第４、２１９．９８８号明細
書）、開口器の口縁は傾斜している関係で、この場合で
もその傾斜縁に沿って物品が横へずらされるおそれがあ
ることは勿論、開口器内に入っても、物品の重みや押圧
力でフィルムと開口器との間に大きな摩擦が生じ、開口
器からシール装置へのフィルムの移動に支障を来たすと
いう欠点があった。

この考案は上記のような欠点を解決したもので、物品が
フィルム開口器の中に何らの障害もなく入り、またフィ
ルム開口器からシール装置へのフィルムの引出しが確実
になされ得る二つ折りフィルムの口開き装置を提供する
ことを目的としている。

次にこの考案をＬシーラーの包装装置に実施した一例に
ついて説明する。

被包装物品ａが流れる移送路には、最初からシール装置
１に至る一次ベルトコンベア２と、シール装置１からフ
ィルム熱収縮用のヒートトンネル（図示せず）に至る二
次ベルトコンベア２６が配列されている。

そして一次ベルトコンベア２の中間部横にロールフィル
ム３の繰出し装置４が設けられ、繰出し装置４の前にフ
ィルム開口器５が設けられている。

フィルム開口器５は一次ベルトコンベア２より間を隔て
た上方の上部案内板６と真下の下部案内板７とからなり
、その間を物品ａがくぐり抜けるようにベルトコンベア
２を挾む左右１対の支杆８．９で両案内板６，７が一体
的に連結され、物品ａの入口１０を繰出し装置４の反対
側に斜めに開口させである。

すなわち開口器５の両案内板６，７は共に同じ大きさの
直角二等辺三角形で、物品ａの入口縁１１．１２として
直角部１３と対向する斜辺を位置させると共に、その人
口縁１１，１２をフィルムｆの繰出し方向Ｐと物品ａの
移送方向Ｑに対して共に４５度の傾斜角度α、βにしで
ある。

また直角部１３と他の一角部に支杆８，９の連結片１４
゜１４が突設されている。

フィルム繰出し装置４は、ロールフィルム３を受ける１
対のローラ１５，１５の下に繰出しローラ１６を設け、
繰出しローラ１６は上下案内板６．７間のはＳ゛中間部
の高さに位置させである。

また一次ベルトコンベア２は、開口器５の上下案内板６
，７間の中を物品ａが通り得るように薄く構成され、薄
く構成するためにベルト１７を後端の駆動ローラ１８と
前端の反転棒２０とに掛けると共に、駆動ローラ１８の
近くにベルト１７を押し上げる副ローラ１９を設けであ
る。

そして一次ベルトコンベア２と上部案内板６との間に物
品ａと口開きフィルム上片ｆ′が通る広い空間Ｗを、ま
た下部案内板７との間に口開きフィルム下片ｆ２１が通
る空間Ｒをそれぞれ設けである。

また開口器５、ベルトコンベア２は第１図に一部示す可
動台２１に支持され、基台２２に取り付けられたバンド
ル２３の操作により物品ａの移送方向Ｑに対して可動台
２１を左右に動かし得るようになされている。

またシール装置１は、開閉動作するＬ型シーラ２４の下
にＬ型のシール受台２５を設け、シール受台２５の横片
２５′を一次ベルトコンベア２と二次ベルトコンベア２
６との間で且つその両ベルトコンベア２，２６の上面よ
り低い位置に配置しである。

２７．２８は物品ａの位置を検出するための光電管であ
る。

上記構成において、フィルムｆを開口状態にセットする
には、ロールフィルム３をその屈折縁２９が物品ａの流
れ方向とは逆に向いた状態で繰出し装置４に載せる。

そして包装機械の運転前においてロールフィルム３から
引き出した二つ折りフィルムｆの上片ｆ１を開口器５の
上部案内板６の上に当てると共に、下Ｊ＝＝Ｎ、を下部
案内板７の下に差し入れながら、上下両片ｆ１ ’ ｔ
ｆ２ ’をそれぞれ案内板６，７の入口縁１１，１２
で折り返して内側にまわし込む。

そうすると入口縁１１，１２がフィルムｆの繰出し方向
Ｐと物品ａの移送方向Ｑに対して共に同じ４５度の傾斜
になっている関係で、フィルムｆは開口器５の入口１０
で方向を物品ａの移送方向Ｑに変えて裏返しに開かれた
状態となるから、上下案内板６，７間に一次ベルトコン
ベア２が通っているにもか）わらず、この一連のフィル
ム逆開き操作を容易になすことができる。

そこで開口器５で裏返しに開かれたフィルムｆの端部を
開口器５の後端の出口から引き出してシール受台２５の
横片２５′上に置いて、まずシール装置１のみを運転し
、フィルムｆの先端を閉じ合わせて第３図に示す如く先
端に溶断溶着部３０を形成する。

なおこの状態ではフィルムｆの下片３２は一次ベルトコ
ンベア２の下からシール受台２５の横片２５′上に引き
出されている。

この状態で包装装置全体の運転を開始して一次ベルトコ
ンベア２上に被包装物品ａを載せると、一次ベルトコン
ベア２が裏返しに開かれたフィルムｆ内に突込んでいる
状態となっているので、物品ａは一次ベルトコンベア２
の上に載ったままフィルムｆ内に入り、そのベルトコン
ベア２によつてシール装置１に送られ、次の二次ベルト
コンベア２６に送り継がれるが、この送られることによ
り物品ａはフィルムｆの先端縁の溶断溶着部３０に引っ
掛かってフィルムｆを開口器５および繰出し装置４から
引き出す作用を果たす。

そして物品ａが二次ベルトコンベア２６の上に完全に載
ると、光電管２８の検出により二次ベルトコンベア２６
が停止すると共に、Ｌ型シーラ２４が下りて二次ベルト
コンベア２６上の物品ａが完全にシールされる。

このシールによって物品ａの包装に要した分だけフィル
ムｆの先端が分断されるが、フィルムｆの先端には上下
フィルムｆ１′、ｆ２′が溶着された溶断溶着部３０が
でき、次回の物品ａがその溶断溶着部３０に引っ掛かっ
て再びフィルムｆが引き出されるため、次回からは順次
送られてくる物品ａによってフィルムｆの引出しが自動
的に行なわれる。

この考案は以上説明した如くであるから次のような諸効
果を顕著に発揮する。

１ フィルム開口器の上下案内板をその間に一次ベルト
コンベアを挾んで対向させたので、フィルムを開口器で
口開きすると、その口開きされたフィルム内に一次ベル
トコンベアが突込んだ状態となるので、一次ベルトコン
ベア上に載せられた物品は何の支障もなく口開きフィル
ム内に入る。

すなわち物品が下部案内板に支えたりその傾斜した入口
縁に沿って横へずらされることは全くないし、また物品
の重みが下部案内板に対するフィルムの摩擦抵抗を大き
くするということも全くあり得ない。

そのため、物品の種類、大きさ、形状等の如何にか）わ
らず、それを支障なく確実に包装することができる。

２ また一次ベルトコンベアの上に物品と共にフィルム
が載らなくても、口開きされたフィルムの先端縁に物品
のシール毎に溶断溶着部ができるように、一次ベルトコ
ンベアと二次ベルトコンベアとの間にシール装置のシー
ル受台の横片を配置し、フィルム先端の溶断溶着部に物
品が掛かることにより開口器の出口からフィルムが引き
出されるように構成したので、フィルムの繰り出しに何
らの支障がない。

そのため物品が例えば野菜のように形状や大きさがその
都度異なる場合にも、その各物品の包装に必要な分だけ
フィルムを引き出し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による二つ折りフィルムの口開き装置
を示す包装機械の斜視図、第２図は同様断面図、第３図
はフィルムの口開き状態を示す同包装機械の斜視図、第
４図は第３図Ａ−Ａ線矢視の断面図、第５図はフィルム
の繰出し方向と物品の移送方向との関係において開口器
の形状を示す平面図である。 １・・・・・・シール装置、２・・・・・・一次ベルト
コンベア、４・・・・・・二つ折りフィルムの繰出し装
置、５・・・・・・フィルム開口器、６・・・・・・上
部案内板、７・・・・・・下部案内板、１０・・・・・
・開口器の物品入口、１１，１２・・・・・・入口縁、
２５・・・・・・シール受台、２５′・・・・・・シー
ル受台の横片、２６・・・・・・二次ベルトコンベア、
ｆ・・・・・・フィルム、ｆｌ、ｆ□′・・・・・・フ
ィルム上片、ｆ２．ｆ２′・・・・・・フィルム下片、
Ｐ・・・・・・フィルムの繰出し方向、Ｑ・・・・・・
物品ａの移送方向、α、β・・・・・・案内板入口縁の
傾斜角度、Ｗ、 Ｒ・・・・・・空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被包装物品の移送路にその物品が間をくぐり抜ける上下
   １対の案内板からなるフィルム開口器とそれに後続する
   シール装置とを設け、フィルム開口器の横には二つ折り
   フィルムの繰出し装置を設け、フィルム開口器の物品入
   口を繰出し装置の反対方向へ斜めに開口させ、両案内板
   の入口縁をフィルムの繰出し方向と物品の移送方向に対
   して共にはＳ゛同じ角度で傾斜させた二つ折りフィルム
   により物品包装装置において、被包装物品の移送路にフ
   ィルム開口器の後方から前方のシール装置へ至る一次ベ
   ルトコンベアと、それに後続する二次ベルトコンベアと
   を設け、フィルム開口器の上下案内板をその間に一次ベ
   ルトコンベアを挾んで対向させると共に、一次ベルトコ
   ンベアと上部案内板との間に物品と口開きフィルム上片
   が通る空間を、また下部案内板との間に口開きフィルム
   下片が通る空間をそれぞれ設け、口開きされたフィルム
   の先端縁に物品のシール毎に溶断溶着部ができるように
   一次、二次コンベア間にシール装置のシール受台の横片
   を配置し、フィルム先端の溶断溶着部に移送物品が掛か
   ることにより開口器の出口からフィルムが引き出される
   ように構成したことを特徴とする二つ折りフィルムの口
   開き装置。