JPS6020531Y2

JPS6020531Y2 - 自動車の車体前部構造

Info

Publication number: JPS6020531Y2
Application number: JP1980003770U
Authority: JP
Inventors: 隼次原崎; 美裕森本
Original assignee: マツダ株式会社
Priority date: 1980-01-16
Filing date: 1980-01-16
Publication date: 1985-06-19
Also published as: US4362331A; JPS56105482U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は自動車の車体前部構造に関し、特に、ステア
リングシャフトを左右ピラー間に架設したステアリング
支持フレームに支承するようにしたものにおいて、上記
ステアリング支持フレームの強度の向上及び、該フレー
ムの車体側への組付性の向上等と図るものである。

従来、ステアリングシャフトは、車体（ダッシュパネル
アッパ等）に架設したブラケットにより、支持しいるが
、車体自体の軽量化等によりブラケット突設した車体の
強度剛性が低いため、ブラケットによる支持ではステア
リングシャフトの支持強度が弱く、ステアリングシャフ
トに高速走行時にに振動が発生しやすく、操作性が悪く
なり、安全性の点で問題がある。

また、自動車衝突時に、ブラケットを取り付けた車体と
共にステアリングシャフトが後退し易く、乗員に損傷を
生じやすい等の不具合がある。

上記した不具合を解消するものとして、左右のピラーの
間にステアリング支持フレームを架は渡し、該支持フレ
ームステアリングシャフトを支持して支持強度の向上を
図るようにしたものが、提供されている。

この考案は、この種のステアリング支持フレームを備え
た自動車の車体前部構造の改良に係るものであり１．ス
テアリング支持フレームを車体側に組付容易で、かつ、
ステアリング支持フレーム自体の強度、剛性を高めるよ
うにし、ステアリングシャフトの振動防止、衝突時のス
テアリングシャフトの後退防止等を図る自動車の車体前
部構造を提供せんとするものである。

以下、この考案を図面に示す実施例により詳細に説明す
る。

１はフロントピラー、２はダッシュパネルアッパー、３
はカウルパネル、４はステアリング支持フレームである
。

上記ステアリング支持フレーム４は、ダッシュパネルア
ッパー２の垂直面２ａより間隔をあけて後側室内側で、
かつ、上面２ｂより下方位置に配置し、左右両側のフロ
ントピラー１の間にわたって装架するようにしている。

該ステアリング支持フレーム４は、断面コ字状の主部材
５と、該主部材５の後方開口端全体を閉塞して主部材５
とで閉断面６を形成する第１閉塞部材７と、該第１閉塞
部材７の長手方向両端部に固着してフロントピラー１に
当接する位置まで伸長する第２閉塞部材８とよりなる。

上記第１及び第２閉塞部材７，８はチャネル状であり、
主部材５の上下面５ａ、５ｂの内面に第１閉塞部材７の
上下面？ａ、７ｂを重ね合せスポット溶接で固着し、か
つ、第１閉塞部材７の両端の上下面？ａｙ７ｂの各内面
に第２閉塞部材８の上下面８ａ、８ｂを重ね合せ、スポ
ット溶接で固着している。

尚、第２閉塞部材８の上下面８ａ、８ｂは、第１閉塞部
材７及び主部材５より突出した部分を屈折して段部８ａ
□、８ｂ１を形成し、その外面が主部材５の上下面５ａ
、５ｂと同一平面となるようにしている。

上記ステアリング支持フレーム４において、主部材５の
垂直な前面５ｃの両端部を前方へ膨出させてダッシュパ
ネルアッパー固着部５ｄを設け、該固着部５ｄをダッ
シュパネルアッパー２の垂直面２ａの左右両側近傍にス
ポット溶接で固着している。

該固着部のダッシュパネルアッパー２には、ベンチレー
ション用開口２ｄを設けたいるため、主部材５の固着部
５ｄ及び第１閉塞部材７、第２閉塞部材８の垂直前面７
ｃ、８ｃの対向する位置に、夫々、ベンチレーション用
開口５ｅ、７ｄ、８ｅを開設している。

また、第２閉塞部材８のピラー側先端では、その垂直前
面８ｃより後方に図示の如く段部をつけて屈折したピラ
ー固着部８ｄを形成し、フロントピラー１のピラーイン
ナーｌａに当接して、スポット溶接で固着してている。

さらにフロントピラー下部のヒンジピラーインナー１２
の上端部を内方へ屈折して固着部１２ａを形成し、該固
着部１２ａを第２閉塞部材８の下面段部Ｂｂ、より主部
材５の下面５ｂの外面に当接し、スポット溶接で固着し
ている。

尚、主部材５の下面では、ヒンジピラーインナ１２と主
部材５、第１閉塞部材７、第２閉塞部材８の４枚が重合
した状態で固着されてこととなる。

さらにまた、ダッシュパネルアッパー２の上面２ｂには
、その左右両端部を下方へ伸長させると共に、先端を屈
折してステアリング支持フレーム固着部２ｃを形成し、
その端部側を第２閉塞部材８の上面段部８ａ□の外面と
当接すると共に内方側を主部材５の上面５ａの外面と当
接し、スポット溶接で固着している。

尚、主部材５との当接部では、ダッシュパネルアッパー
２．主部材５．第１閉塞部材７．第２閉塞部材８の４枚
が重合した状態で固着されることとなる。

また、主部材５の固着部５ｄより突出したダッシュパネ
ルアッパー２の先端部は、第２図に示す如く、第２閉塞
部材８、ヒンジピラーインナー１２とにより閉塞されて
、閉断面１５を形成し、いわば、ステアリング支持フレ
ーム４は、左右のピラー１の間に、完全に閉断面を形成
した状態で装架されることとなる。

尚、ダッシュパネルアッパー２の上面前部にはピラー固
着部２ｄを形成し、ピラーインナー１ａに固着すると共
に、上面の前部傾斜側にはカウルパネル３を固着したい
る。

上記の如き構造とすると、下記に列挙する効果を奏する
。

（１）ステアリング支持フレームに大型の閉断面を形成
しているため、強度、剛性が大きい。

（２）ステアリング支持フレームの主部材とピラーとの
間のわずかな間隙にもダッシュパネルアッパ＋、第２
閉塞部材、ヒンジピラーインナーとで、ステアリング支
持フレームの閉断面に連通している閉断面を形成してい
るため、ステアリング支持フレーム自体の強度及び組付
強度が向上する。

（３）ステアリング支持フレームの側部、前面、上面、
下面の各面を、フロントピラーインナ、ダッシュパネル
アッパー、ヒンジピラーインナに固着結合しているため
、ステアリング支持フレームの組付強度が大きい。

（４）上記ステアリング支持フレームとピラーインナー
、ダッシュパネルアッパーとの接続は、全て、スポット
溶接であるため、組付作業が容易で作業時間が短縮でき
、かつ、取付粘度が良い。

（５）ステアリング支持フレーム自体の強度が犬である
と共に、その組付強度も犬であるため、ステアリング支
持フレームに支承されるステアリングシャフトの、高速
走行時の振動を防止できる。

よって、操作性が良好となる。（６）ステアリング支持
フレームの組付強度が大であるため、衝突時に、ステア
リングシャフトが後退するのを防止でき、安全性が向上
する。

（７）ステアリング支持フレームをヒンジピラーに固着
して装架するため、サイドドアーの強度も犬とすること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す斜視図、第２図は第１
図の■−■線断面図、第３図は第１図の■−■線断面図
、第４図は第１図のＩＶ−ｍＶ線断面図である。１・・・・・・フロントピラー２・・・・・・ダッシ
ュパネルアッパー、３・・・・・・カウルパネル、４・
・・・・・ステアリング支持フレーム、５・・・・・・
主部材、６・・・・・・閉断面、７・・・・・・第１閉
塞部材、８・・・・・・第２閉塞部材、１２・・・・・
・ヒンジピラーインナ、１５・・・・・・閉断面。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）断面コ字状の主部材の開口端を閉塞部材で閉塞し
て閉断面を形成したステアリング支持フレームを設け、
該ステアリング支持フレームの長手方向両端部の主部材
の前面をダッシュパネルアッパに固着して接続すると共
に、後面の閉塞部材の長手方向両端部をフロントピラー
に固着して接続したことを特徴とする自動車の車体前部
構造。
（２）ヒンジピラーインナを内方に曲折させて延長し、
該曲折部を上記ステアリング支持フレームの下面に固着
して接続することにより一つの閉断面を形成するように
したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
載の自動車の車体前部構造。