JPS6020175Y2 - ビディオディスクプレ−ヤの信号読取装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は光学系ビデイオディスクプレーヤのレーザーピ
ックアップをフォーカス方向およびトラッキング方向に
駆動して振動可能に支持するビデイオディスクプレーヤ
の信号読取装置に関する。

従来、光学式ビデイオディスクプレーヤにおいて、ビデ
イオディスクの表面に形成されたピットからの情報を検
出するために、例えば、ピックアップがレーザーピック
アップにて形成されている場合には、回転しているビデ
イオディスクの各ピットに対してビームスポットが集束
するようにし調整する必要があるとともに、ビームスポ
ットを各ピットにずれることなく照射して、その反射光
から信号を検知する必要があった。

これには、ビデイオディスクに対してピックアップをフ
ォーカス方向、即ち上下方向、およびトラッキング方向
、即ち左右方向に振動可能に支持する必要があった。

この支持方法として、従来、例えば第１図に示す方法が
ある。

即ち、コルゲーション形状のダンパー材Ｂを用いてピッ
クアップＡを吊下げていた。

しかし、この方法は、ピックアップＡはトラッキング方
向に振動させる場合に、ダンパー材Ｂがフォーカス方向
にもコンプライアンスを持つため、円滑に振動せず、支
障があるばかりでなく、フォーカス方向の振動にも悪影
響を及ぼしていた。

その上、ダンパー材Ｂ１そのものの奇生共振がピックア
ップＡの振動に悪影響を及ぼすこととなる。

またピックアップＡに対する駆動点の方向およびその駆
動点と支点との関係により、ピックアップＡはトラッキ
ング方向に円滑に振動せず、駆動力の方向にピックアッ
プＡが直線的に振動することがあった。

しかも、ピックアップＡに対する支持点の動きに無理が
あり、ねじれ現象をおこしていた。

従って、信号の読取り精度が低下していた。

しかも、ピックアップ全体を小さく設計し、ビデイオデ
ィスクや、他の装置との相互関係から、良好の取付位置
を選べない場合には、上記、直線的な異常振動が、必要
な周波数帯域内に入ってしまい、実用下能となる。

更には、ダンパー材Ｂがフォーカス方向又はトラッキン
グ方向に振動する場合の中立点の経時変化も大きく、ダ
ンパー材Ｂそのものの強度の信頼性にも問題があった。

本考案は上述の如き点に鑑みてなされてものであり、そ
の目的とするところは光学系のビデイオディスクプレー
ヤーのピックアップであるレーザーピックアップを支持
部材を用いて、フォーカス方向専用駆動部の磁気回路の
ポールヨーク内に設けた孔内に支持したことにより、レ
ーザーピックアップを支持部材の質量に影響されずにフ
ォーカス方向及びトラッキング方向に支持点の動きに無
理がなくてねじれ現象をおこさずにしかも直線的な異常
振動がなく自在に振動することが可能となり、信号の読
取り精度を高くなしたビデイオディスクプレーヤを信号
読取装置を提供することを目的としている。

以下、本考案の一実施例を第２図及び第３図に従って説
明する。

１は半導体レーザーピックアップ、２は半導体レーザー
ピックアップ１を支持するための支持部材であり、この
支持部材２はアルミニウム等の非磁性金属やプラスチッ
クにて形成された内筒部２Ａと外筒部２Ｂとをゴム等の
弾性体にて形成され、力対方向に伸びる連結片２Ｃにて
連結された略二重の筒状構造に形成される。

この場合、円筒部２Ａと外筒部２Ｂとの双方又は何れか
一方をアルミニウム等の非磁性金属にて形成すると、フ
ォーカス方向専用駆動部３の後記磁気回路７からの漏洩
磁束を防止することができる。

そして、半導。体レーザーピックアップ１が内筒部２Ａ
内に摺動自在に嵌入されている支持部材２の外筒部２Ｂ
をフォーカス方向専用駆動部３のポールヨーク６の孔６
ａ内に嵌入して接着支持する。

フォーカス方向専用駆動部３は、半導体レーザーピック
アップ・１をフォーカス方向、即ち上下方向に駆動して
振動させるためのもので、プレート４、マグネット５、
ポールヨーク６とから構成される磁気回路７の磁気ギャ
ップ７Ａ内に、駆動コイル８を挿入して形成される。

駆動コイル８は、前記半導体レーザーピックアップ１に
固着したボビン９の外周に捲回されている。

１０．１１は半導体レーザーピックアップ１をトラッキ
ング方向、即ち左右方向に駆動して振動させるためのト
ラッキング方向専用駆動部で、このトラッキング方向専
用駆動部１０．１１は、前記支持部材２をはさんで、半
導体レーザーピックアップ１の上下に固着したボビン１
２．１２に捲回される駆動コイル１３，１３を）前記ポ
ールヨーク６と前記プレート４とにそれぞれ固着の絶縁
材１４．１４を介して前記フォーカス方向専用駆動部３
の上下に設けた磁気回路１５の磁気ギャップ１６内に挿
入して形成される。

第２図では理解を容易にするために磁気回路１５を１９
０度回動して示しである。

磁気回路１５はポール１７、マグネット１８、ヨーク１
９、プレート２０で形成され、フォーカス方向専用駆動
部３の上下何れか一方にのみ設けるように構成すること
もできる。

２１はディスクである。本考案の一実施例は上記のよう
な構成からなるものであるから、フォーカス方向専用駆
動部３の駆動コイル８内に通電されると、磁気回路７の
磁気ギャップ７Ａ内に挿入されている駆動コイル８は第
２図において上下方向の力を受ける。

従って支持部材２の内筒部２Ａに嵌入されている半導体
レーザーピックアップ１は、支持部材２の外筒部２Ｂが
ポールヨーク６の中央に設けた孔６ａ内に接着させてい
るため、内筒部２Ａを摺動面としてフォーカス方向に振
動する。

之によりディスク２１に照射するビームスポットの集束
を調節することができる。

この場合、支持部材２は上下動しないため、半導体レー
ザーピックアップ１の振動特性に対する支持部材２の質
量による悪影響はない。

またトラッキング方向専用駆動部１０．１１の駆動コイ
ル１３．１３内に通電されれば、この駆動コイル１３．
１３は磁気回路１５．１５の磁束を受けてその磁束と直
角方向の力を受ける。

従って、アルミニウム等の非磁性金属にて形成される外
筒部２Ｂと、半導体レーザーピックアップ１を嵌合、支
持している内筒部２Ａとをゴム等の弾性体にて形成され
た連結片２Ｃで連結しているので、半導体レーザーピッ
クアップ１はフォーカス方向へのコンプライアンスは内
筒部２Ａによす制動され、連結片２Ｃを支点としてトラ
ッキング方向に振動する。

このように半導体レーザーピックアップ１をフォーカス
方向の振動の場合と、トラッキング方向の振動の場合と
で独立に支持するようにしたのでフォーカス方向の振動
とトラッキング方向の振動とが相互に影響しない。

しかも半導体レーザーピックアップ１は支持部材２の連
結片２Ｃを支点として偶力が発生するので支持部材２に
て支持されている半導体レーザーピックアップ１はトラ
ッキング方向に支持部材２との奇生共振をすることなく
円滑に振動し、ディスク２１のピットからの信号を正確
に読み取ることができる。

第４図に示すものは本考案の他の実施例であり、この実
施例においては前記実施例に比べて外筒部２Ｂがなく、
直接、連結片２Ｃをポールヨーク６の孔６ａ内に接着し
たほかは前記実施例と同様な構成である。

そして磁気回路７内の磁気ギャップ７Ａ内に挿入されて
いる駆動コイル８内に通電されると、駆動コイル８は上
下方向の力を受けるので、支持部材２の内筒部２Ａ内に
嵌入、支持されている半導体レーザーピックアップ１は
ポールヨーク６の孔６ａ内に接着されたゴム等の弾性材
にて形成されている連結片２Ｃを摺動面としてフォーカ
ス方向に振動し、ディスク２１に照射するビームスポッ
トの集束を調節することができる。

他面前記実施例と同様に、トラッキング方向専用駆動部
１０．１１の駆動コイル１３内に通電されれば、この駆
動コイル１３．１３は磁気回路１５の磁束を受けてその
磁束と直角方向の力を受けることとなるので半導体レー
ザーピックアップ１は、連結片２Ｃを支点としてトラッ
キング方向に振動する。

本考案は上述のように、レーザーピックアップをフォー
カス方向専用駆動部の磁気回路のポールヨークに固定し
た支持部材の孔内で支持するとともに前記支持部材の上
下のうち少なくとも何れか一方にトラッキング方向専用
駆動部の磁気回路を配置したので、支持部材の質量に影
響されずにレーザーピックアップを支持点の動きに無理
がなく、ねじれ現象をおこさずに、しかも直線的な異常
振動がなく、フォーカス方向およびトラッキング方向に
自在に振動させることができ、信号の読取精度を高くす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はビディオディスクプレーヤの信号読取装置の従
来の支持方法を示した斜面図、第２図は本考案の読取装
置の一実施例を示した斜面図、第３図は同じく本考案を
構成する支持部材の一例を示した断面図、第４図は本考
案の他の実施例を示した断面図である。 １・・・・・・半導体レーザーピックアップ、２・・・
・・・支持部材、２Ａ・・・・・・内筒部、２Ｃ・・・
・・・支点、３・・・・・・フォーカス方向専用駆動部
、６・・・・・・ヨーク、６ａ・・・・・・孔、７・・
・・・・磁気回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内筒部と該内筒部の外周に配置され且つ弾性体からなる
   連結片とから構成された支持部材をフォーカス方向専用
   駆動部の磁気回路のヨークに設けた孔内に嵌合、固定し
   、レーザピックアップ部を前記支持部材の内筒部に摺動
   可能に嵌入、支持し、前記支持部材をはさんだ磁気回路
   の上下の少くとも何れか一方に他の磁気回路を配置し、
   該磁気回路の磁気ギャップ内に前記レーザーピックアッ
   プ部の外周に固着した駆動コイルを嵌入してトラッキン
   グ方向専用駆動部を形成したことを特徴とするビデイオ
   ディスクプレーヤの信号読取装置。