JPS6123573B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えば光学式ビデイオデイスクプレー
ヤ、光学式音響再生プレーヤの半導体レーザ等よ
りなる光学式ピツクアツプをフオーカス方向およ
びトラツキング方向に駆動して振動可能に支持す
る光学式デイスクプレーヤの信号読取装置に関す
る。

従来、光学式ビデイオデイスクプレーヤにおい
て、ビデイオデイスクの表面に形成されたピツト
からの情報を検出するために、例えば、ピツクア
ツプが半導体レーザピツクアツプにて形成されて
いる場合には、回転しているビデイオデイスクの
各ピツトに対してビームスポツトが集束するよう
に調整する必要があるとともに、ビームスポツト
を各ピツトにずれることなく照射して、その反射
光から信号を検知する必要があつた。これには、
ビデイオデイスクに対してピツクアツプをフオー
カス方向、即ち上下方向、およびトラツキング方
向、即ち左右方向に振動可能に支持する必要があ
つた。

この支持方法として、従来、例えば第１図に示
す方法がある。即ち、コルゲーシヨン形状のダン
パー材２を用いてピツクアツプＡを吊下げてい
た。しかし、この方法は、ピツクアツプＡをトラ
ツキング方向に振動させる場合に、ダンパー材Ｂ
がフオーカス方向にもコンプライアンスを持つた
め、円滑に振動せず、支障があるばかりでなく、
フオーカス方向の振動にも悪影響を及ぼしてい
た。しかも、ダンパー材Ｂ、そのものの奇生共振
がピツクアツプＡの振動に悪影響を及ぼすことと
なる。またピツクアツプＡをトラツキング方向に
駆動する駆動部（図示せず）はダンパー材Ｂの上
又は下の一方にのみ設けられる駆動点の方向およ
びその駆動点と支点との関係により、ピツクアツ
プＡはトラツキング方向に円滑に振動せず、駆動
力の方向にピツクアツプＡが直線的に振動するこ
とがあつた。しかも、ピツクアツプＡに対する支
持点の動きに無理があり、ねじれ現象をおこして
いた。従つて、信号の読取り精度が低下してい
た。しかも、ピツクアツプ全体を小さく設計し、
ビデイオデイスクや、他の装置との相互関係か
ら、良好の取付位置を選べない場合には、上記、
直線的な異常振動が、必要な周波数帯域内に入つ
てしまい、実用不能となる。

更には、ダンパー材Ｂがフオーカス方向又はト
ラツキング方向に振動する場合の中立点の経時変
化も大きく、ダンパー材Ｂもそのものの強度の信
頼性にも問題があつた。

本発明は上述の如き点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、トラツキング方
向専用駆動部を例えば光学式ピツクアツプである
半導体レーザピツクアツプの支点の上下に位置さ
せたことにより、発生する偶力にて半導体レーザ
ピツクアツプをトラツキング方向に振動させる際
の奇性振動の発生を防止し、また製作精度の高さ
を要求されずに組付けも容易に行えるようになし
た光学式デイスクプレーヤの信号読取装置を提供
するのにある。

以下、本発明を一実施例に従つて説明する。１
は半導体レーザピツクアツプ、２は半導体レーザ
ピツクアツプ１を支持するための支持部材であ
り、この支持部材２はアルミ等の金属にて形成さ
れた内筒部２Ａおよぴ外筒部２Ｂをゴム等の弾性
材料にて形成された方射方向に伸びる連結片２ｃ
にて連結された略二重の筒状構造に形成される。
そして、この支持部材２の内筒部２Ａ内に嵌入、
固定されている半導体レーザピツクアツプ１をフ
オーカス方向専用駆動部３のポールヨーク６のガ
イド孔６ａ内に嵌入して支持する。フオーカス方
向専用駆動部３は、半導体レーザピツクアツプ１
をフオーカス方向、即ち上下方向に駆動して振動
させるためのもので、プレート４、マグネツト
５、ポールヨーク６とから構成される磁気回路７
の磁気ギヤツプ７Ａ内に、電磁コイル８を挿入し
て形成される。電磁コイル８は、前記半導体レー
ザピツクアツプ１に固着したボビン９の外周に捲
回されている。１０，１１は半導体レーザピツク
アツプ１をトラツキング方向、即ち左右方向に駆
動して振動させるためのトラツキング方向専用駆
動部で、このトラツキング方向専用駆動部１０，
１１は、前記支持部材２をはさんで、半導体レー
ザピツクアツプ１の上下に固着し、前面を開口部
とした略直方体のボビン１２，１２に捲回される
電磁コイル１３，１３を絶縁材１４，１４を介し
て前記フオーカス方向専用駆動部３の上下に半導
体レーザピツクアツプ１の軸長方向と直交方向に
設けた磁気回路１５の磁気ギヤツプ１６内に挿入
して形成される。磁気回路１５はポール１７、マ
グネツト１８、ヨーク１９、プレート２０で形成
される。２１はデイスクである。

本発明の一実施例は上記のような構成からなる
ものであるから、フオーカス方向専用駆動部３の
電磁コイル８内に通電が行われると、磁気回路７
の磁気ギヤツプ７Ａ内に挿入されている電磁コイ
ル８は第２図において上下方向の力を受けること
となるので支持部材２の内筒部２Ａ内に嵌入、支
持されている半導体レーザピツクアツプ１は支持
部材２の外筒部２Ｂがポールヨーク６のガイド孔
６ａ内を摺動することによりフオーカス方向に振
動し、デイスク２１に照射するビームスポツトの
集束を調節することができる。また、トラツキン
グ方向専用駆動部１０，１１の電磁コイル１３，
１３内に通電されれば、この電磁コイル１３，１
３は磁気回路１５の磁束を受けてその磁束と直角
方向の力を受けることとなるので、半導体レーザ
ピツクアツプ１が支持部材２の弾性材料よりなる
連結片２Ｃを支点として左右方向に揺動して振動
する。しかも半導体レーザピツクアツプ１は、支
持部材２を支点として偶力が発生することとなる
ので支持部材２にて支持されている半導体レーザ
ピツクアツプ１はトラツキング方向に駆動され、
支持部材２との奇性共振をすることなく円滑に振
動し、デイスク２１のピツトからの信号を正確に
読み取ることができる。またポール１７，１７と
ボビン１２，１２との上下の距離を、フオーカシ
ングのための振動限界に対応して設定しておけば
トラツキング専用駆動部１０，１１がフオーカス
方向の正常な振動を妨げることなく、かつフオー
カス方向の振動限界を規制して半導体レーザピツ
クアツプ１がデイスク２１と衝突するのを防止す
ることができる。

一方、ポール１７，１７に対してプレート２
０，２０をフオーカス方向及びトラツキング方向
と垂直な方向（トラツクの接線方向）から対向せ
しめて磁気ギヤツプ１６，１６を形成しているの
で、フオーカス方向の振動に影響されることなく
磁気ギヤツプ１６，１６の幅を小さくすることが
でき、充分な磁束密度を得ることができる。

本発明は上述のように、半導体レーザピツクア
ツプのような光学式のピツクアツプを、フオーカ
ス方向専用駆動部に設けたガイド孔内に摺動自在
に嵌合した外筒部と内筒部とを弾性材にて放射方
向に伸びるように形成された連結片で連結して形
成される支点としての支持部材を中間に位置させ
て、上下に１対のトラツキング方向専用駆動部を
位置させたので、ピツクアツプをフオーカス方向
に振動させることができるほか、発生する偶力に
てピツクアツプを直線的な振動やねじれ現象等を
おこすことなく、トラツキング方向に円滑に振動
することができ、また支持部材との奇生振動の発
生を防止できる。また支持部材は、ピツクアツプ
やフオーカス方向専用駆動部に対して製作精度を
高くする等の制約を受けることがなく容易に製作
できるとともにピツクアツプやフオーカス方向専
用駆動部との組付も個別に且つ容易に行え、コス
トが安価となる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はビデイオデイスクプレーヤの信号読取
装置の従来の支持方法を示した斜面図、第２図は
本発明の一実施例を示した断面図、第３図は本発
明を構成するトラツキング方向専用駆動部を示す
斜面図、第４図は同じく本発明を構成する支持部
材の一例を示した斜面図である。 １……半導体レーザピツクアツプ、２……支持
部材、２Ａ……内筒部、２Ｂ……外筒部、２Ｃ…
…連結片、３……フオーカス方向専用駆動部、６
ａ……ガイド孔、１０，１１……トラツキング方
向専用駆動部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ デイスクに記録された情報を再生する光学式
   のピツクアツプと、該ピツクアツプを上記デイス
   ク上の情報記録面に対して垂直なフオーカス方向
   に駆動するフオーカス方向専用駆動部と、該フオ
   ーカス方向専用駆動部のガイド孔内に配置され上
   記ピツクアツプをフオーカス方向およびトラツキ
   ング方向の２方向に振動自在に支持するように、
   上記ピツクアツプが嵌合、固着される筒状部材と
   しての内筒部、上記ガイド孔に摺動自在に嵌合さ
   れる外筒部、上記内筒部および外筒部とを連結
   し、弾性材にて放射方向に伸びるように形成され
   た連結片とから略二重の筒状構造に構成された支
   持部材と、上記ピツクアツプを上記デイスク上の
   情報記録トラツクに対して垂直なトラツキング方
   向に駆動するように上記支持部材を中間位置とし
   てピツクアツプの上下に設けられた一対のトラツ
   キング方向専用駆動部とから成ることを特徴とす
   る光学式デイスクプレーヤの信号読取装置。