JPS6019956B2 - 粉末植物油とその製造方法 - Google Patents

粉末植物油とその製造方法

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JPS6019956B2
JPS6019956B2 JP56044884A JP4488481A JPS6019956B2 JP S6019956 B2 JPS6019956 B2 JP S6019956B2 JP 56044884 A JP56044884 A JP 56044884A JP 4488481 A JP4488481 A JP 4488481A JP S6019956 B2 JPS6019956 B2 JP S6019956B2
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vegetable oil
emulsifier
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oil
liquid vegetable
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英二 根来
保 中村
澄 吉山
直延 小川
武士 東
清勝 中村
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、液体植物油(ごま油を除く)を原料とした
粉末植物油とその製造方法に関する。
油脂を粉末化する方法としては、たとえば次のものが従
釆から知られている。すなわち特開昭54一12620
7号公報に記載されるように、溶融した食用油脂を低温
室内に頃覆して凍結する方法である。
また特関昭55一150845号公報には、親水性保護
コロイド物質、デンプン又はその分解物、油脂、乳化剤
を均一に乳化させ、次いでこれを粉末化する方法が明ら
かにされている。
しかし上記従来のものは、いずれも融点が290以上の
油脂を用いるものであり、融点の低い植物油の粉末化に
対する問題解決にはなりえないのが現状であった。
本発明者らはこれらの点について検討を重ねた結果、H
LB値が6.5〜4.0の乳化剤を用いるととも五に、
乳化促進剤としてアルカリ塩類を用いることによって、
融点の低い一般の液体植物油についても粉末化が可能で
あることを発見し、この発明を完成したものである。
そしてこの発明によって得られた粉末は、その油脂の含
有量75%ないし95%という驚異的なもので、栄養価
が高く、その用途は無限である。
しかしてこの発明における液体植物油とは、常温で液体
であって融点が20℃以下、好ましくは10℃以下の低
い植物油ならなんでもよい。このような植物油としては
、たとえば大豆油、菜種油、ヒマワリ油、サフラワー油
あるいは綿実油などの油種種子に由来する油や、コーン
豚芽油、4・麦腔芽油あるいは米脇芽油などの豚芽油な
どが考えられる(ただしごま油は除く)。また乳化剤と
しては、グリセリン脂肪酸ェステル、プロピレングリコ
ール脂肪酸ェステル、ソルビタン脂肪酸ェステル、ショ
糖脂肪酸ェステル、レシチンのうち1種又は2種以上用
いる。
なお2種以上の乳化剤を用いる場合には、親油性のもの
と親水性のものとを併用したときが、最も乳化しやすく
、安定性もよかった。
そして上記乳化剤は、HLB値をおおむね65〜4.0
にするのがよく、それは次の実験結果からも明らかであ
る。
なおこの実験は、乳化後74℃の陣温槽中で、7必中の
分離度をの【で測定したもので、その配合は次のとおり
である。
配合 オイル 73 夕デキスト
リン 15 夕カゼインナトリウム
7 タ 乳化剤 3.5夕食塩
1.5夕水
200 の‘HLB値と乳化の安定性
に関する実験結果また前記乳化剤の使用量は、それが前
記1の重量%を越えると、風味上あるいは物性上難点が
生じ、前記のように3なし、し7重量%程度が最適であ
った。
さらにレシチンの場合は、5重量%以下で十分に効果が
あった。水溶性たん白質としては、牛乳、脱脂乳、脱脂
粉乳、全脂粉乳、カゼイン、カゼインナトリウム、ホェ
ー、大豆たん白質あるいはゼラチンのうち1種又は2種
以上を用いる。
そしてその使用量は、たん白質に換算してその重量が前
記液体植物油に対して25%以下、好ましくは5ないし
15%になるようにする。なおこのとき、たん白質の分
離は必要条件にならない。
たん白質が上記25%を越えると、風味上あるいは物性
上好ましくなく、また少なすぎると乳化が不安定になる
ので、上記25%以下、特に5%ないし15%が最適で
ある。アルカリ塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウムのうち
の1種又は2種以上を用いる。
そしてこのアルカリ塩類は、前記液体植物油に対して5
重量%以下で乳化が十分促進されるもので、この5%を
越えると風味が損われるので好ましくない。また、この
塩類には、キレート効果を必要とせず、上記した塩類に
よって十分に乳化を促進し、安定化できる。次に乳化方
法を説明する。
まず、前記液体植物油を70℃ないし80qoに加熱す
るとともに、この加熱した液体植物油に、グリセリン脂
肪酸ェステル等の乳化剤を加えて溶解する。
また上記溶液とは別に、ショ糖脂肪酸ェステル等の乳化
剤をアルカリ塩類、水落性たん白質とともに50℃ない
し70午○の温水に溶解するが、この溶解の手段として
加熱が必須の条件ではない。
またこの中に必要に応じて香料や調味料等を加えてもよ
い。なお、前記したように2種類の乳化剤を用いるとき
は、親油性のものと親水性のものを併用するのがよいが
、乳化剤を1種類だけにした場合は、その乳化剤を前記
液体植物油に加えて溶液を作り、その溶液をアルカリ塩
類及び水溶性たん白質の溶液と混合すればよい。
上記のようにした2種の溶液を混合し、それを60℃な
いし80qoに加熱しながら均質機等で乳化して○/W
型の乳化液を作る。
こうしてできた乳化液はきわめて安定である。
そしてこの乳化液を隣霧乾燥等の方法によって乾燥させ
れば、この発明の粉末植物油が得られる。このようにし
てできた粉末植物油は、油脂の含有量が75%ないし9
5%にも達し、栄養価もきわめて高い。さらに粉末化の
当然の結果として計量、包装、保存あるいは運搬に便利
となる。
またこの製造方法によれば、乳化しやすく安定性もよく
、確実に液体植物油を粉末化しうるものである。
以下にはこの発明を実施例にしたがって具体的に説明す
る。
実施例 1 ○}イ・麦舷芽油 730
k9{2}プロピレングリコール脂肪酸ェステル{6ー
カゼインナトリウム 100k9
の可溶性デンプン 20k9
しかして上記小麦脇芽油を790に加熱し、これにプロ
ピレングリコール脂肪酸ェステル及びグリセリン脂肪酸
ェステルを加えて溶解した。
そしてこれとは別に、60℃の温水2000れこ、ショ
糖脂肪酸ェステル、塩化ナトリウム、カゼインナトリウ
ム及び可溶性デンプンを溶解し、これら両溶液をさらに
加熱した。このようにした両溶液を混合して乳化した後
、噂穣乾燥等の方法によって乾燥させたところ、風味の
よい粉末小麦歴油が得られた。
なお、上記可溶性デンプンは必ずしも必須の条件ではな
いが、このデンプンを加えると、粉末化した後に油がし
み出ない効果がある。
またこのデンプンに代えてデキストリンを用いても同様
の効果が得られた。実施例 2 ‘11コーン豚芽油 730k
9{6)塩化ナトリウム 5k
9のカゼインナトリウム 150
kg■Q−トコフエロール 0.
7k9しかして前記実施例1と同様に{11〜{4’の
溶液と、‘61〜【81の溶液とを混合して乳化し、そ
れを乾燥させたが、実施例1と同様風味のよい粉末コー
ン舷芽油が得られた。
実施例 3 ‘1’コーン舷芽油 40【
9■小麦歴芽油 40k9
■脱脂粉乳 5k9しかし
て上記コーン燈芽油及び小麦舷芽油にグリセIJン脂肪
酸ヱステル及びソルビタン脂肪酸ェステルを加えて溶解
した。
そしてこれとは別に、60qoの温水200夕にショ糖
脂肪酸ェステル、塩化ナトリウム、カゼイン及び脱脂粉
乳を加えてかく拝しながら溶解した。このようにした両
溶液を混合して乳化した後、それを乾燥させて風味のよ
い粉末植物油を得た。実施例 4 こ 80k
9【6’塩化ナトリウム 0.
7kg【7}カゼイン
11k9【81フレーバー
0.5k9しかして前記実施例3と同様に【
11〜糊の溶液と、‘4’〜‘8ーの溶液とを混合乳化
し、それを乾燥させて粉末菜種油を得ることができた。
実施例 5【11大豆油
70k9(21プロピレングリコール脂肪酸ェステ
ル脚力ゼインナトリウム 6k9
の可溶性デンプン 20k9し
かして実施例1と同様の方法で両溶液を混合して乳化し
た後に乾燥させて粉末大豆油を得た。
実施例 6‘1ー 油
80k9‘6ー塩化ナトリウム
2【9‘7)カゼインナトリウム
12X9脚フレーバー
0.5k9しかして前記実施例1と同
機にし粉末線実油を得た。
実施例 7 【11ヒマワリ油 70k
9{2ープロピレングリコール脂肪酸ェステル脚力ゼイ
ンナトリウム 6kg【71可溶
性デンプン 20k9しかして
実施例1と同様の方法で粉末ヒマワリ油を得た。
実施例 8 1ーサフラワー、 80
k9‘6)塩化ナトリウム 2
k9【7}カゼインナトリウム
12kg【8)フレーバー
0.5k9この場合も実施例1と同様にして粉末
サフラワー油を得た。
実施例 9 ○}米舷芽油 80kg
‘6}カゼイン
8.3k9{7’脱脂粉乳
5k9しかして実施例3と同様の方法で粉末豚芽油を
得た。
実施例 10 ‘1ーオリープ油 80k
9■塩化ナトリウム 0.7k
9‘71カゼイン
11k9脚フレーバー
0.5k9しかして実施例1と同様の方法で粉末オリー
フ油を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 1種又は2種以上の液体植物油(ごま油を除く)に
    、HLB値が6.5〜4.0であつて、前記液体植物油
    に対して10重量%以下の乳化剤と、キレート効果を有
    せずしかも液体植物油に対して5重量%以下のアルカリ
    塩類と、前記液体植物油に対して25重量%以下の水溶
    性たん白質とを加えて乳化し、このO/W型の乳化液を
    乾燥してなる粉末植物油。 2 前記乳化剤として、グリセリン脂肪酸エステル、プ
    ロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
    エステル、シヨ糖脂肪酸エステル、レシチンのうちの1
    種又は2種以上を用いて、そのHLB値が6.5〜4.
    0にするとともに、当該乳化剤を前記液体植物油に対し
    て3ないし7重量%にした特許請求の範囲第1項記載の
    粉末植物油。 3 前記アルカリ塩類として、塩化ナトリウム、塩化カ
    リウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウムのうち
    の一種又は2種以上を用いるとともに、それを前記液体
    植物油に対して5重量%以下にした特許請求の範囲第1
    項記載の粉末植物油。 4 前記水溶性たん白質として、牛乳、脱脂乳、脱脂粉
    乳、全脂粉乳、ホエー、カゼイン、カゼインナトリウム
    、ゼラチン、大豆たん白質のうちの1種又は2種以上を
    用いるとともに、それらに含有されるたん白質を前記液
    体植物油に対して5ないし15重量%にした特許請求の
    範囲第1項記載の粉末植物油。 5 乳化剤全体の平均HLB値を6.5〜4.0に設定
    するとともに、加熱した液体植物油(ごま油を除く)に
    親油性の乳化剤を添加溶解した溶液と、アルカリ塩類、
    水溶性たん白質、必要に応じて親水性の乳化剤を水に溶
    解した溶液とを混合して乳化し、このO/W型の乳化液
    を乾燥させた粉末植物油の製造方法。 6 70℃ないし80℃に加熱した前記液体植物油に親
    油性の乳化剤を溶解した溶液と、前記液体植物油と同量
    ないし3倍量の水を50℃ないし70℃に熱し、その熱
    水に、親水性の乳化剤、アルカリ塩類及び水溶性たん白
    質を溶解した溶液とを混合して乳化し、これを乾燥させ
    る特許請求の範囲第5項記載の粉末植物油の製造方法。
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JP7232370B1 (ja) * 2022-05-18 2023-03-02 ミヨシ油脂株式会社 粉末油脂及びそれを用いた飲食品

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