JPS6019241Y2 - 自転車の立体駐車装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自転車の駐車装置に係り、更に詳述すれば自
転車を上下二段に駐車させ、限られた駐車スペースを有
効に利用し得るようにした自転車の立体駐車装置に関す
るものである。

自動車等の車輛は駐車スペースを得るために空間を有効
に利用し、駐車効率を上げることが行なわれているが、
自転車の場合投資効率が悪いと云うことと、一台当りの
占有駐車スペースが自動車より小さいので自転車の立体
駐車装置の実用化はあまり普及していない。

この少ない実用化の中で自転車を立体的に駐車させる手
段として駐車場を２階建としたものが知られているが、
このような構成の立体駐車場においては、スロープを通
って自転車を２階に乗り上げ、あるいは押上げ、２階に
設けた駐車スペースに駐車させることができるが、２階
への押上げスロープを必要としコストの割に駐車スペー
スがとれないと云う欠点がある。

このような欠点を除去するために上部駐車スペースと下
部駐車スペースを画成する支柱上に上部駐車スペースの
一部を構成する固定ベースと該固定ベースと軸結した可
動ベースにより他の一部を構威し、上部駐車スペース上
に自転車を上げる際、前記可動ベースを固定ベースと路
面との間に傾倒させて押上げスロープを構威し得るよう
にしたものがあるが、この場合上部駐車スペースに自転
車を上げるための可動ベースを固定ベースと路面との間
に下部駐車スペースに駐車している自転車をさけ押上げ
に際し無理のない傾斜とすると下部駐車スペースの１．
５倍以上のスペースが必要となり、スペース利用効率が
好ましくない。

この考案は上述した簡易立体駐車装置の欠点を除去する
ことを目的とするもので、その特徴とするところは、下
部駐車スペースと、該下部駐車スペースの端部に立設し
た支柱と、前記支柱の上部に一端を固定したチャンネル
部材の側面の略全長に亘って長大を形成した固定ベース
と、一端が前記長穴に案内されて摺動すると共に、他端
にスタンド部材を軸支した可動ベースと、前記固定ベー
スの側面に固設したリング内を貫通し、一端に形成した
鉤部が前記リングに当接して前記スタンド部材と可動ベ
ースとの間に取付けたスプリングの弾力に抗して前記ス
タンド部材を枢支部を中心として垂下する方向に回動せ
しめる連結杆とで構成された上部スペースとからなり、
前記鉤部のリングに対する当接解除で前記スタンド部材
を前記スプリングの弾力で枢支部を中心として可動ベー
スの下面に接近する方向に回動させる手段を具備したこ
とを特徴とする自転車の立体駐車装置を提供するもので
ある。

以下この考案を図面に示す一実施例について詳述する。

この考案の自転車の立体駐車装置は、第１図ａ〜Ｃに、
又第２図ａ、 ｂに示すように一対の棒状鋼材あるいは
チャンネル状の鋼材１１の側面板１２間に一定の間隔毎
にボルト１３を取付はタイヤの滑り止めを施した下部ス
ペース１と、前記下部スペースの端部を固定し地表下に
埋入され地表上の高さが自転車（大人用）の車高よりも
若干高目の支柱２と、第３図に示すようにチャンネル部
材３１の一端にスプリング取付突起３２を両側面板３３
に前記部材の略全長に亘って長穴３４を形成し、他端側
の一方の側面板の外側に係止リング３５を取付けた固定
ベース３を地表と平行になるように前記ベースの一端を
支柱２の上端に固定し、第３図に示すように固定ベース
を構成するチャンネル部材３１内に嵌合し、かつ摺動で
きる大きさのチャンネル状の鋼材４１の一端に軸穴４２
と傷防止用の枠部材４３を、他端側端縁に連結突起４５
を設けた第１の摺動体４と、前記チャンネル状の鋼材と
同じ大きさのチャンネル状の鋼材５１と前記鋼材の一端
に前記連結突起と軸結するスプリング取付突起５２を形
成した第２の摺動体５と、第１図ａ ”−’ ｃに示す
ように第２の摺動体の他端に軸着された第４図ａに示す
ようなスタンド部材６１と前記スタンド部材の端部に一
端を軸着し、前記リング３５内を通して他端側に形成し
た鉤部６２がこのリング３５に引っかかった際、前記ス
タンド部材６１と第２の摺動体５との間にけたスプリン
グ６３の弾力に抗して前記スタンド部材６１をその枢支
部６１Ａを中心として反時計方向に回動せしめる連結杆
６４とで構成されたスタンド６と、可動ベース７とで上
部スペース８は構成されている。

尚第２図ａ、 ｂは可動ベースの変形例で第１の摺動体
４をなくし、第２の摺動体５が軸３６で固定ベース３に
軸結した状態を示すものである。

図中９はスプリング取付突起３２と５２との間に取付け
た収納用スプリングである。

この考案の立体式自転車駐車装置は以上のような部材を
もって構成されており、第１図ａ〜Ｃに示すように第１
の摺動体４と第２の摺動体５とが連結突起４５と、前記
第２の摺動体の端縁近傍に明けられた穴５５を軸５６，
５７をもって軸結し、第１の摺動体４と固定ベース３を
軸穴４２と長穴３４に貫通する軸３６で軸結する。

次に第１図ａ ”−ｃを用いて上部スペース８に自転車
ａ□を載せる手順について説明する。

尚第２図ａ、 ｂに示す構成においては前記第１の摺動
体４を省いただけで、その他は以下と略同様なのでその
説明は省略する。

まず第１図Ｃに示すように自転車ａ□が上部スペース８
に載っているが、これが載っていない状態において、上
部スペース８を構成する第２の摺動体５を固定ベース３
と離れる方向に引き出せば第１の摺動体４を伴って前方
に摺動し、軸５６，５７が長穴３４の端に突当たると該
軸を中心に第２の摺動体５が軸５６，５７を支点として
時計方向に回動する。

この動作に伴って鉤部６２が係止リング３５に係合する
ため連結杆６４は左上方向に引かれてスタンド部材６１
をスプリング６３の弾力に抗してかつ枢支部６１Ａを中
心として反時計方向に回動させて直立せしめ、該スタン
ド部材６１が接地した際、第２の摺動体５は地表面から
略３５°の傾斜角度で傾斜した状態となる。

次に上部スペース８に載せようとする自転車ａ□の前輪
を持上げて第２の摺動体５上に載せ自転車の車輪間隔だ
け押上げてから更に後輪を持ち上げて第２の摺動体５上
に載せ、自転車ａ１の前輪が固定ベース３上に載ると自
転車を支えながら把手６７をもって第２の摺動体５を持
上げるようにするとスプリング９の作用で第１図すに示
す状態より第１図Ｃに示す状態に無理なく移行できる。

なおこのときにスタンド６は連結杆６４のテンションが
解かれるため第１図Ｃにようにバネ６３の弾力で自動的
に畳み込まれ邪魔にならない。

また上記スペース８上の自転車ａ、は枠材４３内に前輪
が入り込んでいるため転倒することなく停車せしめ得る
。

下部スペース１は下方が２股状になっている支柱２の股
間に自転車ａ２の前輪を挿入させることによりスタンド
を利用しなくても自立し、狭いスペースに２台の自転軸
□、 ａ２を駐車できる。

上部スペース８に駐車中の自転動１を下すには上げる場
合と全く逆の動作を行なうことにより簡単に下すことが
できる。

以上述べたようにこの考案によれば、下部駐車スペース
１と、該下部駐車スペース１の端部に立設した支柱２と
、前記支柱２の上部に一端を固定したチャンネル部材３
１の側面の略全長に亘って長穴３４を形成した固定ベー
ス３と、一端が前記長穴３４に案内されて摺動すると共
に、他端にスタンド部材６１を軸支した可動ベース７と
、前記固定ベース３の側面に固設したリング３５内を貫
通腰一端に形成した鉤部６２が前記リング３５に当接し
て前記スタンド部材６１と可動ベース７との間に取付け
たスプリング６３の弾力に抗して前記スタンド部材６１
を枢支部６１Ａを中心として垂下する方向に回動せしめ
る連結杆６４とで構成された上部スペース８とからなり
、前記鉤部６２のリング３５に対する当接解除で前記ス
タンド部材６１を前記スプリング６３の弾力で枢支部６
１Ａを中心として可動ベース７の下面に接近する方向に
回動させる手段を具備してなり、前記可動ベースの他端
が前記スタンドを介して地表に接地するようにして一定
のスロープ角度を保持すると共にスロープ長を短くして
設置スペースを小さくし得るようにしたので狭いスペー
スを有効に活用することができ、しかも構成が簡単であ
るから安価に実施することができるとともに操作が簡単
であるから婦女子にも容易に利用することができる等の
効果がある。

【図面の簡単な説明】

図はいずれもこの考案の−、実施例を示すもので、第１
図ａ ” Ｃは自転車駐車装置の外観と自転車を上部ス
ペースへ上げる手順の説明図、第２図ａ、 ｂは上部ス
ペースの一部の変形例を示す自転車駐車装置の外観と上
部スペースに自転車を上げる手順の説明図、第３図は上
部スペースの要部の構成を示す斜視図、第４図はスタン
ド部を示す斜視図である。 １・・・・・・下部スペース、２・・・・・・支柱、３
２・・曲突起、３４，５４・・・・・・長穴、３５・・
・・・・係止リング、３・・・・・・固定ベース、４３
・・・・・・枠部材、４４・曲・突起、４・・・・・・
第１の摺動体、５・曲・第２の摺動体（可動ベース）、
６１・・・・・・スタンド部材、６２・・曲鉤部、９，
６３・・曲スプリング、６４・・・・・・連結杆、６・
・・・・・スタンド、７・・・・・・可動ベース、８・
曲・上部スペース、３６・・・・・・軸、６７．６８・
・・・・・把手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部駐車スペース１と、該下部駐車スペース１の端部に
   立設した支柱２と、前記支柱２の上部に一端を固定した
   チャンネル部材３１の側面の略全長に亘って長穴３４を
   形成した固定ベース３と、一端が前記長穴３４に案内さ
   れて摺動すると共に、他端にスタンド部材６１を軸支し
   た可動ベース７と、前記固定ベース３の側面に固設した
   りフグ３５内を貫通し、一端に形成した鉤部６２が前記
   リング３５に当接して前記スタンド部材６１と可動ベー
   ス７との間に取付けたスプリング６３の弾力に抗して前
   記スタンド部材６１を枢支部６１Ａを中心として垂下す
   る方向に回動せしめる連結杆６４とで構成された上部ス
   ペース８とからなり、前記鉤部６２のリング３５に対す
   る当接解除で前記スタンド部材６１を前記スプリング６
   ３の弾力で枢支部６１Ａを中心として可動ベース７の下
   面に接近する方向に回動させる手段を具備したことを特
   徴とする自転車の立体駐車装置。