JPS6018710Y2 - 油圧発生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、油圧ポンプや油タンクに加えて、方向制御弁
等をも一体的に組込んでなる油圧発生装置に関するもの
である。

この種の油圧発生装置では、ハウジング外に設けたレバ
ー等の回動操作体を回動させることによって該ハウジン
グの内に設けた方向制御弁等を切換えることができるよ
うにしである。

そして、このような形式のものでは、前記回動操作体を
弾性偏倚力によって所定の収束位置に自己復帰させるた
めの操作体付勢機構を設けているのが一般的である。

ところが、従来の操作体付勢機構は、ハウジング外に設
けたねじりコイルスプリング等によって、回動操作体を
中立位置に自己復帰させるようにしたものであるため、
スプリングに錆が発生したりごみ等がかみ込んで円滑な
作動が限外され易いという不具合があり、また、かかる
機構をハウジング外に露呈させておくと外観が損われる
ばかりでなく指詰め等の事故を招き易いという問題があ
る。

さらに、従来のものは、回動操作体の回動角度をそのま
まねじりコイルスプリングのねじり角度に変換してその
反発力により該回動操作体の自己復帰力を得ようとする
ものであるため、前記回動操作体の回動角度が大きくな
るとそれに比例して自己復帰力も増大することになる。

そのため、前記回動操作体を手動で操作する場合には、
操作感触が悪く、また、電磁式アクチュエータ等で操作
する場合には、出力の比較的大きいアクチュエータが必
要になるという不具合がある。

本考案は、このような事情に着目してなされたもので、
操作体付勢機構を、中間部をハウジングの内周面に添接
させ両端部を片持梁状の弾性腕として前記内周面から離
間させた弾性部材と、この弾性部材の弾性腕が前記内周
面方向に弾性復帰するのを所定位置において係止するス
トッパと、回動端を前記各弾性腕の先端部に係合させて
前記回動操作体と一体回動可能に設けられ前記回動操作
体の回動動作に伴っていずれかの弾性腕の先端部を前記
内周面から離れる方向に選択的に押圧するカム体とを具
備してなるものにすることによって、前述した不都合を
ことごとく解消することができるようにした油圧発生装
置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

ハウジング１内に油貯留空間２と、油圧ポンプ３と、方
向制御弁４とを設けている。

ハウジング１は、円筒状の周壁５ａを突設した一端面側
に油圧ポンプ３を設は他端面側に前記油圧ポンプ３の駆
動軸３ａを突出させてなる支持ボディ５と、この支持ボ
ディ５の一端面側に前記油圧ポンプ３を包囲するように
した装着され内部に前記油貯留空間２を形成する有底円
筒体状のケース６とからなるもので、前記方向制御弁４
は、前記支持ボディ５の前記油圧ポンプ３に隣接する部
位に設けである。

そして、この方向制御弁４をハウジング１外に配設した
回動操作体７によって切換えることができるようにして
いる。

すなわち、前記回動操作体７は、前記方向制御弁４のス
プール４ａの一端に固着したレバー状のもので、この回
動操作体７を中立位置ｎから左、右いずれかの切換位置
ａｂまで回動操作することによって、前記油圧ポンプ３
から吐出される圧油をハウジング１に設けた対をなす油
流出入口（図示せず）のいずれかから選択的に送り出す
ことができるようになっている。

また、前記ハウジング１内に、前記回動操作体７を弾性
偏倚力によって所定の収束位置、つまり、前記中立位置
ｎに自己復帰させるための操作体付勢機構８を設けてい
る。

操作体付勢機構８は中間部を前記ハウジング１の内周面
、つまり前記支持ボディ５の周壁５ａの内周面９に添接
させるとともに両端部を片持梁状の弾性腕１１ａ、１１
ｂとして前記内周面９から離間させた弾性部材たる板ば
ね１１と、この板ばね１１の弾性腕１１ａ、ｌｌｂが前
記内周面９方向に弾性復帰するのを所定位置において係
止するストッパ１２．１３と、回動端１４ａ、１４ｂを
前記各弾性腕１１ａ、ｌｌｂの先端部に係合させて前記
回動操作体７と一体回動可能に設けられ前記回動操作体
７の回動動作に伴なっていずれかの弾性腕１１ａ、１１
ｂの先端部を前記内周面９から離れる方向に選択的に押
圧するカム体１４とを具備してなる。

詳述すれば、前記板ばね１１は、第２図に示すように弾
性腕１１ａ、ｌｌｂとなる両端部を内面側に屈曲させた
直線帯板状のもので、これを前記ハウジング１の内周面
９と前記ストッパ１２．１３とによって第３図に示すよ
うなわん曲形状に拘束している。

なお、この板ばね１１は魔擦力のみによってハウジング
１に固定することもできるが、安全のため成板ばね１１
の中央部を止めねじ１５によりハウジング１に固着して
いる。

また、前記ストッパ１２．１３はピン状のもので、前記
支持ボディ５から突設されている。

また、前記カム体１４は、前記方向制御弁４のスプール
４ａに割りピン１６を介して一体回動可能に装着された
シーソー状のもので、その両回動端１４ａ、１４ｂを前
記ストッパ１２．１３に係止された弾性腕１１ａ、１１
ｂの先端部に係合させている。

しかして、このような構成のものであれば、回動操作体
７を第４図に示すように中立位置ｎから一方の切換位置
ａ方向に回動操作すると、カム体１４が前記回動操作体
７とともに回動してその一方の回動端１４ａで前記板ば
ね１１の一方の弾性腕１１ａを内方、つまり、ハウジン
グ１の内周面９から離れる方向へ押圧する。

そのため、前記回動操作体７から手を離すと、前記板ば
ね１１の弾性腕１１ａに発生する外方への反発力によっ
て前記回動操作体７が元の中立位置ｎに戻されることに
なる。

また、逆に回動操作体７を他方の切換位置す方向へ回動
操作すると、前記カム体１４の他方の回動端１４ｂで前
記板ばね１１の他方の弾性腕１１ｂを内方へ押圧するこ
とになるので、該弾性腕１１ｂの外方への反発力によっ
て前記回動操作体７が元の中立位置ｎに戻されることに
なる。

このようにして回動操作体７を常に所定の中立位置ｎに
自己復帰させることができるわけであるが、本装置では
、回動操作体７に自己復帰力を付与するための操作体付
勢機構８をそっくりハウジフグ１内に収容することがで
きるので、該機構８を構成している部品に錆が発生した
りごみ等がかみ込むという不都合がなく、したがって、
回動操作体７の円滑な動作が限外されるという不都合は
生じない。

また、このようにすると、外観がすっきりする上に、可
動部分で指等を詰め易いという不具合をも無くすことが
できる。

しかも、前記操作体付勢機構８を、前記のような構成の
ものにすれば、板ばね１１の弾性腕１１ａ、ｌｌｂをカ
ム体１４によって内方へ弾性変位させた場合、その変位
量が増えるにしたがって前記弾性腕１１ａ。

１１ｂの長さが増大する。

例えば、第３図、第４図に示すようにストッパ１２に係
止されている場合の弾性腕１１ａの長さを１１とし、カ
ム体１４により内方へ変位させられた場合の弾性腕１１
ａの長さを１□とすると、１１＜１□なる関係が成立す
る。

したがって、このようなものであれば、弾性腕１１ａ、
ｌｌｂの変位量が大きくなっても、それに比例して該弾
性腕１１ａ、ｌｌｂの反発力が増大するということがな
い。

そのため、回動操作体７の回動角度方法きくなっても、
該回動操作体の自己復帰力に大きな変動が生じることが
ない。

よって、該回動操作体７を手動で操作する場合の操作感
触の改善、あるいは自動で操作する場合のアクチュエー
タの小形化等を図ることができるものである。

なお、弾性部材は板ばねに限られず、例えば線材製のも
のであってもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は一部切欠した
正面図、第２図は組込前の弾性部材を示す側面図、第３
図は、第１図におけるＡ−Ａ線に沿う概略断面図、第４
図は第３図と同一個所を示す作用説明図である。 １・・・・・・ハウジング、４・・・・・・制御弁（方
向制御弁）、７・・・・・・回動操作体、８・・・・・
・操作体付勢機構、９・・・・・・内周面、１１・・・
・・・弾性部材（板ばね）、１１ ａ、 １１ ｂ”
”弾性腕、１２．１３−・・・・・ストッパ、１４・・
・・・・カム体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回動操作体によって操作される制御弁を内蔵した円筒体
   状のハウジングと、前記回動操作体を弾性偏倚力によっ
   て所定の収束位置に自己復帰させるための操作体付勢機
   構とを具備してなる油圧発生装置において、前記操作体
   付勢機構を、中間部を前記ハウジングの内周面に添接さ
   せ両端部を片持梁状の弾性腕として前記内周面から離間
   させた弾性部材と、この弾性部材の弾性腕が前記内周面
   方向に弾性復帰するのを所定位置において係止するスト
   ッパと、回動端を前記各弾性腕の先端部に係合させて前
   記回動操作体と一体回動可能に設けられ前記回動操作体
   の回動動作に伴なっていずれかの弾性腕の先端部を前記
   内周面から離れる方向に選択的に押圧するカム体とを有
   してなるものにしたことを特徴とする油圧発生装置。