JPS6017043Y2 - 回転ヘツドドラム装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばＶＴＲに適用するのに最適な回転ヘッド
ドラム装置に関するものである。

ＶＴＲの回転ヘッドドラム装置では、回転ヘッドドラム
が回転する関係で、一般的にはロータリートランスを用
いてその回転ヘッドドラムと固定部との間での電気的接
続（信号の授受）を行なっている。

ところで従来例えば放送局用のＶＴＲとして、同じ回転
ヘッドドラムにビデオヘッドとモニター用ヘッドとを位
相をずらせて取付け、ビデオヘッドにてテープに信号を
記録する一方、そのテープに記録した信号をその後直ぐ
にモニター用ヘッドにて再生し、信号の記録状況の確認
を即行なえるようしたものが考えられている。

このようなＶＴＲにおいて、上記ビデオヘッドとモニタ
ー用ヘッドとに対する信号の授受を従来同様ロータリー
トランスを使おうとした場合、ビデオヘッド用のロータ
リートランスは記録信号を授受味モニター用ヘッドのロ
ータリートランスは再生信号の授受を行なう為に、これ
らの２つのロータリートランス間で、相互に信号の飛び
込み、いわゆるクロストークが多く発生し、上記記録及
び再生に相互に著しい不都合を発生してしまう。

なおこの不都合を無くす為には、上記２つのロータリー
トランスを充分に離間させて設けるように改良すれば良
いが、従来の回転ヘッドドラム装置では、回転ヘッドド
ラムの回転軸に沿って接続線を配線するようなことが出
来ない為に、上記ロータリー、トランスを互に近接させ
て設ける以外に方法が無く、上記改良を行なうことが不
可能であった。

本考案は上述の如き実状に鑑み考案されたものであって
、回転ヘッドドラムに設けられた第１及び第２の回転ヘ
ッドを第１及び第２のロータリートランスを介して所定
の固定部に電気的に接続して成る回転ヘッドドラム装置
において、上記回転ヘッドドラムの回転軸の中間部に駆
動用モータを配置し、上記第１及び第２のロータリート
ランスを上記回転軸の両端部に配置し、上記第１及び第
２の回転ヘッドと上記第１及び第２のロータリートラン
スとのうち何れか一方の間を上記回転軸の中心部に挿通
させた接続線にて配線して成ることを特徴とする回転ヘ
ッドドラム装置を提供しようとするものである。

以下本考案の実施例を図面に付き述べる。

第１図は第１実施例を示したものであって、１は回転ド
ラム、２は固定ドラム、３は回転ドラム、１の回転軸で
ある。

なおこの回転ヘッドドラム装置は直結駆動構造に構成さ
れている為に、回転軸３の下端側にはモータ４が直結さ
れ、この回転軸３がそのモータ４のモータ軸に構成され
ている。

なお５は固定ドラム２を固定したドラム基台、６はモー
タハウジングである。

そして８，９．１０及び１１は４つのロータリートラン
スであり、これらのロータリートランス８〜１１は回転
ドラム１に取付けられたそれぞれの磁気ヘッドに対する
信号の授受をそれぞれ行なう。

なおこの際この回転ヘッドドラム装置は前述したような
放送局用のＶＴＲに使用されるものに構成されていて、
ビデオ主ヘッド１３、ビデオ補助ヘッド１４、モニター
用ヘッド１５、及び２つの消去ヘッド１６を有していて
、これらが回転ドラム１に所定配置で取付けられている
。

そこでこ）では上記ロータリートランス８〜１１のうち
、例えば８をビデオ主ヘツド用に、９を消去ヘッド用に
、１０をビデオ補助ヘッド用に、１１をモニター用ヘッ
ド用にそれぞれ使用している。

そして上記４つのロータリートランス８〜１１のうち、
３つのロータリートランス８〜１０は前記回転軸３の上
端部３ａに配されて、上下軸心方向に互に重ねられた状
態で設けられている。

また残りの１つのロータリートランス１１は前記モータ
４の下方に貫通された回転軸３の下端部３ｂに設けられ
ている。

また上記ロータリートランス８〜１１はそれぞれ内周リ
ングと外周リングとで構成されている。

そして上部の３つのロータリートランス８〜１０はその
内周リングが前記回転ドラム１の下面に固着されたトラ
ンスホルダー１８にそれぞれ固着されてこの回転ドラム
１と一体に回転され、その外周リングは前記固定ドラム
２の上面に固着されたトランスホルダー１９にそれぞれ
固着されている。

なお２２はこれらのロータリートランス８〜１０間に介
在されたシールド板である。

また下部のロータリートランス１１はその内周リングが
回転軸３に固着されたトランスホルダー２０に固着され
てこの回転軸３と一体に回転され、その外周リングは前
記モータハウジング６に固着されたトランスホルダー２
１に固着されている。

そして前記上部の３つのロータリートランス８〜１０の
内周リングと各ヘッド１３，１４，１６との間の電気的
接続は、回転ドラム１内において従来同様に接続線等を
用いて行なわれている。

しかしながら下部のロータリートランス１１は回転軸３
の下端部３ｂに取付けられている為に、このロータリー
トランス１１の内周リングと前記モニター用ヘッド１５
との間の電気的接続を、上部の３つのロータリートラン
ス８〜１０と同様には行なえない。

そこで本考案では第２図に示されるように前記回転軸３
に沿って孔２３を貫通状に設けるか、又は第３図に示さ
れるように溝２４を設けている。

そしてこれらの孔２３又は溝２４に沿って接続線２５を
配線して、この接続線２５によって上記ロータリートラ
ンス１１の内周リングと上記モニター用ヘッド１５との
間を電気的に接続したものである。

このように構成された回転ヘッドドラム装置によれば、
前述したように回転ドラム１の回転によりビデオ主ヘッ
ド１３及びビデオ補助ヘッド１４にてテープに信号を記
録する一方、そのテープに記録した信号をその後直ぐモ
ニター用ヘッド１５にて再生し、信号の記録状況の確認
を即行なうようにした使用状態に対して、上記ビデオ主
ヘッド及び補助ヘッド１３．１４用のロータリートラン
ス８，１０と、モニター用ヘッド１５用のロータリート
ランス１１とが上下方向に極めて充分な距離を隔て）配
置されているので、一方側のロータリートランス８，１
０で記録信号を授受する一方、他方側のロータリートラ
ンス１１で再生信号の授受を行なう上で、これらのロー
タリートランス８，１０と１１との間で相互の信号の飛
び込み、いわゆるクロストークは殆んど無くなり、記録
及び再生特性が相互に著しく向上する。

第４図は第２実施例を示したものであって、この場合は
特にスチル再生時におけるトラッキングずれを補正出来
るように前記ビデオ主ヘッド１３を停止中のテープの記
録トラックに対してそのトラックの巾方向に振らせるこ
とが出来るように構成したものである。

即ち例えば圧電素子を積層した構造のバイモルフ板２８
の先端にビデオ主ヘツド１３が取付けられている。

そして上記バイモルフ板２８に例えば２００〜３００Ｖ
の制御電圧を加えることによって、上記バイモルフ板２
８が撓ませられ、その撓みによってビデオ主ヘッド１３
が信号トラックに対してその巾方向に振らせられる。

そしてその結果ビデオ主ヘッド１３が停止中のテープの
信号トラックをそれに沿って正確にトラッキングするも
のである。

しかしてこの場合はスチル再生時に、ビデオ主ヘッド１
３にてテープに記録されている信号を再生しながら、上
記の制御電流を供給してこのビデオ主ヘッド１３を上記
の如く振られることになる。

この際上記の如く高圧の制御信号をビデオ主ヘッド１３
に供給する為のスリップリング２９を、このビデオ主ヘ
ッド１３にて再生された再生信号の授受を行なっている
前記ロータリートランス８に近接させた場合には、やは
りこのロータリートランス８部分でクロストークが多く
発生して好ましくない。

そこで本考案は、上記スリップリング２９を前記回転軸
３の下端部３ｂに設け、このスリップリング２９と前記
バイモルフ板２８とを接続する為の接続線２９を、前記
孔２３又は溝２４を利用して配線するように構成した。

なお図中３１は上記スリップリング２９に接触されたブ
ラシである。

このように構成された回転ヘッドドラム装置によれば、
スリップリング２９をロータリートランス８に対して極
めて充分な距離を隔て）配置出来ることになり、スチル
再生時における上記クロストークは殆んど無くなり、再
生特性が著しく向上する。

本考案は上述の如く、回転ヘッドドラムに設けられた第
１及び第２の回転ヘッドを第１及び第２のロータリート
ランスを介して所定の固定部に電気的に接続して戒る回
転ヘッドドラム装置において、上記回転ヘッドドラムの
回転軸の中間部に駆動用モータを配置し、上記第１及び
第２のロータリートランスを上記回転軸の両端部に配置
し、上記第１及び第２の回転ヘッドと上記第１及び第２
のロータリートランスとのうち何れか一方の間を上記回
転軸の中心部に挿通させた接続線にて配線して成ること
を特徴とする回転ヘッドドラム装置であるから、第１及
び第２のロータリートランスとの間の間隔を充分に大き
くすることが出来て、これらが互に近接して配置される
ことに起因するクロストークの問題を解決し、記録又は
再生特性の著しい向上を図り得る。

しかも第１及び第２のロータリートランス間のスペース
内にモータを有効に配置出来て、装置全体のコンパクト
化を図り得る利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したものであって、第１図は
第１実施例の断面図、第２図及び第３図は回転軸の斜視
図、第４図は第２実施例の断面図である。 また図面に用いられた符号に於いて、１は回転ヘッドド
ラム、３は回転軸、８，９．１０は第１のロータリート
ランス、１１は第２のロータリートランス、１３，１４
．１６は第１の回転ヘッド、１５は第２の回転ヘッド、
２３は孔、２４は溝、２５は接続線である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転ヘッドドラムに設けられた第１及び第２の回転ヘッ
   ドを第１及び第２のロータリートランスを介して所定の
   固定部に電気的に接続して戊る回転ヘッドドラム装置に
   おいて、上記回転ヘッドドラムの回転軸の中間部に駆動
   用モータを配置し、上記第１及び第２のロータリートラ
   ンスを上記回転軸の両端部に配置し、上記第１及び第２
   の回転ヘッドと上記第１及び第２のロータリートランス
   とのうち何れか一方の間を上記回転軸の中心部に挿通さ
   せた接続線にて配線して成ることを特徴とする回転ヘッ
   ドドラム装置。