JPS6016372Y2 - 布団等のミシン装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として布団綴じに使用される工業用特殊ミシ
ン装置に関するものである。

従来、布団綴じ用ミシン装置としては、ミシン本体を備
えた機枠に布団の支持台を前後左右に移動自在に設備し
、ミシン本体を作動させながらこれに対して支持台を移
動させてこれに支持された布団を綴じる構造のものが知
られているが、ミシン本体に対して布団を動かす方式の
ため、その布団の縦、検者２倍、つまり４倍以上の非常
に広い設置面積を必要とする欠点がある。

本考案は、ミシン本体のアーム部とベース部とを上下に
離して完全に別体に設け、布団に対し７てミシン本体を
動かすように工夫するとともに、上記ベース部の下部に
設けられたガイド車輪が、床に敷設されたパターンベル
ト上を走行して、ベース部とこれに同調するアーム部を
移動させ、パターンベルトの形によって多種多様な布団
の綴じ模様を得ることが出来るようにしたものである。

以下本考案を図面を参照して詳細に説明する。

第１図および第２図は本考案の一実施例を示す布団等の
ミシン装置で、図中符号１，１で示すものは、対向して
設けられた１対の基台である。

基台１，１の上には前後用レール２，２が互に平行にと
りつけられている。

この前後用レール２．２の上には、２個の車輪３ ａ、
３ ａがとりつけられた１対の支持枠３，３が前後
に移動自在に載せられている。

この支持枠３，３には垂直方向上下の位置関係を有する
２本の上部梁レール４と下部梁レール５とが互に平行に
連結されている。

この上部梁レール４には、ミシン装置のアーム部６がと
りつけられて、下部梁レール５にはミシン装置のベース
部７がとりつけられている。

アーム部６及びベース部７はともに左右移動自在に上部
梁レール４と下部梁レール５とにそれぞれとりつけられ
ている。

さらに、この支持枠３には、上記下部梁レール５に沿う
ベース部７の左右の動きを上記アーム部６に伝え、ベー
ス部７の左右移動に同調させてアーム部６を上部梁レー
ル４に沿って左右に移動させる同調機構（８，８ａ、
８ｂ、 ９ａ、 ９ｂの機構から成る）が設けられてい
る。

この同調機構について説明すると、まず支持枠３には、
上部梁レール４と下部梁レール５との両側に垂直な共通
軸に２個のプーリー８ａ、８ｂが固定された１対のタイ
ミングシャフト８，８が設けられ、そして相対するプー
リー８ａ、８ａとａｂ、ｓｂはそれぞれ上部梁レール４
および下部梁レール５の側方に位置するように設けられ
ている。

前記プーリー８ａ、８ａには両端をアーム部６にとりつ
けたタイミングベルト９ａが、また前記プーリー８ｂ、
８ｂには、両端をベース部７にとりつけたタイミングベ
ルト９ｂがそれぞれ巻き付けられている。

また、支持枠３の上部には、ミシン駆動用のモータ１２
がとりつけられている。

この駆動力は、上記上下粱レール４，５の両側位置にそ
れぞれ設けられた駆動プーリー１３ａｔ １３ａｔ
１３ｂ、１３ｂを介して、タイミングベルト１４ａ。

１４ｂに伝達されるようになっている。

このタイミングベルト１４ａ、１４ｂの中間部は、それ
ぞれ一対のアーム部６の滑車１５ ａｇ １５ ａ％
ベース部の滑車１５ｂ、１５ｂによって、それぞれアー
ム部プーリー６ａ、ベース部プーリー７ａにまきつけら
れ、アーム部６、ベース部７が同調的に駆動され、ミシ
ン縫い出来るようになっている。

また、ベース部子下部には、パターン用駆動モーター１
０によってパターン用ギヤボックスｌｅａを介して駆動
される、周上に溝を有するガイド車輪１０ｂがとりつけ
られている。

このガイド車輪１０ｂは、床に固定された基板１１ａに
所望の形状に敷設されたパターンベルト１１に周溝を嵌
合して載せられている。

また、１６は布団支持台で、第３図に示すように布団支
持台１６の上面は、空間部が形成されている。

この空間部内周には、クリップがとりつけられていて、
布団等が張設出来るようになっている。

次にこのように構成されたミシン装置の作用を説明する
。

先ず第３図に示すように布団支持台１６に布団をセット
する。

所望形状のパターンベルト１１が取りつけられている基
板１１ａをミシン下方の床に固定し、ガイド車輪１０ｂ
の溝をパターンベルト１１に嵌合する。

しかる後パターン用駆動モーター１０とミシン用駆動モ
ーター１２を駆動する。

しかる時、例えば第４図に示すように基板１１ａに布団
等の被縫製物に施す綴じ模様とほぼ円形同大にとりつけ
られたパターンベルト１１の形状に従ってガイド車輪１
０ｂが回転して移動する。

この移動にともなってガイド車輪１０ｂの上部に一体的
に連設されているベース部７も移動する。

この場合、パターンベルト１１が、下部梁レール５に対
して直角方向、すなわち前後方向に敷設されていると、
ガイド車輪１０ｂはパターンベルト１１上を前後方向に
移動する。

そして、ガイド車輪１０ｂとベース部７とは連設されて
いるので、ベース部７はガイド車輪１０ｂとともに前後
方向に移動し、それとともに、支持枠３に、架設された
下部梁レール５を介して支持枠３も基台１に設けられた
レール２，２上を前後方向に移動する。

この場合、上部梁レール４もともに移動する。

次に、パターンベルト１１が、下部梁レール５に対して
平行方向、すなわち左右方向に敷設されていると、ガイ
ド車輪１０ｂは、パターンベルト１１上を左右方向に移
動する。

そうすると、ガイド車輪１０ｂに連設されたベース部７
は下部梁レール５に左右移動自在にとりつけられている
ため、下部梁レール５に沿って左右に移動する。

次に、パターンベルト１１が下部梁レール５に対して、
斜め方向に敷設されていると、ガイド車輪１０ｂはパタ
ーンベルト１１上を斜め方向に移動するが、ガイド車輪
１０ｂの駆動力は、ベース部７を基点として左右方向及
び前後方向の直角分力に分解され、夫々、ベース部７の
左右方向への分力及び支持枠３，３の前後方向への分力
として働くことになる。

そして、支持枠３，３は、レール２，２上を前後方向へ
移動するとともにベース部７は下部梁レール５に沿って
左右へ移動し、ベース部７の軌跡はパターンベルト１１
と同一形状を描くことになる。

このようにして、ベース部７は、パターンベルト１１の
形状に従って移動する。

この際ベース部の垂直方向上部に位置しているアーム部
６は、次の機構によってベース部７に同調する。

すなわち、第１図においてアーム部６とベース部７とは
、基台１上のレール２に乗せられた支持枠３，３にとり
つけられた車輪３ａによって、上記レール２上を前後に
移動するので、アーム部６とベース部７は、常に上下粱
レール４，５を含む垂直平面内にある。

また、ベース部７の左右方向の移動は、タイミングベル
ト９ｂを介して、タイミングシャフト８，８の一方のプ
ーリー８ｂ、８ｂを回動する。

この回動は、共通軸の他方のブー’Ｊ−８ａ、８ａを回
動し、タイミングベルト９ａを介して、アーム部６は、
ベース部７に同調する。

このようにアーム部６は、ベース部７の前後、左右の方
向に同調するので、この合皮によってすべての方向に同
調する。

またミシン用駆動モーター１２の駆動力によって同調し
て駆動されるタイミングベルト１４ａ。

１４ｂは、中間において滑車１５ａ、１５ｂによってア
ーム部プーリー６ａ、ベース部プーリー７ａにまかれて
いるので、アーム６ａとベース部７ａは同調的に作動さ
れミシン縫を行うとともに、このタイミングベルト１４
ａｖ１４ｂによって一方に引かれてアーム部６ａ、ベー
ス部７ａの左右方向の移動を妨げる様なことがなく、左
右方向の移動がスムースに行なわれるようになっている
。

したがって、パターンベルトｌｌａの形状によって定め
られたようにアーム部６ａ、ベース部７ａが同調してス
ムースに移動し、所望の形状の綴じ縫いが可能となる。

以上述べたように本考案にかかるミシン装置は、ガイド
車輪がパターンベルト上を駆動してアーム部とベース部
とを前後左右に移動させ、パターンベルトと同形同大の
移動軌跡を得るように構成したものである。

したがって、かさばる布団等にもパターンベルトと同形
同大の綴じ縫いを精度よく正確かつ迅速に行うことがで
きるばかりではなく、パターンベルトの形状を種々変え
ることによって所望の綴じ縫いが可能である。

また、パターンベルトは、実際に布団等に綴じ縫いする
模様と同形同大に作ればよいので、その製作作業も容易
でかつ低コストである。

さらに、従来のミシン装置のように布団を動かす必要が
ないので設置場は、従来の１７４ですみ、土地の費用が
安くなるので工場建設費が安くなり、又従来のミシン装
置を入れかえれば、空所が出来るので、物を置いたりす
る場所が広くなり、作業がし易くなり、かつ人手を要し
ないので労働力が節減される等多くの利益をもたらす。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示すミシン装置の正面、
縦断面図、第２図は、同側面断面図、第３図は、布団を
支持台に取付けた状態を示す斜視図、第４図はパターン
ベルトの一例を示す平面図である。 １・・・・・・基台、２・・・・・・前後用レール、３
・・・・・・支持枠、３ａ・・・・・・車輪、４・・・
・・・上部梁レール、５・・・・・・下部梁レール、６
・・・・・・アーｌ、部、７・・・・・・ベース部、８
１１ｅｌｌ＊＊１１タイミングシヤフト、８ａ、８ｂ・
・・・・・プーリー、９ａ、９ｂ・・・・・・タイミン
グベルト、（上記８，８ａ、８ｂ、９ａ、９ｂの機構を
併せて同調機構という）、１０・・・・・・パターン用
駆動モーター １０ａ・・・・・・パターン用ギヤボッ
クス、１０ｂ・・・・・・ガイド車輪、１１・・・・・
・パターンベルト、１１ａ・・・・・・基板、１２・・
・・・・ミシン用駆動モータ、１６・・・・・・布団支
持台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相互に対向に設けられた左右一対の基台１と、この一対
   の基台１の上に互いに平行に設けられた一対の前後用レ
   ール２と、この一対の前後用レール２の上に前後用レー
   ル２に沿って前後方向に移動自在にそれぞれ載せられた
   左右一対の支持枠３と、上下に一定の間隔をおいて上記
   一対の支持枠３．３の間に水平に架設された上部梁レー
   ル４及び下部梁レール５と、上記上部梁レール４に左右
   に移動自在に設けられたアーム部６と、上記下部梁レー
   ル５に左右に移動自在に設けられたベース部７と、上記
   下部梁レール５に沿うベース部７の左右の動きを上記ア
   ーム部６に伝え、ベース部７の左右移動に同調させてア
   ーム部６を上部梁レール４に沿って左右に移動させる同
   調機構８，８ａｔ ８ ｂｙ ９ ａｔ ９ ｈ
   と、上記アーム部６とベース部７を同期に作動させるミ
   シン用駆動モータ１２と、上記ベース部７の下部にベー
   ス部７と一体に設けられたガイド車輪１０ｂと、布団等
   の被縫製物を上記アーム部６とベース部７の間に水平に
   支持する支持台１６と、上記被縫製物に施す綴じ模様と
   同形同大に形成され、上記ガイド車輪１０ｂを案内する
   パターンベルト１１と、上記ガイド車輪１０ｂを回転駆
   動して上記パターンベルト１１に沿ってガイド車輪１０
   ｂを動かすことにより、アーム部６とベース部７を上部
   梁レール４と下部梁レール５に沿って左右に動かす一方
   、アーム部６とベース部７を上部梁レール４と下部梁レ
   ール５及び支持枠３とともに前後用レール２に沿って前
   後に動かすパターン用駆動モータ１０とを具備したこと
   を特徴とする布団等のミシン装置。