JPS601549Y2

JPS601549Y2 - 田植機の苗継ぎ操作装置

Info

Publication number: JPS601549Y2
Application number: JP15937879U
Authority: JP
Inventors: 忠司近藤
Original assignee: ヤンマー農機株式会社
Priority date: 1979-11-16
Filing date: 1979-11-16
Publication date: 1985-01-17
Also published as: JPS5675825U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、歩行型の田植機において、予備苗台上の苗マ
ットを苗載台に移す苗継ぎ作業を行なうための操作装置
に関するものである。

最近の歩行型田植機においては、その操縦性を向上する
ため、苗載台の機体の後方に位置するハンドルに沿わせ
て後傾斜することが行なわれており、そしてこの苗載台
後傾式の田植機における予備苗台は、苗載台の前方部に
おける機体上に設けているので、予備苗台上の苗マット
を苗載台上に移す苗継ぎ作業を行なうには、苗載台より
後方に位置する作業者は、苗載台を越えてその可成り前
方の予備苗台まで手を長く延ばさなければならないので
、作業し難く、楽な姿勢で且つ迅速に苗継ぎ作業を行な
うことができないのであった。

また、この苗継ぎ作業に際しては田植機の走行及び植付
機構を一々手動で停止操作しなければならないから、そ
の操作が面倒であった。

本考案は、この種の苗載台後傾式の田植機において、苗
載台の前方に位置する予備苗台を前後移動自在に構威し
、苗継ぎ作業時には予備苗台を後方向つまり作業者に近
づけることにより、苗継ぎ作業が楽な姿勢で迅速にでき
るようにする一方、予備苗台を後方に移動すれば、田植
機の走行及び植付機構が自動的に停止するようにして操
作の簡略化を図り、作業性を向上するものである。

以下、６条植の田植機の実施例図面について説明すると
、図において１はミッションケース２の前部にエンジン
３のフレーム４を後部に筒型フレーム５′を介して伝導
ケース５を各々連結した機体６と、該機体６の下面にフ
ロート７を備え、左右一対の車輪９，９にて矢印Ａ方向
に走行する田植機を示し、前記伝導ケース５の後端には
上端を後方に傾斜した後傾式の苗載台１０と６個の植付
機構１１とからなる苗植装置１２を備えると共に、一対
の操縦ハンドル１３を備えており、車輪９．９の外側に
はフロート８，８を備え、これら各フロート？、８．８
の後端はハンドル１３等の機体に対して苗植深さ調節杆
４５にて高さ調節可能に取付けられ、中央のフロート７
の前端は前記フレーム４の先端下面にリンク２７を介し
て上下動自在に構成され、外側の両フロート８，８の先
端も機体６から横方向に突設した横棒３１．３１の先端
にリンク３２．３２を介して上下動自在に取付けられて
いる。

前記両車輪９，９は、前記ミッションケース２に基部が
回転自在に装着されたスイングアーム１４．１４の先端
に各々取付けられ、エンジン３の出力軸１５上のプーリ
２９からベルト１６伝動されるミッションケース２より
アーム内のチェン等を介して回転駆動され、また、前記
各植付機構１１はミッションケース２より筒型フレーム
５′の軸（図示せず）を介して駆動される。

前記エンジン３とミッションケース２との間に巻掛けし
たベルト１６にはミッションケース２にビン１フ枢着し
たレバー１８先端のテンションプーリ１９が接当し、該
テンションプーリ１９をレバー１８他端のばね２０にて
押圧することにより動力伝達され、レバー１８他端を、
前記操縦ハンドル１３に取付く主クラツチレバ−２１に
ワイヤー２２を介して連結し、主クラツチレバ−２１に
よってテンションプーリ１９をばね２０に抗して回動ず
ればベルト１６が緩んでミッションケース２への動力伝
達が切れるように構成されている。

そして、前記筒状フレーム５′の上面に予備苗収納ケー
ス２３を設け、該収納ケース２３の上面に、機体６の左
右両側方向に延びる巾広の丸棒製予備苗台２４を設けて
、該予備苗台２４上に予備の苗マット４６を多数載置す
るにおいて、前記収納ケース２３の左右両側上面には、
機体６の前後方向に平行に延びる左右一対のガイドレー
ル２５．２５を水平に対して後部が高くなるように傾斜
状に設ける一方、前記予備苗台２４の下面には断面下向
きＵ字型のガイド枠２６，２６を平行に設け、該両ガイ
ド枠２６，２６を前記両ガイドレール２５．２５に摺動
自在に被嵌して、予備苗台２４を機体６に対して前後移
動可能に構成し、該予備苗台２４と前記テンションプー
リ１９のレバー１８他端とを、予備苗台２４を後方に移
動すればテンションプーリ１９がばね２０に抗して回動
し、ミッションケース２への動力伝達が切れるように、
ワイヤー４４を介して連動連結して成るものである。

なお、前記両ガイドレール２５．２５には複数個の転子
２８を備え、予備苗台２４の後面には後方に延びる平面
Ｕ字状のハンドル３０を備え、予備苗台２４とガイドレ
ール等の機体側との間には、予備苗台２４の後方への移
動を軽ろくするためのばね３３が装架され、且つ、予備
苗台２４における一方のガイド枠２６の下面には、予備
苗台２４の後方への移動終端でガイドレール２５の突起
３４に接当して、これ以上後方に移動しないようにした
ストッパー３５を備えている。

また、予備苗台２４においてその両ガイド枠２６．２６
間に装架した板３５の下面中央部にはＴ型し’バー３６
を水平回動自在にピン３７止めし、該レバー３６の両端
に、両ガイド枠２６，２６に出没自在に設けたロックピ
ン３８．３８を、レバー３６の回動によって同時に出没
動するように連結シ、レバー３６の一端には、両口ツク
ピン３８．３８を常時突出方向に付勢するばね３９を設
けると共に、レバー３６の一端ヲ、ワイヤー４０を介し
て前記ハンドル３０に設けた握りレバー４１に連結し、
握りレバー４１の操作によってレバー３６を回動するよ
うに構成する一方、両ガイドレール２５．２５には、予
備苗台２４が所定の位置にあるとき前記両口ツクピン３
８．３８が嵌まるピン孔４２，４２と、予備苗台２４を
後端まで移動したとき両口ツクピン３８．３８が嵌まる
ピン孔４３．４３とを穿設して、予備苗台２４を所定の
位置及び後方移動位置の両方で移動不能にロックできる
ように構成されている。

また、予備苗台は油圧等によって動力的に移動するよう
にしても良いことはいうまでもない。

この構成において、田植作業に先立って、苗載台１０上
に苗マットを供給載置する一方、予備苗台２４に予備の
苗マット４６を載置し、次いでフロー）？、８．
８を圃場面に接地し、機体６を直進させると共に、各植
付機構１１及び苗載台１゜を駆動することにより、前記
苗載台１０上の苗マットは、各植付機構１１によって一
株づつ分割され、圃場面に６条に沿って植付けられるの
であり、この田植作業中において、苗載台１０上の苗マ
ットが残に少なくなるか、なくなれば、機体６の走行及
び植付機構１１、苗載台１０の駆動を停止した状態で、
予備苗台２４の予備の苗マット４６を、苗載台１０に移
す苗継ぎを行なうのである。

そして、この苗継ぎ作業に際して、苗載台１０の後方で
両操縦ハンドル１３の間に位置する作業者（図示せず）
が、予備苗台２４を後方向に移動すれば、該予備苗台２
４にワイヤー４４を介して連動するテンションプーリ１
９がベルト１６から離れる方向にばね２０に抗して回動
して、ベルト１６が緩みミッションケース２への動力伝
達が切れるから、田植機の走行及び植付機構１１の駆動
が同時に停止する一方、予備苗台２４が作業者及び苗載
台１０に第１図に２点鎖線で示すように近づくのである
。

従って本考案によれば、予備苗台を作業者と苗載台とに
近づける操作と、田植機の走行及び植付機構の停止操作
とが同時にできるから、これらを別々に操作する場合の
わずられしさはなく、ワンタッチで至極簡単に操作でき
るのであり、また、予備苗台が作業者及び苗載台に近づ
くことで、作業者は予備苗台に容易に手が届くと共に、
予備苗台上の苗マットを苗載台上に移し替えする距離が
短かくなるので、作業者は楽な姿勢で、疲労少なく、且
つ迅速に苗継ぎ作業ができて、作業能率を向上できる効
果を有する。

【図面の簡単な説明】図面は本考案の実施例を示し、第１図は田植機の側面図
、第２図は第１図の平面図、第３図はエンジンからミッ
ションケースへの動力伝達部の拡大図、第４図は第１図
の要部拡大図、第５図は第４図の一部切欠平面図、第６
図は第４図のＴＶ−ＶＩ視拡大断面図、第７図は第４図
の■−■視拡犬断面図である。２・・・ミッションケース、３・・・エンジン、５・・
・伝動ケース、６・・・機体、９・・・車輪、１０・・
・苗載台１．１３・・・操縦ハンドル、１６・・・ベル
ト、１９・・・テンションプーリ、２４・・・予備苗台
、２５・・・ガイドレール、４４・・・ワイヤー４６
・・・苗マット。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車輪を備えた機体の後部に操縦ハンドル、後傾式苗載台
及び植付機構を備えて成る田植機において、前記苗載台
の前方における機体に予備苗台を前後移動自在に設ける
一方、該予備苗台と、前記車輪及び植付機構への動力伝
達機構とを、予備苗台を後方に移動すれば、動力伝達が
切れるように関連して成る田植機の苗継ぎ操作装置。