JPS601536B2 - 電子レンジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高周波発生装置の電源回路を簡略化するとと
もに扉の開放時に人体並びに通信等に悪影響を及ぼす高
周波エネルギーの外部漏洩を防止するスイッチ開閉機構
を備えた電子レンジに関するものである。

第１図は従来の電子レンジの高周波発生装置の電源回路
の一例を示す簡略結線図である。

この電源回路によれば、加熱室の扉が完全に閉成した状
態ではこの扉の開閉に応動するドアスィッチ１と、扉と
本体との間に設けられたラッチ機構の係脱動作に応動す
るラッチスィッチ２がともに閉成しているので、常開形
の押釘式調理スイッチ３を押圧すると、リレー４が働き
その主開閉器５，６が閉成するとともにこのリレー４が
自己保持されるので、電源７より高周波発生装置８へ電
力が供給され、加熱室内に高周波エネルギーが供給され
る。そして、このような従来の高周波発生装置の電源回
路では、扉が完全に閉成した場合のみ、調理スイッチ３
で高周波発生装置８への電力を供給できるようにしたり
、或いはドアスイツチ１またはラッチスィッチ２が開放
すると前述の電力供給を停止させ、この状態では調理ス
イッチ３を押圧しても電力供給が行なえないようにする
ために、第１図で示したように、リレー４を含む複雑、
高価な回路構成を必要とした。そこで、本発明はこのよ
うな複雑、高価な回路構成を要することなく、調理スイ
ッチを機械的に扉の閉成時のみ閉成可能とするために、
扉の一部に、扉閉成時には本体内へ挿入される突出片を
備えるとともに、押釦の押圧操作によりスイッチ支持体
を移動、保持し、この突出片の挿入に関連してスイッチ
を閉成、保持し、更にこのスイッチの開放操作を扉の開
放動作に連動させた、安価で安全な電子レンジを提供す
るものである。

以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。第２図
は本発明に係る電子レンジの扉開放状態を示す斜視図、
第３図はその扉閉成時の要部断面図、第４図はその押卸
の押圧操作時の要部断面図であり、図中９は本体１０内
部に設けられた加熱室１１の前面開□部を開閉する扉、
１２はこの扉９の前面右寄りに設けられた把手、１２ａ
はこの把手１２の前面中央部に把手１２を貫通するよう
にして設けられた操作鋤、１３はこの扉９の本体１０側
に設けられた突出片で扉閉成時には加熱室１１の前面周
緑部に形成された透孔１１ａより本体１０内へ挿入され
るものであり、１４は同じく扉９の内部で軸１４ａに枢
支され、その先端部や本体１０側に突出して設けられた
フック片で扉９の閉成時には加熱室１１の前面周緑部に
形成された透孔１１ｂより本体内へ挿入され、本体１０
内部に取付けられた係止部１５に係合し扉９の閉成状態
を保持するものであり、１６はこの係止状態を保持する
ための弾性力をフック片１４に付勢するＧまね、１７は
扉９の内部で軸１７ａにより枢支され、前記把手１２に
設けられた操作金０１２ａの押圧操作をフック片１４に
伝遅するための蓮井であり、操作金ロ１２ａを神圧する
とフック片１４がばね１６の張力に抗して揺動し、係止
部１５より離脱せしめられ、扉９が開放可能となる。

１８は本体１０内の係止部１５近傍に配され、フック片
１４が係止部１５に係脱されるのに伴なし、フック片１
４の先端部に押圧、若しくは押圧解除されることにより
開閉制御されるラッチスィッチ、１９は本体１０前面上
部の操作パネル１０ａの右側に設けられた調理開始用の
押釘である。

２０は本体１０内に設けられた第１の回動粁で軸２０ａ
に枢支されるとともにばね２１の弾性力により常にその
一端２０ｂが扉９方向に付勢され、扉９の閉成時には前
記突出片１３に当接し、押圧され、ばね２１の弾性力に
抗して回動するようになっており、その他端２０ｃは常
にばね２２の弾性力が付勢されている係止杵２３の先端
付近と当接し、これをばね２２の弾性力に抗して支持し
ている。

２４はスイッチ２５を支持するスイッチ支持体で、前記
第１の回動杵２０の一端２０ｂ近傍で軸２４ａに松支さ
れ、常にはばね２６により回動村２０より遠ざかる方向
に付勢され、更にその一部に設けられた最孔２４ｂ内に
は、本体１０に固定された固定軸２７が遊没するように
構成されている。

２５ａはスイッチ２５内部の接点を閉成せしめるための
開閉用ァクチュェータで、常には内蔵された‘まねによ
りスイッチを開放する方向の弾性力が付勢されるととも
に、前記第１の回動村２０の一端２０ｂに対向するよう
に突出して設けられている。

２８は第２の回動杵で、軸２８ａに枢支され、その一端
２８ｂを前記スイッチ支持体２４に当綾これるとともに
、その他端２８ａを前記押釦１９の押圧操作を伝達する
伝達杵２９の端部に当接させている。

尚、ここで伝達村２９について詳述すると、この伝達村
２９はその略中央部に設けられた第１の突部２９ａを本
体１０内に固定された支枠３０内部に伝達村２９の周面
を包囲するように形成された頃斜孔３０ａ内に鉄合させ
ることにより、前記押釦１９が押圧操作され、本体１０
の奥部へ移動する時、その突部２９ａが支枠３０の傾斜
孔３０ａに沿って移動しようとするため、全体が第３図
において矢印方向に回転しながら移動することになり、
この時、同じくその後方部に設けられた第２の突部２９
ｂが第４図に示されているように前記係止村２３の先端
釣状部に係止されるようになっている。以上のような構
成よりなる本スイッチ開閉機構において、先ず扉開放時
では突出片１３並びにフック片１４が本体１０内へ挿入
されていないためラツチスイツチ１８が開放されたまま
となっているとともに、第１の回動粁２０かばね２１の
弾性力により扉９方向に付勢されており、また係止村２
３もばね２２により図示する位置より幾分時計方向に回
動せしめられている。

従って、この時操作者が不注意にも本来不要な押釦１９
の押圧操作を行なって第２の回動杵２８を回動せしめ、
スィッチ支持体２４を回動せさめても、スイッチ２５の
開閉用アクチュェータ２５ａが第１の回動粁２０の一端
２０ｂに当接し、押圧されるには至らず、スイッチ２５
が閉成せしめられることはなく、更に前記伝達村２９の
第２の突部２９ｂが係止村２３に係止されることもない
ため、操作者が押金ロ１９の押圧操作を解除すると、ス
イッチ支持体２４、第２の回動杵２８、伝達杵２９は共
にばね２６により速やかに図示する位置に復帰せしめら
れる。次に、扉９の閉成状態で押釘１９を押圧した場合
を、第４図を参照して説明すると、今度は第１の回動村
２０が突出片１３の本体内挿入により回動せしめられ、
スイッチ２５の閉成準備状態を形成しているので、押釣
１９の押圧操作に伴なう第２の回動村２８の回動により
開閉用アクチュェータ２５ａがその一端２８ｂに押圧さ
れ、スイッチ２５を閉成し得、また、係止村２３もまた
伝達杵２９の第２の突部２９ｂを図示のように係止し、
伝達杵２９をその位置に保持するさめ、その後押金ロ１
９の押圧を解除しても、スイッチ２５は閉成状態を持続
する。

尚、この時、ラッチスィッチ１８はフック片１４により
閉成せしめられていることは勿論である。そして、この
ようなスイッチ２５の閉成保持状態は、扉９が開放され
突出片１３が本体１０外へ抜け出る時、これに伴なし、
第１の回動杵２０がばね２１により回動復帰することに
より解かれ、スイッチ２５が開放せしめられると略同時
に係止村２３もまたばね２２により回動せしめられ、伝
達村２９、第２の回動杵２８、スイッチ支持体２４も共
にばね２６により回動復帰せしめられる。

尚、ラッチスィット１８は既に扉９の開放操作に先立つ
操作鋤１２ａの押圧により開放せしめられている。以上
のように本スイッチ開閉機構を備えた電子レンジでは、
扉の閉成により本体内へ挿入される突出片を扉に設け、
この突出片により可動片である第１の回動村をスイッチ
の閉成準備位置に移動せしめてスイッチの閉成準備を形
成し、押釦の押圧操作によりスイッチを閉成可能とする
とともに、この可動片である第１の回動杵により間接的
にスイッチ閉成位置に移動せしめられたスイッチ支持体
をその位置に保持するように構成することにより、扉閉
成時のみ押金ロの押圧操作によりスイッチ支持体を移動
、保持し、スイッチを閉成、保持するとともに扉の開放
操作に連動してそのスイッチが開放されるようにしたも
のであり、このスイッチ開閉機構を備えた電子レンジの
電源回路を簡略化して示すと第５図のようになる。

即ち、同図を第１図の従来例に対比して説明すると、７
が電源、８が高周波発生装置、１８がラッチスィッチ、
２５が調理用のスイッチであり、これは従来例と比べて
ドアスィッチ、調理開始用スイッチ、リレー式主開閉器
を１個のスイッチに層換えてしまった極めて簡素なもの
であり、しかも電子レンジの安全規準にも十分合致する
ものである。次に本発明の他の実施例について、第６図
、第７図を参照して説明する。尚、第６図は本発明に係
る電子レンジの扉開放時の要部断面図、第７図はその扉
閉成中の押釘押圧操作時の要部断面図であり、図中、第
２図〜第４図にて説明したと同じ部分については同符号
を付し、その説明を省略する。図中、１３ａは突出片１
３の先端下部に形成された凹部であり、スイッチ２５を
支持するスイッチ支持体２４は、常にはばね３２により
上方に付勢されるとともに、その一部に設けられた２個
の長孔２４ａ，２４ｂには夫々本体１０内に固定された
固定軸３３ａ，３３ｂが遊嫁するように横成されている
。

３４はスイッチ支持体２４上で先端部がスイッチ２５の
開閉用アクチュヱータ２５ａと当薮可能に枢支された回
動片で、常にはばね３５により開閉用アクチュェータ２
５ａより遠ざかるとともに先端部が突出片１３の本体１
０内挿入位置近傍に位置するように付勢されており、３
４ａはその先端部に設けられたコロである。

３６は本体１０内で軸３６ａに枢支されたＬ字状レバー
で、その一端が前記スイッチ支持体２４の上端に連結さ
れるとともに前記ばね３２の弾性力を助長するばね３７
の弾性力を付勢されており、またその他端が前記押釦１
９に回定された伝達軸３８に連結されていて、結局、こ
のＬ字状レバー３６を押釦１９が押圧された時、前記ス
イッチ支持体２４を下方に移動せしめるためのものであ
る。

以上のような構成よりなる本スイッチ開閉機構において
、先ず扉開放時では第６図で示すように突出片１３、並
びにフック片１４が本体内へ挿入されていないためラッ
チスイッチ１８が開放されたままとなっているとともに
、スイッチ支持体２４上の回動片３４がばね３５の弾性
力により扉９方向に付勢されており、その先端部のコロ
３４ａがスイッチ２５の開閉用アクチユェータ２５ａと
当接しているものの、スイッチ２５を閉成させるには至
らない。

そして、この状態で操作者が誤って押釘１９を押圧して
スイッチ支持体２４を下方に移動せしめても、回動片３
４並びに開閉用アクチュェータ２５ａの相対的な位置関
係が変化しないため、スイッチ２５は開放したままであ
り、また、その後押金ロ１９の押圧を解除すると、スイ
ッチ支持体２４並びにＬ字状レバー３６は共にばね３２
，３７の弾性力により図示した位置に復帰せしめられる
。次に、扉９閉成時の動作について説明すると、扉閉成
中で押金０１９の非操作時は図示していないが、この時
、前記回動片３４先端部のコロ３４ａは突出片１３の上
面基部に当俵するのみで、回動片３４全体が殆んど回動
するには至らず、従って、スイッチ２５が開閉用アクチ
ュェータ２５ａにより閉成せしめられることはない。

そして、その状態で押金ロ１９を押圧すると、先ずＬ字
状レバー３６が図中反時計方向に回動し、これによりス
イッチ支持体２４が下方に移動せしめられ、これに伴な
い回動片３４全体も下方に移動することになる。ところ
が、回動片３４はその先端部のコロ３４ａを突出片１３
の上面基部に当俵ごせているため、これら一連の移動に
ついてそのコロ３４ａが突出片１３の上面を先端部方向
に転接しながら移動せしめられ、結局、回動片３４はば
ね３５の弾性力に抗して開閉用アクチュェータ２５ａを
押圧する方向に回動せしめられ、スイッチ２５を閉成せ
しめるとともに遂にはそのコロ３４ａが突出片１３の凹
部１１３ａに係止される。そしてこのコロ３４ａと突出
片１３の凹部１３ａとの係合は、ばね３５の弾性力によ
り支持されるため押釦１９の押圧が解除された後も継続
され、スイッチ支持体２４はスイッチ２５が閉成せしめ
られた位置に保持される。

尚、この時、ラッチスィッチ１８はフック片１４により
閉成せしめられていることは勿論である。このようなス
イッチ２５の閉成状態保持動作は扉９が開放され、突出
片１３が本体１０より抜け出る時解除される。

即ち、先ずスイッチ２５が回動片３４の回動により開放
され、次にで突出片１３の凹部１３ａと回動片３４のコ
ロ３４ａとの係合が解かれる事により、スイッチ支持体
２４、スイッチ２５、回動片３４及びＬ字状レバー３６
が元の位置に復帰せしめられるのである。以上のように
本スイッチ開閉機構を備えた電子レンジでは、扉の閉成
に伴ない本体内へ挿入され、スイッチ開成準備状態を形
成する突出片を扉に設け、スイッチを支持するスイッチ
支持体を押金ロの押圧操作により移動せしめるとともに
、この時スイッチ支持体上に枢支された回動片が前記突
出片と当綾しながら回動しスイッチを閉成せしめるよう
に構成することにより、扉閉成時にのみ押卸によるスイ
ッチの閉成操作を可能とし、更にこのスイッチの閉成時
には回動片の先端部が突出片の一部に係止されることに
より、押金０の押圧が解除されても回動片がスイッチを
閉成せしめるための回動量を保持されるとともにスイッ
チ支持体の復帰を妨げ、この一連の保持動作が扉の開放
動作に連動して全て解除されるように構成したものであ
り、その電源回路を簡略化して示すと、先の実施例と同
様、第５図のように簡素なものとなる。

以上のように本発明に係る電子レンジはスイッチ支持体
を移動可能に設けるという新規な構成を有し、その調理
用の押釦による電源回路の閉成操作が扉閉成時のみに限
定される点は外見上従来通りでありながら、その電源回
路が従来のもののよいな複雑、高価なものではなく、極
めて簡素で安価であり、またそのスイッチの閉成状態保
持動作が扉の開放操作に連動して解除される構成とした
点は従来のドアスィッチの開放機構と同程度に高周波の
外部漏洩を防止出来、これに従来公知のラッチスイッチ
を組合わせれば、十分電子レンジの安全基準に合致した
ものとなり、従来のものと比較して安全面でも全く遜色
のない電子レンジを実現することが出来る。このように
本発明の奏する効果は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従釆の電子レンジの電源回路の簡略図、第２図
は本発明に係る電子レンジの扉開放状態の斜視図、第３
図はその扉閉成時の要部断面図、第４図はその押釦を押
圧操作した時の要部断面図、第５図はその電源回路の簡
略図、第６図は本発明の他の実施例を示す電子レンジの
扉開放状態の要部断面図、第７図はその扉閉成中で押釘
を押圧操作した時の要部断面図である。 図中、８は高周波発生装置、９は扉、１０は本体、１３
は突出片、１９は押釦、２４はスイッチ支持体、２５は
スイッチ、２３と２９ｂ，１３ａと３４ａは夫々保持機
構を構成する係止村と伝達村上の突出片の凹部と回動片
のコロである。 第１図第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内部に加熱室を備えた本体と、この本体に装着され
   前記加熱室の前面開口部を開閉する扉と、前記本体内に
   設けられ前記加熱室内へ高周波を供給する高周波発生装
   置と、本体内に設けられ前記高周波発生装置の作動を制
   御するためその電源回路に接続されたスイツチと、この
   スイツチを開閉するため本体前面に設けられた押釦とを
   備えた電子レンジにおいて、 前記スイツチを支持する
   とともに常には一方向に弾性力が付勢され、この弾性力
   に抗する前記押釦の押圧操作により移動せしめられるス
   イツチ支持体と、 扉の一部に設けられ、扉閉成時には
   本体内へ挿入され前記スイツチ支持体の移動によりスイ
   ツチが閉成可能となるようなスイツチ閉成準備状態を形
   成する突出片と、 扉閉成時には押釦の押圧操作により
   移動せしめられたスイツチ支持体をスイツチの閉成位置
   に保持し、その保持動作が扉開放に伴なう突出片の移動
   により解除される保持機構とを有し、 扉閉成時のみ押
   釦の押圧操作に伴なうスイツチ支持体の移動によりスイ
   ツチが閉成、保持されるとともに、扉の開放動作に連動
   してこのスイツチが開放されるようにしたことを特徴と
   する電子レンジ。