JPS6014821Y2 - 配管内の凍結防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、配管内の凍結防止装置の改良に関する。

従来、室外へ露出し、冬季において凍結する虞れのある
配管内の凍結防止方法として断熱材にて包被する（以下
Ａ号）、面状ヒーターを巻回装着した（以下Ｂ号）もの
とがある。

ところがＡ号においては完全に凍結を防止することがで
きず、Ｂ号愕おいては抵抗発熱体としてニクロム線等の
耐熱性に劣る材料のものを用いている為、ワット密度を
大きくとれず必然的に広範囲に渉って巻回しなければな
らず、しかもワット密度が小さい為完全に凍結を防止す
ることができない等の不具合を有する。

本考案は、上記従来事情に鑑みてなされたもので、その
目的とする処は、セラミック製の耐熱性に優れたセラミ
ック体内に抵抗発熱体をワット密度大きく埋込内蔵する
ことにより発熱量を大きくとれて完全に凍結を防止でき
、しかも配管内の水と接触せしめても水垢等が付着して
熱が内部に籠る心配もなく、その上内部の水の温度を感
知して抵抗発熱体の発熱、及び停止を自動的に行なわし
めて常に水温を一定に保持することができ、更に小径な
配管にも内設し得て小型化も期待できる配管内の凍結防
止装置を提供せんとするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図中１は室外に露出する水道管等の凍結の虞れのある配
管部分を示し、この配管１内に凍結防止装置本体として
発熱本体２と、感温部４を装着する。

発熱本体２は、アルミナのシート状のセラミック体２ａ
上にタングステン、モリブデン製の抵抗発熱体２ｂ及び
感温部４とをペースト状にプリント印刷し、更に上より
アルミナのシート状のセラミック体２ａを積層し、これ
を筒状或いは円柱状又は平板状のままで形成後焼結して
形成され、結果として外周面近傍の肉厚内の同一面に抵
抗発熱体２ｂ及び感温部４を配設する。

尚、上記アルミナは耐久性、耐熱性ならびに化学的にも
安定した性質を具備し、タングステン、モリブデンは耐
高温性の材質である。

抵抗発熱体２ｂは、発熱本体２内に配設せれたタングス
テン、モリブデン等の単体又は両者の混合体で、その密
度は従来の面状ヒーターと比して数倍乃至十数倍の高密
度に配設する。

これは抵抗発熱体２ｂを配する発熱本体２が耐熱性に優
れた特有の性質を利用してのみ可能なものであり、結果
として単位面積当りの発熱量が従来のものに比して数倍
乃至十数倍となる。

感温部４は、発熱本体２内部に抵抗発熱体２ｂと連係し
て配設されたサーミスターで、このサーミスターは直接
配管１内の水温を感知して電気的に制御器３に連絡して
抵抗発熱体２ｂを発熱せしめ、所定温度（凍結の虞れの
ない温度）まで水温が上昇すると自動的に制御器３を介
して発熱を停止せしめる。

斯して発熱本体２を、凍結する虞れのある配管１内に突
出状に配備し、抵抗発熱体２ｂと感温部４を、上層の薄
肉層を介して内部の水と接触せしめる。

この時内部の水温が凍結する虞れのある温度、例えば４
°Ｃに低下すると感温部４が感知信号を発し自動的に内
部の水を加熱する。

また内部の水温が凍結する虞れのない温度例えば７℃迄
上昇すると感温部４が感知信号を発し、制御器３を介し
て抵抗発熱体２ｂの発熱を停止せしめる。

また図示しないが発熱本体２を配管１内部に突出状に配
備する際には配管壁１ａに接続金具を介して接続するこ
とは言うまでもない。

また、配管１も水道管に限定されるものではなく、例え
ば草木に水を供給するスプリンクラ−用の配管、室外に
設置されたポンプに接続される揚水管、太陽熱利用温水
器の給水管等内部に水が流動し且つ凍結する虞れのある
箇所、全てを対象としていることは言うまでもない。

本考案は叙上の如くセラミック酸の耐熱性に優れた発熱
本体内に抵抗発熱体を配する際にワット密度を大きく埋
込プリントできる。

■ 従って従来のＡ号の如く完全に凍結を防止できなか
ったり、Ｂ号の如く広範囲に渉って巻回する必要なく、
確実に凍結を防止できる。

■ 従来のＢ号は、配管外を包被しているが本考案は化
学的に安定したセラミック体を基体としているので水に
接触して配管内に備えても水垢等が付着して熱が内部に
籠り短絡する虞れもなく、確実に内部の水のみを加熱で
きる。

■ ワット密度を大きく配設してなるので極めて小型で
も高熱量を発熱するため、径が大きな管は勿論のこと、
小径な管内にも容易に装着できる。

■ 発熱本体に連係して所定温度に水温が下がると自動
的に発熱し且つ所定温度迄温度が上昇すると発熱を停止
せしめる感温部を備えてなるので凍結を防止する事は勿
論のこと、無駄に発熱せしめたり、凍結したのに発熱し
ないようなことはなく正確に水温によって発熱し、配管
に亀裂等の損傷を招く心配はない。

■ 発熱本体内に抵抗発熱体と感温部を同一面に配設し
たので、感温部の応対速度が早く、速やかに抵抗発熱体
の発熱及び発熱の停止を制御することができる。

■ 抵抗発熱体と感温部の双方を１つの発熱本体に配設
したので、配管内に上記両者を別々に装着する必要がな
く、組立、施工が容易である。

依って所期の目的を達威し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案凍結防止装置の取付状態を示す正面図で
一部切欠す、第２図はＢ部の部分拡大図である。 尚図中、１・・・・・・配管、２ａ・・・・・・セラミ
ック体、２ｂ・・・・・・抵抗発熱体、２・・・・・・
発熱本体、３・・・・・・制御器、４・・・・・・感温
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 配管内にその内部の水と接して発熱本体を装備してなり
   、上記発熱本体はアルミナからなるセラミック体内の表
   面近くにタングステン、モリブデン等の単体又は両者の
   混合体よりなる抵抗発熱体を高密度に埋込状に配備する
   と共にこの抵抗発熱体と同一面に一体に所定温度に水温
   が下がると制御器を介して発熱本体を発熱せしめ、所定
   温度まで水温が上昇すると発熱本体の発熱を停止せしめ
   る感温部を配備することを特徴とする配管内の凍結防止
   装置。