JPH078729U - 水位センサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 小型で衛生的かつ安全な水位センサーを提供
する。 【構成】 水位を段階的に検出する貯水槽に於て、検出
部位にサーミスタを配し常に大気中に設置されたサーミ
スタも含め、すべて等しく弱発熱状態で使用し、常に大
気中に設置されたサーミスタの抵抗値を基準として、水
に没したサーミスタの抵抗値との比較検出を電気信号と
して行い、大なる差信号出力電圧にて水位を検出する水
位センサー。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は貯水槽の水位を小型 安全で衛生的、かつ寒暖に無関係にて使用でき る水位センサーである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、貯水槽の水位レベルを検出する方法には Ｉ フロートを設け フロートの上下動をスイッチにて検出する。 ＩＩ ステンレス鋼のごとく防蝕性金属を水中に没し、二本の電極間抵抗値 を検出する。 ＩＩＩ 超音波を液面に向けて発信し、帰還時間を測つて液面測定する。 の３種類に大別される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術の項で述べたもののうち Ｉの方法はフロートの上下動をスイッチ にて検出する為、可動部があり機械的信頼性に乏しい他、フロートの種類によっ ては雑菌などの繁殖源になり衛生上好ましくなかった。

【０００４】 ＩＩの方法では電極間にゴミ等の異物が挟み込まれたり電極電圧による水分解 の発生などが生じ使用場所が限定された。

【０００５】 ＩＩＩの方法では設置の際の条件が多くあり例えば屋外にさらされる貯水槽等 には安定に稼働させる周辺設備に費用がかかり経済的に高価なものとなつていた 。

【０００６】 本考案は従来の技術の有するこの様な諸問題点を解決すべく考慮したものであ り その目的は衛生的で安価・安全な上、小型化できるので設置場所が小さく済 み可動部が存在せず電極露出を防げるから水分解の心配もなく長時間高い信頼性 を得ることが出来る。

【０００７】

【課題を解決する為の手段】

先述した発熱抵抗体は奪われる温度に寄って抵抗値が変化する素子ならば種類 を問わないが容易に求められるのはサーミスタである。 従って 以下はサーミスタにて記述するがトランジスタに於いてもコレクタ・ エミッタ間抵抗が利用できることは論を待たない。 サーミスタは良く知られる負性抵抗素子であるがサーミスタ自身で熱を発生し てもその抵抗値は負性特性を示す。 従って サーミスタを許容電力内で発熱状態にして気中と水中の抵抗値を比較 測定すれば熱伝導度の高い方、即ち水中の方が高い抵抗値を示し大気中では低い 値を示す。 更に 比較的特性の揃った２ケのサーミスタを縦型に配置した時 両者の抵抗 値が大巾に変化するのは一方が大気中にあり、他方が水中にある時である。 両者が大気中又は水中にある時は、与えた電気的条件内でそれぞれの抵抗値は 平行移動するだけである。 この事は 大気の温度や水の温度には無関係に作用する。

【０００８】

【作用】

本考案はサーミスタの抵抗値が周囲から奪われる温度によって変化する原理を 応用している。従って 発熱抵抗体であるサーミスタは水中に没せられても、電 気的には水と絶縁する如くスリーブ又は樹脂にて被覆されるが、熱的には 大気 又は水を通じて放熱される事になるから、熱的結合性はいかなる状況でも存在し ている事になる。 従って 該サーミスタを電子技術分野では、極めて通常回路のホイートストン ブリッジ回路の所望の辺に入れれば、二者のサーミスタが平衡状態か不平衡状態 かを検出することは、容易に実現する事が出来る。

【０００９】

【実施例】 本考案の一実施例について 図１及び電気的検出回路図である図２ にて説明 する。 図１は、基本構成図で水槽内の記号 のサーミスタが設置されたところの水 位を、カラ水位レベルとする。 記号 のサーミスタが設置されたところの水位を、満水位レベルとする。 従って 適正水位レベルは、その中間となる。 記号 のサーミスタは電気回路ユニット内に固定的に設けられるサーミスタで 基板状に設置される。

【００１０】 該記号 サーミスタは電気出力としてＬＯＷレベル（０）を出力する基準と なるサーミスタである。 各サーミスタに電圧が印加され発熱状態にある時、水槽内がカラであれば記号 と のサーミスタの抵抗値はほぼ等しく、電気出力として比較電圧をとれ ば、ほぼ ０ を出力する。この比較器は、図２、記号に示す。 即ち、カラ水位状態を示す。

【００１１】 水槽に水を注入し記号 のサーミスタが水中に没し、抵抗値が上昇すれば、 該比較器電圧出力は １ を出力する。 即ち 適正水位に水がある事を示す。

【００１２】 更に 別の比較器（図２，記号）を設け記号 のサーミスタと記号 の サーミスタの比較電圧をとれば、記号 のサーミスタが水中に没した時のみ １ を出力するが、それ以外は ０ である。 即ち 満水位を示す事になる。

【００１３】 かくして、得られた水位情報信号は、自動給水ポンプシステムであれば、ポン プのＯＮ／ＯＦＦに供せられ、止水弁・給水弁の制御にも利用でき、有益なシス テムを構築することが出来る。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は、先述の通り構成されるので次に記載する効果が得られる。

【００１５】 水槽内の状態認識をする為に、常に大気中設置されたサーミスタの抵抗値と比 較を行うから、大気温度による影響が打ち消される。 従って 寒冷地・温暖地を問わず四季の変化に無関係になる。

【００１６】 電極を露出しないから、水分解を起こす事がなく飲料水タンク他、湯沸器等の 水量管理に利用できる。

【００１７】 センサー部を小型にできるから、貯水タンク等の容積を有効活用できる他、空 気抜き弁等にも応用できる。

【００１８】 可動部が存在しないので、信頼性が高く安定した制御系を実現できる。

【００１９】 経済的に安価でモジュール化等の如く、大量生産が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の構成概念図である。

【図２】本考案装置の電気信号検出回路の概念図であ
る。

【符号の説明】 カラ水位検出用サーミスタ 満水位検出用サーミスタ 基準サーミスタ 満水位検出比較器 カラ水位検出比較器 電気制御ユニット 貯水槽 ロッド棒 センサー信号線束 ▲１０▼ 固定抵抗器 ▲１１▼ 固定抵抗器 ▲１２▼ 固定抵抗器 ▲１３▼ ブリッジ回路供給電源

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項 １】水位を検出する為に二ケ以上のサーミス
   タをほぼ等しい発熱状態にして少なく共、一ケは常に大
   気中に設置し他は水槽内の所望の水位検出部位に設置す
   る。しかる後 常に大気中に設置されたサーミスタの抵
   抗値と水に没するサーミスタの抵抗値を電気的に比較
   し、比較電圧出力にて水位を検出する水位センサー。
2. 【請求項 ２】請求項 １のサーミスタにかわってトラ
   ンジスタのエミッタ・コレクタ間抵抗を発熱抵抗体とし
   て使用する手段。
3. 【請求項 ３】請求項 １，２の発熱抵抗体を樹脂等に
   て被覆して防水構造とするも熱的には放熱伝導度を高め
   る為に樹脂材を選択し、水 又は空気に接する如く構成
   された発熱抵抗体素子。
4. 【請求項 ４】請求項 １，２，３ の発熱抵抗体を検
   出すべき水位に対応して縦型に並べモジュールとして一
   体化した発熱抵抗体素子。