JPS6014268Y2 - 集電刷子を備えた原稿自動装着装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は静電複写機等の原稿台上への原稿の自動装着
装置に関する。

原稿押えを複写の都度持上げて原稿台上に複写すべき原
稿を配置するのは手間のかかるものであり、自動装着装
置によるときは原稿をセットするのが簡単になる。

原稿の自動装着装置の運転をくり返していると静電現象
により次第にプラテン間に原稿を送り込むのが困難にな
り、原稿の停止位置がばらつくようになる。

以上にのべた問題点の原因追求により原稿自動装着装置
をくり返し運転をすると原稿を原稿台上の基準位置まで
送るベルトが原稿台の硝子と接触し、あるいは送り込ま
れた原稿と相対滑りを起すことによりベルト上に誘起さ
れた静電気が蓄積されて行きベルトと原稿台との間の電
気力により両者間の摩擦抵抗が増大して行くこと、ある
いは又原稿が有する静電気により原稿台の硝子と互に吸
引して原稿が移動しないことが認められた。

この考案は以上の観察より原稿自動装着装置に加わる抵
抗を減少して原稿の円滑な送り込みを計らんとするもの
であって、原稿を原稿台上へ送り込む平行二軸に設けら
れたベルトローラ間に巻掛けたベルトに接触させること
により、運転時ベルト上に生じる静電気を取り去る集電
器を備えた原稿自動装着装置を提供するものである。

以下図面に従ってこの考案の実施例について説明する。

第１図は原稿自動装着装置の斜視図であって、第２図は
第１図のＡ−Ａ断面図である。

原稿自動装着装置３は複写機の機台１の原稿台２上に接
して装着されている。

原稿自動装着装置３は平行な一双の直立側板間を結合し
て枠４が構成されており、枠４は機台１に取付けられた
ブラケット５に枢着されていて、第２図において右端を
持上げるとブラケット５を中心にして反時計方向に回動
することが可能となっている。

枠４の両側板間にはピンチローラ６、紙送りローラ７、
同軸上に固定された原稿搬送ローラ８とベルトローラ９
及びベルトローラ１０が夫々枢着されている。

夫々の組のベルトローラ９と１０間にはエンドレスのベ
ルト１１が巻掛けられている。

１２はベルトテンショナーである。

ピンチローラ６の枠４への枢着はピンチローラ６が上下
動自在となっており、ピンチローラ６と紙送りローラ７
は外周が接触可能となっていて互に転動して第２図に図
示矢線の方向に逆転するように紙送りローラ７は駆動さ
れ、原稿搬送ローラ８とベルトローラ９はベルトローラ
１０が駆動され、ベルト１１を介して第２図に図示矢線
の方向に駆動されるようになっている。

紙送りローラ７の外周と間隔をおいてペーパーガイド１
３が枠４の両側板間にわたっていて枠４に固定されてい
る。

ペーパーガイド１３の上端はピンチローラ６を越えて原
稿の送入口１４を構成しており、下端は原稿搬送ローラ
８のはＳ゛切線方向に向っている。

機台１の端面にはホルダー１５に保持されて集電刷子１
６がベルトローラ９を巻掛端に近接したベルト１１の外
周を圧接して固定されている集電刷子１６は導電性の刷
毛であってリード線１７を介して接地されている。

集電刷子１６とベルト１１の外周の関係は集電刷子１６
とベルト１１の外面を擦過するか、あるいは微小間隙を
設けてもよいのである。

即ちベルト１１に蓄積せんとする静電気が移動可能とな
っていればよい。

原稿の先端を送入口１４より、ピンチローラ６と紙送り
ローラ７間に差込むと、図示しないマイクロスイッチが
原稿の先端により動作して制御回路を介して紙送りロー
ラ７は附勢され同時にベルトローラ１０は附勢され、ベ
ルト１１を介してベルトローラ９が附勢され同軸の原稿
搬送ローラ８が回転する。

ベルト１１の下側は第２図に図示矢線の如く右方に移動
する。

その際中央附近は原稿台２の硝子と接触して移動し帯電
する。

ベルト１１はベルトローラ１０を巻掛けて反対方向にベ
ルト押えを通過して、ベルトローラ９を巻掛けて元の方
向に進む。

その位置で集電刷子１６により、リード線１７を通じて
ベルト１１上の静電気は除去される。

ピンチローラ６は原稿を圧し乍ら原稿と転動し、原稿は
ピンチローラ６と紙送りローラ７に挾持されて送り込ま
れ、ペーパーガイド１３に沿って進む。

原稿が原稿搬送ローラ８に達すると原稿搬送ローラ８に
より第２図において右方に原稿台２上に附勢され、同時
にベルト１１により助勢されて送られる。

その際、集電刷子１６は原稿面を擦過して原稿の有する
ピンチローラ６、紙送りローラ７等の送り込みローラと
原稿間で生起した静電気をリード線１７を通じて逃がし
減少せしめる。

原稿は順次集電刷子１６を通過して後、ベルト１１によ
り原稿台２上を送られ原稿をセットする基準位置に設け
られた光電スイッチ（図示せず）と係合すると紙送りロ
ーラ７、ベルトローラ１０は消勢され、従ってベルト１
１も停止し原稿は定位置に停止する。

運転時、原稿が到達するまでのベルト１１と原稿台２間
の摩擦帯電は絶えず除去され、原稿が集電刷子１６に到
達すると順次、原稿の有する静電子は除去されるので特
に過大な抵抗が発生せずベルト１１を一定速度で送るこ
とにより原稿も又一定速度で送られ複写機の基準位置に
ばらつき少く停止させることが可能となる。

以上の説明において原稿がペーパーガイド１３端、即ち
原稿搬送ローラ８まで送り込まれる機構は本実施例に限
られるものではなく他の機構であってもよく、又ベルト
１１は下面が原稿台２に平行して展張されておればよく
、三軸以上のベルトローラに巻掛けてあってもよいので
ある。

以上のとおり、この考案の集電器を備えた原稿自動装着
装置によれば、原稿送り込み側でエンドレスベルトに対
向して集電刷子を備えたから、集電刷子はエンドレスベ
ルト並びに原稿に作用して該装置に生ずる有害な静電器
は除去されると共に原稿が有する静電気による原稿台と
の間の吸引による摩擦抵抗は減少せしめられ、全体とし
て抵抗が減少することにより装置は安定した速度で運転
され、セットせんとする原稿は原稿台上の基準位置に正
確に停止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は原稿自動装着装置の斜視図、第２図は第１図の
Ａ−Ａ断面図である。 １６・・・・・・集電刷子、１７・・・・・・リード線
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 原稿を原稿台へ送り込み、原稿台上の所定位置に装
   着する原稿自動装着装置において、原稿を原稿台方向へ
   送り込むための送り込みローラと、互いに平行に設けら
   れたベルトローラに巻掛けられており、上記送り込みロ
   ーラによって送り込まれた原稿を原稿台上の所定位置へ
   搬送するエンドレスベルトと、上記送り込みローラで送
   り込まれる原稿送り込み側で、エンドレスベルトに対向
   して配置された集電刷子とを有することを特徴とする集
   電刷子を備えた原稿自動装着装置。 ２ 前記集電刷子がエンドレスベルト外面と圧接又は近
   接して配置された実用新案登録請求の範囲第１項に記載
   の集電刷子を備えた原稿自動装着装置。