JPS6014116B2 - 電気錫メツキ鋼ストリツプの木目模様発生防止方法 - Google Patents

電気錫メツキ鋼ストリツプの木目模様発生防止方法

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JPS6014116B2
JPS6014116B2 JP9754281A JP9754281A JPS6014116B2 JP S6014116 B2 JPS6014116 B2 JP S6014116B2 JP 9754281 A JP9754281 A JP 9754281A JP 9754281 A JP9754281 A JP 9754281A JP S6014116 B2 JPS6014116 B2 JP S6014116B2
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electro
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繁雄 神原
達志 蛇目
直幸 大庭
直樹 郡司
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JFE Engineering Corp
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Nippon Kokan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、電気錫メッキ鋼ストリップの製造に当り、
そのリフロー処理によって、錫メッキの表面にあらわれ
る木目模様の発生を防止する方法に関するものである。
一般に電気錫メッキ鋼ストリップのメッキ工程は、フェ
ロスタンラィンで行なわれる場合が多い。即ち、第1図
に概略工程図で示す如く、フェノールスルフオン酸錫の
収容されたメッキタンク4内に、鋼ストリップ1をデフ
レクタロール2、シンクロール3で案内させて導き、電
気メッキを施した後、ドラグアウトタンク5で薄いフェ
ノールスルフオン酸溶液を使用して洗浄し、絞りロール
6、ドラ‐イヤー7を経てその表面を乾燥する。次いで
、耐食性の向上と美麗な表面光沢の形成のため、リフロ
−装置8によってリフロー処理を施した後、図示されて
いない周知のクェンチタンクで急冷し、その後化成処理
、塗油を施し、製品とする。このリフロー処理は、一般
に商用交流を用いた直接通電による抵抗加熱法、あるい
は、高周波加熱法により、錫メッキ面を、約230〜3
00qoに加熱溶融するものであるが、前者の抵抗加熱
法は、その建設に当り設備費が比較的安く、一方電流率
は高く、ストリップの加熱温度の制御も比較的容易であ
ることから、大部分のフェロスタンラィンにおいて採用
されている。
このリフロー処理の際に、特に#25ブリキの如くその
錫メッキ量が少ない場合には、メッキ面に木目模様(W
ood−亀ain)と称される表面欠陥の生ずることが
ある。
この木目模様は、前記抵抗加熱法の場合に多く発生し、
高周波加熱法の場合でも、その加熱速度が遅いか、メッ
キ電流密度が高電流密度のときに生ずる。木目模様が生
じた電気錫メッキ鋼ストリップは、その表面がやや曇っ
ており、その美麗さあるいは光沢が劣る結果、商品価値
の低下を招いていた。この木目模様の発生は、メッキ前
における鋼ストリップの表面性状が悪いこと、メッキラ
インの脱脂、酸洗処理が不適正なこと等が原因であるが
、これらの原因が除かれたとしても、木目模様の生ずる
場合がある。
その原因は、交流による抵抗加熱法では、加熱が交流の
愛で脈動的賄地れるためその温度が、時間に関して直線
的に上昇せず、加熱が事実上停滞する時間帯が表われ、
この周期的な加熱と、加熱の停滞とにより、瞬間的に錫
層に溶融部分と半溶融部分とが生ずる結果、半溶融部分
に生じた酸化膜が固定された状態になって急減に成長し
、再び加熱帯が来ても溶融するに至らず、錫の流動が妨
げられて平滑にらり得ないためにその部分の光沢が劣り
、波状の白ぽいダル状態を生じ、これが木目模様になる
と考えられる。
木目模様の発生防止のためには、錫メッキ量を多くする
ことが実ラインで有効手段であるが、錫の価格が高騰し
、省資源が叫ばれている現在、適正な手段とは云えない
上詫間題を解決する手段として、例ればリフロー処理を
施すに当り、予め錫メッキの表面に、その溶融開始直前
における局部酸化の進行を阻止するか、ないいま酸化膜
を揮発除去する機能を呈するフラックスを塗着すること
により、木目模様を防止する方法(特公昭51−289
9)が提供されている。
この方法で使用されるフラックスは、カリみようばん、
塩化アンモニウム、塩化錫等であり、ある程度の木目模
様軽減に役立っているが、その効果は満足すべきもので
はなかった。本発明者等は、上述した問題を解決し、木
目模様の発生を確実に防止する手段について、鋭意研究
を行なった。
その結果、木目模様の発生は、前述した如く溶融直前の
錫酸化膜の生成にむらの生ずることが原因であることか
ら、錫酸化膜の生成を減少せるか、あるいは、均一な錫
酸化膜を生成させることによって木目模様の発生を防止
し、しかも、錫の融点直前から溶融後最高温度に到達す
るまでの間に分解して、C02、日20、NH3等のガ
ス状になり、メッキ表面には残存しないフラックスを使
用すれば、木目模様の発生が確実に防止されることを知
見した。即ち、このようなフラツクスを使用すれば、フ
ラックスの塗布されている錫層は、フラックスによって
酸素の供給が抑えられるため、酸化錫の生成が抑止され
、また、フラックスが溶融する直前までは、錫層の温度
上昇が鋼ストリップの温度上昇よりも遅れるから、熱的
な脈動を減少させることができ、更に、フラックスの分
解温度が錫の融点の直前の場合、フラックスの分解によ
って錫の保有熱がうばわれ、酸化錫の生成および成長を
抑止することができる。
従って、上記作用により、木目模様の発生を防止するこ
とが可能となる。この発明は、上記知見に基づいてなさ
れたものであった、電気錫メッキ鋼ストリップにリフロ
ー処理を施すに当り、前記リフロー処理を施す前に、前
記電気錫メッキ鋼ストリップの表面に、フラックスとし
て、170〜300q○の融点をもち、かつリフロー時
に分解して錫メッキ面に残存することがない、有機酸ま
たはその塩の水溶液を塗布することに特徴を有するもの
である。この発明において、フラックスの融点を170
〜30000としたのは、170℃未満では、フラツク
ス処理後ドライヤーで乾燥するときに、フラックスが半
溶融状態となってコーティングによる酸化防止が不十分
となり、リフロー時における、錫の融点までの温度を上
に対し、フラックスでのコーティン保護による均熱を行
なうことができず、一方、300qoを超えると、コー
ティング材による木目発生の原因となるからである。
また、前記フラツクスに水溶液を使用した理由は、メッ
キ面に対して均一にコーティングすることができず「
またドラグアウトタンクを利用することにより容易にコ
ーティングできるからである。また、フラツクスをリフ
ロー処理時(230〜300℃)に分解して錫メッキ面
に残存させないもおとした理由は、フラックスが錫メッ
キ面に残存すると、リフロー後の表面光沢を阻害する原
因となるからである。
この場合、フラックスの分解は、完全分解でも一部分解
でもよく、一部分解の場合は、残存しているフラックス
は、次工程の水冷処理で容易に除去される。上述した条
件を満たすことができるフラックスを得べく、各種のフ
ラックスを使用して試験を行ない、木目模様発生の有無
を調べたところ、次のことがわかった。
‘1’木目模様が消えるフラックス グルコン酸ナトリウム(融点210午C)グルタミン酸
モノナトリウム(融点約195こ0)エチレン・ジーア
ミン・テトラアセテート(EDTA)(融点約2400
0) 酒石酸(融点約170oo) グリシン(融点約290oo) ■木目模様が消えないフラックス リン酸ナトリウム (葛虫点約4ぴ0)カリ
ミョウバン (融点約920)セベシン
(融点約1私℃)酢酸ナトリウム
(融点約32ぴ○)塩化アンモン
(融点約335℃)細木目模様は消えるがしみが
発生するフラツクスクェン酸 (融
点約15が0)コハク酸 (融点約
1890)スルフアミン酸 (融点約20
5qo)塩化錫 (融点約247
0)上記から、前述した条件を満たすことができるフラ
ックスとしては、下記のものが適当であることがわかつ
た。
{1)グルコン酸塩 例えばグルコン酸ナトリウム。
■ グルタミン酸及びその塩 例えばグルタミン酸モノナトリウム。
【31エチレン・ジーアミミン・テトラアセテート(E
DTA)及びその塩例えばEDTAナトリウム。
‘4} 酒石酸及びその塩 例えば酒石酸カリウム。
{5ー グリシン その他、ェリソルビン酸(融点約1720)、ェリソル
ビン酸ナトリウム(融点約20000)、アスパラギン
(融点約235q0)「 アスパラギン酸(融点約27
1℃)、ァスコルビン酸(融点約192℃)、アラニン
(融点約19800)等が同様の効果を得られることが
わかった。
次に、この発明方法を実施例により説明する。
実施例 1フェロスタンタィプの錫メッキ格で鋼ストリ
ップに#25メッキを施し、これにフラツクスとしてフ
ェノールスルフオン酸(1〜30夕/そ)の水溶液を塗
布したものと、グルコン酸ナトリウム(1〜30夕/夕
)の水溶液を塗布したものと、そして、フェノールスル
フオン酸とグルコン酸ナトリウムとの混合物(フェノー
ルスルフオン酸1〜30夕/そ、グルコン酸ナトリウム
1〜30夕/そ)の水溶液を塗布したものと、夫々抵抗
加熱法によりリフロー処理した。
その結果、フラツクスとしてフェノールルフオン酸の水
溶液を塗布したものには、メッキ面に木目模様が発生し
、光沢も劣っていた、。
一方、フラックスとしてグルゴコン酸ナトリウムの水溶
液を塗布したもの、またグルコン酸ナトリウムとフェノ
ールルフオン酸との混合物の水溶液を塗布したものは、
グルコン酸ナトリウムの含有量が5タノZ以上の場合に
は木目模様が発生せず、優れた光沢の製品が得られた。
実施例 2 フェロスタンタイプの錫メッキ格で鋼ストリップに#2
5メッキを施し、これにフラックスとしてLーグルタミ
ン酸(3〜30タノそ)の水溶液を塗布したもの、ED
TA(1〜30夕/そ)の水溶液を塗布したもの、グリ
シン(5〜30夕/そ)の水溶液を塗布したもの、およ
び、前記各フラツクスを同濃度となるように混合した混
合物の水溶液を塗布したものを、夫々抵抗加熱法により
リフロー処理した。
その結果、Lーグルタミン酸は5夕/そ以上、EDTA
は5タノク以上、およびグリシンは3夕/そ以上の濃度
のときは、木目模様が発生せず、優れた光沢の製品が得
られた。
実施例 3 フェロスタンタィプの錫メッキ格で鋼ストリップに#2
5メッキを施し、第1図に示すドラグアウトタンク5内
のドラグアゥト液中に、グルコン酸ナトリウムを5〜3
0タノク添加してフラックス処理し、絞りロール6、ド
ライヤー7を経てリフロー装置8に導き、リフロー処理
を施した。
また、第2図に示す如く、ドラグアウトタンク5の次に
フラツクス塗布タンク9を設けた装置を使用し、上記と
同機#25メキの施された鋼ストリップを、通常のドラ
グアウト液が収容されたドラグアウトタンク5に通した
後、グルコン酸ナトリウム5〜30夕/そに含む水溶液
の収容されたフラックス塗布タンク9に導いてフラツク
スを塗し、絞りロール6、ドライヤー7を経てリフロー
装置8によりリフロー処理を施し、図示されていない周
知のクェンチタンクで急冷した。
比較のために、上記と同様#25メッキを施した鋼スト
リップを、通常のドラグアウト液であるフェノールルフ
オン酸が収容されたドラグアゥトタンク5に通した後、
絞りロール6、ドライヤー7を経てリフロー装置8によ
りリフロ−処理を施した。
なおラインスピードは、何れも18仇hpmである。こ
の結果、通常のドラグアウト液であるフェノールスルフ
オン酸が収容されたドラグアウトタンクを通してリフロ
ー処理を施したものには、全面に木目模様が発生し、表
面光沢も悪かった。
また、グルコン酸ナトリウムが5夕/そ含まれているド
ラグアウト液で処理した場合には、軽度の木目が発生し
た。しかし、グルコン酸ナトリウムが10夕/そ以上含
まれているドラアウト液で処理した場合には、木目模様
が全く発生せず、優れた光沢の製品が得られた。更に、
フラツクス塗布タンク9でフラツクスを塗布した場合も
、フラックスとて、グルコン酸ナトリウムを5多/そ含
む水溶液を使用したときは、軽度の木目模様が発生した
が、グルコン酸ナトリウムを10夕/そ以上含む水溶液
を使用したときは、木目模様は全く発生せず、光沢も優
れた美麗な表面であった。
上記した実施例1,2,3に示すように、フラックスと
して、通常のドラグアウト液であるフェノールルフオン
酸のみを使用した場合には木目模様の発生を防止するこ
とはできないが、グルコン酸ナトリウム、L−グルタミ
ン酸、EDTへグリシン等をフラックスとして使用し、
その含有量を5夕/そ以上としたときに、木目模様の発
生防止に優れた効果を発揮された。
なお、錫メッキライン中のドラグアウトタンク内で、ド
ラグアト液に上記フラックスを添加する場合、あるいは
、ドラグアトタンクとは別個に設けたフラックス塗布夕
ンクでフラツクス処理をするときは、ロール絞りの条件
によってその付着量が異なるため、適宜フラックス度の
調整が必要であるが、最低限5夕/その濃度が必要とさ
れる。また、差厚メッキの場合は、#25メッキ面のみ
に木目模様が発生するため、第3図に示す如く、ドライ
ヤー7の次にロールコータ10を設置し、このロールコ
ータで#25メッキ面のみにフラツクスをロール塗布す
れば、片面のみのフラックスの付着であり、極めて経済
的である。
この発明に使用されるフラツクスは、リフロー後の錫層
表面には残存しないから、化成処理性や塗装性に悪影響
を及ぼすことはない。
以上述べたように、この発明によれば、電気錫メッキ鋼
板の製造に当り、そのリフロー処理によって、錫メッキ
の表面にあらわれる木目模様の発生は適確に防止され、
優れた光沢を有する美麗なメッキ面が得られる等、工業
上優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は、この発明方法を実施す
る錫メッキラインの一例を示す概略工程図である。 図面において、1…鋼ストリップ、2…デフレクタロー
ル、3…シンクロール、4…メッキタンク、5…ドラグ
アウトタンク、6…絞りロール、7…ドライヤー、8・
・・リフロー装置、9・・・フラックス塗布タンク、1
0…ロールコータ。 第1図 鷲2図 第3図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 電気錫メツキ鋼ストリツプにリフロー処理を施すに
    当り、前記リフロー処理を施す前に、前記電気錫メツキ
    鋼ストリツプの表面に、フラツクスとして、170〜3
    00℃の融点をもち、かつリフロー時に分解して錫メツ
    キ面に残存することがない、有機酸またはその塩の水溶
    液を塗布することを特徴とする電気錫メツキ鋼ストリツ
    プの木目模様発生防止方法。
JP9754281A 1981-06-25 1981-06-25 電気錫メツキ鋼ストリツプの木目模様発生防止方法 Expired JPS6014116B2 (ja)

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JP2629506B2 (ja) * 1991-11-19 1997-07-09 日本鋼管株式会社 表面光沢に優れた電気薄錫メッキ鋼板の製造方法
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CN110565127B (zh) * 2019-09-04 2022-02-22 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 一种消除k板表面锡花缺陷的方法

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