JPS601395B2 - 高強度導電用アルミニウム合金線の製造方法 - Google Patents
高強度導電用アルミニウム合金線の製造方法Info
- Publication number
- JPS601395B2 JPS601395B2 JP15255676A JP15255676A JPS601395B2 JP S601395 B2 JPS601395 B2 JP S601395B2 JP 15255676 A JP15255676 A JP 15255676A JP 15255676 A JP15255676 A JP 15255676A JP S601395 B2 JPS601395 B2 JP S601395B2
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- strength
- heat treatment
- aluminum alloy
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は高強度導電用アルミニウム合金線の製造方法に
関し、その目的とするところは、従来のィ号アルミニウ
ム及びアルドラィ等のAI−Mg−Sj系合金の強度及
び導電性を著しく改善し強度と導電性のバランスのとれ
たAI−Mg−Sj系合金線の製造方法を提供せんとす
るものである。
関し、その目的とするところは、従来のィ号アルミニウ
ム及びアルドラィ等のAI−Mg−Sj系合金の強度及
び導電性を著しく改善し強度と導電性のバランスのとれ
たAI−Mg−Sj系合金線の製造方法を提供せんとす
るものである。
N−Mg−Si系合金は、従来より導電用アルミニウム
合金としてイ号アルミニウム、アルドライ等で代表され
るようによく知られた析出型合金であり、その製造方法
は合金地金を、連続鋳造圧延もしくは溶解、鋳造後熱間
加工により荒引線となし、該荒引線を溶体処理後常温時
効を施し(常温時効は省略してもよい)、次いで所望の
線径に冷間伸線した後焼戻しを行って製品としている。
合金としてイ号アルミニウム、アルドライ等で代表され
るようによく知られた析出型合金であり、その製造方法
は合金地金を、連続鋳造圧延もしくは溶解、鋳造後熱間
加工により荒引線となし、該荒引線を溶体処理後常温時
効を施し(常温時効は省略してもよい)、次いで所望の
線径に冷間伸線した後焼戻しを行って製品としている。
しかしながら、かかる方法で製造された合金線は、強度
が高いものが得られる反面導電率が低くまた焼戻し条件
を変えることによって高導電率のものを得ようとすれば
強度が今一つ不足するといった強度と導電率のバランス
の点で難点があった。本発明者等はかかる難点に盗みA
I−Mg−Si系合金の時効析出挙動を鋭意研究した結
果、Mg:0.35〜0.75重量%、Si:0.35
〜0.75重量%、残部アルミニウムとその不純物から
なるアルミニウム合金を、連続鋳造圧延もしくは溶解、
鋳造後熱間加工により荒引線となし、該荒引線を加工率
60%以上で冷間加工した後、120午0〜180oC
の温度範囲で1時間〜lq時間一次熱処理し、次いで加
工率15%以上の袷間加工を施こし、130q○〜24
0qoの温度範囲で1時間〜1畑時間二次熱処理する製
造方法をとることにより、上記難点を解消し本発明を完
成した。すなわち本発明は、上記組成のAI−Mg−S
j合金の荒引線を加工率60%以上で袷間加工すること
により、荒引線で一部晶出および析出していたMg2S
iを粉砕し、アルミマトリックス中に微細に分散させた
後、120qo〜18000で1時間〜1餌時間の一次
熱処理により過飽和に固溶していたMg2Siをアルミ
マトリックスに微細析出させ、マトリツクスの強化と導
電性を回復せしめ、次いで加工率15%以上の冷間加工
を加えることにより微細析出したMg2Siとマトリッ
クスとの相互作用による強度向上を計るとともに上記一
次熱処理によっては完全に析出し得なかったM&Siを
、次の二次熱処理により完全に析出させる為、Mg2S
iの析出に寄与するようにマトリックス中に空孔を形成
させる。
が高いものが得られる反面導電率が低くまた焼戻し条件
を変えることによって高導電率のものを得ようとすれば
強度が今一つ不足するといった強度と導電率のバランス
の点で難点があった。本発明者等はかかる難点に盗みA
I−Mg−Si系合金の時効析出挙動を鋭意研究した結
果、Mg:0.35〜0.75重量%、Si:0.35
〜0.75重量%、残部アルミニウムとその不純物から
なるアルミニウム合金を、連続鋳造圧延もしくは溶解、
鋳造後熱間加工により荒引線となし、該荒引線を加工率
60%以上で冷間加工した後、120午0〜180oC
の温度範囲で1時間〜lq時間一次熱処理し、次いで加
工率15%以上の袷間加工を施こし、130q○〜24
0qoの温度範囲で1時間〜1畑時間二次熱処理する製
造方法をとることにより、上記難点を解消し本発明を完
成した。すなわち本発明は、上記組成のAI−Mg−S
j合金の荒引線を加工率60%以上で袷間加工すること
により、荒引線で一部晶出および析出していたMg2S
iを粉砕し、アルミマトリックス中に微細に分散させた
後、120qo〜18000で1時間〜1餌時間の一次
熱処理により過飽和に固溶していたMg2Siをアルミ
マトリックスに微細析出させ、マトリツクスの強化と導
電性を回復せしめ、次いで加工率15%以上の冷間加工
を加えることにより微細析出したMg2Siとマトリッ
クスとの相互作用による強度向上を計るとともに上記一
次熱処理によっては完全に析出し得なかったM&Siを
、次の二次熱処理により完全に析出させる為、Mg2S
iの析出に寄与するようにマトリックス中に空孔を形成
させる。
しかる後130qo〜240ooで1時間〜1餌時間の
二次熱処理を施すことによりマトリックス内に微細Mg
2Siを析出させてさらに強度の向上と導電率の回復を
計り、従来のM−Mg−Si系合金の強度と導電性を著
しく改善し、強度と導電性の良好なバランスを有する合
金線を得たものである。しかして本発明においてMgと
Siの量を上記範囲に限定した理由は、Mg、Si量が
それぞれ0.35重量%未満の場合はM&Siの析出効
果による強度の向上が期待出来ず、Mg、Si量がそれ
ぞれ0.75重量%を越えると導電性が著しく損なわれ
る為である。
二次熱処理を施すことによりマトリックス内に微細Mg
2Siを析出させてさらに強度の向上と導電率の回復を
計り、従来のM−Mg−Si系合金の強度と導電性を著
しく改善し、強度と導電性の良好なバランスを有する合
金線を得たものである。しかして本発明においてMgと
Siの量を上記範囲に限定した理由は、Mg、Si量が
それぞれ0.35重量%未満の場合はM&Siの析出効
果による強度の向上が期待出来ず、Mg、Si量がそれ
ぞれ0.75重量%を越えると導電性が著しく損なわれ
る為である。
MgとSiが上記範囲内の愛であればMg2S量におい
てMg/Si量比は過剰Mg、Siのいづれであっても
何らさしつかえないが、過剰Mgよりは過剰Siの方が
時効硬化性にすぐれており好ましい。一次熱処理前の冷
間加工率を60%以上としたのは60%未満であれば冷
間加工による強度上昇効果と一次熱処理によるMg2S
jの微細析出が十分に達成されない為である。また一次
熱処理温度が12000未満ではM鞍Siの微細析出が
不十分であり、180℃を越えるとMg2Si析出物の
サイズが大きくなりマトリックスに不均一に分散する為
、次工程での強度向上への寄与が減少する。二次熱処理
前の冷間加工率を15%以上としたのは15%未満であ
れば、一次熱処理で生じたMg2Siの微細析出物とマ
トリックスとの相互作用による強度向上効果が少なく、
かつ二次熱処理によるMg2Siの微細析出が不十分と
なる恐れがある為である。また二次熱処理温度を上記範
囲としたのは、130qC未満では*Mg2Siのマト
リックスへの析出硬化が不十分であり、240ooを越
えると過時効となり、軟化が進行して強度低下が大きく
なる為である。猶、本発明における上記Mg、Si量を
有する荒引線は、連続鋳造圧延法あるいは、合金地金を
熔解、鋳造後熱間圧延法もしくは熱間押出法等のアルミ
ニウム荒引線の製造方法として通常用いられている方法
で製造することが出来、また得られた荒引線に溶体化処
理を施こしたものを用いても何らさしつかえない。
てMg/Si量比は過剰Mg、Siのいづれであっても
何らさしつかえないが、過剰Mgよりは過剰Siの方が
時効硬化性にすぐれており好ましい。一次熱処理前の冷
間加工率を60%以上としたのは60%未満であれば冷
間加工による強度上昇効果と一次熱処理によるMg2S
jの微細析出が十分に達成されない為である。また一次
熱処理温度が12000未満ではM鞍Siの微細析出が
不十分であり、180℃を越えるとMg2Si析出物の
サイズが大きくなりマトリックスに不均一に分散する為
、次工程での強度向上への寄与が減少する。二次熱処理
前の冷間加工率を15%以上としたのは15%未満であ
れば、一次熱処理で生じたMg2Siの微細析出物とマ
トリックスとの相互作用による強度向上効果が少なく、
かつ二次熱処理によるMg2Siの微細析出が不十分と
なる恐れがある為である。また二次熱処理温度を上記範
囲としたのは、130qC未満では*Mg2Siのマト
リックスへの析出硬化が不十分であり、240ooを越
えると過時効となり、軟化が進行して強度低下が大きく
なる為である。猶、本発明における上記Mg、Si量を
有する荒引線は、連続鋳造圧延法あるいは、合金地金を
熔解、鋳造後熱間圧延法もしくは熱間押出法等のアルミ
ニウム荒引線の製造方法として通常用いられている方法
で製造することが出来、また得られた荒引線に溶体化処
理を施こしたものを用いても何らさしつかえない。
また熱間押出法を用いる場合には、押出ビレットに適宜
溶体化処理を施こしてもよい。次いで本発明を実施例に
つき詳述する。
溶体化処理を施こしてもよい。次いで本発明を実施例に
つき詳述する。
実施例
電気用アルミニウム地金(JIS日 2110)とAI
−Mg母合金及びAI−Si母合金により付表に示す組
成の合金を製造し、溶解、鋳造後60柳◇、24物舷長
のビレットを47000の熱間押出により荒引線を得え
、この荒引線を付表に示す条件で冷間伸線後一次熱処理
を施こし、次いで冷間伸線後二次熱処理を施こし仕上り
線を得た。
−Mg母合金及びAI−Si母合金により付表に示す組
成の合金を製造し、溶解、鋳造後60柳◇、24物舷長
のビレットを47000の熱間押出により荒引線を得え
、この荒引線を付表に示す条件で冷間伸線後一次熱処理
を施こし、次いで冷間伸線後二次熱処理を施こし仕上り
線を得た。
仕上り線径はすべて2側めとなるように荒引線径を調整
した。上記仕上り線の特性を第1表に併記するとともに
第1図に示す。本発明法の効果は第1表及び第1図に示
した実施例より明らかであるが、例えば実施例4の抗張
力は従来例1に比べ、約10k9′か高く、かつ導電率
も約1%IACS高い。
した。上記仕上り線の特性を第1表に併記するとともに
第1図に示す。本発明法の効果は第1表及び第1図に示
した実施例より明らかであるが、例えば実施例4の抗張
力は従来例1に比べ、約10k9′か高く、かつ導電率
も約1%IACS高い。
また実施例6の抗張力も従来例2に比べ、約10k9′
磯高く、かつ導電率も58%IACS以上と高導電性を
有している。以上の実施例から明らかなように本発明の
M−Mg−Si系合金の製造方法は、従釆の製造方法に
比べ、強度及び導電率が著しく改善され、強度と導電率
のバランスが極めて良好なものが得られる。第1表
磯高く、かつ導電率も58%IACS以上と高導電性を
有している。以上の実施例から明らかなように本発明の
M−Mg−Si系合金の製造方法は、従釆の製造方法に
比べ、強度及び導電率が著しく改善され、強度と導電率
のバランスが極めて良好なものが得られる。第1表
第1図は、本発明法による高強度導電用アルミニウム合
金線と比較法及び従来法による導電用アルミニウム合金
線の導電率と引張強ごの関係図である。 第1図
金線と比較法及び従来法による導電用アルミニウム合金
線の導電率と引張強ごの関係図である。 第1図
Claims (1)
- 1 Mg:0.35〜0.75重量%、Si:0.35
〜0.75重量%、残部アルミニウムとその不純物から
なるアルミニウム合金を、連続鋳造圧延もしくは溶解、
鋳造後熱間加工により荒引線となし、該荒引線を加工率
60%以上で冷間加工した後、120℃〜180℃の温
度範囲で1時間〜10時間一次熱処理し、次いで加工率
15%以上の冷間加工を施こし、130℃〜240℃の
温度範囲で1時間〜10時間二次熱処理することを特徴
とする高強度導電用アルミニウム合金線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15255676A JPS601395B2 (ja) | 1976-12-17 | 1976-12-17 | 高強度導電用アルミニウム合金線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15255676A JPS601395B2 (ja) | 1976-12-17 | 1976-12-17 | 高強度導電用アルミニウム合金線の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5376114A JPS5376114A (en) | 1978-07-06 |
JPS601395B2 true JPS601395B2 (ja) | 1985-01-14 |
Family
ID=15543042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15255676A Expired JPS601395B2 (ja) | 1976-12-17 | 1976-12-17 | 高強度導電用アルミニウム合金線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS601395B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61136653A (ja) * | 1984-12-08 | 1986-06-24 | Nippon Light Metal Co Ltd | アルミニウム極細線の製造方法 |
JP6461570B2 (ja) * | 2014-11-25 | 2019-01-30 | 住友電気工業株式会社 | 送電線および送電線の製造方法 |
CN114507797B (zh) * | 2020-11-17 | 2023-04-07 | 中国科学院金属研究所 | 一种高强高导电铝合金材料及其制备方法 |
-
1976
- 1976-12-17 JP JP15255676A patent/JPS601395B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5376114A (en) | 1978-07-06 |
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