JPS60137858A - セメントの粉砕・分級方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、セメントタリン力を粉砕・分級してセメント
を製造する工程において、粉砕・分級と同時に安請され
るセメントの冷却効果を極めて高くしたセメント粉砕―
分級方法に関する。

セメントタリン力の粉砕・分級に当っては、その品質の
劣化を防止するために粉粒体の温度を一定温度以下に保
つことが要請される。第１図は本発明の適用されるセメ
ントの粉砕、分級工、程のフローシートの例である。ま
た類似のフローシートを第２図に示す。粉砕ミル３に、
タリン力タンク１からのタリン力と石膏タンク２からの
石膏を供給し、粉砕する。粉砕ミル３で粉砕された出粉
４はパケットエレベータ等の搬送機５によって七ツクレ
ータ６に供給され、精粉７と戻粉８とに分離される。戻
粉８はセパレータ６の下底から粉砕ミル３に戻され、再
粉砕される。

第１図と第２図とではセパレータ６の型式が異なる。′ 第１図のフローでは、精粉７はセパレータ６の周囲に配
設された多数のサイクロン２０によって捕集され、所定
粒度のセメント粉体１１がセメントサイロ１２に送られ
て貯蔵される。

セパレータ６、サイクロン２０における分級とセメント
粉粒体の冷却のために、冷却用空気１４がセパレータ循
環ファン１５によって循環使用される。

第２図のフローでは並列に設けたセパレータ６から直接
精粉６が採取されセメントサイロへ送られる。

いずれの場合にも集塵機１６は粉砕ミル３、搬送機５、
その他必要な箇所から集塵し、集塵粉を系統内の適切な
ところへ送る。

粉砕ミルで粉砕された粉粒体はかなりの高温となるが、
セメント粉体は１００℃以上の温度に長時間保持子ると
品質を害するので、前記セパレータ循環ファンからの循
環空気によって冷却するが、これだけでは冷却能力不足
である。

この冷却能力を補うためのセメントの冷却方法として、
従来、例えば、特公昭４７−８５５８号が知られている
。それによると、セメントを流動化空気により流動化し
、この空気によって冷却を杓うと八に、セメントの流動
化する部位に熱交換チューブを設けてこれに冷却水を通
してセメントを冷却する。この公報に示された冷却装置
は、粉砕機、分級機などのほかに別置きされる独立の装
置である。これらの装置は構造が複雑な割には冷却効果
が低く、冷却効果を高めようとすると高価な設備となる
。

また従来第２図のフローシートにおけるセパレータ６、
例えばスタートバンド形エアセパレータの円錐部に水冷
ジャケットを装着したものが知られている（セメントに
関する周知慣用技術集、昭和５４年６月、３３頁）。し
かしこのような冷却は極めて低能率で冷却効果が少なか
った。

本発明は従来別置きのセメント冷却装置の設置を必要と
しないで、簡易な方法により一定量のセメントに対して
従来方法とほぼ同様のセメントの温度降′下、すなわち
冷却効果を達成しつつ、消費′電力量を少なくしたセメ
ントの粉砕、分級方法を提供するものである。

本発明の要旨とするところは、セメントの粉砕舎分級工
程において用いられるセパレータに伺属するサイクロン
の円筒壁、円錐壁を介して、該円筒、円錐の内壁面に形
成されたセメント粉体層と該円筒、円錐の外壁面に供給
する冷却水とにより熱交換を行わせることを特徴とする
セメント粉砕・分級方法にある。

第３図は本発明の適用される第１図のフローに用いられ
ているセパレータ６の縦断面図を略示したものである。

セパレータ６は回転羽根３０とテーブル３１とを備え、
上方から供給されたセメント粉粒体を分級するもので、
粗粉は戻粉８としてド底から粉砕ミル３に戻し、精粉７
はセパレータ循環ファン１５からの循環空気１４と共に
サイクロン２０に入り、ここで遠心力によって分離捕集
され、サイクロン２０の下底からセパレータ系外に取り
出される。

ｉ４図はサイクロン２０を示す。空気と精粉との混合し
た含じんガスは、導入口２２からサイクロン２０内に導
入される。サイクロン２ｏ内部に内筒２３があり、サイ
クロン２０の下部には抽果物すなわち精粉７の排出管２
４が設けである。サイクロン２０は直径りに対して高さ
がほぼ２Ｄの円筒２５と、その下に高さがほぼ２Ｄの円
錐２６とから成り、円筒２５と円ｆｉ２６とが接続され
ている。ここに寸法りを用いてサイクロンの寸法比率を
示したが、これは単に円筒２５１円錐２６をより明確に
示すためにのみ用いたもので、本発明の方法に用いるサ
イクロンがこのような寸法比のものに限るという趣旨で
はない。

セメント粉体を含有する空気について、サイクロン２０
をセメント粉体の分級ないし分離、集塵に適用する場合
を述べると、セメント粉体含有空気は導入口２２からサ
イクロン内に導入されて、七メント粉体は遠心力によっ
てサイクロン内壁すなわち、円筒２５の内壁、円錐２６
の内壁に押しつけられながら旋回運動をしており、円筒
２５、円錐２６の内壁面に、極く薄いセメント粉体層を
形成している。

本発明は、このようなサイクロンの外壁に冷却部を設け
て高能率の冷却を行いつつセメントを粉砕、分級するも
ので、本発明者が注目した点は、セメント粉体がサイク
ロンの内壁面上に層をなし、かつ、七メント粉体が高速
で運動していることである。本発明はサイクロンの分級
、分離作用の必然的な結果として形成されるこのセメン
ト粉体層に着目し、セメント粉体の冷却に有効に利用し
、伝熱を極めて効率よく行い、簡易な設備と方法により
品質のよいセメントの粉砕１分級を行うものである。

本発明方法では、セメント精粉を選択的に冷却するので
、冷却を効率的に行うことができる。

第５図は、本発明の実施例に好適に使用することのでき
るサイクロンの断面例を示す。サイクロン２０の円筒２
５、円錐２６、排出管２４に一水冷ジャケット２９を設
け、冷却水２８を通す。この図では水冷ジャケット２９
がサイクロンの円筒２５、円錐２６、排出管２４にも及
んでいるが、これに限られることなく、円筒、円錐それ
ぞれ単独ないし円筒１円錐両方に設けてもよい。

セメント粉体はサイクロン内部で壁面にセメント粉体層
２７を形成している。セメント粉体層２７つまりセメン
ト精粉７は、サイクロン２ｏ内側では原理的に空気を媒
介せずに直接固体間熱伝導に近い形でサイクロン２０の
水冷却壁と熱交換する。すなわち空気温度を下げずにセ
メント精粉７と冷却水とが直接的に熱交換を行いセメン
ト精粉が冷却される。

第５図は例として水冷ジャケット２９を装着したサイク
ロンを示したが、冷却水２８はスプレーノズルなどサイ
クロン２０の外面に吹きつける方法によってもよい。

いずれの場合も動力を要するのは冷却水のポンプのみで
粉体を流動化させたり移送したりする必要がない。他に
配水管がある所ではポンプも不要である。セメント粉体
の熱交換に好適なセメント粉体層はサイクロン２０の中
では必然的に形成されており、これを形成するには、改
めて動力を要しない。

また本発明では別置の熱交換器を要しない。

次に本発明の実施例を比較例と共に示す。

第１表は、セメント粉砕量４６．　ＯＴ　／　Ｈのセメ
ントの粉砕、分級工程のサイクロン式セパレータの６個
のサイクロンに本発明を適用した場合のセメントの温度
低下を示す。伝熱面積はサイクロン１個につき７．　Ｏ
ｍ’をとり、合計４２．０　ｒｎ’とした。

比較例はサイクロン式セパレータ固有の方法で、冷風を
導入してセメント冷却をた場合を示す。実施例（１）、
（２）、、（３）、（４）は本発明を適用した場合の数
値を示し、本発明の熱伝達係数（第１表（ホ））は約１
２０ｋｃａｌ／ｍ″ｈ　”ｃに達する。

実施例（４）を従来型の別置の流動層型セメントクーラ
（水冷式）（比較例２）および第２図のフローシートに
おけるセパレータ６（スタートハント形エアセパレータ
）の円鐙部全体に冷却水ジャケットを設けた場合（比較
例３）と比較して第２表に示す。

スタートへント形エアセパレータの円錐部に水冷ジャケ
ットを設けた実施例３の場合は、セメント処理量２４Ｔ
／Ｈの設備で伝熱面積を７．８　ｍ’　シかとることか
できず、またセパレータ内の空気流には多少の旋回流を
生じるが、サイクロンにおける旋回流とは比較にならな
い低速度であり、セメント粒子が円錐部の壁面に粉体層
を形成せず、またセパレータ内でのセメント粉体の滞留
時間も短いので、冷却効果が少なく、セメント温度の低
下はｌＯ℃程度であった。

以下に本発明の効果を列挙する。

（１）別置の冷却装置を設けることなく、最も冷却効果
の大きい部位において、セメント精粉を選択的に冷却す
る簡易な冷却方法を適用して、効率よく品質のよいセメ
ントの粉砕、分級を行うことができる。また一般に粉体
を処理するサイクロンの円筒、円錐に水冷ジャケットを
設けるなどして円筒壁、円錐壁を介して冷却水と粉体の
熱交換を行わせる方法はセメント粉砕に限らず広く適用
することができる。冷却のみならず、加熱も可能である
。

（２）閉回路方式セメント粉砕において、特にサイクロ
ン式セパレータを使用する場合は本発明を適用すれば、
セメント冷却効果も従来法と比較して遜色なく、第２表
に見られるように電力量の消費も従来法の１１５〜１／
８で済むなど顕著な効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の適用されるセメントの粉砕・分級工程
のフローシート、第２図は他の粉砕分級工程のフローシ
ート、第３図は本発明の適用されるセパレータの略断面
図、第４図はサイクロンの側面図、第５図は水冷ジャケ
ット伺のサイクロンの縦断面図である。 ｌ・・・タリンカタンク、２・・・石膏タンク、３・・
・粉砕ミル、６・・・セパレー、夕、７・・・精粉、８
・・・戻粉、１１・・・セメント粉体、１２・・・セメ
ントサイロ、１４・・・循環空気、１５・・・セパレー
タ循環ファン、２０・・・サイクロン、２２・・・導入
口、２３・・・内筒、２４・・・排出管、２５・・・円
筒、２６・・・円錐、２７・・・粉体層、２８・・・冷
却水、２９・・・水冷ジャケット 出願人　三菱鉱業セメント株式会社 代理人　弁理士　小杉佳男 弁理士　齋　藤　和　則 第２図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　セメンＩ・の粉砕φ分級工程において、サイクロン
   、の円筒壁、およびまたは円錐壁を介して、該円筒、円
   錐の内壁面に形成されたセメント粉体層と該円筒、円錐
   の外壁面に供給する冷却水とにより熱交換を行わせるこ
   とを特徴とするセメントの粉゛砕・分級方法。