JPS6013563Y2 - ブランク材の中間搬送装置におけるシュ−トの昇降同調装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はブランク材の中間搬送に関するものである。

中間搬送とは、打抜かれた、あるいは積載されているブ
ランク材を１枚ずつトランスファフィードのフィードバ
一部に受は渡すための搬送装置である。

従来、その種の装置としてはプッシャーあるいはマガジ
ンフィードなどがあったが、複雑な形状をしたブランク
材には適さないこと、ブランク材と接する部材はブラン
ク材の形状に合わせる必要があり、ブランク材が異なれ
ば、その都度この部材を交換しなければならないことな
ど、その汎用性が欠けていた。

本考案はこれらの欠点を除いた中間搬送装置を提供する
ものである。

以下、本考案の一実施例である図面に基づいて詳説する
。

第１図において、プレスあるいはブランキングステージ
のスライド部にシリンダ２が設けられており、そのピス
トンロッドはロッド３、ラック４、ロッド５を介してシ
リンダ６のピストンに連結されている。

シリンダ６はベッド部７に回転自在に固定されている。

シリンダ６はロッド５を下方に付勢し、各連結部のガタ
を吸収する。

シリンダ２の内部構造は第２図に示されている。

ピストン上部の室に圧油を供給するとピストンは下降し
、ロッド３を介してラック４を下方に移動させ、ピスト
ン下部の室に圧油を供給すれば、ラックは上方に移動す
る構造である。

ラック４は第３図において、ピニオン８と噛合っている
。

ピニオン８は第４図において、機体に回転自在に保持さ
れ、アーム部には遊星ギヤー１０を回転自在に保持して
いる。

遊星ギヤー１０は偏心ピン１１を有し、すべり子１２に
回転自在に適合している。

すべり子１２はスライダ１３に摺動自在に保持されてい
る。

スライダ１３は機体に固定されたガイドロッド１４によ
り案内されている。

ピン１５の一端はスライダに適合され、他端はラック１
６に適合している。

ランク１６は機体に回転自在に保持されたピニオン軸１
７と噛合い、機体に回転自在に支持された伝達軸１８に
連結されている。

上記遊星ギヤー機構は、同出願人に係る特公昭５６−４
３３５の第３図に開示されたものと同じである。

第５図および第６図において、伝達軸１８にはギヤー１
９が固定され、機体にコロ２１で往復動自在に保持され
たラック２０と噛合っている。

ラック２０に固定されたピン２４はスライダ２３を貫通
している。

スライダ２３は上向きの吸着具２２を有し、ボディ２５
に固定されたガイドロッド２６に貫通され、案内されて
いる。

第５図において、シリンダ２７はボディ２５上部右端に
固定され、シリンダ２７の内部構造は第１０図に示され
ている。

第８図および第１０図において、シリンダ２７のピスト
ンロッドの下端部には一対のレバー２９．２９の一端が
ピンで回転自在で、ストロークと直角方向に揺動自在に
連結されており、レバー２９．２９の他端はガイドロッ
ド２６の一端部に固定されている。

すなわち、レバー２９．２９が揺動するとガイドロッド
２６は回動する。

レバー２９．２９の中間部にブラケット２８がピンで回
転自在に保持され、一方のレバー２９との連結ピンはレ
バーの長子方向に摺動自在となっている。

ガイドロッド２６の他端部にはレバー２９’、２９′を
介してブラケット２８′が設けられている。

ブラケット２８．２８’の上部にはシュート３０が固定
されている。

シュート３０はシリンダ２７によりレバー２９，２９、
ブラケット２８．２８及びガイドロッド２６，２６、レ
バー２９’、２９′、ブラケット２Ｂ’、２８’を介し
て昇降自在である。

第５図において、機体にシリンダ３１を固定し、そのピ
ストンロッドをボディ２５に固定し、ボディ２５を昇降
自在とする。

該シリンダ３１はボディ２５を介してシュート３０の高
さを２段階に切換えるもので、ブランク材の送り線高さ
を調整する。

以下作用について説明する。第１図および第３図におい
て、スライド部１が昇降すると、ラック４が昇降し、ピ
ニオン８が往復回転運動をする。

偏心ピン１１の軌跡は第３図において、ＲＱＰとなる。

遊星ギヤー機構は、前述の如く同出願人に係る特公昭５
６−４３３５の第３図に示すものと同じである。

本願第３図のＲＱＰの軌跡は、ギヤー８が１回転したと
仮定した場合の偏心ピン１１の全軌跡の一部である。

すなわち、ギヤー８が１回転すれば偏心ピン１１の軌跡
は正方形となる。

同図において、ラック４が下降するとギヤー８は左に回
わり偏心ピン１１はＲＱＰの軌跡を画き、逆にラック４
が上昇するとギヤー８が右に回わり、偏心ピン１１はＰ
ＱＲの軌跡を画く。

前述のシリンダ２の作用にリラック４が下方に変移する
とＲ点はその骨上に移り、同時にＰ点は左に移るのでＲ
Ｑの長さは減少し、ＱＰの長さは増加する。

ラック４が下降してピニオン８が左に回る（第３図）と
まず、偏心ピン１１はＲＱの軌跡を画く。

このとき、すべり子１２はスライダ１３の溝内をすべる
。

すなわち、この間スライダ１３は停止しているのでピン
１５及び１６は動かず、ピニオン軸１７は回動しない。

続いて、偏心ピン１１がＱＰの軌跡を画くとすべり子１
２を介してスライダ１３は左方に移動しく第３図）、ピ
ン１５を介してラック１６は左方に移動し、ピニオン軸
１７は左に回る。

同様にして、ラック４が上昇するとピニオン軸１７は右
に回る（第３図）。

連結部材各部のピニオン軸１７、ギヤー１９が往復回転
し、ラック２０が往復動し、これど連結されている吸着
具２２は移動する。

一方、第５図、第８図および第９図において、シリンダ
２７の作用でシュート３０はレバー２９、ブラケット２
８およびガイドロッド２６、レバー、ブラケット２８′
を介して上下動する。

すなわち、第７図、第８図において、シリ、ンダ２７の
作用でレバー２９．２９が揺動すると、ガイドロッド２
６．２６を介してレバー２９′。

９′が揺動し、レバー２９．２９とレバー２９′。

２９′にそれぞれ係合したブラケット２８，２８′が同
調して昇降するから、シュート３０は水平に昇降する。

第５図において、シリンダ２７によりシュート３０が上
昇し、第１のブランク材をＹの位置でその上面で受け、
下降腰ブランク材を吸着具２２−１に受は渡す。

プレスと連動して吸着具２２−１は前進（同図中右方向
）し、吸着具２２−１の前進端２でシュート３０は上昇
し、第１のブランク材を受は取り、吸着具２２−１は後
退（同図中左方向）する。

吸着具２２−１が後退限近くに来たとき第１のブランク
材はトランスファ装置のフイードバーでクランプしてプ
レスへと搬送される。

吸着具２２−１は後退限である一定時間停止する。

プレスと同調して、第２のブランクがシュート３０の上
に供給されるとシリンダ２７によりシュート３０は下降
し、第２のブランク材は後退限で停止している吸着具に
受渡され、プレスと連動して吸着具はブランク材を吸着
して前進する。

この後の第２のブランク材の搬送は第１のブランク材の
搬送と同様である。

結局、吸着具の後退限から前進限まで、すなわちフィー
ドストロークに相当する分かけ各ブランク材は搬送され
ることになる。

ジグザグ打抜の場合に、ブランク材がＹ′に来たときは
前述のシリンダ２の作用で送り量を変えて２に送ること
が出来る。

吸着具の後退限へのブランク材の供給に関しては、吸着
具の後退限をプレスのブランキングステージの位置に合
わせ、打抜されたブランク材をＸ又はＸ′の位置に直接
供給してもよく、あるいは積載されたブランク材を１枚
ずつ他の供給装置により供給してもよい。

Ｘ又はＹ′にブランク材を供給する場は、吸着具２２−
４．２２−５は不要なのでピン３２を抜いて取外す。

第８図および第９図において、右端部のシュート３０の
うち円外側のものは小さなブランク材を搬送する場合に
、プレスのフィードバー（図示せず）のクランプ時邪魔
になるので取外し可能となっている。

本考案は以上のような構成であるので、 （イ） シリンダ２の切換によりフィードストロークを
容易に変更できるので、ブランクの供給位置が変っても
トランスファプレスのフィードバーに受は渡す場所が変
らない。

（ロ）遊星ギヤー機構を利用しているので搬送動作がス
ムーズであること、すなわち、前進および後退限におけ
る衝撃を生じない。

（ハ）シリンダ３１の切換によりブランクの送り線高さ
を調整できるから、トランスファのいわゆる２次元送り
と３次元送りに対応できる。

プレスが３次元送りで運転されるときはシリンダ３１に
より吸着具およびシュートを上昇させた位置で作動させ
る。

などの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は駆動部の一部断面図、第２図はシリンダ部の断
面図、第３図は遊星ギヤー機構部の正面図、第４図は遊
星ギヤー機構部の断面図、第５図は送り方向の断面図、
第６図は第５図におけるＢ−Ｂ断面図、第７図は一部断
面の上面図、第８図は第５図におけるＤ矢視図、第９図
は第５図におけるＣ矢視図、第１０図は第８図のＡ−Ａ
断面図、 １はスライド部、２はシリンダ、３はロンド、４はラッ
ク、５はロンド、６はシリンダ、７はベッド、８はピニ
オン、９は内歯歯車、１０は遊星ギヤー、１１は偏心ピ
ン、１２はすべり子、１３はスライダ、１４はガイドロ
ッド、１５はピン、１６はラック、１７はピニオン軸、
１８は伝達軸、１９はギヤー、２０はラック、２１はコ
ロ、２２は吸着具、２３はスライダ、２４はピン、２５
はボディ、２６はガイドロッド、２７はシリンダ、２８
はブラケット、２９はレバー、３０はシュート、３１は
シリンダ、３２はピンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブランク材搬送用吸着具２２をもったスライダ２３を案
   内し、ボディ２５に回転自在に保持されているガイドロ
   ッド２６、ガイドロッド２６の両端部に固設されている
   レバー２９，２９，２９’、２９’、ボディ２５に固設
   され、レバー２９．２９の先端部と係合してこれらのレ
   バーを揺動させるピストンをもった流体圧シリンダ２７
   、レバー２９．２９に係合され、レバー２９．２９の揺
   動により昇降するブラケット２８、レバー２９’、２９
   ’に係合し、レバー２９’、２９の揺動により昇降する
   ブラケット２８′、ブラケット２８とブラケット２８′
   に固定されたシュート３０、を有し、吸着具２２の往復
   運動と連動して昇降運動をすることを特徴としたブラン
   ク材の中間搬送装置におけるシュートの昇降同調装置。