JPS60130316A - 農業用被覆フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は改良された農業用被覆フィルム、さらに詳しく
いえば、防塵性、耐候性、保温性、強度などに優れた、
アクリル樹脂フィルムとポリオレフィン系フィルムとの
複合フィルムから成る農業用被覆フィルムに関するもの
である。

近年、各種農作物の栽培において、農作物に悪影響な力
える環境、例えば気温の急激な変化、雨や露、雪や霜、
あるいは害虫などから該農作物を保護するために、農業
用被覆フィルムが積極的に使用されている。

これまで、この農業用被覆フィルムとしては、例えば塩
化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン
、酢酸ビニル樹脂などのポリオレフィン系フィルム、ア
クリル樹脂フィルムなどが主として用いられていた。

しかしながら、塩化ビニル樹脂フィルムは保温力が強く
て熱保持が良好であり、また農薬などに対する耐薬品性
がよいという長所を有しているものの、一般に耐用年数
が１〜２年と短かく、耐候性が悪いという欠点を有して
いる。

また、ポリオレフィン系フィルムは前記の塩化ビニル樹
脂フィルムに比べて安価であって、農薬などに対する耐
薬品性に優れ、かつ塵埃の付着による汚れが少ないなど
の長所を有しているものの、耐候性が悪く、その上赤外
線透過率が大きくて保温力が低いという問題がある。

さらに、アクリル樹脂フィルムは耐候性に優れる、塵埃
の付着による汚れが少ない、保温力に著しく優れるなど
の長所を有しているものの、強度が弱いという欠点を有
している。

このように、従来用いられている農業用被覆フィルムは
必ずしも満足しうるものではなく、よシ優れた性能を有
する農業用被覆フィルムの開発が強く要望されていた。

本発明者らは、このような要望にこたえるべく、優れた
性能を有する農業用被覆フィルムを開発するために鋭意
研究を重ねた結果、アクリル樹脂フィルムと塩化ビニル
樹脂フィルムのそれぞれの長所に着目し、これら両者を
複合させることにより得られた複合フィルムは、おたが
いの欠点を補い、農業用被覆フィルムとして優れた性能
を有すること、さらに紫外線吸収剤を該アクリ）し樹脂
フィルムに台面させることにより、紫外線がカットされ
て、該複合フィルムの耐候性が向上する以外に、農作物
に対して種々の好ましい影響を与えることなどを見出し
、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、紫外線吸収剤を含有させた延伸ア
クリル樹脂フィルムを、ポリオレフィン系フィルムの少
なくとも大気に接する側の而にラミネートして成る農業
用被覆フィルムを提供するものである。

本発明の農業用被覆フィルムの特徴は、ポリオレフィン
系フィルムの少なくとも外気に接する側の而（二、アク
リル樹脂フィルムをラミネートすることにより、アクリ
ル樹脂フィルムの欠点である強度が改良され、かつポリ
オレフィン系フィルムの欠点である耐候性及び保温性が
改良された点にあり、さらに、該アクリル樹脂フィルム
に紫外線吸収剤を含有させることによって、複合フィル
ムの耐候性がより向上し、その上農作物の各種病害の防
止、樹木の老化防止、農作物の品質向上などをもたらす
点にある。

本発明の農業用被覆フィルムに用いられる延伸アクリル
樹脂フィルムにおいては、その厚みは１０〜５０μｍの
範囲であることが望ましい。該厚みが１０μｍ未満では
強度が小さずぎで実用に銅えず、また性能的には５０μ
ｍを超える必要がなく、５０μｍを超えるとむしろコス
ト高となって好ましくない。

また、該フイ／ｌ／ムのＯＲ８（ｏｒｉｅｎｔｅｄ　ｒ
ｅｌｅａｓｅｓｔｒｅｎｇｔｈ　）は０．３〜４　ｋｇ
　／ｃ７ｒ？の範囲であることが望ましい。このＱＲＥ
Ｉが４　ｋｇ　／　ｃｍ２を超えると加熱収縮率が大き
くなってラミネート適性が劣り、また０、３　ｋｇ　／
　ｃｔｎ２未満では透明性が悪くなって農作物の生育を
阻害し、かつ該フィルムの腰がなくな９、実用上好まし
くない。

さらに、該フィルムの可視光線透過率は７５％以上であ
ることが望ましい。

この延伸アクリル樹脂フィルムに使用される樹脂として
は、例えばメタクリル酸エステルやアクリル酸エステル
類の単独重合体又は共重合体、あるいはそれらと多層構
造アクリルゴムをブレンドしたものなど、すべてのアク
リル樹脂が挙げられる。

また、前記アクリル樹脂フィルムに含有させる紫外線吸
収剤としては、例えばベンゾ）　ＩＪアゾール系、ヒド
ロキノン系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系
などが挙げられる。この紫外線重量部に対し、好ましく
は０．５〜１０重量部の範囲である。

このように、アクリル樹脂フィルムに紫外線吸収剤を含
有させることによシ、紫外線がカットされ、複合フィル
ムの耐候性が向上するとともに、（１）農作物の病害、
・例えばウィルス病、菌核病、灰色カビ病などの防止、
（２）樹木の老化防止、（３）ａ作物の品質向上など農
業用被覆フィルムとしてより好ましい性質をもつように
なる。

本発明の農業用被覆フィルムに用いられるポリオンフィ
ン系フィルムにおいては、その厚みは２０〜１５０μｍ
の範囲であることが望ましい。該厚みが２０μｍ未満で
は強度が小さずぎて実用に耐えず、また性能的に１５０
μｍを超える必要がなく、１５０μｍを超えるとむしろ
透明性が低下して好ましくない。

また、該フィルムの可視光線透過率は７５％以上である
ことが望ましい。

さらに、該フィルムには、所望に応じ、帯電防とができ
る。

このポリオレフィン系フィルムに使用される樹脂として
は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合体など、すべてのポリオレフィン系樹
脂が挙げられる。

本発明の農業用被覆フィルムは、例えばポリオレフィン
系フィルム又はアクリル樹脂フィルムに必要に応じ接着
剤を塗布して、それらをラミネートすることにより得ら
れる。この場合接着剤としては、透明なボットメルト系
、ラテックス系、溶剤系などから適蟲に選択して使用す
る。また、ラミネートする際に、アンカーコート剤とし
て、例えばイミン系、インシアネート系などを用いるこ
とができる。他方、例えばポリオレフィン系フィルムを
押出しながら、チルロールでアクリル樹脂フィルムを圧
着する押出しラミネーション法によっても、該農業用被
覆フィルムを作成することができる。

このようにして得られた農業用被覆フィルムは、その片
面にアクリル樹脂フィルムをラミネートしている場合、
ポリオレフィン系フィルムが農作物側に、アクリル樹脂
フィルムが大気側になるようにして用いられる。

本発明の農業用被覆フィルムは耐候性、引裂強度、汚れ
防止効果、ブロッキング性などに優れ。

また保温力が強くて熱保持が良好であり、その上紫外線
がカットされるので、作ｊ勿の各種病害の防止、樹木の
老化防止、作物の品質向上などをもたらし、農業用被覆
フィルムとして極めて有効に用いられる。

次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。

なお、農業用被覆フィルムの各物性は、次の測定法に従
ってめた。

（ｉ）　ＯＲ８ 幅４０πｍ、長さ１７０騎のサンプルを原反より切り出
し、輻射加熱型ＱＲ８測定機（東洋精機製〕を用いて、
次の条件で測定する。

熱板温度　１８０℃ 初期荷重　フルスケールの約７０％ ＯＲＳはピーク値より次式にて計算する。

ただし、Ｐ：収縮力（ｋｑ　）、Ａ：サンプル幅Ｃｃｍ
）（２）光線透過率 ＡＳＴＭ　Ｄｉ００３に準じて測定する。

（３）　引裂強さ ＡＳＴＭ　Ｄ１９２２に準じて測定する。

また、アクリル樹脂フィルムは、すべて紫外線吸収剤と
して２−　（２’−）へイドロキシー５′−メチルフェ
ニル）ベンゾトリアゾール眠５重電％ヲ含有させた。

（４）　ブロッキング性 ４０°Ｃ１荷重２００ｇ／Ｃノｎ２　の条件で７日間保
持し、ブロッキング性を調べ、優れたものを○、不良な
ものをＸとして評価した。

実施例１ 厚み２５μ、ＯＲ８３，０ｋｇ　／　ｃｍ２のアクリ／
Ｌ／樹脂フィルムを厚み１００μｍのポリエチレンフィ
ルムにラミネートして複合フィルムを作成し、各物性を
めた。その結果を別表に示す。

実施例２ 厚み２５μ、ＯＲ８５，０ｋｇ　／　ｃｍ２のアクリル
樹脂フィルムを厚み１００μｍのポリプロピレンフィル
ムにラミネートして複合フィルムを作成し、各物性をめ
た。その結果を別表に示す。

比較例１〜５ 別表に示すようなフィルムを用いて、農業用被覆フィル
ムを作成し、各物性をめた。その結果な該表に示す。

表から明らかに、本発明の農業用被覆フィルムは、耐候
性、引裂強度、汚れ防止効果、ブロッキング性に優れ、
また遠赤外線の透過率が０のため保温力が強くて熱保持
が良好であり、農業用被覆フィルムとして適しているこ
とが分る。

特許出願人　旭化成工業株式会社 代理人　阿　形　明

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　紫外線吸収剤を含有させた延伸アクリル樹脂フィル
   ムを、ポリオレフィン系フィルムの少なくとも外気に接
   する側の面にラミネートして成る農業用被覆フィルム。