JPS60126334A - 精紡機撚糸機等における自動管換方法及びその自動管換方法の実施に使用するスピンドル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本願は精紡機撚糸機等における自動管換方法と、その自
動管換方法の実施に使用するスピンドルに係り１種々の
方式によって行なわれる自動管換の全てに適用し得るも
のである。

従来技術及びその問題点 精紡機撚糸機（以下紡機と称す）等における自動管換は
、紡機本体に管換装置が取付けられて全錘を一斉に管換
する所謂−斉揚方式と、玉揚機が紡機前面に沿って間歇
的な走行を行ない、所定の複数錘毎に反復して管換を行
なうグループ揚力式に大別されるが、いずれの方法を採
用するにしろ切断された後の尻糸の処理が重要な問題と
なる。

即ち自動管換においては満ボビンを把持してスピンドル
抜き取った後に、満ボビンとスピンドル間に連なってい
る尻糸を適宜の方法で切断するが。

いと、空ボビンを挿入した時に次の捲き取りが不能とな
る。従って近年における自動管換の大部分のものは、満
ボビンに胴巻と尻巻を施しておき、スピンドルより満ボ
ビンを引抜くことにより尻巻をスピンドルに捲回しルー
プ巻としてスピンドルに添着させ、その後に尻糸を切断
することにより所定位置への保持を図らんとしている。

然かしながら上記の方法は、ループ巻とスピンドルとの
僅かな摩擦抵抗を利用しているだけであるから、尻糸に
付加される張力又はその他の原因により尻糸切断時にル
ープ外れを起して確実性がなく実用上問題がある。これ
を解決するためグループ揚においては、ループ巻を行っ
た尻糸を玉揚機に設置した把持装置によって一旦把持し
た後に切断する方法を取っているものもあるが、この方
法では把持装置を必要とするので構造が複雑になるのみ
ならず製造コストが上昇し、更にこの方法グループ揚に
おいては上記した如く、不完全ではあるが一応の対策は
立てられているが、−斉揚の場合は、全錘−斉に満ボビ
ンを引抜くことと。

構造上の特質からして上記尻糸把持装置を取付けること
が事実上不可能で、何等対策が施されてｂｌないのが現
状である。

概要と目的 本願は上記した従来の欠点に鑑み、スピンドルに捲回し
たループ巻をスピンドル表面に引掛は保持し、よって上
記従来のループ外れを防止したもので、−斉及びグルー
プ揚げの双方に適用可能なものであり、以下本願を実施
例を示す図面によって詳細に説明する。

実施例 自動管換は前記した如く一斉揚方式とグループ揚力式に
大別され、更に一斉揚方式及びグループしろその要諦は
、スピンドル上で満管となった満ボビン（全錘−斉、又
は複数錘のグループ毎）を抜き取って抜き取った満ボビ
ンの尻糸切断を行ない、次いで満ボビンを抜き取ったス
ピンドルに空ボビンを挿着して満空管の入換を行なうこ
とであるから、本願実施例の説明にあたっては、ループ
外れの対策が何等なされていない一斉管換に本願を適用
した場合について述べ、−斉管換装置の形式は本出願人
が先に出願した特願昭５８−１８８９１５号に記載した
形式と同様のものについて説明する。

図面において３は紡機で、該紡機３には次の如き一斉管
換装置４が取付けられている。５はドツフィングバーで
、紡機３のスピンドル２数と対応する多数のボビン把持
具６が取付けられ、スコツト・ラッセル式厳正直線運動
機構による上下動装置７によって所定の上下運動が与え
られ、更に上軸１１に上記上下動装置７が取付けられて
いる。

従ってねじ歯車９の正逆回転により主軸１１が進−退し
、上下動装置７は紡機３に接近又は離反する前後動運動
を行なうので、ドツフィングバー５は定められた順序で
定められた軌跡を画いて上下及び前後運動を行ない、ボ
ビン把持具６が満ボビン１２及び空ボビン１３を把持し
、全錘−斉に満。

空ボビンの入替即ち管替を行なう。

尚上記実施例において、上下動装置７にスコツ上・ラッ
セル式厳正直線運動機構を、前後動装置８はねじ歯車９
を使用したものを示したがこれに限定されるものでなく
、ドツフィングバー５に所定の上下及び前後動を行なわ
せるものであれば他の機構を使用してもよい。

次に１４は、スピンドル２より抜き取った満ボビン１２
を紡機３に付設した管保持装置１５迄移送する間に、ス
ピンドル２と満ボビン１２間に連尻糸切断装置１４は紡
機３前面に沿って設けられた案内レール１７上に車軸１
４ａによって走行自在に設置され、駆動装置１１８によ
って案内レール１７上を左右に走行するようになされて
いる。

・、駆動装置１８は紡機３の左右いずれかの端部に正逆
回転を行なうモーター１９を他端部にはプーリー２０を
取付け、該プーリー２０とモー多−１９に連設したプー
リ−１９ａ間にボルト２１を懸回してなリニ尻糸切断装
置１４は適宜の方法でベルト２１に連結されており、モ
ーター１９の正逆回転により上記の如く走行する。尻糸
切断装置１４には回転刃からなるカッター２２が内蔵さ
れており、尻糸切断装置１４の走行によって該カッター
２２が回動し、後記において詳述する如くにしてスピン
ドル２と満ボビン１２間に連なる尻糸１６を切断する。

尚云う迄もないが上記した管換装置４及び尻糸切断装置
１４が本願の要旨ではなく、２とスピンドル２間に連な
る尻糸１６の切断を行ない得るものであれば充分であり
、この目的の範囲内でどのような機構を採用しても可で
ある。

最後に本願の要旨であ名スピンドル２は次の如くである
。本願スピンドル２は第５図に拡大して示すように、”
スピンドル２の表面に商品名マジックファスナー等の如
き起手布（マジックファスナーのみならず、ビロード、
電気植毛した毛羽立ちの多い布片、毛足の極めて短いブ
ラシ等）からな□る引掛具１を貼着して設けたもので、
第５図においては一個所に環状に貼着したものについて
のみ示しているがこれに限定されるものでなく、環状に
複数段重ねたもの、スピンドル２の表面すべてを掩う（
この場合スピンドルとボビンとの嵌合部□を′除くこと
が好ましい）ようにしたもの、又は小片・に切断した起
毛布をランダムにスピンドル２の表面に貼着してもよく
、貼布方法も、直接スピンドルの表面に貼着してもよく
、貼着部分のスピン□・ル２の表面と略一致するように
しても良い。更に引掛具１は上記した起毛布に限定され
るものでなく、スピン下ル２の表面にローレットＩＡ′
を刻設□するか梨地ＩＢ加工を施し、夫々の加工面を引
掛具１としても本願の目的を達し、要するに引掛具１・
・はスピンドル２の表面に設けられ、後記において詳述
する如くにして尻糸１６を切断した際に、スピンドル２
に捲回しているルニプ巻２９をりｉ掛は保持してループ
外れを防□止す゛るものであれば。

□その構成反び材質の如何は問わないものとする。

尚上詰ローレットＩＡ及び梨地ＩＢ′の加工部位は、起
毛布の貼布と同顧番ヒループ巻２９を引掛は保持し得□
る範囲で適宜に□設置する。

次に本願発萌め作用□を一斉管換装一と尻糸切断装置の
作用に関連させて説明する。紡機３′の運転中尻糸切断
装！′１４は第１図に示すように、ガイドレール１７の
左右いずれかの待機位置２３に待機しでいる。満管にな
るとリングレール２４を第２図に示す実線と仮□想線の
位置を上下させ、満ボ°ビン１２に胴巻２５と尻巻２６
４′行ないしかる後に紡ｍ′□３を停止させて□、次い
で一斉管替装置４をする迄の間に行なわれるものであｇ
が、理解に便なるため先に満ボビ゛ン１２が管保持装置
１５迄移行する移行順序を、第６図に示す作動説明図に
よって先に説明する。第６図ａは一斉管替装置４の待機
位置を示し、この時ドツフィングバー５はスピンドルレ
ール２８の下側に入り込んでおり以下法の順序によって
作動する。まず前後動装置８が作動してドツフィングバ
ー５を第６図すに示すように後退させて、スピンドルレ
ール２８と干渉しないように位置させ、次いで上下動装
置７の作動により、ドツフィングバー５を第６図すに仮
想線で示す最上昇位置に上昇させた後、第６図Ｃに示す
ようにドツフィングバー５が（正しくは管把持装置が）
スピンドル２上の満ボビン１２の直上となるように前進
し、更に第６図ｄの如くにドツフィングバー５が降下し
て満ボビン１２を把持し、以後上記説明と逆にドツフィ
ングバー５が移動し、把持した満ポビン１２を管保持装
置１５のペッグめ保持されている空ボビン１３を把持し
、把持した空ボビン１３を上記ａ　−ｄ迄の順序に従っ
てドツフィングバーを移動させスピンドル２への挿着を
行ない、−斉管替装置４は第６図ａに示す待機位置に復
帰し次の管替に備える。

以上が、−斉管換装置４による管換動作の一サイクルで
ある。上記管換動作において第６図ｄの位置で満ボビン
１２を把持し、ドツフィングバー５が第６図ｅに示す最
上昇位置に至ってスピンドル２から満ボビン１２を抜き
取ると、満ボビン１２に施された尻巻２６より尻糸１６
が引き解かれ、この尻糸１６は第３図に示すようにスピ
ンドル２に螺旋状に巻きついてループ巻２９となり、そ
の余の尻糸１６はスピンドル２と満ボビン１２間に連な
っている（第６図ｅ）。而して本願スピンドル２の表面
には前記において詳述したように起毛布からなる引掛具
１が取付けられているので、上記の如く尻糸１６がルー
プ巻２９となってスピンドル２に捲回すると、巻きつい
た糸は引掛具１の該引掛具１によるループ巻２９の引掛
保持は、従来のようにスピンドル２にループ巻２９を施
し捲回された糸の毛羽により、辛うじてスピンドル２に
添着している消極的なものと異なり、毛羽が引掛具１に
絡まり付くようにして引掛保持され、ループ巻２９を何
等かの把持手段によって積極的に把持したと同様の効果
を奏する。

第６図ｅにおいて上記の如くにループ巻２９を行ない、
該ループ巻２９を引掛具１に引掛保持させた後、ドツフ
ィングバー５は第６図ｆを経て第６図ｇ（第３図）に至
りこの位置でスピンドル２と満ボビン１２間に連なる尻
糸１６の切断を行なう。尚尻糸１６の切断は、スピンド
ル２から抜き取られた満ボビン１２が管保持装置１５の
ペッグ２７に挿入される迄の間で適宜に行なえば良い訳
であるが、第６図ｇの位置で行なうのが最も理想的であ
る。

即ちドツフィングバー５が第６図ｇ（第３図）に至ると
、ドツフィングバー５の降下を停止又は４は一方の待機
位置２３より他方の待機位置２３ａに向ってガイドレー
ル１７上を走行し、この回転によってカッター２２が回
動してスピンドル２と満ボビン１２間に連なっている尻
糸１６が切断されるが、スピンドル２に捲回しているル
ープ巻２９は前記の如くに引掛具１に引掛保持されてい
るので、尻糸切断が行なわれてもループ外れを起すこと
がなく第４図に示すようにスピンドル２表面に保持され
る。更に第６図ｇ（第３図）の位置における尻糸１６の
切断は、全てが正常に作用すればスピンドル２と満ボビ
ン１２間に連なる尻糸１６に張力が負加されることがな
いので最も理想的な切断位置であるが、何等かの理由に
よって張力が付加されたり、又第６図ｇ以外の位置で尻
糸１６に張力が作用した状態で尻糸を切断し、該張力に
よって尻糸１６がスピンドル２に急速に引き戻されたと
しても、ループ巻２９は前記の如く引した尻糸切断装置
１４は待機位置２３ａに至って次の切断作業を待機する
。ドツフィングバー５は把持した満ボビン１２を管保持
装置ｉ１５のペッグ２７に装着し、次いで予かしめ準備
された空ボビン１３を把持してこれをスピンドル２に挿
着するが、スピンドル２に捲回しているループ巻２９は
上記の如くにしてスピンドル２の表面に引掛保持されて
いるので、空ボビン１３を挿着することによりスピンド
ル２からトラベラ−３０を経てドラフトパート３１に連
なっている紡糸３２は、確実に空ボビン１３とスピンド
ル２冊に挟み込まれ次の捲き取りを可能とする。

効　果 本願は以上において詳述したように、自動管換において
最も問題となっている尻糸処理に関する従来の欠点を解
決し、空ボビン挿入後の捲き取り不能を防止して作業効
率の向上を図り、更に一斉図面は本願の実施竺を示し、
第１図は平面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線拡大断面図、
第３図はスピンドルより満ボビンを抜き取った第２図要
部の拡大図、第４図は尻糸の切断状態を示す一部省略図
、第５図は引掛具の拡大図で、Ａは起毛布、Ｂはローレ
ット、Ｃは梨地加工の場合を示し、第６図は作動説明図
である。

ｌ・・・引掛具、　２・・・スピンドル、　３・・・紡
機、４・・・−斉管換装置、１２・・・満ボビン、１３
・・・空ボビン、１４・・・尻糸切断装置、１６・・・
尻糸、２９・・・ループ巻 特許出願人　豊和工業株式会社 第１図 第２１ 第３図 第４図 第５ ａ　１） ｅ　ｆ 〜Ｃ、ｄ 、手続補正書 、・、　：・′　□ １、事件の表示　昭和５８年特許願第２３２２６８号４
、補正命令の日付　自　発 ５、補正により増加する発明の数　な　□し明　細　書 １、発明の名称 精紡機撚糸機等における自動管換方法 ２、特許請求の範囲 τ′管把持具がスピンミル上の満ボビンを把持してスピ
ンドルより抜き取り、緩き取った満ボビンを所定の管保
持装置に挿着し、又管把持具が予かじめ準備された空ボ
ビンを把持し、満ボビ゛ンを抜遣取ったスピンドルに空
ボビンを挿着する自動管換方法において、満管後にスピ
ンドル上の満ボビンに胴巻と尻巻を行ない、次いでスピ
ンドル上より満ボビンを抜き上げることにより上記尻巻
をスピンドルに捲回してループ巻きとなすとともに、該
ループ巻きをスピンドル表甲に積極的に引掛は保持させ
、その後満ボビンヤスピンドル間に連なる尻糸を切断し
、満ボビンを所定の保持具に皇ヱ旦乞皇ｘｅヱ上酉玉挿
着するようにした精紡機撚糸機等における自動管換方法
。

３、発明の詳細な説明 技術分野 本願は精紡機撚糸機等における自動管換方法に係り、種
々の方式によって行なわれる自動管換の全てに適用し得
るものである。

従来技術及びその問題点 精紡機撚糸機（以下紡機と称す）等における自動管換は
、紡機本体に管換装置が取付けられて全錘を一斉に管換
する所謂−斉揚方式と、玉揚機が紡機前面に沿って間歇
的な走行を行ない、所定の複数錘毎に反復して管換を行
なうグループ揚方式に大別されるが、いずれの方法を採
用するにしろ切断された後の尻糸の処理が重要な問題と
なる。

即ち自動管換においては満ボビンを把持してスピンドル
から抜き取った後に、満ボビンとスピンドル間に連なっ
ている尻糸を適宜の方法で切断するが、切断された尻糸
はスピンドル表面の所定の位置（当然に一定の許容範囲
は有る）に保持しておかないと、空ボビンを挿入した時
に次の捲き取りが不能となる。従って近年における自動
管換の大部分のものは、満ボビンに胴巻と尻巻を施して
おき、スピンドルより満ボビンを引抜くことにより尻巻
をスピンドルに捲回しループ巻としてスピンドルに添着
させ、その後に尻糸を切断することにより所定位置への
保持を図らんとしている。

然かしながら上記の方法は、ループ巻とスピンドルとの
僅かな摩擦抵抗を利用しているだけであるから、尻糸に
付加される張力又はその他の原因により尻糸切断時にル
ープ外れを起して確実性がなく実用上問題がある。これ
を解決するためグループ揚においては、ループ巻を行っ
た尻糸を玉揚機に設置した把持装置によって一旦把持し
た後に切断する方法を取っているものもあるが、この方
法では特別な把持装置を必要とするので構造が複雑にな
るのみならず製造コストが上昇し、更にこの方法は、空
ボビンの挿入と把持した尻糸解放のタイミング調整が難
かしく未だ満足し得るものではない。

グループ揚においては上記した如く、不完全ではあるが
一応の対策は立てられているが、−斉揚の場合は、全錘
−斉に満ボビンを引抜くことと、構造上の特質からして
上記尻糸把持装置を取付けることが事実」二不可能で、
何等対策が施されていないのが現状である。

概要と目的 本願は」二記した従来の欠点に鑑み、スピンドルに捲回
したループ巻をスピンドル表面に積極的に引掛は保持さ
せ、よって上記従来のループ外れを防止したもので、−
斉及びグループ揚げの双方に適用可能なものであり、以
下本願を実施例を示す図面によって詳細に説明する。

実施例 自動管換は前記した如く一斉揚力式とグループ揚方式に
大別され、更に一斉揚力式及びグループ揚方式夫々にお
いても各挿具なった構成を有するものが使用されている
が、どの様式を採用するにしろその要諦は、スピンドル
上で満管となった満ボビンを抜き取って（全錘−斉、又
は複数錘のグループ毎）抜き取った満ボビンの尻糸切断
を行ない、次いで満ボビンを抜き取ったスピンドルに空
ボビンを挿着して満空管の入換を行なうことであるから
、本願実施例の説明にあたっては、ループ外れの対策が
何等なされていない一斉管換に本願を適用した場合につ
いて述べ、−斉管換装置の形式は本出願人が先に出願し
た特願昭５８−１８８９１５号に記載した形式と同様の
ものについて説明する。

図面において３は紡機で、該紡機３には次の如き一斉管
換装置４が取付けられている。５はドツフィングバーで
、紡機３のスピンドル２数と対応する多数のボビン把持
具６が数句けられ、スコツト・ラッセル式厳正直線運動
機構による上下動装置７によって所定の上下運動が与え
られ、更に上下動装置７は前後動装置８に連結されてい
る。前後動装置８は図面に示すように、ねじ歯車９によ
って回転する螺杵１０を主軸１１に螺合し、該主軸１１
に上記上下動装置７が取付けられている。

従ってねじ歯車９の正逆回転により主軸１１が進退し、
上下動装置７は紡機３に接近又は離反する前後運動を行
なうので、ドツフィングバー５は定められた順序で定め
られた軌跡を画いて上下及び前後運動を行ない、ボビン
把持具６が満ボビン１２及び空ボビン１３を把持し、全
錘−斉に満、空ボビンの入替即ち管替を行なう。

尚上記実施例において、上下動装置７にスコツト・ラッ
セル式厳正直線運動機構を、前後動装置８はねじ歯車９
を使用したものを示したがこれに限定されるものでなく
、ドツフィングバー５に所定の上下及び前後動を行なわ
せるものであれば他の機構を使用してもよい。

次に１４は、スピンドル２より抜き取った満ボビン１２
を紡機３に付設した管保持装置１５迄移送する間に、ス
ピンドル２と満ボビン１２間に連なる尻糸１６を切断す
る尻糸切断装置でその大要は次の如くである。

尻糸切断装置１４は紡機３前面に沿って設けられた案内
レール１７上に車輪１４ａによって走行自在に設置され
、駆動装置１８によって案内レールドア上を左右に走行
するようになされている。

駆動１置１８は紡機３の、左右いずれかの端部に正逆回
転後行なうモーター１９を他端部にはプーリー、２０を
取付け、該プーリー２０とモーター１９に連設したプー
リー、１９ａ間にベルト２１を懸回してなり、尻糸切断
装置１４は適宜の方法でベルト２１に連結されており、
モーター１９の正逆回転により上記の如く走行する。尻
糸切断装置１４には回転刃からなるカッター２２が内蔵
されており、尻糸切断装置１４の走行によって該カッタ
ー２２が回動し、後記において詳述する如くにしてスピ
ンドル２と満ボビン１２間に連なる尻糸１６を切断する
。尚云う迄もないが上記した管換装置４及び尻糸切断装
置１４が本願の要旨ではなく、管換装置４は一斉、グル
ープ揚の別を問わず満、空管の入換えを、尻糸切断装置
１４は自走式に限らず満ボビン１２とスピンドル２間に
連なる尻糸１６の切断を行ない得るものであれば充分で
あり、この目的の範囲内でどのような機構を採用しても
可である。

最後に本、順方法に使用されるスピンドル２は次の如く
である。スピンドル２は第５図に拡大して示すように、
スピンドル２の表面に商品名マジックファスナー等の如
き起毛布（マジックファスナーのみならず、ビロード、
電気植毛した毛羽立ちの多い布片、毛足の極めて短いブ
ラシ等）から外□る引掛具１を貼着して設けたもので、
第５回においては一個所に環状に貼着し九ものについて
のみ余しているが□これに限定されるものでなく、環状
に複数段重ねたもの、スーピンドル２の表面すべてを掩
う（この場合スピンドルとボビンとの嵌合部を除くこと
が好ましい）ようにしたもの、又は小片に切断した起毛
布をランダムにスピンドル２の表面に貼着してもよく、
貼着方法も、直接スピン１ドルの表面に貼着してもよく
、貼着部分のスピンドル２表面も削り取って引掛具ｌを
核部に埋込むようにして貼着し、起毛布の毛の先端がス
ピントノＩ；２の表面と略一致するようにしても良い。

更に張掛具１は上記した起毛布に限定されるものでなく
、スピンドル２の表面にローレットＩＡを刻設するか梨
地ＩＢ加工を施し、夫々の加工面を引掛具ｌとしても本
願の目的を達し、要するに引掛具ｌはスピンドル２の表
面に設けられ、後記において詳述、する如くにして尻糸
１６を切断した際に、スピンドル２に捲回しているルー
プ巻２９．を積極的に引掛は保持してループ外れを防止
するものであれば、その構成及び材質の如何は問わない
ものとする。尚上記ローレットＩＡ及び梨地１．Ｂの加
工部位は、起毛布の貼布と同様にループ巻２９を引掛は
保持し得る範囲で適宜に設定する。

次に、本願発明の詳細な説明する。紡機３・の運転中尻
糸切断装置１４は第１図に示すように、ガイドレール１
７の左右いずれかの待機位置２３に待機している。満管
になるとリングレール２４を第２図に示す実線と仮想線
の位置を上下させ、満ボビン１２に胴巻２５と尻巻２６
を行ないしかる後に紡ＩｔＩｋ３を停止させて、次いで
一斉管替装置４を作動させて管替を行なう。而して尻糸
切断は、スピンドル２上から抜き取った満ボビン１２を
、紡機３に付設した管保持装置８のペッグ２７に装着す
る迄の間に行なわれるものであるが、理解に便なるため
先に満ボビン１２が管保持装置１５迄移行する移行順序
を、第６図に示す作動説明図によって先に説明する。第
６図ｇは一斉管替装置４の待機位置を示し、この時ドツ
フィングバー５はスピンドルレール２８の下側に入り込
んでおり以下法の順序によって作動する。まず前後動装
置８が作動してドツフィングバー５を第６図すに示すよ
うに後退させて、スピンドルレール２８と干渉しないよ
うに位置させ、次いで上下動装置７の作動により、ドツ
フィングバー５を第６図すに仮想線で示す最上昇位置に
上昇させた後、第６図Ｃに示すようにドツフィングバー
５が（正しくは管把持装置が）スピンドル２上の満ボビ
ン１２の直上となるように前進し、更に第６図ｇの如く
にドツフィングバー５が降下して満ボビン１２を把持し
、以後上記説明と逆にドツフィングバー５が移動し、把
持した満ボビン１２を管保持装置１５のペッグ２７に挿
着する。満ボビン１２を上記のようにしてペッグ２７に
挿着後、管保持装置１５に予かしめ保持されている空ボ
ビン１３を把持し、把持した空ボビン１３を上記ａ　”
　ｄ迄の順序に従ってド、！フィックバーを移動させス
ピンドル２への挿着を行ない、−斉管替装置４は第６図
ｇに示す待機位置に復帰し次の管替に備える。

以上が、−斉管換装置４にょる管換動作の一サイクルで
ある。上記管換動作において第６図ｇの位置で満ボビン
１２を把持し、ドツフィングバー５が第６図ｅに示す最
上昇位置に至ってスピンドル２から満ボビン１２を抜き
取ると、満ボビン１２に施された尻巻２６より尻糸１６
が引き解かれ、この尻糸１６は第一３図に示すようにス
ピンドル２に螺旋状に巻きついてループ巻２９となり、
その余の尻糸１６はスピンドル２と満ボビン１２間に連
なっている（第３図、第６図ｅ）。而して本願スピンド
ル２の表面には前記において詳述したように起毛布から
なる引掛具１が取付けられているので、上記の如く尻糸
１６がループ巻２９となってスピンドル２に捲回すると
、巻きついた糸は引掛具１の起毛の中に入り込んで引掛
けられ積極的かつ確更にスピンドル２の表面に（引掛具
の表面に）引掛保持される。該引掛具１によるループ巻
２９の引掛保持は、従来のようにスピンドル２にループ
巻２９を施し捲回された糸の毛羽により、辛うじてスピ
ンドル２に添着している消極的なものと異なり、毛羽が
引掛具１に絡まり付くようにして引掛保持され、ループ
巻２９を何等かの把持手段によって積極的に把持したと
同様の効果を奏する。

第６図ｅにおいて上記の如くにループ巻２９を行ない、
該ループ巻２９を引掛具１に引掛保持させた後、ドツフ
ィングバー５は第６図ｆを経て第６図ｇ（第３図）に至
りこの位置でスピンドル２と満ボビン１２間に連なる尻
糸１６の切断を行なう。尚尻糸１６の切断は、スピンド
ル２から抜き取られた満ボビン１２が管保持装置１５の
ペッグ２７に挿入される迄の間で適宜に行なえば良い訳
であるが、第６図ｇの位置で行なうのが最も理想的であ
る。

即ちドツフィングバー５が第６図ｇ（第３図）に至ると
、ドツフィングバー５の降下を停止又は低速にし、駆動
装置１８のモーター１９に正転指令を９Ｌでこれを正転
させると、尻糸切断装置１４は一方の待機位ｗ２３より
他方の待機位置２３ａに向ってガイドレール１７上を走
行し、この回転によってカッター２２が回動してスピン
ドル２と満ボビン１２間に連なっている尻糸１６が切断
されるが、スピンドル２に捲回しているループ巻２９は
前記の如くに引掛具１に引掛保持されているので、尻糸
切断が行なわれてもループ外れを起すことがなく第４図
に示すようにスピンドル２表面に保持される。更に第６
図ｇ（第３図）の位置における尻糸１６の切断は、全て
が正常に作用すればスピンドル２と満ボビン１２間に連
なる尻糸１６に張力が負加されることがないので最も理
想的な切断位置であるが、何等かの理由によって張力が
付加されたり、又第６図ｇ以外の位置で尻糸１６に張力
が作用した状態で尻糸を切断し、該張力によって尻糸１
６がスピンドル２に急速に引き戻されたとしても、ルー
プ巻２９は前記の如く引掛具１によって確実に引掛保持
されているのでループ外れを起すことがなく、第４図に
示すようにスピンドル２に保持され尻糸１６の切断作業
を終了した尻糸切断装置１４は待機位置２３ａに至って
次の切断作業を待機する。ドツフィングバー５は把持し
た満ボビン１２を管保持装置１５のペッグ２７に装着し
、次いで予かしめ準備された空ボビン１３を把持してこ
れをスピンドル２に挿着するが、スピンドル２に捲回し
ているループ巻２９は上記の如くにしてスピンドル２の
表面に引掛保持されているので、空ボビン１３を挿着す
ることによりスピンドル２からＩ−ラベラー３０を経て
ドラフトパート３１に連なっている紡糸３２は、確実に
空ボビン１３とスピンドル２間に挟み込まれ次の捲き取
りを可能とする。

効　果 本願は以上において詳述したように、自動管換において
最も問題となっている尻糸処理に関する従来の欠点を解
決し、空ボビン挿入後の捲き取り不能を防止して作業効
率の向上を図り、更に一斉揚、グループ揚の別なく全て
の自動管換に適用し得る極めて有用な発明である。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示し、第１図は平面図、−２図は
第１図Ａ−Ａ線拡大断面図、第３図はスピントールより
満ボビンを抜き取った第２図要部の拡大図、第４図は尻
糸の切断状態を辰す一部省略図、第５図は引掛具の拡大
図で、Ａは起毛布、Ｂはローレット、Ｃは梨地加工の場
合を示し、第６図は作動説明図である。 ｌ・・・引掛具、　２・・・スピンドル、　３・・・紡
機、４・・・−斉管換装置、１２・・・満ボビン、１３
・・・空ボビン、１４・・・尻糸切断装置、１６・・・
尻糸、２９・・・ループ巻 特許出願人　豊和工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　管把持具がスピンドル上の満ボビンを把持してス
   ピンドルより抜き取り、抜き取った満ボビンを所定の管
   保持装置に挿着し、次いで管把持具が予かしめ準備され
   た空ボビンを把持し、満ボビンを抜き取ったスピンドル
   に空ボビンを挿着する自動管換方法において、満管後に
   スピンドル上の満ボビンに胴巻と尻巻を行ない、次いで
   スピンドル上より満ボビンを抜き上げることにより］ユ
   記尻巻をスピンドルに捲回してループ巻きとなすととも
   に、該ループ巻きをスピンドル表面に引掛は保持させ、
   その後満ボビンとスピンドル間に連なる尻糸を切断し、
   満ボビンを所定の保持具に挿着するようにした精紡機撚
   糸機等における自動管換方法。 ２、管把持具がスピンドル上の満ボビンを把持してスピ
   ンドルより抜き取り、抜き取った満ボビンを所定の保持
   具に挿着し、次いで管把持具が予かしめ準備された空ボ
   ビンを把持し、満ボビンを抜き取ったスピンドルに空ボ
   ビンを挿着する自動管換方法において、スピンドルの表
   面に、スピンドルに捲回したループ巻を引掛は保持する
   引掛具を設け、該引掛具によりループ巻きをスピンドル
   表面に引掛は保持するようにした特許請求の範囲第１項
   に記載した自動管換方法の実施に使用するスピンドル。 ３、　スピンドルの表面に例えば商品名マジックファス
   ナー等の如き起毛布を貼着し、該起毛布を引掛具とした
   特許請求の範囲第２項記載のスピンドル。 ４、　スピンドルの表面にローレットを刻設し、該ロー
   レット面を引掛具とした特許請求の範囲第２項記載のス
   ピンドル。 ５、　スピンドルの表面に梨地加工を施し、該梨地面を
   引掛具とした特許請求の範囲第２項記載のスピンドル。