JPS6012548Y2 - 蒸気発生装置付衣類プレス器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ズボン等の衣類を挟圧加熱してプレス成形す
る際に、良好なしわ伸ばしをするために衣類に蒸気を与
える蒸気発生装置を有した衣類プレス器に関する。

一般に、蒸気発生装置の蒸気発生室には、長年の使用に
より水あかがたまることは妨げ得ないが、この点の対策
を施した衣類プレス器は従来提供されていない。

したがって、従来では長年使用すると、水あかによって
蒸気発生効率が低下することは勿論、水あかの一部が蒸
気噴出通路を塞いで所定の蒸気噴出を損ったり、水あか
の一部が蒸気とともに噴出されて衣類を汚ごすこともあ
った。

本考案は上記の事情にもとづいて案出したもので、その
目的は、蒸気発生室を必要に応じて容易に掃除できるよ
うにして、上記従来の不具合を解消できる蒸気発生装置
付衣類プレス器を提供することにある。

以下本考案を図面に示す一実施例にしたがって説明する
。

図中１は基体を示し、以下の構造に制約されるものでは
ないが本実施例ではケース２とこの上面を閉塞した挟持
板３とを備えて略長方形の箱状に形成七である。

このケース２の後端上部にはプレス板４の基端を枢軸５
を介して枢着してあり、このプレス板４は枢軸５を中心
に回動して基体１に重ね合わされるようになっている。

なお、４ａはクッション作用をなすとともに挾持板３に
正対重合する挟持部、６は把手孔を示す。

そして基体１の前端面にはクランプ受７を設けてあり、
プレス板４の先端部にはクランプ受７に係脱するクラン
プ８を設けてあり、これらの係合により基体１とプレス
板４との重合圧接状態を保持する構造としである。

また基体１とプレス板４の少なくとも一方には加熱し−
タ９を内蔵してあり、本実施例では加熱ヒータ９は基体
１に設けである。

すなわち、挾持板３の裏面には熱盤１０を密着してあり
、これに例えば埋設して加熱ヒータ９を設けである。

熱盤１０は加熱ヒータ９の熱を挟持板３に伝導するため
のものであるとともに、その内部には例えば蒸気発生室
１１を設けている。

さらに、加熱ヒータ９および熱盤１０により加熱されて
加熱面となる挾持板３には、その一部をなす蓋１２が着
脱可能に取付けである。

この蓋１２は上記蒸気発生室１１を閉じて上記加熱面（
つまり挟持板３）に面一に配設されるもので、例えば蒸
気発生室１１内に突設したねじ受け１３に蓋１２を通る
少なくとも１個の取付けねじ１４を螺合させることによ
り、着脱可能に取付けである。

なお、蓋１２は基体１の横方向にスライド可能に取付け
てもよ＜、シたがって蓋１２の着脱は要すれば蒸気発生
室１１を開放・閉鎖する概念であって、その脱状態にお
いて完全に挟持板３から取り去ることは必ずしも必要と
はされない。

また、本実施例において蓋１２の周縁の一部は挟持板３
に支持されている。

そして、この蓋１２の周縁と挟持板３との間にはスリッ
ト状の蒸気噴出口１５・・・を形成してあり、これら噴
出口１５・・・は挾持板３と蓋１２との間に形成された
通路１６を介して蒸気発生室１１に連通されている。

なお、本考案において蓋１２に直接複数の蒸気噴出口を
形成して、上記蓋１２と挟持板３との間の蒸気噴出口を
省略又はこの噴出口と共に用いてもよい。

さらに基体１とプレス板４のいずれか一方には蒸気発生
装置を設けてあり、本実施例では基体１に設けである。

すなわち、この装置は、例えば挟持板３の加熱用として
共用される蒸気発生用ヒータすなわち加熱ヒータ９と、
前記蒸気発生室１１および基体１に対して着脱自在でそ
の装着時に蒸気発生室１１へ液体を供給する液体タンク
、すなわち水タンク１７とを具備して形成しである。

なお、本実施例において水タンク１７は例えば基体１の
前端部に設けたタンク設置部１ａに着脱自在で、その装
着時に一端を蒸気発生室１１に接続し他端をタンク設置
部１ａに突出させて設けた導水管１８に着脱自在に接続
するようになっている。

この水タンク１７は例えばスプレーとして単独使用可能
な構造を備え、かつタンク設置部１ａへの設置状態では
プレス板４の閉じ動作に連動して液体供給のためのポン
プ作用を得るようになっている。

つまり、１９はポンプ室、２０．２１は第２図中矢印方
向の流れを許す逆止弁、２２は手動又はプレス板４で押
圧されるプランジャ、２３はスプリング、２４は吐出管
、２５は切換体、２６は給水栓であり、切換体２５は通
孔とスプレー通路を有して、押下げ位置で通孔を介して
吐出管２４から導水管１８のみをに送水可能とし、かつ
引上げ位置でスプレー通路と吐出管２４のみを連通させ
るようになっている。

なお、本考案において水タンクは、必らずしもプレス板
に連動させる必要はないことは勿論、ポンプ作用ではな
く落差によって送水を行うようにしてもよい。

また２７は基体１に把手孔６と対応して凹設した操作部
を示す。

この衣類プレス器においてズボン等の被成形衣類Ａを成
形するには、まず被成形衣類Ａを基体１における挾持板
３上に所望の姿勢にしてセットした後、プレス板４を基
体１に閉成重合するとともに、その状態をクランプ８の
クランプ受７への係合で保持して、基体１とプレス板４
との間に被成形衣類Ａを挟圧する。

ところで、プレス板４の基体１への重合の際にその先端
部４ｂが水タンク１７のプランジャ２２を押下げるので
、ポンプ室１９内の定量の水が導水管１８を経て蒸気発
生室１１に供給される。

次に加熱ヒータ９に通電することにより、まず蒸気発生
室１１にて形成される蒸気を蓋１２部分の蒸気噴出口１
５・・・より被成形衣類Ａに及ぼしながら衣類Ａの挟圧
加温を行う。

そして、蒸気の発生終了後に一定時間挟圧加温が継続さ
れることによって、しわ伸ばしして折目立てがなされる
ものである。

また、本考案では加熱面となる挟持板３はその一部を構
成する着脱自在な蓋１２を有していて、その取外しによ
り蒸気発生室１１を開放できる。

したがって、必要に応じて蓋１２を開いて蒸気発生室１
１内の掃除を行い、水あかや蒸気噴出口１５・・・から
侵入する塵埃等を除去できる。

このため、長年の使用においても蒸気発生効率の低下を
防止できるとともに、水あかによる蒸気噴出口１５・・
・の詰まりゃ衣類の汚れ等を防止できるものである。

なお、本実施例では蓋１２は周縁部だけでなくその中間
部分をねじ受け１３に支持されているので、蓋１２が大
面積であってもその支持強度が低下せず、よって所定の
衣類挟圧力を保障できる。

しかも、ねじ受１３と蓋１２との熱伝導により、蓋１２
からの加熱が損われることも防止される。

本実施例は以上の如く構成したが、本考案の実施に当っ
てはその要旨に反しない限り、基体、プレス板、加熱面
、蓋、蒸気発生用ヒータ、蒸気発生室、液体タンク、蒸
気発生装置等の具体的な構造、形状、位置等は、上記一
実施例に制約されず種々構成して実施できることは勿論
である。

本考案は以上説明したように、衣類を挟圧加熱する加熱
面にその一部をなす蓋を着脱可能に設けて、この蓋によ
って蒸気発生装置の蒸気発生室を閉じ、必要に応じて開
くことができるようにしたものである。

したがって、本考案によれば、必要に応じて蓋を開くこ
とにより蒸気発生室を掃除して水あか等を除去できると
いう効果があり、このため、長期間の使用においても蒸
気発生効率の低下を防止できるとともに、水あかによる
蒸気噴出の詰まりゃ衣類の汚れも防止できる等、その実
用上の効果は大である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視図、第２
図は第１図中■−■線に沿う断面図である。 １・・・・・・基体、３・・・・・・加熱面（挟持板）
、４・・曲プレス板、９・・・・・・蒸気発生用ヒータ
（加熱ヒータ）、１０・・・・・・熱盤、１１・・・・
・・蒸気発生室、１２・・・・・・蓋、１３・・曲ねじ
受、１４・・曲ねじ、１５・・・・・・蒸気噴出口、１
７・・・・・・液体タンク（水タンク）、１８・・・・
・・導水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基体にプレス板を重ね合わせて衣類を挟圧加熱してプレ
   ス底形するものにおいて、基体又はプレス板に、その加
   熱面の一部をなす蓋を着脱可能に取付けるとともに、蒸
   気発生用ヒータと、このヒータにより加熱されかつ上記
   蓋によって閉じられた蒸気発生室と、この発生室に液体
   を適宜供給する液体タンクとを備えて、上記蓋部分から
   上記加熱面に蒸気を噴出させる蒸気発生装置を設けたこ
   とを特徴とする蒸気発生装置付衣類プレス器。