JPH0447596B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般家庭において使用するスチーム
アイロンに関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、この種のスチームアイロンにおいては、
第１図に示す様に、１はヒータ２を内蔵したベー
スで、ベースには気化室３と気化室３を覆う気化
室蓋４と、第１蒸気通路５とを備え、前記ベース
１のアイロン掛け面にはスチーム噴出口６を有し
たベース蓋７をビス等により締付けて着脱自在に
設けている。また、このベース蓋７と、ベース１
間に空間部を設け、上記第１蒸気通路５と、スチ
ーム噴出口６とを連通する第２蒸気通路８を構成
したものが一般的であつた。しかし上記構成にお
いて、アイロン掛け作業中に、スチームの噴出量
及び噴出時間の性能が悪くなつた場合、ベース蓋
７をベース１よりはずせば、スチーム噴出口６、
第１蒸気通路５および第２蒸気通路８は掃除でき
るが、最も水アカが堆積する気化室３内の掃除は
できなかつた。ここで、気化室内の掃除を可能に
する方法として、ベースのアイロン掛け面側に気
化室の開口蓋を設けることも考えられたが、水が
滴下する開口蓋はヒータを有しているベースとは
別部材となり熱の伝達が十分なされない為に、気
化能力が低下し熱湯のまま噴出する問題があつ
た。また、上記ベース１のアイロン掛け面にベー
ス蓋７を設けており、アイロンの掛け面に段差が
できてしまう。さらに、別部品のベース蓋７を締
付しているので、ヒータ２を内蔵しているベース
１のアイロン掛け面に対して、温度が低くアイロ
ンの掛け面全体の温度分布が均一にならず、特に
アイロン掛けに重要なかけ面の前部の温度が低く
なるためアイロンの仕上り効果も悪い等の問題が
あつた。

発明の目的 本発明は、このような従来の問題を解消し、気
化室及び蒸気通路の掃除を容易にし、かつ、気化
室蓋着脱の作業性の向上をはかつたスチームアイ
ロンを提供するものである。

発明の構成 本発明のスチームアイロンは、ヒータによつて
加熱されるベースと、このベースに形成した気化
室と、この気化室の上面側を覆う着脱自在な気化
室蓋と、前記ベースの上面側を覆う断熱板と、こ
の断熱板の上方に着脱自在に設けた水タンクと、
この水タンクと前記気化室を連絡する水通路部材
と、前記気化室蓋を閉状態に保持する保持装置と
を備え、前記保持装置は断熱板に取付けられた可
動固定板と、この可動固定板を気化室蓋側へ付勢
する弾性材とで構成したもので、気化室に堆積し
た水垢の除去が容易に行えるようになるととも
に、ベースのかけ面温度の均一化がはかれるもの
である。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて
説明する。第２〜３図において、１１はヒータ１
２を有するベースで、このベース１１には気化室
１３を設けている。１４はスチーム噴出口で、気
化室１３と蒸気通路１５で連絡されている。１６
はビス等でベース１１に締付けした気化室１３と
蒸気通路１５を覆う気化室蓋である。１７は気化
室蓋１６の一部をなし、ゴム等の弾性材よりなる
パツキン１８を介して着脱自在に設けた第２気化
室蓋である。前記第２気化室蓋１７には、気化室
１３と連通する水通路材をなす金属又はセラミツ
クで構成された水通路１９と、断熱部材をなす樹
脂材料等で構成された断熱板２０とを一体に設け
ている。上記第２気化室蓋１７は、一体に構成し
た断熱板２０の一部に設けた凸起２１を、金属等
で形成したベース１１の上面を覆うカバー２２の
断熱部材をなす樹脂材料等で構成された第２断熱
板２３に設けた可動固定板２４で固定されてい
る。２５は可動固定板２４を付勢し、第２気化室
１７の固定を確実にするバネ材等で構成した弾性
材である。上記気化室１３の上方には、着脱自在
に設けた水タンク２６を有し、この水タンク２６
の下部には、適下ノズル２７を備えている。前記
適下ノズル２７は、水通路部材となる樹脂材料又
はゴム等で形成したノズルパツキン２８を介し
て、上記ノズル１９と連通している。上記水タン
ク２６からの適下は、水タンク２６の上方に突出
した適下制御釦２９で制御するものである。

上記構成において動作を説明すると、スチーム
を発生させて、アイロン掛けを行つている時、気
化室１３内に水アカが堆積し、スチーム噴出量及
び噴出時間に悪影響をおよぼし、かつ堆積した水
アカがスチームと共にスチーム噴出口１４により
噴出した場合には、直ちに水タンク２６をアイロ
ン本体よりはずし、アイロンを水平においた状態
で可動固定板２４を操作し、第２気化室蓋１７の
固定を解除した後、断熱板２０に設けた凸起２１
を持つて取外す。断熱板２４は上方の水タンク２
６及び外気と近接していて高温になりにくいので
第２気化室蓋１７が熱い状態においても、着脱が
可能である。第２気化室蓋１７をはずした後は、
気化室１３及び蒸気通路１５をアイロン本体上よ
り容易に掃除できる。また、アイロンの掛け面に
別部材を設けないので、段差がなく、かつ温度分
布も均一になるので、アイロン掛けの仕上り効果
も向上できるという効果がある。

第４図は、本発明の他の実施例でで、断熱板３
０と水通路３１を一体に構成したもので、この構
成により、水通路と断熱板３０との間で発生する
水モレを防止できる。

第５図は、本発明の他の実施例を示すもので、
水通路３２内に、イオン交換樹脂等で構成した純
水器装置３３を設けたもので、この構成により、
気化室へ供給される水を純水にするとともに水に
混入している不純物もろ過でき、気化室に堆積す
る水アカの量を減少でき一層長期使用を可能にす
るという効果がある。

発明の効果 以上のように本発明は、気化室の上面側を覆う
着脱自在な気化室蓋と、ベースの上面側を覆う断
熱板と、この断熱板の上方に着脱自在に設けた水
タンクと、この水タンクと前記気化室を連絡する
水通路部材と、前記気化室蓋を閉状態に保持する
保持装置とを備え、前記保持装置は断熱板に取付
けられた可動固定板と、この可動固定板を気化室
蓋側へ付勢する弾性材とで構成したことにより、
水タンクをアイロン本体から取り外すことによつ
て、気化室をベースの上面側から開閉操作を行う
ことができる。したがつて、アイロン本体を自立
させたり逆さにすることなく、安全な姿勢で容易
に気化室に堆積した水垢の除去作業を行うことが
できることともに、平滑なかけ面を形成すること
ができ、かけ面温度の均一化がはがれて良好なし
わ伸ばし効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスチームアイロンを示す要部断
側面図、第２図は本発明の一実施例を示すスチー
ムアイロンの要部断側面図、第３図は同要部拡大
図、第４〜５図は本発明の他の実施例を示すスチ
ームアイロンの要部拡大図である。 １１……ベース、１３……気化室、１６……気
化室蓋、１７……気化室蓋（第２気化室蓋）、１
９，３１，３２……水通路部材（水通路）、２０，
３０……断材部材（断熱板）、２６……水タンク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ヒータによつて加熱されるベースと、このベ
   ースに形成した気化室と、この気化室の上面側を
   覆う着脱自在な気化室蓋と、前記ベースの上面側
   を覆う断熱板と、この断熱板の上方に着脱自在に
   設けた水タンクと、この水タンクと前記気化室を
   連絡する水通路部材と、前記気化室蓋を閉状態に
   保持する保持装置とを備え、前記保持装置は断熱
   板に取付けられた可動固定板と、この可動固定板
   を気化室蓋側へ付勢する弾性材とで構成したスチ
   ームアイロン。