JPS6010549Y2 - 蒸気発生装置付衣類プレス器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はズボン等の衣類を挟圧加熱してプレスをなす蒸
気発生装置付衣類プレス器に関する。

衣類の挟圧加熱時に衣類に湿気を与えると、しわが良好
に伸ばされてプレス効果が向上することは知れらており
、従来、各種の蒸気発生装置付の衣類プレス器が提案さ
れている。

しかしながら、従来いずれのものにあっても湿気は蒸気
として与えられるが、その供給個所が定められているた
め、衣類の大きさや厚さ等に対応して具合よく湿気を与
えることができず実用上問題であった。

本考案は前記の事情にもとづいて案出したもので、その
目的は、衣類の大きさや厚さ等に対応して具合よく湿気
を与えることができ、良好なプレス効果を得られるよう
にした実用性の高い蒸気発生装置付衣類プレス器を提供
することにある。

以下本考案を図面に示す一実施例にしたがって説明する
。

図中１は基体を示し、以下の構造に制約されるものでは
ないが本実施例ではケース２とこの上面を閉塞した挾持
板３とを備えて略長方形の箱状に形成しである。

このケース２の後端上部にはプレス板４の基端を枢軸５
を介して枢着してあり、このプレス板４は枢軸５を中心
に回動して基体１に重合するようになっている。

なお、４ａはクッション作用をなすとともに挟持板３に
正対重合する挟持部、６は把手孔を示す。

そして基体１の前端面にはクランプ受７を設けてあり、
プレス板４の先端部にはクランプ受７に係脱するクラン
プ８を設けてあり、これらの係合により基体１とプレス
板４との重合圧接状態を保持する構造としである。

また基体１とプレス板４の少なくとも一方には加熱ヒー
タ９を内蔵してあり、本実施例では加熱ヒータ９は基体
１に設けである。

すなわち、挟持板３の裏面には熱盤１０を密着してあり
、これに例えば埋設して加熱ヒータ９を設けである。

熱盤１０は加熱ヒータ９の熱を挟持板３に伝導するため
のものであるとともに、その内部には蒸気発生室１１を
設けている。

この蒸気発生室１１は挾持板３に形成したスリット状の
蒸気噴出口３ａに通路３ｂを介して連通しである。

なお、本実施例において蒸気噴出口３ａは挟持板３の前
部および後部に横方向に沿って開設しであるが、その数
および配置は適当に設定できることは勿論であり、本実
施例には制約されない。

さらに基体１とプレス板４のいずれか一方には蒸気発生
装置を設けてあり、本実施例では基体１に設けである。

すなわち、この装置は、例えば挾持板３の加熱用として
共用される蒸気発生用ヒータすなわち加熱ヒータ９と、
前記蒸気発生室１１および基体１に対して着脱自在でそ
の装着時に蒸気発生室１１へ液体を供給する液体タンク
、すなわち水タンク１２とを具備して形威しである。

水タンク１２は例えば基体１の前端部に設けたタンク設
置部１ａに着脱自在で、その装着時に一端を蒸気発生室
１１に接続し他端をタンク設置部１ａに突出させて設け
た導水管１３に接続するようになっており、第３図、第
４図に詳図する如く構成されている。

すなわち、１４はタンク本体で、この上面には着脱自在
な栓１５によって塞がれた給水口１６を設けているとと
もに、後面つまりタンク設置部１ａに差込み設置する際
に先端となる面には流出口１７を設けている。

この流出口１７はパツキン材料等からなりその先端部内
面はらっは状に形威してあり、導水管１３との接続を円
滑かつ確実に行わせるようにしである。

そしてタンク本体１４には筒状隔壁１８によってポンプ
室１９を区画形威しであるとともに、このポンプ室１９
と流出口１７とを接続する送水通路２０を設けである。

ポンプ室１９の底壁部にはこの室１９内への流入のみを
許しポンプ室１９外への流出を阻止する逆止弁２１を設
けである。

さらに、ポンプ室１９と送水通路２０との境界壁部には
ポンプ室１９からの流出のみを許しポンプ室１９への逆
流を阻止する逆止弁２２を設けである。

このポンプ室１９にはプランジャ２３の下端部が摺動可
能に挿入してあり、このプランジャ２３の上部はタンク
本体１４の上面を挿通している。

そして、プランジャ２３はスプリング２４により常に上
向きに付勢されて、その下端部がポンプ室１９の上端部
に配置される如くなっている。

したがって、このプランジャ２３の押下げによりポンプ
室１９内の水が送水通路２０の吐出され、かつ上昇によ
りタンク本体１４内の水がポンプ室１９内に吸込まれる
ようになっている。

なお、これに限るものではないが、本実施例ではプレス
板４の重合時にその先端部４ｂがプランジャ２３を押下
げるように構成して、作業の自動化を図っている。

さらに送水通路２゜にはこれと交叉する方向に沿う支持
筒部２５を設けてあり、これには切換体２６を貫通支持
しである。

切換体２６は例えば丸棒状のもので、タンク本体１４の
上面および支持筒部２５を貫通して往復動可能に設けで
ある。

そして、この切換体２６にはその軸方向に沿ってスプレ
ー通路２７を形威してあり、この通路２７の下端は切換
体２６の下端部側面に開口し、かつ上端は切換体２６の
上端部側面に開口させである。

しかも、この切換体２６にはスプレー通路２７の上端開
口に位置して、この開口から吐出される氷を霧化するス
プレーチップ２８を設けて、この開口を噴霧口としてい
る。

さらに切換体２６の中間部には、スプレー通路２７を避
けた位置において通水口２９を軸直角方向に沿って形威
しである。

しかして、スプレー通路２７は切換体２６を上昇させた
状態でのみその下端開口が送水通路２０に連通し、かつ
通水口２９は切換体２６を下降させた状態でのみ送水通
路２０に連通ずるようになっている。

すなわち、以上の構造の水タンク１２は、プランジャポ
ンプ機構を有しこれからの送水を切換体２６の往復動で
切換え、切換体２６の下降で蒸気発生室１１への定量給
水構造を実現するとともに、切換体２６の上昇でスプレ
ー噴霧構造を実現するものであり、よって、この氷タン
ク１２は基体１から取外した場合にはスプレーとして単
独で使用可能としである。

なお、図中３０は水密を保持するためのＯリング等のシ
ール材を示す。

また３１は基体１に把手孔６と対応して凹設した操作部
を示す。

この衣類プレス器においてズボン等の被成形衣類Ａを成
形するには、まず被成形衣類Ａを基体１における挾持板
３上に所望の姿勢にしてセットした後、プレス板４を基
体１に閉成重合するとともに、その状態をクランプ８の
クランプ受７への係合で保持して、基体１とプレス板４
との間に被成形衣類Ａを挟圧する。

ところで、プレス板４の基体１への重合の際にその先端
部４ｂが水タンク１２のプランジャ２３を押下げるので
、ポンプ室１９内の定量の水が逆止弁２２を通って送水
通路２０に吐出され、これは切換体２６の通水路２９を
通り流出口１７から導水管１３を経て蒸気発生室１１に
供給される。

次に加熱ヒータ９に通電することにより、まず蒸気発生
室１１にて形成される蒸気を蒸気噴出口３ａより被成形
衣類Ａに及ぼしながら衣類Ａの挟圧加温をなし、蒸気の
発生終了後に一定時間挟圧加温が継続され、このことに
よって、しわ伸ばしして折目立てがなされるものである
。

ところで、蒸気噴出口３ａの位置に定まっているので、
被成形衣類Ａが蒸気噴射を受けないようにセットされた
り、又は厚手等で噴出される蒸気が十分に行き渡らない
ような場合がある。

その際には、セット後に水タンク１２を基体１より取外
し、これを持ってプランジャ２３を手指で押下げること
により、ポンプ室１９内の水を送水通路２０からスプレ
ー通路２７に導びいて、そのスプレーチップ２８を有し
た噴霧口から噴霧させる。

すなわち、このように水タンク１２をスプレーとして単
独使用して被形成衣類Ａの必要部分に湿り気を与えるこ
とができる。

そして、この後水タンク１２を基体１に取付けてプレス
板４を重合保持し、加熱ヒータ９に通電することにより
、しわ伸ばしを行って挟圧加温によるプレスを行うこと
ができる。

なお、水タンク１２に水を給水口１６から補給する場合
、水タンク１２を基体１に着脱する場合およびスプレー
として単独使用する場合には、切換体２６は第３図中実
線に示すように手指で上方に引上げて行うものであり、
この状態で送水通路２０はスプレー通路２７のみに送水
可能に連通している。

また水タンク１２を基体１に取付けた場合には、切換体
２６は第３図中２点鎖線に示すように手指で下方に押下
げられるものであり、この状態で送水通路２０は通水路
２９のみに送水可能に連通している。

また、前記実施例では、基体およびプレス板が夫々一枚
物である場合について説明したが例えば複数対の基体お
よびプレス板を備えてこれらをヒンジ機構で折畳み可能
に連結したものにも本考案は実施できる。

そして本考案において基体は板状でもよく、さらに基体
およびプレス板に加熱ヒータを設けてもよいとともに、
加熱ヒータと蒸気発生用ヒータとは個々に設けて実施し
てもよい。

また前記実施例ではプレス板の基板への重合で水タンク
から蒸気発生室への送水を連通ずるようにしたが、本考
案はこれに限らずプレス板との連動は必ずしも必要では
なく手指で操作し任意量の給水を可能としてもよく、し
かも送水はポンプ作用ではなく落差によって行うように
１．でもよい。

そして、水タンクのスプレー構造も前記実施例構造には
制約されない。

すなわち、これらの例を含めて本考案の実施に当っては
、その要旨に反しない限り、基体、プレス板、蒸気発生
用ヒータ、蒸気発生室、液体タンク等の具体的な構造、
形状、配置等は、前記実施例に制約されず種々構成して
実施できることは勿論である。

以上の如く本考案は、衣類の挟圧加熱する基体およびプ
レス板のいずれかに設けた蒸気発生装置の液体タンクを
着脱自在として、この液体タンクをスプレーとして単独
で使用可能な構造を備えて形成したことを特徴とするか
ら、衣類の大きさや厚さ等に対応して具合よく湿気を与
えることができ、良好なプレス効果を期待でき実用上便
利である等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視面、第２
図は第１図中■−■線に沿う断面図、第３図は水タンク
の縦断側面図、第４図は第３図中ＩＶ−ＩＶ線に沿う断
面図である。 １・・・・・・基体、１ａ・・・・・・タンク設置部、
３ａ・・・・・・蒸気噴出口、４・・・・・・プレス板
、９・・・・・・加熱ヒータ兼用の蒸気発生用ヒータ、
１０・・・・・・熱盤、１１・・・・・・蒸気発生室、
１２・・・・・・液体タンク（水タンク）、１３・・・
・・・導水管、１７・・・・・・流出口、１９・・・・
・・ポンプ室、２０・・・・・・送水通路、２１，２２
・・・・・・逆止弁、２３・・・・・・プランジャ、２
６・・・・・・切換体、２７・・・・・・スプレー通路
、２８・・・・・・スプレーチップ、２９・・・・・・
通水路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基体にプレス板を重合して衣類を挟圧加熱してプレス成
   形するものにおいて、基体又はプレス板に、蒸気発生用
   ヒータと、このヒータにより加熱される蒸気発生室と、
   この発生室に液体を適宜供給する液体タンクとからなる
   蒸気発生装置を設け、かつ液体タンクはスプレーとして
   単独で使用可能な構造を備えて形成され基体又はプレス
   板に対して着脱自在としであることを特徴とする蒸気発
   生装置付衣類プレス器。