JPS601223B2 - 液状塗布容器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液状の医薬品や、化粧水、香水等を収容し、繊
維体からなる吸水性のチップを介して塗布操作を行うよ
うにした液体塗布容器、特に携帯用の容器に関するもの
である。

一般に、この種の液体塗布容器においては、外界の温度
の上昇による容器内空気の膨張或いは振動等によって液
体の溢出が生じ易い欠点があると共に容器内に液体を補
充することが困難なものが多く、更にチップの先端が、
使用に伴って破損したり摩耗し易く又汚れ易い等の欠陥
があった。

本発明は、上述のような欠点を確実に排除すると共に、
構造簡易にして製造が容易であり、殊に使用に当っての
液体の浸出量を常に一定に保持しかつ気密性のすぐれた
使い易い容器を提供せんとするものである。このため、
本発明においては、チップを把持するテーパー筒の内側
に、別にチップホルダーを設け、これに附設した多数の
周溝に溢出する余分の液体を−亘保留するように構成す
る一方「テーパー筒を瓶筒に対して着脱可能に装備し、
液体の補充を容易ならしめたものである。又、チップの
摩損を防止し、経年的使用に耐え得るように構成したも
ので、以下図面に示した若千の実施例に基いて本発明の
要旨を説明する。

第１図は本発明容器の−実施例を示す縦断面図で「第２
図は第１図Ａ−Ａ線部分の断面図である。又第３図及び
第４図は他の実施例を示す同機な図面であり、第５図は
もう一つの実施例の縦断面図第６図は実に他の実施例を
示す縦断面図である。第１図及び第２図の実施例におい
て、瓶筒亀の外径を小さくした関口部２の外周面には螺
条３を設け、キャップ４を螺入緊縛するようにしてある
。

この緊締によってキャップ４の段部４３が関口部２の周
縁２ａに圧接して容器内を密封するようにしてある。５
はテーパー筒で、先端開□５ａには吸水性繊維体からな
るチップ６の先端部６ａを挿通し、中間部分には空気孔
７を穿設し〜筒本体よりも若干小径に形成した基端筒部
５ｂには突条８を複数個突設周回して、瓶筒１の閉口部
２の内壁に摺動圧援するようにしてある。

更に基端筒５ｂの内壁には案内溝５ｃを設けて、後述す
るホルダー９との相対位置を規制するようにしてある。

ホルダー９は、前記チップ６の略半分以上を装隊保持し
ト小穴１０を形成する段部ｇａを底部に設けると共に、
小穴１０と一体的に切欠部１１を設けてある。また、ホ
ルダー９には、その外周面に多数の周溝１２を刻設し、
これを横切る縦長方向のスリット１３を設けてある。

１４は前述の空気孔７‘こ対向するようにに設けたやや
中の広い凹溝で、後述するように空気孔７から溢出が行
われないようにしてある。

更にホルダー９には、前述のテ−パー筒５に設けた案内
溝５ｃに装鼓する突部９ｂを突設し、両者の鮫装によっ
て空気孔７が常に凹溝１４１こ対向して、第２図示のよ
うに空気孔７と凹溝１４との間に間隙ｄを広く設けて流
体の毛細管現象による洩出を防止してある。

また「 ホルダー９の基部は、テーパー筒８に密接隊合
するようにしてある。

以上の構成からなる第１，２図示の実施例においては、
キャップ４を瓶筒軍の関口部２に虫累入緊締すると、キ
ャップ４の段部４ａが瓶筒１の開□都周緑２ａに圧穣し
て容器を密封し、液体の蒸発や洩れを防止する。

次に、使用に当ってキャップ４を取り外し、チップ６の
先端を被塗布面に当接して塗布操作を行うのであるが、
瓶筒１内の空気が、温度上昇や振動等によってチップ６
内に溢出されるときは、ホルダー９に設けたスリット蔓
３を介して毛細管現象により、溢出液は周溝１２に流入
保留され、一挙に塗布棒６の先端６ａから溢出すること
を防止する。

しかして、更に液体の溢出が行われるときは、岡溝１２
とテーパ−筒５の内壁面との間にも液体が保留されるが
「空気孔７附近においては間隙ｄを広く設けてあるから
空気孔７からの溢出を阻止し得るものである。

又、周溝１２部分に保留された溢水液は「次第に使用消
耗されるか、或いは瓶筒ｉへと環流されるものである。

尚、通常の使用においては、外界の空気が空気７より進
入し、ホルダーのスリットとホルダーとチップの隙間と
、目の粗いチップ素材内を通って瓶筒内に流入する一方
、液体は逆にチップ６を経て先端６ａから塗布される。
又、小穴１０の口径と切欠溝１１の大きさは「流出量の
調定のために設けてあるので、液体の用途に対応して予
め設定するものである。次に第３図及び第４図の実施例
について説明すると「前例と同様な部品は同符号を附し
てあるもので、前例と異なる点は、空気孔７′が、前例
の空気孔７とは位置を異にしているもので、第３図に明
らかなように、テーパー筒５の先端開□５ａを形成する
先端段差面１５に複数個設け、しかもキャップとの密封
部分Ｃよりも内方に設けてある。

従って前例のホルダー９における凹溝１４及びテーパー
筒５における案内溝５ｃ及びこれに対向する突部ｇｂを
必要としないものであり、キャップ４の緊稀もクリック
ストップ機構１６によって行っている。従って構造を前
例よりも更に簡易化し、キャップによる容器密封位置を
変え、容器内における密封空間を縮少することによって
、蒸発量を減少せしめたものである。

尚、２川ま瓶筒１を被う外筒である。

而して作用効果は、第１，２図示の容器と同様であるか
ら、これを省略する。次に第５図示の実施例においては
、空気孔７′自体をキャップ４の段差面１７で密封した
もので、空気孔７′への直接密封構造により、密封効果
をより確実にすると共に第３図示のものより更に容器内
空間を縮少したものである。

又、チップ６の先端には、織布受からなる布体１８を被
冠して、先端部の汚染を防止したもので、１９は布体１
８の周緑を繁綿する止めリングである。

次に第６図示のものは、外筒２蟹とキャップ４との結合
を中具２１を介して螺入緊綿するようにしたものであり
、この場合におけるテーパー筒６と瓶筒１との結合も螺
条２２を介して行うようにしてあり、パッキング２２ａ
を用いて、両者の密封作用を一層確実にしたもので、こ
れによって、液体の補充時に、テーパー筒５を瓶体１の
螺条頚部ｌｂから螺脱し、この頚部ｌｂを経て液体を補
充するものであるから、容器自体や手指を汚損すること
がなく、容易に補充することを可能ならしめたものであ
る。

尚「容器内の密封は「キャップ４内奥に設けた中栓２３
とテーパー筒５の頂端縁とによって行っているもので、
テーパー筒５の先端にはカバ山１８を介してチップを貫
通保持した先筒２４を挿入固定し、両者間に軸方向の溝
２５を設けて空気の流通を図っているが、キャップ４の
閉鎖によって外界との遮断が行われるようにしてあり、
キャップ及び外筒をアルミ素材等を使用して外観上の美
観を高めているものである。

以上に述べた実施例から明らかなように、本発明におい
ては、瓶筒内に収納した液体の溢出を防止するため、塗
布榛を把持するホルダーを設け、該ホルダーに刻設した
多数の環状溝に溢出液体を一旦保留するように構成した
ため、従来品に見られるような所謂ボタ落ちや洩れを生
ずることなく、テ−パー筒を瓶筒から取り外し可能にし
てあるから「液体の補充も容易であり、気密性にすぐれ
、携帯用としてきわめて利便である等の数々の利点を具
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明容器の一実施例を示す縦断側面図、第２
図はキャップを取り外した第１図Ａ−Ａ線部分の断面図
、第３図は他の実施例を示す縦断側面図、第４図はキャ
ップを取り外した第３図Ｂ−Ｂ線部分の断面図、第５図
は前例と異なる他の実施例を示す縦断側面図、第６図は
、更に他の実施例を示す縦断側面図である。 １・・・瓶筒、ｌａ…周縁「 ｌｂ…頚部「 ２…関口
部、３…螺条、４・・・キャップト４ａ・・・段部、５
…ブーパー筒、５ａ…先端関口「 ６ｂ…基機筒部、５
ｃ・・・案内溝、６…チップＬ ６ａ先端部、？…空気
孔「 ８…突条、９…ホルダー、ｇａ…段部「 ９ｂ…
突部、１０…４・穴、亀亀・・４切欠溝、１２…周溝、
１３・・。 スリット、１４…・・・凹溝、１５…テーパー筒の先端
段差面、１６…クリックストップ機構、ＩＴ…キャップ
の段差面、１８…布体、１９・・・止めリング、Ｃ・・
・密封部分「 ２０…外筒し ２１・・。中具、２２・
・・螺条、２２ａ・・・パッキング、２３・・・中栓「
２４…先筒、２５…溝。第１図 第３図 第２図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ Ａ 吸水体から成るチツプと、 Ｂ 前記チツプを内挿すると共に、外周面に設けた周溝
   と軸方向に設けたスリツトから成る余剰液保持部を有し
   、かつ後端部には小穴を設けて成るホルダーと、Ｃ 前
   記ホルダーの余剰液保持部外周とは空隙を設けつつ、ホ
   ルダー後部は密着嵌合せしめて内挿すると共に、前記チ
   ツプを先端開口より突出せしめ、かつ側面には空気穴を
   設けてなるテーパー筒と、Ｄ 前記テーパー筒の後部を
   取外し可能に密接内挿した口部を有すると共に液液状化
   粧料を収容した瓶筒と、Ｅ 前記瓶筒の口部に嵌着する
   と共に前記瓶筒口部端面と密接に当接する段部を有する
   キヤツプと、から構成されることを特徴とする液状塗布
   容器。 ２ 前記チツプの先端部には布体を被冠したことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の液状塗布容器。 ３ Ａ 吸水体から成るチツプと、 Ｂ 前記チツプを内挿すると共に、外周面に設けた周溝
   と軸方向に設けたスリツトから成る余剰液保持部を有し
   、かつ後端部には小穴を設けえ成るホルダーと、Ｃ 前
   記ホルダーの余剰液保持部外周とは空隙を設けつつ、ホ
   ルダー後部は密着嵌合せしめて内挿すると共に、前記チ
   ツプを先端開口より突出せしめ、かつ先端段差面に軸方
   向の空気穴を設けたテーパー筒と、Ｄ 前記テーパー筒
   の後部を密接内挿した口部を有すると共に液状化粧料を
   収容した瓶筒と、Ｅ 前記瓶筒の口部に嵌着すると共に
   前記テーパー筒先端段差面と密接に当接する段差面を有
   するキヤツプとから構成されることを特徴とする液状塗
   布容器。 ４ 前記チツプの先端部には布体を被冠したことを特徴
   とする特許請求の範囲第３項記載の液状塗布容器。 ５ Ａ 吸水体から成るチツプと、 Ｂ 前記チツプを内挿すると共に、外周面に設けた周溝
   と軸方向に設けたスリツトから成る余剰液保持部を有し
   、かつ後部端には小穴を設けて成るホルダーと、Ｃ 前
   記ホルダーの余剰液保持部外周とは空隙を設けつつ、ホ
   ルダー後部は密着嵌合せしめて内挿して成るテーパー筒
   と、Ｄ 前記テーパー筒先端に内挿固着すると共に固着
   部外周には軸方向に溝を設け、かつ前記チツプを突出せ
   しめた先筒と、Ｅ 前記テーパー筒の後部に嵌着する口
   部を有する有底の瓶筒と、Ｆ 前記瓶筒とテーパー筒後
   部を内挿すると共にテーパー筒後部段差面に当接する口
   元部を有する中具と、Ｇ 前記中具の口元部に嵌着した
   キヤツプと、Ｈ 前記キヤツプの内奥に内挿されて前記
   テーパー筒の先端に当接する有底中栓とから構成される
   ことを特徴とする液状塗布容器。 ６ 前記チツプの先端部には布体を被冠したことを特徴
   とする特許請求の範囲第５項記載の液状塗布容器。 ７ 前記ホルダー後端には小穴を含みチツプ外周に達す
   る切欠部を設けて成ることを特徴とする特許請求の範囲
   第５項記載の液状塗布容器。 ８ 前記テーパ筒と瓶筒の当接面にパツキンを介したこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第５項記載の液状塗布容
   器。 ９ 前記キヤツプと前記中栓とを一体としたことを特徴
   とする特許請求の範囲第５項記載の液状塗布容器。