JPS6012084Y2 - 光フアイバ心線切断器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は光フアイバ心線の被覆を除去し、さらに一定の
長さに光ファイバを切断する動作を一連で行う光フアイ
バ心線切断器に関するものである。

従来、光フアイバ心線を接続等のために被覆を除去し、
一定の長さに切断する方法としては、光フアイバ心線被
覆を除去するストリッパとファイバ切断器の２種類の工
具を用いて、被覆除去と切断を別々の工程で作業を行っ
ていた。

このため作業が２工程になり、作業時間の短縮には限界
があるとともに、２種類の工具が必要となる欠点があっ
た。

本考案は１種類の工具で光フアイバ心線の被覆除去と一
定長にファイバを切断する作業を一連で行うことを特徴
とするものである。

以下図面により本考案を詳細に説明する。

第１図は本考案の実施例の斜視図であり、イと口は被覆
除去・切断を行う把持部とカッタから成るヘッド部分で
あり、イは上部ヘッド部分、口は下部ヘッド部分であり
、ハは把持部を支えるヘッド基部、二は片手で握ること
ができる程度の間隔を有する柄である。

第２図はヘッド部分の動作説明図で、１，２は光フアイ
バ心線を把持する把持部で、３はゴムまたはプラスチッ
クのクッション層で、心線を把持するため圧着した場合
に、心線に必要以上の側圧を加えずに、かつ滑ることに
ないような構造としている。

４は被覆カッタ、５は光フアイバカッタである。

以下に第２図に従ってこの切断器の動作を説明する。

まず（ａ）の状態では光フアイバ心線把持部１，２が離
れており、心線をセットした後、（ｂ）に示すように心
線を圧着把持する。

圧着把持すると同時に被覆カッタ４が被覆にくい込んだ
状態となる。

この状態で把持部１，２を引き離すことにより、被覆７
が光ファイバ６から除去され、一定の間隔まで除去され
た後、光フアイバカッタ５により光ファイバ６に微小な
きすをつける。

〔（Ｃ）の状態〕

この後、さらに把持部１，２を引き離すことにより、光
ファイバ６に張力を加え、（Ｃ）でつけた傷の位置でフ
ァイバを切断する。

〔（ｄ）の状態〕以上の一連の手順を行うことにより、
１回の操作で光フアイバ心線の被覆を除去し、ファイバ
を一定長に切断する作業を完了できる。

次に本考案による光フアイバ心線切断器の動作機構につ
いて説明する。

第３図は心線把持部１，２が押下する機構を説明するも
のであり、柄部を内側へ動かすと、柄の中心軸８を支点
として動作はアームを介して上部へ伝達し、上部の心線
把持部１，２が押し下げられ、光フアイバ心線を把持す
る。

第４図および第５図は光フアイバカッタ５の動作機構の
説明図で、第４図は各構成部品の配置を、第５図はその
動作を示すものである。

第４図において、９はファイバカッタと一体のステー１
０．１１は動作機構を形成する２本のステー、１２はヘ
ッド基部ハの上に設けられた溝、１３は溝の一部である
切欠き部であり、１５はステー１０を上部へ押し上げる
ばねである。

第５図ａはカッタが押し下げられる前の配置であり、ｂ
はヘッド基部が左右に開くとともにファイバカッタ５が
押し下げられる状態を示す。

ステー１１は支点１４でヘッド基部へに固定されており
、ヘッド基部の開きに従ってステー１１の他端は溝１２
の中をスライドし、ステー１０の端に接触するとステー
１０と一体となって移動することにより、ファイバカッ
タステー９を押し下げられる動作となり、ファイバカッ
タ５が押し下げられる。

ステー１０が溝１２の切欠き部１３まで移動すると、ス
テー１０ばばね１５によって押し上げられ、ファイバカ
ッタ５は一定の傷をファイバに発生させた後、押し上げ
られ、さらにヘッド基部へを開くことにより、ファイバ
に張力および曲げが加えられ、ファイバは破断する。

溝１２におけるステー１０とステー１１の端末の相互位
置を適当に選ぶことにより、光ファイバの切断位置を決
めることができる。

この後、柄部を最初の状態に戻すと、ステー１１はヘッ
ド基部の動きに追随して原状に復し、ステー１０はばね
１５の押上げ力によって元へ戻り、第４図に示した原状
に復することができる。

以上説明した第３図、第４図および第５図の機構により
、本考案の切断器を構成できる。

以上説明したように、本考案による光フアイバ心線切断
器は、心線の被覆除去とファイバをあらかじめ設定した
長さに切断する作業を一連の作業で行うことができ、作
業性の向上を飛躍的に図ることができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の全体概観図、第２図は本考案
の動作概要説明図、第３図、第４図および第５図は本考
案の実施例の動作機構の説明図である。 イ・・・・・・上部ヘッド部分、口・・・・・・下部ヘ
ッド部分、ハ・・・・・・ヘッド基部、二・・・・・・
柄、１・・・・・・上部心線把持部、２・・・・・・下
部心線把持部、３・・・・・・クッション層、４・・・
・・・被覆カッタ、５・・・・・・光フアイバカッタ、
６・・・・・・光ファイバ、７・・・・・・被覆、８・
・・・・・柄の中心軸（支点）、９，１０，１１・・・
・・・ステー１２・・・・・・溝、１３・・・・・・溝
に設けられた切欠き部、１４・・・・・・ステー１１の
支点、１５・・・・・・ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガラスファイバの周囲にプラスチック被覆された光フア
   イバ心線に対し当該プラスチック被覆を長手方向に一定
   の間隔をおいて２か所で把持する二つの把持部と、この
   二つの把持部の内側にプラスチック被覆を除去するため
   の被覆カッタ部と、ガラスファイバを切断するためのガ
   ラスカッタを有し、被覆カッタは心線を把持すると同時
   に押し下げられて被覆にくい込み、かつガラスファイバ
   の径より大きい間隔を有する位置でカッタの押下が停止
   するストッパを有し、被覆カッタが被覆にくい込んだ状
   態で二つの把持部の相対位置を引き離すことにより、一
   定の長さの被覆を除去した後、ガラスファイバの径より
   微小に小さい一定間隔までガラスカッタが押し下げられ
   、その後、ガラスファイバに一定の張力または曲げ応力
   が加わるよう把持部が引き離されることにより、光ファ
   イバを切断する一連の動作を行うことを特徴とする光フ
   アイバ心線切断器。