JPS6011672A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は燃料噴射ポンプの改良に関するものである。

従来の燃料噴射ポンプを第１図により説明すると、（１
）はカム、（２）はローラ、（３）はプランジャ、（４
）はプランジャばね、（５）はプランジャバレル、（６
）は吐出弁弁座、（力は吐出弁、（８）は吐出弁ばね、
（９）は吐出弁ホルダ、（１０）は燃料ポンプ本体、（
１１）はコントロールラック、（１２）はピニオン歯車
で、コントロールラック（１１）を移動させて、プラン
ジャ（３）を回転させるようになっている。また（１３
）はプランジャリード、（１４）は縦みぞ、（１５）は
給排油孔、（１６）は給油室で、同給油室（１６）には
図示しないフィードポンプにより燃料が供給されるよう
になっている。（１７）はプランジャ室、（１８）は吐
出弁室で、プランジャ（３）はカム（１）の回転により
、上昇する。

このとき、給油室（１６）及びプランジャ室（１７）に
は燃料油が充満しているので、プランジャ（３）が上昇
して、給排油孔（１５）がプランジャ（３）の頂部で閉
じられると、プランジャ室（１７）の油が圧縮されて、
圧力が上がり、吐出弁（力が吐出弁ばね（８）に抗し押
し開かれ、燃料油が吐出弁ホルダ（９）内の燃料通路を
経て燃料弁（図示せず）へ導かれて、機関のシリンダ内
へ噴射される。またプランジャ（３）がさらに上昇して
、プランジャリード（１３）が給排油孔（１５）の下縁
にかかると、プランジャ室（１７）と給油室（１６）と
が連通して、圧力が下がり、プランジャからの吐出が完
了して、燃料弁からの噴射も終る。

噴射量の増減は、プランジャ（３）を回転し、プランジ
ャＩＪ　−）’　（１３）と給排油孔（１５）との相対
位置を変えて行う。なおプランジャ（３）は噴射が終っ
ても上昇するが、プランジャ（３）による圧縮はなく、
その後、カム（１）により下降し、プランジャ（３）の
頂部が給排油孔（１５）よりも下がると、給油が行なわ
れて、次のザイクルが開始される。

前記第１図の燃料噴射ポンプには次の問題があった。す
なわち、ディーゼル機関で良好な燃焼を実現するために
は、燃料を燃料弁から高圧で噴射する必要がある。この
高圧噴射を実現するためには、プランジャの上昇速度（
カムの回転速度）を上げなければならず、現に回転速度
の高いカムが使用されている。が、このように速度の高
いカムを使用したとしても、給排油孔（１５）の断面が
円形であるために、プランジャ（３）の頂部が給排油孔
（１５）を完全に閉じる前に給排油孔（１５）の有効排
油面積が小さくなって、燃料油が徐々に吐出を始める現
象が起きる。すなわち、プランジャ（３２からの吐出速
度が設計吐出速度よりも低い状態で吐出を始める現象が
起きる。これを通常、プリフローと呼んでいる。このプ
リフローが多いと、プランジャ速度が下がることになり
、高圧噴射を実現することができない。第２図は、プラ
ンジャの位置に対応して吐出の状態を示したもので、Ａ
点ではプランジャ（３）の頂部が給排油孔（１５）を完
全に閉じてないにもかかわらず、その有効面積が小さい
ために圧力上昇を始めるところである。プランジャ（３
）がさらに上昇すると、面積がさらに小さくなり、プラ
ンジャ（３）の有効速度が増して、圧力上昇が起きてい
る。Ｂ点が給排油孔（１５）を完全に閉じた点で、設計
値としてはＢ点から、ｂ点のカム速度で圧縮を始めるも
のである。プランジャ（３）がさらに上昇して０点にな
ると、すなわち、プランジャリードが給排油孔（１５）
の下縁にかかると、排油を始め、吐出を終了したいので
あるが、有効面積が小さいため、吐出速度をもち、その
後、給排油孔（１５）の面積の増加につれて吐出速度が
ゆるやかに下がり、Ｄ点で吐出が完了する。このように
給排油孔（１５）の開閉前後に不要な低速度での吐出が
あり、これが高圧噴射の妨げになっていた。

本発明は前記の問題点に対処するもので、プランジャバ
レル壁を貫通した給排油孔にその内側上部で連通ずる環
状溝をプランジャバレルの内周面に設けたことを特徴と
１−る燃料噴射ポンプ、及びプランジャバレル壁を貫通
した給油孔にその内側上部で連通ずる塊状溝をプランジ
ャバレルの内周面に設け、排油孔を上記給油孔の近くの
プランジャ壁に設けたことを特徴とする燃料噴射ポンプ
に係り、その目的とする処は、給排油孔を瞬時に閉じる
ことができ、プリフローを解消できて、高圧噴射が可能
になる改良された燃料噴射ポンプを供する点にある。

次に本発明の燃料噴射ポンプを第３．４．５図に示す一
実施例により説明すると、第３図の（１１はカム、（２
）はローラ、（３）はプランジャ、（４）はプランジャ
ばわ、（５）はプランジャバレル、（６）は吐出弁弁座
、（７）は吐出弁、（８）は吐出弁ばね、（９）は吐出
弁ホルダ、（１０）は燃料ポンプ本体、（Ｊｌ）はコン
トロールラック、　（１２）はぎニオン歯車で、コント
ロールラック（１１）を移動させて、プランジャ（３）
を回転させるようになっている。また（１３）はプラン
ジャリード、（１４）は縦みぞ、（１５）は給排油孔、
（１６）は給油室で、同給油室（１６）には図示しない
フィードポンプにより燃料が供給されるようになってい
る。

（１７）はプランジャ室、（１８）は吐出弁室で、以上
の構成は第１図の燃料噴射ポンプと実質的に同一である
。但し縦みぞ（１４）はプランジャ（３）の内部に設け
られている。次に本発明の最も特徴とする点を第３．４
．５図により説明すると、（２０）がプランシャツζシ
ル（５）壁を貫通した給排油孔（１５）にその内側上部
で連通ずる環状溝で、同環状溝（２ｏ）がプランジャバ
レル（５）の内周面に設けられている。

次に前記燃料噴射ポンプの作用を説明する。カム（］、
）の回転により、プランジャ（３）が上昇して、プラン
ジャ（３）の頂部が給排油孔（１５）の上部に連通した
環状溝（２０）を閉じると、プランジャ室（１７）の油
が圧縮されて、圧力が上がる。このとき、給排油孔（１
５）も同時に閉じられることになるので、有効吐出速度
が高くなって、圧力上昇が大きくなる。

この圧力上昇により吐出弁（７）が押し開かれて、燃料
油が吐出弁ホルダ（９）の燃料通路を経て燃料弁（図示
せず）へ導かれて、シリンダ内へ噴射される。

プランジャ（３）がさらに上昇し、プランジャリード（
１３）が給排油孔（１５）の下縁にかかると、プランジ
ャ室（１７）と給油室（１６）とが連通し、圧力が下が
り、プランジャ（３）からの吐出が完了して、燃料弁か
らの噴射が終る。プランジャ（３）はさらに上昇するが
、プランジャ（３）からの圧縮はなく、その後、カムの
回転によりプランジャ（３）は下がり、給排油孔（１５
）よりもプランジャ（３）の頂部が下がると、給油が行
なわれて、次のサイクルが開始される。

本発明の燃料噴射ポンプは前記のように構成されており
、プランジャ（３）の上昇時に給排油孔（１５）を瞬時
に閉じることができるので、従来の断面円形の給排油孔
で起きていたプリフローがなくなって、有効吐出速度を
高くすることができる。つまり噴射圧力の高圧化が可能
になり、機関の燃焼改善、性能向上に有効である。なお
第５図に従来及び本発明の燃料噴射ポンプの圧力モード
を示した。

次に本発明の燃料噴射ポンプを第６．７．８図に示す他
の実施例により説明すると、第６図の（１）はカム、（
２）はローラ、（３）はプランジャ、（４）はプランジ
ャばね、（５）はプランジャバレル、（６）は吐出弁弁
座、（７）は吐出弁、（８）は吐出弁ばね、（９）は吐
出弁ホルダ、（１０）は燃料ポンプ本体、（１１）はコ
ントロールラック、（１２）はピニオン歯車で、コント
ロールラック（１１）を移動して、プランジャ（３）を
回転させるようになっている。また（１３）はプランジ
ャリート９、（１４）は縦みぞで、プランジャ内部に設
けられている。また（１５）は給油孔、（１５’）は排
油孔、（１６）は給油室で、同給油室（１６）には、図
示しないフィードポンプから燃料が供給される。また（
１７）はプランジャ室、（１８）は吐出弁室で、本実施
例の特徴とする点は、給油孔（１５）と排油孔（１５’
）とをプランジャバレル（５）壁に並設し、給油孔（１
５）がプランジャバレル（５）の上部に位置し、さらに
給油孔（１５１の上部がプランジャバレル（５）の内周
面全域に設けられた環状溝（２０）に連通している。第
７図（１１（［１にその詳細を示した。

次に前記燃料噴射ポンプの作用を説明すると、カム（１
）の回転により、プランジャ（３）が上昇して、プラン
ジャ（３）の頂部が給油孔（１５）の上部の環状溝（２
０）を閉じると、プランジャ室（１７）の油が圧縮され
て、圧力が上がる。このとき、給油孔（１５）を同時に
閉じることになるので、有効吐出速度が高くなって、圧
力上昇が大きくなる。この圧力上昇により吐出弁（７）
が押し開かれて、燃料油が吐出弁ホルダ（９）の燃料通
路を経て燃料弁（図示せず）へ導かれて、シリンダ内へ
噴射される。プランジャ（３）がさらに上昇し、プラン
シャリ−１’（１３）が排油孔（１５’）の下縁にかか
ると、プランジャ室（１７）と給油室（１６）とが連通
し、圧力が下がり、プランジャ（３）からの吐出が完了
して、燃料弁からの噴射が終る。

ここで、第７図（１）の展開図によりプランジャの作動
範囲を説明する。図中の（Ｌ□）は給排油孔共通の場合
（従来のもの）における最大吐出リフ）ｆｋ、（Ｌ２）
は本実施例のように排油孔（１５’）を給油孔（１５）
の下方に並設した場合における最大吐出リフト量である
。従来のものの項で述べたようにボッシュ型燃料噴射ポ
ンプは、プランジャを回転させて、そのリードが排油孔
と連通ずる位置を変えることにより吐出量を変えるよう
にしている。プランジャバレル（５）の内周面の全域に
給油用環状溝がある場合で、給排油孔が共通のときは、
吐出量を増大していくと、展開図中のＡ部が給油用環状
溝にかかつて、吐出を行なわなくなる。そのため、プラ
ンジャからの最大吐出量は、 Ｑ荊σ＝王Ｄ２Ｌ１　Ｑ：最大吐出量ｍ♂Ｄ　ニブラン
ジャ直径能 Ｌｌ：最大吐出リフト酊 にたり、図から判るように吐出量の可変範囲が非常にせ
まいが、本実施例のように排油孔（１５’）を給油孔（
１５）に並設すれば、最大吐出リフトを０２）にするこ
とができて、吐出量可変範囲を大きくすることができる
。

本発明の燃料噴射ポンプは前記のように構成されており
、プランジャ（３）の上昇時に給油孔（１５）を瞬時に
閉じることができるので、従来の断面円形の給排油孔で
起きていたプリフローがなくなって、有効吐出速度を高
くすることができる。つまり噴射圧力の高圧化が可能に
なり、機関の燃焼改善、性能向上に有効である。また給
排油孔（１５Ｘ１５’）を並設することにより、吐出量
の可変範囲を十分にとることができて、出力の大きい、
噴射量の多い機関にも適用できる。第８図に従来及び本
発明の燃刺鳴射ポンプの圧力モードを示した。

以上本発明を実施例について説明したが、勿論本発明は
このような実施例にだけ局限されるものではなく、本発
明の精神を逸脱しない範囲内で極軸の役割の改変を施し
うるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の燃料噴射ポンプを示す縦断側面図、第２
図はその作用説明図、第３図は本発明に係る燃料噴射ポ
ンプの一実施例を示す縦断側面図、第４図（１）は同燃
刺噴射ポンプのプランシャツくシル部の縦断側面図、第
４図（Ｉｔ）は同プランジャバレルの内周面展開図、第
５図は同燃料噴射ポンプの作用説明図、第６図は本発明
に係る燃料噴射ポンプの他の実施例を示す縦断側面図、
第７図（１）は同燃料噴射ポンプのプランジャバレル部
の縦断側面図、第７図（ＩＩ）は同プランジャバレルの
内周面展開図、第８図は同燃料噴射ポンプの作用説明図
である。 （５）パ°プランジャバレル、（１５）・・・給排油孔
または給油孔、（１５’）・・・排油孔、（２０）・−
・環状溝。 復代理人　弁理士　岡　本　重　文 外３名 第３図 寸 癲 （） ４ １０　１０ 第６図 口 〉 馴 （） ｚ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）プランジャ・ζレル壁を貫通した給排油孔にその
   内側上部で連通ずる環状溝をプランジャバレルの内周面
   に設けたことを特徴とする燃料噴射ポンプ。
2. （２）プランジャバレル壁を貫通した給油孔にその内側
   上部で連通ずる環状溝をプランシャツ之しルの内周面に
   設け、排油孔を上記給油孔の近くのプランジャ壁に設け
   たことを特徴とする燃料噴射ポンプ。