JP2964135B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JP2964135B2
JP2964135B2 JP13335097A JP13335097A JP2964135B2 JP 2964135 B2 JP2964135 B2 JP 2964135B2 JP 13335097 A JP13335097 A JP 13335097A JP 13335097 A JP13335097 A JP 13335097A JP 2964135 B2 JP2964135 B2 JP 2964135B2
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Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用の燃料
噴射ポンプに係り、特に詳しくはポンプ本体とノズルが
別体の燃料噴射ポンプ及びポンプ本体とノズルが一体の
ユニットインジェクタを含む燃料噴射ポンプに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般にディ―ゼル機関においては、低速
運転時には燃料噴霧の着火遅れ期間が高速運転時に比べ
て長く、このため、低速運転時においては着火後、燃焼
が急激に行われ、気筒内の圧力上昇率が大きくなり、こ
れにより大きな燃焼騒音が発生するという問題がある。
【0003】このような燃焼騒音を抑制するには、その
発生原因から考えて、燃焼に伴う気筒内の圧力上昇率を
抑えること、換言すれば気筒内における混合気の燃焼を
緩慢に行なわせることが有効であり、これを実現するも
のとして、例えば実開昭59−30555号公報に開示
される如く2段噴射方式を採用した技術が知られてい
る。
【0004】ところで、最近、任意の運転域で低騒音化
と低Nox(窒素酸化物)化を達成する燃料噴射ポンプ
が要望されているが、斯かる2段噴射が可能な燃料噴射
ポンプは未だ知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、任意の運転
域で低騒音化と低Nox化を達成できる燃料噴射ポンプ
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、高圧室(1
8)を有するバレル(11)と、このバレル(11)内
をプランジャ(14)が往復動することによりバレル
(11)の側壁に設けた窓孔(12)とプランジャ(1
4)に設けた燃料吸入口(40)を介して前記高圧室
(18)に燃料を吸い込み、この燃料を圧送するプラン
ジャ(14)と、このプランジャ(14)に摺動自在に
外嵌した主スリーブ(21)及び副スリーブ(22)と
を有するとともに、この主スリーブ(21)及び副スリ
ーブ(22)と前記プランジャ(14)との軸方向の相
対位置を変えてプリストロークを調整するようにした燃
料噴射ポンプであって、前記プランジャ(14)の前記
燃料吸入口(40)に連通する下部リード(35)をこ
のプランジャ(14)の外表面に形成するとともに、前
記燃料吸入口(40)と前記下部リード(35)は、プ
ランジャ(14)内に設けた燃料逃し穴(37)で連通
しており、前記プランジャ(14)に対して前記主スリ
ーブ(21)を所定の範囲内に摺動移動させた際に、前
記主スリーブ(21)の前記下部リード(35)に対向
する位置に主ポート(23)を形成し、前記燃料逃し穴
(37)に連通する平行溝(36)を前記プランジャ
(14)の外表面に形成するとともに、前記プランジャ
(14)に対して前記副スリーブ(22)を所定の位置
に摺動移動させた際に、前記副スリーブ(22)の前記
平行溝(36)に対向する位置に副ポート(24)を形
成したことを特徴とする燃料噴射ポンプである。また、
高圧室(18)を有するバレル(11)と、このバレル
(11)内をプランジャ(14)が往復動することによ
りバレル(11)の側壁に設けた窓孔(12)とプラン
ジャ(14)に設けた燃料吸入口(40)を介して前記
高圧室(18)に燃料を吸い込み、この燃料を圧送する
プランジャ(14)と、このプランジャ(14)に摺動
自在に外嵌した主スリーブ(21)及び副スリーブ(2
2)とを有するとともに、この主スリーブ(21)及び
副スリーブ(22)と前記プランジャ(14)との軸方
向の相対位置を変えてプリストロークを調整するように
した燃料噴射ポンプであって、前記プランジャ(14)
の前記燃料吸入口(40)に連通する下部リード(3
5)をこのプランジャ(14)の外表面に形成するとと
もに、前記プランジャ(14)に対して前記主スリーブ
(21)を所定の範囲内に移動させた際に、前記下部リ
ード(35)に対向する位置に主ポート(23)を形成
し、かつ前記プランジャ(14)の前記燃料吸入口(4
0)及び前記下部リード(35)の少なくともいずれか
一方に連通する平行溝(36)を、該燃料吸入口(4
0)及び該下部リード(35)のいずれよりも下方の位
置において前記プランジャ(14)の外周面に所定長さ
にわたって環状に形成するとともに、前記プランジャ
(14)に対して前記副スリーブ(22)を所定の位置
に移動させた際に、前記平行溝(36)に対向する位置
に副ポート(24)を形成したことを特徴とする燃料噴
射ポンプである。
【0007】(作用) 本発明の請求項1による燃料噴射ポンプにおいては、従
来からのメイン噴射制御のためにプランジャに形成した
下部リード及び主スリーブに形成した主ポートに加え
て、プランジャには平行溝を形成するとともに、副スリ
ーブには副ポートを形成することにより、上記下部リー
ドと主ポートとの係合によって2次噴射を終了させると
ともに、上記平行溝と副ポートとの係合によって1次噴
射を終了させることとしている。
【0008】しかして、1次噴射量、及び1次噴射と2
次噴射とのインターバル等を決定するための加工寸法及
び精度は、上記平行溝及び副ポートの寸法及び精度によ
ることとなり、こうした加工が精度良好かつ容易に実施
可能であることから、従来の構成に比較して容易に1次
噴射量及び1次噴射と2次噴射とのインターバル等を決
定することができる。
【0009】さらに、1次噴射と2次噴射との間のイン
ターバルは、当該加工寸法に置き換えると小さなもので
あり、したがって平行溝の幅は小さな値であって、高圧
油路内におけるデッドボリュームの増大を最小限に押さ
えることができる。また、平行溝の形成位置および長さ
により、低速域から高速域、ないしは定負荷域から高負
荷域にわたる全域において1次噴射を実現することがで
きる。
【0010】本発明の請求項2による燃料噴射ポンプに
おいては、1次ストロークを決定する因子が、この平行
溝の幅、及び平行溝の幅から副ポートの下端までの距離
となり、1次噴射用平行溝の幅は、加工時のカッターの
歯幅で決定されるため、エンジンの各気筒間のプランジ
ャにより精度のばらつきが生じることなく、高精度の加
工が安価に可能となる。
【0011】しかも、1次噴射の圧送開始のタイミング
を、平行溝の下端を閉鎖するタイミングとしたタイプと
することにより、1次噴射ストローク中での燃料のもれ
量を所定範囲に変化させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)図1には本発明の第1実施例に係るディ
―ゼル機関用燃料噴射ポンプが示されており、図1にお
いて符号10は取付フランジ一体形のポンプ本体、11
はポンプ本体10内に嵌挿固定されたバレルであり、該
バレル11の上下方向中間部には窓孔12が開口してい
る。この窓孔12内には上方の主スリーブ21と下方の
副スリーブ22が上下に摺動自在に設けてある。前記窓
孔12はバレル11と本体10との間の環状の油室19
に連通している。油室19には通路19a が接続してい
る。
【0013】主スリーブ21と副スリーブ22は同じ様
に平行を保ったまま摺動自在であり、主スリーブ21と
副スリーブ22から制御スリーブ(G)がなる。
【0014】バレル11および両スリーブ21、22の
軸心部にはプランジャ挿入孔13が形成されている。プ
ランジャ挿入孔13内には、プランジャ14が相対回動
自在且つ摺動自在に嵌挿されており、該プランジャ14
をプランジャスプリング15のばね力と燃料カム16の
カム作用とによって軸方向に往復動させることにより、
頂面17上に形成される高圧室18内に吸入した燃料を
加圧し、これをデリベリバルブ20を介してエンジン
(図示せず)の各気筒に設けられた噴射ノズルまたはイ
ンジェクタ―(図示せず)に圧送するようになってい
る。
【0015】前記主スリーブ21には大径の主ポート2
3を穿孔し、副スリーブ22には小断面積の副ポート2
4を穿孔してある。主スリーブ21、副スリーブ22に
は縦溝25が形成してあり、縦溝25にはポンプ本体1
0に固定したピン26が嵌合し、ピン26で主スリーブ
21、副スリーブ22を回り止めしている。主スリーブ
21の凹部27には偏心ピン28が嵌合し、副スリーブ
22の凹部29には偏心ピン30が嵌合している。偏心
ピン28、30にはリンク31、32が連結し、このリ
ンク31、32を操作することによって、主スリーブ2
1、副スリーブ22を個別に上下方向に摺動させ得る。
なお、この主スリーブ21、副スリーブ22の位置を調
整する構造については、本件出願人による実公昭63-341
8 号に詳しく記載してある。
【0016】プランジャ14の下部にはプランジャ14
を回動するための回動輪38が固定し、ポンプ本体10
外に伸びるラック39で回動輪38を回動操作するよう
になっている。
【0017】前記バレル11の詳細を示す図2で、窓孔
12はバレル11の壁部33部分(図3)を残して開口
しており、主ポート23の下方には凹部27が形成して
ある。主スリーブ21の主ポート23は直径Dの貫通孔
であり、副スリーブ22の副ポート24は横長状に開口
している。
【0018】以上のようなバレル11、主スリーブ2
1、副スリーブ22に嵌合するプランジャ14には図4
に示すように、上から順に、燃料吸入リード34、下部
リード35(リード)、平行溝36がz、z1 (図5)
の深さで切込んである。燃料吸入リード34、下部リー
ド35はプランジャ14の回動範囲で主ポート23(図
2)と連通可能に形成してあり、平行溝36は同様に副
ポート24(図2)と連通可能に形成してある。プラン
ジャ14の軸心部には頂面17から平行溝36の深さに
まで達する燃料逃し穴37を形成してある。したがっ
て、燃料吸入リード34は燃料吸入口40で燃料逃し穴
37と連通し、下部リード35は連通孔41で燃料逃し
穴37と連通し、平行溝36は絞り通路42で燃料逃し
穴37と連通している。絞り通路42の高さをB、横幅
をEとすると、平行溝36の燃料リーク部面積Aは、 A=B×E …(1) になる。
【0019】なお、燃料リーク部面積Aを調整すること
で2段噴射特性と、1次噴射と2次噴射を連続し、1次
噴射量を可変にした初期噴射量制御型特性とに切換える
ことができる。
【0020】以上の構造では、プランジャ14をバレル
11に対して相対回動させて該プランジャ14の燃料吸
入リード34、下部リード35、平行溝36とバレル1
1の主ポート23、副ポート24との相対的な連通タイ
ミングを変化させ、主ポート23、副ポート24の閉塞
期間を調整することにより、詳しくは後述するように燃
料の全噴射量を一定に保ちながら、1次噴射量と2次噴
射量の割合、すなわち噴射率が可変になる。また、主ポ
ート23と燃料吸入リード34が連通してからプランジ
ャ14が上昇して燃料吸入リード34が閉塞するまでの
所謂プレストロークを調整することにより噴射時期が可
変になる。
【0021】プランジャ14とバレル11、主スリーブ
21、副スリーブ22を組立てた基準状態を示す図6
で、窓孔12の上縁と主スリーブ21の上縁との間の隙
間をXとし、主スリーブ21の下縁と副スリーブ22の
上縁との隙間をYとし、主スリーブ21の下降量を△
X、副スリーブ22の下降量を△Yとすると、図7の特
性C1 で示す2段噴射パターンを発生する。
【0022】この2段噴射行程を示す図8の(a) では主
ポート23と燃料吸入リード34が連通し、(a) 〜(b)
の区間で油室18内の燃料を圧縮しないプレストローク
Sp(図7)になる。(b) で燃料吸入リード34が閉塞
した後には、(c) まで1次噴射ストロークS1 (図7)
になる。(d) で平行溝36と副ポート24が連通する
と、油室18は燃料逃し穴37、絞り通路42を経て副
ポート24と連通し、無噴射ストロークSd (図7)に
なる。この無噴射ストロークSd は副ポート24の高さ
dと平行溝36の高さBを加えた長さで常に一定であ
る。(e) で平行溝36が閉塞すると、2次噴射ストロー
クS2 が始まり、(f) で下部リード35が主ポート23
と連通するまで間、2次噴射ストロークS2 (図7)が
発生する。なお、図8中で△Lは(a) 〜(e) 間のプラン
ジャ14の上昇量である。
【0023】この特性C1 で、1次噴射ストロークS1
と無噴射ストロークSd と2次噴射ストロークS2 を加
えたSF は常に一定である。特性C1 から主スリーブ2
1、副スリーブ22を△X、△Yだけ下降した場合の特
性C5 では、1次噴射ストロークS1 がθ1 だけ進角
し、2次噴射ストロークS 2 がθ2 だけ進角し、△S
1 、△S2 ずつ噴射量が変化する。
【0024】主スリーブ21、副スリーブ22の両方が
摺動した場合には、 S1+S2=const. θ1=△X θ2=△Y になる。噴射ストローク比率については、 [1]どちらか一方のスリーブだけを摺動した時には △S1 =△S2 になる。
【0025】[2]主スリーブ21、副スリーブ22の
両方が摺動した場合には、 △Y=△X+α(α:任意量)とした時、 △S1=△X △S2=△Y になる。
【0026】図9のように副スリーブ22だけを△Yだ
け下降させた場合には、図10のプレストロークSpは
図8と同じで、1次噴射ストロークS1は△Yだけ減少
し、副スリーブ22が△Yだけ下降することによって2
次噴射ストロークS2 が進角し、△Yだけ2次噴射量が
増加する。図9の場合の噴射特性C2を概略的に示す図
11では、図6の場合の特性C1と比べて、1次噴射ス
トロークS1がS1−△Yに減少し、2次噴射ストローク
S2が△Y分だけ進角しながらS2+△Yに増加する。
【0027】次に図12のように主スリーブ21だけを
△Xだけ下降させた場合には、図13の(a) のように主
ポート23の位置が△Xだけ下降した分だけ、(b) の燃
料吸入リード34が閉塞するのが早くなり、プレストロ
ークSp が△X分だけ短縮し、1次噴射ストロークS1
の噴射時期が早くなる(図11の特性C3 参照)。1次
噴射ストロークS1 は△X分だけ長くなり、一方2次噴
射ストロークS2は△X分だけ短くなる。
【0028】図14の主スリーブ21、副スリーブ22
の両方を同じ下降量だけ下げた場合には、図15のプレ
ストロークSp が△X分だけ短縮し、1次噴射ストロー
クS1 が進角する(図11の特性C4 参照)。同様に副
スリーブ22の副ポート24が△Y分(△X=△Y)だ
け下降することによって2次噴射ストロークS2 が進角
する。但し、1次噴射ストロークS1 、2次噴射ストロ
ークS2のストローク割合は図6の場合と同じである。
【0029】最後に、図16の主スリーブ21を△Xだ
け下降し、副スリーブ22を△Xとは異なる△Yの下降
量で下げた場合には(△Y=△X+α)、図17のプレ
ストロークSp が△Xだけ短縮し、1次噴射ストローク
S1が進角する。同時に1次噴射ストロークS1も短縮
し、1次噴射量が減る(図11の特性C5参照)。2次
噴射ストロークS2は副スリーブ22が△Y=△X+α
だけ下降することによって大きく進角し、2次噴射スト
ロークS2 も長くなり、2次噴射量が増える。
【0030】以上のように主スリーブ21、副スリーブ
22を任意に操作することによって、1次、2次噴射と
もに噴射時期と噴射量が可変になり、どのような運転状
態にも最適の噴射特性が発生する。
【0031】
【0032】なお、以上のように常に2段噴射を発生し
ながら、噴射率と噴射時期を可変にする場合に限らず、
1段噴射だけで噴射時期を可変にすることもできるし、
2段噴射だけで噴射時期を可変にすることもできる。
【0033】(第2実施例)この実施例では、図18の
ように主スリーブ21と副スリーブ22を上下逆に配置
し、図19(b)のようにプランジャ14(図19
(a))では上から平行溝36、燃料吸入リード34、
下部リード35の順に配置してある。
【0034】第2実施例では図20の基準状態から、副
スリーブ22は△Yだけ下降自在で、主スリーブ21は
△Xだけ下降自在である。この場合の噴射ストロークは
図21(a)〜(b)に示すように主ポート23と燃料
吸入リード34が連通する状態でプレストロークSpが
発生し、(b)〜(c)で1次噴射ストロークS1が発
生し(e)〜(f)で2次噴射ストロークS2が発生す
る。
【0035】主スリーブ21、副スリーブ22を下降さ
せた場合の特性は図11と同様になる。
【0036】(第3実施例)この実施例では、図22の
バレル11に嵌合するプランジャ14に図24、図25
の燃料吸入孔40a(燃料吸入口)を形成し、主スリー
ブ21の下縁で燃料吸入孔40aを開閉制御するように
してある。
【0037】第3実施例では図26の基準状態から、副
スリーブ22は△Yだけ下降自在で、主スリーブ21は
△Xだけ下降自在である。この場合の噴射ストロークは
図27(a)〜(b)に示すように主スリーブ下方と燃
料吸入孔40aが連通する状態でプレストロークSpが
発生し、(b)〜(c)で1次噴射ストロークS1が発
生し(e)〜(f)で2次噴射ストロークS2が発生す
る。主スリーブ21、副スリーブ22を下降させた場合
の特性は図11と同様になる。
【0038】図23のプランジャ14の構造では図4の
ように燃料吸入リード34〜平行溝36を上下に配列し
なくてもよいので、プランジャ14の上下方向長さが短
くなり、燃料噴射ポンプの全長が短くなる。
【0039】(第4実施例)この実施例では図22の場
合と比べて、図28のように主スリーブ21、副スリー
ブ22を上下逆に配置し、図29のように平行溝36を
上に下部リード35を下に配置し、図30、図31のよ
うに燃料吸入孔40a を下方に配置してある。
【0040】第4実施例では図32の基準状態から、副
スリーブ22は△Yだけ下降自在で、主スリーブ21は
△Xだけ下降自在である。この場合の噴射ストロークは
図33(a)〜(b)に示すように主スリーブ下方と燃
料吸入孔40aが連通する状態でプレストロークSpが
発生し、(b)〜(c)で1次噴射ストロークS1が発
生し(e)〜(f)で2次噴射ストロークS2が発生す
る。主スリーブ21、副スリーブ22を下降させた場合
の特性は図11と同様になる。
【0041】なお、以上の実施例ではポンプ本体とノズ
ルが別体の燃料噴射ポンプについて説明したが、本発明
は別体型の燃料噴射ポンプに限らず、ノズル一体型の所
謂ユニットインジェクタにも適用できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明による燃料噴
射ポンプでは、プランジャ14の頂面17から所定の深
さに形成した燃料逃し穴37を設け、プランジャ14の
外周面に、前記バレル11及びプランジャ14の相対回
動範囲で前記副ポート24と連通可能な平行溝36を形
成し、この平行溝36と燃料逃し穴37とを連通し、下
部リード35と燃料逃し穴37を連通したので、主ポー
ト23と下部リード35で全燃料噴射ストロークSFを
決定し、摺動自在な副スリーブ22と平行溝36の位置
で1次噴射量と2次噴射量を加えた総噴射量を一定に保
ちながら、燃料噴射率を可変制御することができる。
【0043】また、前記燃料逃し穴37に連通しプラン
ジャ外周面に開口した燃料吸入口40を形成したので、
摺動自在な主スリーブ21と燃料吸入口40との位置で
噴射時期を可変制御することができる。
【0044】したがって、全運転域にわたって最適な燃
料噴射特性を得ることができ、全運転域において低騒音
化と低Nox(窒素酸化物)化を達成でき、着火性の悪
い低セタン価燃料をも使用できる。
【0045】本発明の請求項1によれば、プリストロー
クを可変とする機構を有する燃料噴射ポンプにおいて、
プランジャに平行溝を、また副スリーブには副ポートを
それぞれ形成するだけであるので、いずれのプリストロ
ーク値においてもパイロット噴射が可能となるととも
に、1次噴射量及び1次噴射と2次噴射とのインターバ
ルを容易に加工精度良好に得ることができる。
【0046】本発明の請求項2によれば、プリストロー
クを可変とする機構を有する燃料噴射ポンプにおいて、
プランジャに形成する1次噴射用平行溝を最下方位置に
形成したので、1次噴射ストロークに関して容易に加工
精度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係る燃料噴射ポンプを示す縦断
面図である。
【図2】 第1実施例のバレルを示す側面図である。
【図3】 図2のIII−III断面図である。
【図4】 第1実施例のプランジャの側面図である。
【図5】 図4のa矢視図である。
【図6】 第1実施例のプランジャとバレルを組立てた
状態の構造略図である。
【図7】 2段噴射特性を示すグラフである。
【図8】 図6の状態での2段噴射ストロークの行程図
である。
【図9】 第1実施例の制御スリーブを下降させた状態
の構造略図である。
【図10】 図9の状態での2段噴射ストロークを示す
行程図である。
【図11】 制御スリーブを任意に下降させた場合の噴
射特性を示すグラフである。
【図12】 第1実施例において制御スリーブを下降さ
せた状態の構造略図である。
【図13】 図12の状態での2段噴射ストロークを示
す行程図である。
【図14】 両スリーブを同じ下降量で動かした場合の
構造略図である。
【図15】 図14の状態での2段噴射ストロークを示
す行程図である。
【図16】 副スリーブを主スリーブより大きく下降さ
せた場合の構造略図である。
【図17】 図16の場合の2段噴射ストロークを示す
行程図である。
【図18】 第2実施例のバレルを示す側面図である。
【図19】 第2実施例のプランジャを示す側面図及び
平面図である。
【図20】 第2実施例のプランジャとバレルを組み合
わせた状態の構造略図である。
【図21】 図20の状態での2段噴射ストロークを示
す行程図である。
【図22】 第3実施例のバレルを示す側面図である。
【図23】 第3実施例のプランジャを示す側面図であ
る。
【図24】 図23のa矢視図である。
【図25】 図24のb矢視図である。
【図26】 第3実施例のプランジャとバレルを組み合
わせた状態を示す構造略図である。
【図27】 図26の状態での2段噴射ストロークを示
す行程図である。
【図28】 第4実施例のバレルを示す側面図である。
【図29】 第4実施例のプランジャを示す側面図であ
る。
【図30】 図29のa矢視図である。
【図31】 図30のb矢視図である。
【図32】 第4実施例のプランジャとバレルを組み合
わせた状態を示す構造略図である。
【図33】 図32の状態での2段噴射ストロークを示
す行程図である。
【符号の説明】
11 バレル 12 窓孔 14 プランジャ 17 頂面 18 高圧室 21 主スリーブ(制御スリーブ) 22 副スリーブ(制御スリーブ) 23 主ポート 24 副ポート 35 下部リード 36 平行溝 37 燃料逃し穴 40 燃料吸入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 59/26 310 F02M 59/26 320 F02M 59/26 330 F02M 45/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧室(18)を有するバレル(11)
    と、このバレル(11)内をプランジャ(14)が往復
    動することによりバレル(11)の側壁に設けた窓孔
    (12)とプランジャ(14)に設けた燃料吸入口(4
    0)を介して前記高圧室(18)に燃料を吸い込み、こ
    の燃料を圧送するプランジャ(14)と、このプランジ
    ャ(14)に摺動自在に外嵌した主スリーブ(21)及
    び副スリーブ(22)とを有するとともに、この主スリ
    ーブ(21)及び副スリーブ(22)と前記プランジャ
    (14)との軸方向の相対位置を変えてプリストローク
    を調整するようにした燃料噴射ポンプであって、 前記プランジャ(14)の前記燃料吸入口(40)に連
    通する下部リード(35)をこのプランジャ(14)の
    外表面に形成するとともに、前記燃料吸入口(40)と
    前記下部リード(35)は、プランジャ(14)内に設
    けた燃料逃し穴(37)で連通しており、前記プランジ
    ャ(14)に対して前記主スリーブ(21)を所定の範
    囲内に摺動移動させた際に、前記主スリーブ(21)の
    前記下部リード(35)に対向する位置に主ポート(2
    3)を形成し、前記燃料逃し穴(37)に連通する平行
    溝(36)を前記プランジャ(14)の外表面に形成す
    るとともに、前記プランジャ(14)に対して前記副ス
    リーブ(22)を所定の位置に摺動移動させた際に、前
    記副スリーブ(22)の前記平行溝(36)に対向する
    位置に副ポート(24)を形成したことを特徴とする燃
    料噴射ポンプ。
  2. 【請求項2】 高圧室(18)を有するバレル(11)
    と、このバレル(11)内をプランジャ(14)が往復
    動することによりバレル(11)の側壁に設けた窓孔
    (12)とプランジャ(14)に設けた燃料吸入口(4
    0)を介して前記高圧室(18)に燃料を吸い込み、こ
    の燃料を圧送するプランジャ(14)と、このプランジ
    ャ(14)に摺動自在に外嵌した主スリーブ(21)及
    び副スリーブ(22)とを有するとともに、この主スリ
    ーブ(21)及び副スリーブ(22)と前記プランジャ
    (14)との軸方向の相対位置を変えてプリストローク
    を調整するようにした燃料噴射ポンプであって、 前記プランジャ(14)の前記燃料吸入口(40)に連
    通する下部リード(35)をこのプランジャ(14)の
    外表面に形成するとともに、前記プランジャ(14)に
    対して前記主スリーブ(21)を所定の範囲内に移動さ
    せた際に、前記下部リード(35)に対向する位置に主
    ポート(23)を形成し、かつ前記プランジャ(14)
    の前記燃料吸入口(40)及び前記下部リード(35)
    の少なくともいずれか一方に連通する平行溝(36)
    を、該燃料吸入口(40)及び該下部リード(35)の
    いずれよりも下方の位置において前記プランジャ(1
    4)の外周面に所定長さにわたって環状に形成するとと
    もに、前記プランジャ(14)に対して前記副スリーブ
    (22)を所定の位置に移動させた際に、前記平行溝
    (36)に対向する位置に副ポート(24)を形成した
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ。
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