JPS6011186Y2 - 建設作業車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、建設作業車に関する。

従来の建設作業車は、変速装置やクラッチ等の駆動輪用
伝動操作装置を非伝動状態にする操作を忘れて、エンジ
ンを始動すると、車体が急発進してしまい、例えば、崖
際近くでのエンジン始動に伴って転落等の大事故を招く
等、極めて危険であった。

そこで、上述の欠点を解消する為に、実公昭５０−２９
７９５号公報に記載の技術に示されるように、変速レバ
ーに連動する保合片を設けて、変速レバーが変速状態に
ある時、エンジン始動スイッチのキー溝に挿し込まれた
始動用のキーに、前記保合片を接当させて、変速レバー
が変速状態にある時には、エンジン始動用のキーを抜は
出せなくすることが考えられるが、変速レバーと係合片
とを連結するスプリングの付勢力によって変速レバーの
操作が重くなる欠点がある。

そこで、変速レバーが中立位置にある時に、変速レバー
に接当するスイッチを設けて、該スイッチをエンジン始
動回路に組込んで、変速レバーが中立位置にある時のみ
セルモーターを回してエンジンを始動可能にすることが
考えられるが、案内板をったってくる雨水によって前記
スイッチが接触不良を起して誤検出をすることがある。

本考案は、上記欠点をシフトフォク軸の装着構造を有効
に利用して解消することを目的とする。

本考案の建設作業車の特徴とする構成は、ミッションケ
ースにシフトフォーク軸挿入用の貫通孔を設け、前記貫
通孔に前記シフトフォーク軸を摺動可能に挿入すると共
に、前記シフトフォーク軸にシフトフォークを固定して
、変速操作可能に構成すると共に、前記シフトフォーク
軸の両端を支持する前記貫通孔に、前記シフトフォーク
軸の端部に接当して、前記シフトフォークが変速位置に
あることを検出するスイッチを備えた栓部材を装着し、
さらに、前記スイッチをエンジン始動装置の電源回路に
組込んで、前記シフトフォークが中立位置にある時のみ
エンジンの始動を可能に構威した点にあり、斯かる構成
から次の作用効果を奏する。

すなわち、変速状態を検出するスイッチを、ミッション
ケースのシフトフォーク軸挿入用の貫通孔の栓部材のシ
フトフォーク軸の両軸端に対応する箇所に設けたから、
シフトフォーク軸の装着構造を有効に利用し、スイッチ
の点検修理も容易にしながら雨水から前記スイッチを守
ることができて、雨水の接触による誤検出を防止するこ
とができる。

又、変速操作する時には、従来と同様、シフトフォーク
を操作する場合のように、軽い操作でもって行ない得る
。

次に本考案の実施例を例示図に基いて詳述する。

クローラ走行装置１を装備する走行車体の後部に操縦部
２を設けると共に、その前方側にわたり、油圧シリンダ
３を介して前端側横軸芯１周りで駆動揺動自在にダンプ
荷台４を設けてあり、もって、土砂等を運搬並びにダン
プ放出するべく建設作業車の一例としてのダンプ車を構
威しである。

クローラ走行装置１を駆動するに、エンジンＥからの動
力を走行用変速装置５を介して、駆動スプロケット輪１
ａ、ｌａに伝達し、クローラ走行装置１を前後進並びに
３段変速可能に駆動するべく構威してあり、次に詳述す
る。

即ち、ミッションケース６に入力軸７、バック軸８、変
速第１軸９、変速第２軸１０、操向クラッチ軸１１及び
走行駆動軸１２．１２を軸架し、エンジンＥからの動力
を主クラッチ１３を介して入力軸７に伝達し、入力軸７
から変速第１軸９に、あるいはバック軸８を介して変速
第１軸９に、かつ、変速第１軸９から第２軸１０に変速
機構１４を介して伝達し、第２軸１０から左右操向クラ
ッチ１５．１５を介して操向クラッチ軸１１に伝達する
と共に、そこから走行駆動軸１２，１２に伝達していく
べく構威しである。

前記バック軸８に外嵌のバックギヤ１６に咬合可能な第
１ギヤ１７ａと、変速第１軸９に外嵌の変速ギヤ１８に
咬合可能な第２ギヤ１７ｂとを一体連設したシフトギヤ
１７を、前記入力軸７に軸芯方向にのみ摺動自在に外嵌
すると共に、シフトギヤ１７に対するフォーク１９を連
設したフォーク軸２０をミッションケース６に設けた貫
通孔ａ、 ａに摺動自在に、かつ、ボールスプリング２
１を介して３位置で固定可能に構威してあり、もって、
フォーク軸２０の摺動操作により前進状態、中立状態及
び後進状態を択一的に得るべく伝動操作装置２２を構威
しである。

セルモータ２３を介装したエンジン始動装置２４の電源
回路Ｃに、２個の常閉式リミットスイッチＳ１．Ｓ２を
直列に介装すると共に、両スイッチＳ１．Ｓ２夫々を栓
部材２６．２６の先端部に付設し、その栓部材２６．２
６とともに前記フォーク軸２０の両軸端に対応する箇所
、つまり、前記貫通孔ａ、 ａの端部に装着し、中立状
態から前後進いずれへの摺動操作によっても両スイッチ
Ｓ１．Ｓ２のいずれか一方が作用を受け、他方、中立状
態にあっては両スイッチＳ１．Ｓ２が作用を受ける事の
無いように構威してあり、もって、前記伝動操作装置２
２が伝動可能状態にある時には、エンジン始動装置２４
を作用不能状態に、そして、伝動操作装置２２が中立状
態、即ち非伝動状態にある時にのみ電源回路Ｃを閉じ、
エンジン始動装置２４を作用可能状態に自動的に切換え
るべく切換機構２５を構威しである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る建設作業車の実施例を示し、第１図
はダンプ車の全体側面図、第２図は走行用変速装置を示
す一部展開縦断面図、第３図は伝動操作装置を示す縦断
面図である。 ６・・・・・・ミッションケース、１９・・・・・・シ
フトフォーク、２０・・・・・シフトフォーク軸、２４
−−−−−−エンジン始動装置、２６・・・・・・栓部
材、ａ、 ａ・・・・・・貫通孔、Ｃ・・・・・・電源
回路、Ｓｌ、Ｓ２・・・・・・スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミッションケース６にシフトフォーク軸２０挿入用の貫
   通孔ａ、 ａを設け、前記貫通孔ａ、 ａに前記シフト
   フォーク軸２０を摺動可能に挿入すると共に、前記シフ
   トフォーク軸２０にシフトフォーク１９を固定して、変
   速操作可能に構成すると共に、前記シフトフォーク軸２
   ０の両端を支持する前記貫通孔ａ、 ａに、前記シフト
   フォーク軸２０の端部に接当して、前記シフトフォーク
   １９が変速位置にあることを検出するスイッチＳ１．Ｓ
   ２を備えた栓部材２６．２６を装着し、さらに、前記ス
   イッチＳ１．Ｓ２をエンジン始動装置２４の電源回路Ｃ
   に組込んで、前記シフトフォーク１９が中立位置にある
   時のみエンジンの始動を可能に構成しである建設作業車
   。