JPS6010995Y2 - 記録紙の巻取装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 く技術分野〉 本考案は記録紙の巻取装置に関し、特に巻取動力の伝達
に関するものである。

〈従来技術〉 プリンタでロール状の記録紙に印字後、記録紙を巻取る
巻取装置の動力の伝達には、従来、巻取装置に独立にモ
ータを設けてギア等で巻取軸に動力を伝達するもの、プ
リンタ本体の紙送りに連動して回転する回転軸からベル
ト等を介して巻取軸に動力を伝達するものがある。

このうち、独立のモータを設けるものはコストが高くな
るという欠点を有している。

また、キャッシュレジスタ（ＥＣＲ）に用いられる２シ
ートプリンタにおいてはレシートは客用に発行し、ジャ
ーナルのみ巻取装置で巻取るが、レシート発行時はレシ
ート用紙の連続送りが必要となり、ジャーナルの紙送り
とレシートの紙送り量が異なるため、通常はレシート用
紙の連続送り時はジャナル用紙側の紙押えローラをレリ
ーズしてジャーナルを紙送りしないようにしている。

このような場合、プリンタ本体の紙送りに連動して回転
する回転軸からベルト等を介して巻取軸に動力を伝達し
ようとすると、ジャーナル紙が送られていないのに巻取
り軸を駆動することになり、紙のスベリを発生させ紙送
りピッチ不良になる不具合があった。

く目的〉 本考案は従来のこれらの欠点を除去するものであり、そ
の目的はプリンタ本体の紙送りに連動して回転する回転
軸からベルト等を介して巻取軸に動力を伝達しても、紙
のスベリ等の発生しない安価な記録紙の巻取装置を提供
することである。

〈実施例〉 本考案の記録紙の巻取装置の一実施例を第１図、第２図
を用いて詳細に説明する。

プリンタ１はレシート、ジャーナルの２シートプリンタ
であり、ベノ叶送りカム部４を有するベルト駆動部材２
はベルト駆動部材軸３に固着され、プリンタの１印字サ
イクルに図示しないプリンタの駆動源（モータ）の駆動
力により１回転する。

巻取軸１９に巻取力を伝達する伝達ベルト１１はベルト
掛はローラー軸６に軸支されたベルト掛はローラー５と
巻取伝え軸１４に軸支された巻取伝えプーリ１２の間に
掛けられている。

軸７に軸支されたベルト押えレバー８上にはベルト押え
ローラー軸１０が設けられ、ベルト押えローラー９を軸
支している。

紙送り切換えソレノイド２６に駆動される紙送り切換え
レバー２４はベルト押えレバー８と係合している。

紙送り切換えソレノイド２６に通電すると紙送り切換え
レバー２４は矢印方向に回動し、ベルト押えレバー８を
時計方向に回転させてベルト押えローラー９と伝達ベル
ト１１を非保合状態にするとともに、ジャーナル２０を
紙送りする紙送りローラと紙押えローラ（ともにプリン
タ１内部にあるが図示してない）を非係合状態にしてジ
ャーナル２０を紙送りしないようになっている。

巻取軸１９には巻取り歯車１７が一体に設けられジャー
ナル２０を巻取る。

巻取伝えプーリー１２はバネ部材１３により巻取伝え部
材１５と係合し、巻取伝え軸１４に軸支された巻取伝え
部材１５は巻取歯車１７とかみ合う。

以上の構成において動作を説明する。

レシート、ジャーナルとも紙送りする通常の場合には紙
送り切換えソレノイド２６は非吸引状態にあり、ベルト
押えローラー９は伝達ベルト１１と係合している。

■印字サイクルで紙送りローラ、紙押えローラに押圧さ
れたジャーナル２０が紙送りされるとともに、ベルト駆
動部材２も１回転し、ベルト送りカム部４が伝達ベルト
１１をベルト押えローラー９との間にはさみ込んで伝達
ベルト１１を矢印方向に駆動する。

巻取伝えプーリー１２に伝えられた巻取力はバネ部材１
３を介して巻取伝え部材１５に伝わり、巻取軸１９を回
転させジャーナル２０を巻取る。

１印字サイクルに１回転する駆動部材軸３に軸支固定さ
れているベルト駆動部材２の動力を伝達ベルト１１を介
して、巻取伝えプーリー１２に伝達する時は、ベルト駆
動部材２のベルト送りカム部４のベルト接触回転角は巻
取軸１９が巻取り始めに必要なストローク分の回転に設
定する様に角度を決定し、残りの回転角度は伝達ベルト
１１に動力を伝達しない様にベルト駆動部材２との接触
はない。

次に、レシート発行のためにレシートのみ連続送りし、
ジャーナルを紙送りしない時について説明する。

紙送り切換えソレノイド２６に通電すると紙送り切換え
レバー軸に軸支された紙送り切換えレバー２２が矢印方
向に回動し、ジャーナル用紙送りローラと紙押えローラ
が非係合状態になるとともに、ベルト押えレバー８が時
計方向に回転してベルト押えローラー９は伝達ベルト１
１から遠ざかる。

この状態でレシート発行のためにレシートを連続紙送り
すると、プリンタのモータと連動するベルト駆動部材２
は連続回転するが、ジャーナル２０は紙送りされず、ベ
ルト押えローラー９が伝達ベルトから遠のく為、ベルト
送りカム部４が伝達ベルト１１に接触しても伝達ベルト
１１がベルト掛＆ｊローラー５の間で延びるのみで、巻
取伝えプーリー１２に駆動力は伝達されない。

このように伝達ベルト１１の伸縮により余分な伝達力は
吸収され、伝達ベルト１１からベルト送りカム部４が離
れると同時に伝達ベルト１１はフリーに戒り伝。

速力の余力はゼロに戻る。

この様に１印字サイクルに１回転するベルト駆動部材２
のベルト送りカム部４のベルト接触角度を任意のタイミ
ングで伝達し伝達力の余力はベルト送りカム部４が外れ
ると消滅する事により巻取伝えプーリー１２に必要な伝
達力のみ伝達することができるのと、巻取り軸１９はベ
ルト張力で固定され逆回転によるゆるみが無い。

１印字サイクル内の任意の巻取りに必要な回転角度が得
られるのでジャーナル２０を巻取るのに必要なベルト送
りカム部４の接触角度により決定する。

巻取り軸１９がジャーナル２０を巻取り始める時はベル
ト送りカム部４により巻取りに必要な回転角が設定でき
るが、記録紙２０が巻取りユニットに巻取られ巻取り径
が大きくなっていくに従い一定量の記録紙２０を巻取る
のに必要な巻取りユニット１９の回転角度は小さくてよ
くなる。

従って伝達ベルト１１から伝達された回転トルクは伝達
ベルト１１の伸縮で調整されると同時に巻取伝えプーリ
ー１２と巻取り伝え部材１５の間に係合しているバネ部
材１３により記録紙２０を巻取るのに必要な回転トルク
を与え一定トルク以上になるとすべり摩擦が発生し記録
紙２０を余分に引き出すことがない様にしである。

〈効果〉 以上説明したよに、本考案はプリンタの駆動源の動力に
よりｌ印字サイクルに１回転するカム部を有するベルト
駆動部材と、該ベルト駆動部材とベルトを介して対向配
置され前記ベルトと係合するベルト押えローラーと、該
ベルト押えローラを前記ベルトを係合する位置と遠ざか
る位置に切換える切換え部材と、通電時に前記切換え部
材を駆動するとともにプリンタの紙送りを中断させる電
磁石と、前記ベルトにより前記ベルト駆動部材の動力を
伝達される巻取伝えプーリーと、バネ部材の摩擦駆動に
より前記巻取伝えプーリーから動力が伝達され記録紙を
巻取る巻取軸とからなることを特徴とする記録紙の巻取
装置であるから、レシートとジャーナルの２シートプリ
ンタに適用した場合、レシート発行時のレシートのみ連
続送りをしてジャーナルは紙送りしない時は巻取り軸も
回転せず、紙のスベリ等の問題をなくすことができる。

また、巻取り力の駆動源をプリンタ本体のモータからと
ることができ、紙送りの中断とベルト押えローラの位置
切換えを１個の電磁石で行なうことができるため、安価
な記録紙の巻取装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の記録紙の巻取装置を示す側面図とその
振動切替え装置を示す側面図である。 第２図は本考案の記録紙の巻取装置の巻取部を示す正面
図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プリンタの駆動源の動力により１印字サイクリに１回転
   するカム部を有するベル］へ駆動部材と、該ベルト駆動
   部材とベルトを介して対向配置され前記ベルトと係合す
   るベルト押えローラと、該ベルト押えローラを前記ベル
   トと係合する位置と遠ざかる位置に切換える切換え部材
   と、通電時に前記切換え部材を駆動するとともにプリン
   タの紙送りを中断させる電磁石と、前記ベルトにより前
   記ベルト駆動部材の動力を伝達される巻取伝えプーリー
   と、バネ部材の摩擦駆動により前記巻取伝えプーリーか
   ら動力が伝達され記録紙を巻取る巻取軸とからなること
   を特徴とする記録紙の巻取装置。