JPS6010733Y2 - プレスブレ−キにおける非加工物保持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、下型と上型とで金属板のような被加工物を曲
け゛加工するプレスブレーキにおいて、曲げ加工する際
に被加工物を支える保持装置に関するものである。

プレスブレーキで被加工物を曲げ加工する際に被加工物
が上方に傾動するから、被加工物が自重によって垂れ下
がって曲がってしまうことがある。

このために、被加工物を支えるテーブルを曲げ加工に追
従して上方に傾動するようにすると共に、テーブルに電
磁マグネットを設け、この電磁マグネットでテーブル上
に被加工物を吸着保持腰囲げ加工と追従してテーブルを
上方に傾動して被加工物の重量を常に支えることで前述
の被加工物の垂れ下りを防止するようにした保持装置が
知られている。

しかし、前述の保持装置であると電磁マグネットを使用
しているから、非鉄金属製の被加工物を保持することが
できない。

また、被加工物の上方への傾動、テーブルの上方への傾
動によって被加工物がテーブルに対して相対移動するが
、電磁マグネットがテーブルに固着しであるので、被加
工物が電磁マグネットに対してすべることになり、被加
工物に傷をつける恐れがある。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであり、その目
的は、テーフ゛ルにバキュームパッドを移動自在に設け
て、非鉄金属製の被加工物でも保持できると共に、被加
工物を吸着した状態でバキュームカップとテーブルとを
相対移動できて被加工物に傷をつけることがないように
したプレスブレーキにおける被加工物保持装置を提供す
ることである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

第１図はプレスブレーキの全体正面図、第２図は平面図
、第３図は側面図であり、プレスブレーキ１は下型２を
備えた本体３に、上型４を備えたスライド５を上下動自
在に設け、下型２と上型４とて被加工物を曲げ加工する
ように構成され、本体３の前面には左右一対の保持装置
６，６が配設しである。

該保持装置６は保持台７とテーブル８とを備え、保持台
７のプレスブレーキ１と反対側には車輪９を備えた脚１
０が固着され、プレスブレーキ１側には第１・第２０−
ラ１１，１２が取着しであると共に、その第１・第２０
−ラ１１，１２が本体３の下部前面に左右方向に亘って
固着したガイドレール１３に接触し、車輪９が基盤に敷
設した左右方向のレール１４に接触して保持台７はプレ
スブレーキ１の左右方向に走行可能となっている。

前記テーブル８の上面には複数のポールキャスタ１５が
設けであると共に、複数のバキュームパッド１６が設け
である。

第４図は保持装置部分の詳細断面側面図であり、前記保
持台７は上壁７ａ、下壁７ｂ、前壁７ｃ１後壁７ｄ、−
側壁７ｅ、他側壁７ｆによってプレスブレーキ１に向う
前後方向に長尺で、左右方向には短尺で、所定の高さを
有する筐状体となり、前壁７ｃの下方に前記第１・第２
０−ラ１１．１２が取着され、下壁７ｂの後壁７ｄ寄に
脚１０が固着しであると共に、−側壁７ｅには第１小径
ギヤ１７と大径ギヤ１８とが同軸上に回転自在に支承さ
れ、大径ギヤ１８と噛合する第２小径ギヤ１９が回転自
在に支承されていると共に、シリンダー２０が固着され
、そのピストン杆２０ａには第１小径ギヤ１７に噛合す
る第１ラツク杆２１が固着されていると共に、第２小径
ギヤ１９に噛合した第２ラツク杆２２が一側壁７ｅに第
１ラツク杆２１と平行で、摺動可能に取付けである。

前記テーブル８は縦断面下向コ字状で、保持台７より若
干長く、保持台７よりも若干巾広となったプレスブレー
キ１に向う方向に長尺で、左右方向に巾狭なる板状体と
なり、その長手方向に間隔を置いて前記ポールキャスタ
１５が左右−封缶に複数配設しであると共に、プレスブ
レーキ１側、つまり前側の下面には第１・第２ブラケツ
ト２３．２４が長手方向に離隔して吊設され、第１ブラ
ケツト２３に前記第１ラツク杆２１がピン２５で枢着連
結してあり、第２ブラケツト２４の傾斜長孔２６に第２
ラツク杆２２に設けたピン２７が摺動可能に臨ませであ
る。

これにより、シリンダ２０のピストン杆２０ａを伸長す
ると第１ラツク杆２１が上方に移動してピン２５が上方
に移動すると同時に、第１小径ギヤ１７、大径ギヤ１８
、第２小径ギヤ１９が回転して第２ラツク杆２２が同期
して上方に移動するので、ピン２７が傾斜長孔２６に沿
って相対的に摺動しながら上方に移動するから、テーブ
ル８は第４図仮想線で示すように上方に傾動して傾動姿
勢となり、ピストン杆２０ａを縮少すれば下方に傾動し
てストッパ２８が保持台７の上壁７ａに当接して図示の
略水平姿勢となる。

つまり、シリンダ２０と第１・第２小径ギヤ１７．１９
と大径ギヤ１８と第１・第２ラツク杆２１．２２等にな
ってテーブル傾動機構Ａを構成している。

前記テーブル８の下面には左右一対の縦板状の支持ブラ
ケツ）３０，３０が長手方向に間隔を置いて複数固設さ
れ、テーブル８における左右一対の支持ブラケット３０
．３０間には長手方向に長孔となった開口部３１がそれ
ぞれ形成されていると共に、第５図に示すように左右一
対の支持ブラケット３０．３０間には保持プレート３２
が配設され、保持プレート３２に取着した左右一対のピ
ン３３．３３が前記左右一対の支持ブラケット３０．３
０に形成した長手方向のガイド長孔３４゜３４に摺動自
在に臨ませであると共に、前記左右一対の支持ブラケッ
ト３０．３０間に架設した横材３５にはガイドロッド３
６がテーブル８の長手方向に向けて固着され、このガイ
ドロール３６に前記保持プレート３２が摺動自在に嵌合
して保持プレート３２はテーブル８の長手方向、つまり
プレスブレーキ１の本体３に向う方向に所定距離往復動
自在となり、かつ横材３５と保持プレート３２との間に
装着したスプリング３７でプレスブレーキ１の本体３側
に移動付勢維持されている。

なお、ガイドロッド３６を保持プレート３２に固着腰ガ
イドロッド３６を横材３５に摺動自在に嵌合しても良い
。

前記保持プレート３２にバキュームパッド用シリンダ３
８が縦向きに固着され、そのピストン杆３９には前記バ
キュームパッド１６が固着してあり、バキュームパッド
用シリンダ３８のピストン杆３９を伸長するとバキュー
ムパッド１６は開口部３１より上方に突出するようにし
である。

第６図はシリンダ２０、バキュームパッド用シリンダ３
８及びバキュームパッド１６の流体圧回路図であり、シ
リンダ２０の油圧回路４０はポンプ４１、フィルタ４２
、ソレノイドバルブ４３、フローレギュレータ４４、サ
ーボバルブ４５、第１・第２チェックバルブ４６．４７
を備え、サーボバルブ４５のスプール４５ａは前記テー
ブル８に設けた検出杆４８に接し、検出杆４８の揺動に
よって作動制御されるようにしであると共に、バキュー
ムパッド用シリンダ３８の空圧回路４９は工場エアライ
ンに接続したエアフィルタ５０、第２レギユレータ５４
、バキュームパッド用シリンダ３８に空圧を供給、排出
する第１ソレノイドバルブ５２を備え、バキュームパッ
ド用空圧回路５３は前記エアフィルタ５０に接続した第
２レギユレータ５４、第２ソレノイドバルブ５５、コン
バム５６、エアフィルタ５７、ストップバルブ５８を備
え、第２ソレノイドバルブ５５を切換えることでバキュ
ームパッド１６より空気を吸引できるようにしである。

次に作動を説明する。

第３図、第４図に示すようにチーフル８を略水平姿勢と
し、この状態で被加工物Ｂをポールキャスタ１５に沿っ
て第４図に示すように下型２上に載置するまで挿入して
セットする。

この時、第４図に示すようにバキュームパッド１６はテ
ーブル８の下方位置となっている。

バキュームパッド用シリンダ３８のピストン杆３９を伸
長してバキュームバンド１６を開口部３１よりテーブル
８の上方位置として被加工物Ｂを吸着してテーブル８に
保持する。

この様であるから、非鉄金属製の被加工物Ｂでも吸着し
てテーブル８に保持できる。

スライド５を下降して上型４と下型２とで曲げ加工する
と同時にシリンダ２０のピストン杆２０ａを伸長して前
述のようにテーブル８をピン２５、つまり本体３寄位置
を支点として曲げ加工に追従して傾動姿勢に傾動する。

この時、ピン２５は第４図仮想線で示すように下型２寄
の上方位置となるから、テーブル８が被加工物Ｂに対し
て本体３に接近する方向に相対移動スル力、バキューム
パッド１６はバキュームパッド用シリンダ３８と保持プ
レート３２とともに支持ブラケット３０に対してスプリ
ング３７に抗して本体３より離れる方向に移動するので
、バキュームパッド１６と被加工物Ｂとが相対的に滑る
ことがなく、被加工物Ｂを傷つけることがない。

本考案は以上の様に構成したので、非鉄金属製の被加工
物でも吸着して保持できると共に、テーブル８に対して
バキュームパッド１６を相対移動できるからテーブル８
を傾動姿勢に傾動した時にテーブル８と被加工物Ｂとが
相対的に移動することができ、被加工物Ｂがバキューム
パッド１６に対して滑らないから被加工物を傷つけるこ
とがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図、第２図、第３図
はプレスブレーキの全体正面図、平面図、側面図、第４
図は保持装置部分の詳細断面側面図、第５図は第４図の
Ｖ−Ｖ線断面図、第６図はシリンダ、バキュームパッド
、バキュームパッド用シリンダの流体圧回路図である。 １はプレスブレーキ、３は本体、７は保持台、８はテー
ブル、１６はバキュームパッド、３０は支持ブラケット
、３２は保持プレート、３８はバキュームパッド用シリ
ンダ、Ａはテーブル傾動機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレスブレーキ１の本体３の前面位置に保持台７を配設
   すると共に、この保持台７の上方にはバキュームパッド
   １６を備えたテーブル８を、その本体３寄りを支点とし
   て上方に傾動する傾動姿勢と略水平姿勢とに亘って傾動
   可能に設け、このテーブル８と保持台７とに亘ってテー
   ブル８を傾動姿勢と略水平姿勢とに傾動するテーブル傾
   動機構Ａを設けると共に、前記テーブル８の下面には支
   持ブラケット３０を固設し、この支持ブラケット３０に
   保持プレート３２を前記本体３に向う方向に所定距離往
   復動自在に設けると共に、この保持プレート３２をスプ
   リング３７によって本体３側に移動付勢維持し、さらに
   保持プレート３２には前記バキュームパッド１６をテー
   ブル８の上方位置と下方位置とに亘って移動するバキュ
   ームパッド用シリンダ３８を設けたことを特徴とするプ
   レスブレーキにおける被加工物保持装置。