JPS60107337A - シ−ト成形積層プラスチツク容器 - Google Patents

シ−ト成形積層プラスチツク容器

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JPS60107337A
JPS60107337A JP58215105A JP21510583A JPS60107337A JP S60107337 A JPS60107337 A JP S60107337A JP 58215105 A JP58215105 A JP 58215105A JP 21510583 A JP21510583 A JP 21510583A JP S60107337 A JPS60107337 A JP S60107337A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、シート成形積層プラスチック容器に関するも
ので、より詳細にはスチレン系樹脂層とエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物層とを備え、透明性、ガスバリ
ヤ−性及び層間接着性の組合せに優れたシート成形積層
容器に関する。
スチレン系樹脂のシー1−1真空成形圧空成形、プラグ
アシスト成形等のシート成形に付して、カップ状、トレ
イ状等に成形して成る容器類は、食品類の簡易包装の用
途に広く使用されている。この種の容器は、成形が容易
であり、比較的安価であり、また透明性にも優れている
という利点があるが、スチレン系樹脂は、種々の熱可塑
性樹脂の内でもガス透過性の特に大きいものの一つであ
り、内容食品を密封下に長期保存する用途には明らかに
不向きである。
近年、積層技術の進歩に伴ない、エチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物の如きガスバリヤ−性に優れた樹脂層
をガス透過性の大きい樹脂に対して積層することにより
、ガス透過性が小さく、従って内容物保存性に優れた容
器な製造することが広く行われている。
このような技術的背景からすれば、スチレン系樹脂層に
対してエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層を積層
して成る高ガスバリヤ−性の多層容器が当然出現してし
かるべきであるが、このタイプの多層容器が未だ現れて
いないのは、スチレン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物との接合が困難であったためと思われる
本発明者は、スチレン系樹脂層とエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物層とは、酸変性スチレン系樹脂及び/
又は酸変性石油樹脂とポリアミドのブレンド物で接着可
能であり、この接着積層体はカップ等へのシート成形が
可能であることを見出した。
即ち、本発明の目的は、ガスバリヤ−性、透明性及び耐
眉間剥離性の組合せに優れた多層シート成形容器な提供
するにある。
本発明の他の目的は、比較的低い温度でカップ等へのシ
ート成形が容易に行われ、シート成形後においても、ス
チレン系樹脂層とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物含有バリヤ一層との間に良好な層間接着性が維持され
ているシート成形積層容器な提供するにある。
本発明によれば、スチレン系樹脂層とエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物含有バリヤ一層とを酸変性スチレ
ン系樹脂及び/又は酸変性石油樹脂とポリアミドとのブ
レンド物を含有する接着樹脂層な介して積層したシート
をシート成形に付して成ることを特徴とするシート成形
積層容器が提供される。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明のシート成形積層容器の一例を示す第1及び2図
において、この容器は、底部1、底部に連なる側壁2及
び側壁開口部に設けられたフランジ部6から成っている
。側壁2は上向きに若干末広がりとなっている。この容
器壁を拡大して示す第2図において、各々がスチレン系
樹脂から成る内表面層4及び外表面層50間には中間層
の形でエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物含有バリ
ヤ一層6が設けられ、この内外表面層4,5とバリヤ一
層6とを、これらの間に介在する酸変性スチレン系樹脂
及び/又は酸変性石油樹脂及びポリアミドな含有する接
着樹脂層7が強固に結合している。
本発明において、酸変性スチレン系樹脂或いは酸変性石
油樹脂としては、スチレン系樹脂及び/又は石油樹脂を
不飽和カルボン酸乃至はその無水物と反応させて得た酸
変性樹脂やこの酸変性樹脂なアルコールと部分的に反応
させて得た部分エステル化酸変性樹脂を好適に使用し得
る。
原料としてのスチレン系樹脂としては、スチレン、ビニ
ルトルエン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体
をカチオン重合或いはラジカル重合させ得られる樹脂が
使用される。このスチレン系樹脂は、上述したスチレン
系単量体を主体とし、更にブタジェン等のジオレフィン
やアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリ
ロニトリル等の他のエチレン系不飽和単量体を重合体鎖
中に含む共重合体であってもよい。これらのスチレン系
樹脂は、スチレン系樹脂の本質を失わない範囲内で部分
水素化処理を受けていてもよい。
原料石油樹脂としては、石油の分解や改質の際に得られ
る沸点が−10乃至280℃の任意の留分なフリーデル
クラフッ型触媒の存在下にカチオン重合することにより
得られる樹脂であり、一層具体的には、シクロペンタジ
ェン等の04乃至CI留分、α−メチルスチレン等のC
0留分、CII迄の高級オレフィン系炭化水素等の1種
又は2種以上の組合せを重合乃至共重合させて成る樹脂
やそれらの水素添加物等が使用される。
これらの原料樹脂の単量体と反応させるエチレン系不飽
和カルボン酸乃至はその無水物としては、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸モノメチルエス
テル、フマル酸、フマル酸モノエチルエステル、クロト
ン酸、イタコン酸、シトラコン酸、5−ノルボルネン−
2、3−ジカルボン酸等の酸単量体や、無水マレイン酸
、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、5−ノルボルネ
ン−2,3−ジカルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フ
タル酸等の酸無水物単量体が単独で或いは2種類以上の
組合せで使用される。これらの内でも無水マレイン酸が
本発明の目的に最も好適である。
本発明に用いる酸変性スチレン系樹脂及び酸変性石油樹
脂は、アミド系樹脂との相溶性及び反応性の点、又、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物との接着性の点で
0.1乃至20モルチ、特に0.3乃至15モ)v%の
エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物を共重合成
分として含有することが重要であり、この共重合成分が
、上記の範囲よりも低いときには、アミド系樹脂との相
溶性がなくなるとともに、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物との接着力が容器として不適当な範囲に低下
する傾向があり、一方上記範囲よりも大きいとスチレン
系樹脂層との接着力が低下したり或いは接着剤層そのも
のの凝集破壊強度がかえって低下するようになる。
グラフト変性反応に際して、用いる酸乃至は酸無水物単
量体の量は、炭化水素樹脂中に、最終的に前述した範囲
の酸価が賦与されるものであればよい。
これらの単量体と原料樹脂とは、溶融系、溶液系或いは
固−気乃至は固液不均質系で反応させることができる。
両者の付加反応乃至はグラフト反応は、加熱により開始
することもでき、例えば溶融系の反応では無触媒でも十
分に反応が進行することが認められる。勿論、ラジカル
開始剤やその他のラジカル開始手段を用いることもでき
る。開始剤としては、ジクミルパーオキシド、t−ブチ
ルヒドロパーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、ジ
ラウロイルパーオキシド等の有機過酸化物や、アゾビス
イノブチロニトリル、アゾビスイソプロピオニトリル等
のアゾニトリル類等がそれ自体公知の触媒量で使用され
る。ラジカル開始手段としては、X−線、r−線、電子
線等のイオン化放射線;紫外線或いは紫外線と増感剤と
の組合せ;混練り(素練り)や超音波照射等の機械的ラ
ジカル開始手段等が使用される。
例えば、均一溶液系の反応では、スチレン系樹脂及び/
又は石油樹脂、単量体及び開始剤を、トルエン、キシレ
ン、テトラリン等の芳香族溶媒に溶解させてグラフトを
行ない、生成する変性樹脂を沈澱として回収する。また
、不均一系の反応では、原料樹脂の粉末と単量体或いは
単量体の稀釈液とを、イオン化放射線の照射下に接触さ
せてグラフトを行なう。更に均一溶融系の反応では、原
料樹脂、単量体或いは更に所望により開始剤のブレンド
物を、攪拌容器、押出機或いはニーダ−等向で溶融混練
して、変性樹脂どする。これら何れの場合にも、生成す
る変性樹脂は、未重合の単量体、ホモポリマー或いは開
始剤残渣等な除去するためK、洗浄、抽出等圧賦するこ
ともできる。
このようにして得られた酸変性樹脂な、アルコール類と
部分的に反応させて、前述した範囲の酸価な有する部分
エステル変性炭化水素樹脂とし、本発明の目的にこの形
で使用することもできる。
この場合、アルコール類としては、メタノール、エタノ
ール、フロパノール等の1価アルコール、エチレングリ
コール、プロピレンクリコール、グリセリン等の多価ア
ルコールを使用し得る。エステル化の条件はそれ自体公
知のものであり、このような公知の手段でエステル化を
行えばよい。
本発明において、ポリアミドとしてはホモポリアミド、
コポリアミド或いはこれらのブレンド物を挙げることが
できる。
適当なホモポリアミドの例は、 ポリカプラミド(ナイロン6) ポリ−ω−アミノへブタン酸(ナイロン7)ポリ−ω−
アミノノナン酸(ナイロン9)ポリウンデカンアミド(
ナイロン11)ポリラウリンラクタム(ナイロン12)
ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン2.6) ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン4゜6) ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6゜6) ポリへキサメチレンドデカミド(ナイロン6゜10) ポリへキサメチレンドデカミド(ナイロン6゜12) ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン8゜6) ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10゜6) ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10.8) 等である。
適当なコポリアミドの例としては、カプロラクタム/ラ
ウリンラクタム共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチ
レンジアンモニウムアジペート共重合体、ラウリンラク
タム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合
体、ヘキサメチレン身アンモニウムアジペート/ヘキサ
メチレンジアンモニウムセバケート共重合体、エチレン
ジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニ
ウムアジペート共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチ
レンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアン
モニウムセパケート共重合体等を挙げることができる。
これらのホモポリアミド及びコポリアミドは、所謂ブレ
ンド物の形でも使用でき、例えばポリカプロラクタムと
ポリヘキサメチレンアジパミドとのブレンド、ポリカプ
ロラクタムとカプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモ
ニウムアシベート共重合体とのブレンド物等が何れも本
発明の目的に使用し得る。
本発明の目的に特に望ましいポリアミドとしては、ポリ
カプロラクタム(6−ナイロン)、ポリヘキサメチレン
アジパミド(6,6−ナイロン)、ポリヘキサメチレン
アジパミド(6,10−ナイロン)、6 、6/6 、
10ナイロン共重合体、6.6/6ナイロン共重合体な
どが使用し得る。
本発明において、最終接着樹脂層は、酸変性スチレン系
樹脂及び/又は酸変性石油樹脂、とポリアミドを100
:1〜1:6の範囲、好ましくは、50:1〜1:2の
範囲で混合するのがよい。酸変性スチレン系樹脂及び/
又は酸変性石油樹脂成分が、上記の範囲より大きい場合
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物との接着性
の点が劣るとともに、接着剤層そのものの凝集破壊強度
が低下するようになる。また、酸変性スチレン系樹脂及
び/又は酸変性石油樹脂成分が上記の範囲より小さい場
合は、スチレン系樹脂との接着性が低下する。
本発明において前記酸変性スチレン系樹脂及び/又は酸
変性石油樹脂は、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その
無水物の割合が前述した範囲となる限り、種々の態様で
使用される。即ち、酸変性スチレン系樹脂及び/又は酸
i性石油樹脂を未変性のスチレン系樹脂及び/又は石油
樹脂と、ブレンド物全体のエチレン系不飽和カルボン酸
乃至その無水物の割合が前記範囲内となるようにプレン
ドして使用することができ、また種々の変性度の樹脂を
ブレンド物全体のエチレン系不飽和カルボン酸乃至その
無水物の割合が前記範囲内となるようにブレンドして使
用することもできる。
本発明において、酸変性スチレン系樹脂及び/又は酸変
性石油樹脂成分とポリアミド成分とは、新開相溶した混
合物の形で接着剤中に存在してもよいし、また両成分が
化学結合した状態で存在してもよいし、更に両者の組合
せで存在していてもよい。例えば、酸変性スチレン系樹
脂及び/又は酸変性石油樹脂成分とポリアミド成分とは
、溶融ブレンド中に反応し、ブロック共重合体を形成す
ることが認められる。このブロック共重合体の生成は、
一般に溶融粘度の増加によって確認される。
これは、カルボン酸乃至は酸無水物基とポリアミド末端
アミン基との間のアミド形成反応によるものと認められ
る。
本発明において、スチレン系mJl&層としては、それ
自体公知の任意のスチレン系樹脂が使用される。このス
チレン系樹脂は、スチレンの単独重合体或いはスチレン
と共役ジエン、アクリル系単量体等の他の単量体との共
重合体であってよいが、容器の耐衝撃性の見地からは、
スチレンな主体とするスチレン−共役ジエン共重合体或
いはポリスチレンとスチレン−共役ジエン重合体のブレ
ンド物が使用される、これらの共重合体或いは共重合体
のブレンド物においては、共役ジエン成分は全体当り0
.5乃至60重t%、特に1乃至15重量%の量で存在
することが、耐衝撃性と成形性との見地から望ましい。
共役ジエンとしては、ブタジェン或いはイソプレン等が
有利に用いられる。
これらのスチレン系樹脂は、一般にフィルムを形成する
に足る分子量を有していればよい。
この積層物に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物としては、エチレン含有破20乃至80モルチ、特
に25乃至60モ/I/%のエチレン−酢酸ビニル共重
合体を、ケン化率が90%以上、特に96チ以上となる
ようにケン化することにより得られた重合体が、ガスバ
リヤ−性の見地から望ましい。このエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物は、一般にフェノール85重量%と
水15重量%の混合溶媒を使用し、60℃で測定して、
0.07乃至0.17t/11の極限粘度を有すること
が望ましい。
本発明において、ガスバリヤ一層としては、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物単独から成るものを使用し
得る他に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物と他
の熱可塑性樹脂とをブレンド物の形で使用することがで
き、またエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物と他の
熱可塑性樹脂とが多層構造となったものを用いることも
できる。
例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物と各種
ナイロンとは均質なブレンド物を形成し、このブレンド
物は酸素等の各種ガスに対して優れたバリヤー性を示す
と共に、優れた延伸成形性を示すことが知られている(
特公昭57−42493号公報)。かくして、本発明に
おいては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とポ
リアミド(ナイロン)樹脂とを95:5乃至5:95の
重量比で含有するブレンド物を、ガスバリヤ一層として
用いることができる。また、ポリエチレン、ポリエチレ
ン等のオレフィン樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物とのブレンド物は、一定の溶融押出条件下では
、これらのブレンド物中の成分が層状に分布した多層分
布構造をとることが知られている(特公昭51−301
04号公報)。本発明においては、このような多層分布
構造の形でエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を用
いることもできる。
本発明によれば、スチレン系樹脂層とエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物含有バリヤ一層との間に、酸変性
スチレン系樹脂及び/又は酸変性石油樹脂、及びポリア
ミドを隣接関係位置で介在させることにより、この積層
シートなシート成形に付した場合にも、極めて強い層間
接着結合が形成され、またスチレン樹脂系シート成形容
器に酸素等の各種ガスや香気成分に対して遮断性罠優れ
たエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を介在させた
ことにより、内容物の保存性、即ち内容物の酸化劣化の
防止、微生物の増殖防止、香気成分の消失防止等が可能
となる。
一般に、異なった樹脂層間の熱接着に際しては、樹脂層
間の化学結合の生起、樹脂の化学構造の異同、及び接着
界面における樹脂相互の混り合い等の因子な考慮する必
要があると思われる。本発明に用いる酸変性スチレン系
樹脂や酸変性石油樹脂は、スチレン系樹脂と重合体鎖骨
格を共通にしており、両樹脂層間にファン・デル・バー
ルスカによる強い結合が形成され、隣接する樹脂層との
間に強固な接着結合が可能となるものと認められる。
また、ポリアミドは、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物と均一なブレンド物を形成し、相溶性が極めてよ
いため、そして酸変性スチレン系樹脂及び酸変性石油樹
脂はエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物との間にも
、水酸基とカルボン酸基乃至はカルボン酸無水物基とに
よる水素結合やエステル結合を形成するため、隣接する
樹脂層との間に強固な接着結合が可能となるものと認め
られる。
更に、酸変性スチレン系樹脂及び/又は酸変性石油樹脂
、とポリアミドを210〜660℃、好ましくは、22
0〜610℃で、押出機、ニーダ−、バンバリーミキサ
−等の公知の樹脂混練装置を用い、溶融混線によって反
応させることにより得られる共重合体、或いは、前記酸
変性スチレン系樹脂及び酸変性石油樹脂は、比較的低い
温度、例えば80乃至150℃の温度で軟化することか
ら、熱接着に際して接着界面での良好な濡れと樹脂同志
の混合いを生じ、良好な熱接着性が得られるものと推定
される。
本発明のシート成形容器においては、スチレン系樹脂層
(ST)とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層(
HEVA)との間に、酸変性スチレン系樹脂及び/又は
酸変性石油樹脂、及びポリアミド(ADII)が隣接位
置関係で介在するという条件を満足する範囲内で、任意
の多層積層構成をとることができる。例えば、前述した
S 1’/A DM/HEVA/ADB/STの対称5
層構成の他に、ST/Al)If/HEVAの6層構成
、ST/A Dll/HE VA/A DBの4mm成
、IIEVA/Al)M/S T/Al)II/S T
 ノ5 層m成等の任意の層構成をとり得る。
この積層体において、スチレン系樹脂層とエチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物層とは、1000:1乃至1
:100の厚み比で存在し、一方スチレ/系樹脂層と接
着樹脂層とは、10000:1乃至1:10の厚み比で
存在することが、容器としてのガスバリヤ−性、°透明
性及び耐層間剥離性等の見地から望ましい。また、積層
体全体としての厚みは、形態保持性、軽量性、経済性等
の見地から0.001乃至1(JWMの範囲にあること
が望ましい。
本発明によれば、先ず上述した積層構造のシートを製造
する。この多層シートは、スチレン系樹脂のフィルム乃
至はシートとエチレン−酢酸ピニム共重合体のフィルム
乃至はシートとを予め製造し、これらのフィルム乃至は
シートを、酸変性スチレン系樹脂及び/又は酸変性石油
樹脂とポリアミドのブレンド物の層を介して熱接着させ
ることにより製造される。上記接着樹脂は、例えば溶融
物、フィルム、粉末、溶液、サスペンション等の任意の
形で施こすことができ、熱接着は重ね合されたフィルム
乃至はシートを、ホットプレスするか、或いは加熱ロー
ル間に通すことにより容易に行われる。
また、別法として、共押出法(同時押出法)により多層
シートな製造することもでき、この場合には、スチレン
系樹脂、接着樹脂及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物の各々に対応する王台の押出機を使用し、これら
押出機からの各溶融樹脂流を、前述した積層位置関係で
多層多重ダイスを通して押出すことにより、多層シート
とする。
この多層シートを、スチレン系樹脂の軟化温度或いは、
スチレン系樹脂の延伸可能温度において、それ自体公知
のシート成形法1例えば真空成形、圧空成形、プラグア
シスト成形等に付して、カップ、トレイ等の形状の容器
に成形する。
本発明のシート成形容器は、所へ肖透明容器として用い
ることが一般に好ましいが、例えばスチレン系樹脂層に
顔料、充填剤等を配合して不透明容器として用いること
ができる。
また、第6図に示す通り、外表面層をスチレン系樹脂の
発泡層5αとすることにより、この容器に熱遮断性乃至
は保温性をも同時に与えることができる。スチレン系樹
脂の発泡倍率は、種々変化させ得るが、一般的に言って
、1.1乃至20倍とすることが望ましい。
本発明を次の例で説明する。
実施例1゜ ポリカプロラクタム アミラン■1017(J[し製)
と、明細書記載の方法にて無水マレイン酸をグラフト共
重合させた、無水マレイン酸含有量10モルチの酸変性
ポリスチレン(数平均分子量6万、GPCにて測定)を
、ペレット状態にてヘンシェルミキサーで混合した1、
250℃にてバンバリーミキサ−で混練した。
ポリカプロラクタムと酸変性ポリスチレンのブレンド比
率を変え、上記の方法で混練して得たブレンド物な、接
着剤として用い、ポリスチレンスタイロン■$475(
旭ダウ製)の500μm厚のシートとエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物エバール■F(クラレ製)の60
0μ厚のシートをホットプレスにて接着させた。試料は
、ホットプレス内にて230℃で2分間保持した後、1
kg〆ゴの圧力にて10秒間保持し作成した。ただし、
発泡を防止するため上記のシート等は十分に真空乾燥を
行なっている。
サンプルは10餌巾の短冊状に切り取り、テンシロン(
東洋ボールドツイン製)Kてボリスチレ/シートトエバ
ールシートを各チャックに保持した後、室温にて200
 rm /minの速度で引張ることにより180°剥
離を行なった。尚、サンプルの接着層の厚さは平均、7
μmであった。結果を以下に示す。
これらの結果より、酸変性ポリスチレン単体を接着剤と
して用いた場合ゆ、接着剤自体の脆弱さのため、満足す
べき接着強度が得られないことがわかった。また、ポリ
カプロラクタム単体は、ポリスチレンとの接着能力がな
いため、接着剤としては使用できない。ところが、ポリ
カプロラクタムと酸変性ポリスチレンなブレンドするこ
とにより、酸変性ポリスチレンの脆弱さを解消するとと
もに酸変性ポリスチレンとの相溶性においてポリスチレ
ンとの接着がなされ、ポリカプロラクタムとの相溶性及
び酸変性ポリスチレンの無水マレイン酸との相互作用に
おいてエバールとの接着がなされ得ることが予想される
実施例2゜ 実施例1に記載のブレンド比率の接着剤を用い、エバー
ノJ”−F (クラレ製)を中間層、実施例1のポリス
チレンな内、外層とした明細書記載の対称5層構造のシ
ートな共押出にて作成した。
尚、内、外層押出機として、直径6.5m、有効長さ1
430m+のフルフライト型スクリューを内蔵し、かつ
、2流路に分岐したメルトチャンネルを備えたもの、中
間層押出機として直径50■、有効長さが1100mの
フルフライト型スクリューを備えたもの、接着層押出機
として、同じく、直径50關、有効長さが110閣のフ
ルフライト型スクリューな内蔵し、かつ2流路に分岐し
たメルトチャンネルを備えたものを組合わせ、多層用5
層Tダイスを用いた。
作成したシートは、巾が200M、肉厚が1.1咽であ
った。
ここで、ブレンド接着剤としては、ペレットをヘンシェ
ルミキサーでトライブレンドしたものをホッパーに供給
した。
これらのシートを通常のポリスチレン単体の成形条件に
てプラグアシスト真空成形し、内径100柵、深さ20
0間、肉厚が0.5調、内容積が1.571の円筒状カ
ップへの成形な試みた。
前記ブレンド接着剤のうち、成形可能なシートを作成で
きたのは、A、B、Cであった。D、EKついては、一
部分亀裂が生じた。
成形したカップの一部を切り取り、コンゴレッド101
1/l水溶液に浸漬し、90°Cにてその断面における
中間層と接着層を染色した後、顕微鏡観察によって層構
成をめたところ、成形できたカップの外層:接着層:中
間層:接着j―:内層の厚さ比はいずれも45:2.5
:5:2.5:45であった。
成形できたカップA、B、Cの側壁部を切り取り、実施
例1と同様にして、剥H[L強度を測定した。
尚、この場合は中間層にナイフを入れ、強制的に2層に
分離し、テンシロンのチャックに保持した。
以下に結果な示す。
A、B、Cの原シート、及びカップの側壁部を切り取り
、以下の如く、酸素透過度Q’t (20℃。
0%R11)の測定を行なった。また、前記の如くKし
て層構成比をめ、各層の厚みをめた。
東洋テスター工業(株)製のガス透過試験機を使用した
。これは、次のようにして測定される。サンプルを2つ
のチェンバーの間に固定したのち、一方のチェンバーカ
’10−0−2r!1以下の低圧になる迄真空引きを行
ない(低圧側)、その後、他方のチェンバー(高圧側)
を塩化カルシウムで除湿された酸素ガスが1気圧になる
ように置換する。
そして、低圧側の圧力増加の時間的変化をレコーダーで
読み取り、酸素ガス透過度QOtを測定するのである。
このようにしてめた酸素透過度から、中間層の酸素透過
係数を以下の様にしてめた。
1’ol : 中間層の酸素透過係数(cc−cWL/
cm2− sec 、 CIILHg ) Q’t: 多層サンプルの酸素透過度(cc/ゴー d
、ay −at−m ) (QO2)P8:単体ポリスチレンサンプルの酸素透過
度(cc/m”・血y・α転) CQO,)P8は、多層サンプルのポリスチレンの全厚
(接着剤層の厚みを加える と同じ厚みの単体ポリスチレンサンプ ルの酸素透過度である h:中間層の厚さくμ) カップ及びシートから切り出した各サンプルについて、
霞度(ASTM DIDD3−61 )を測定した。カ
ップのサンプリング部分は、カップ側壁部の中心とした
。以下にそれぞれの測定結果を示す。
以上、カップの成形によっても、接着強度に低下せず、
シートにおける強度が維持されることがわかった。また
、カップ成形により、ガスバリヤ一層である中間層に亀
裂が生ぜず、そのガスバリヤ−性が維持されることがわ
かる。接着剤Cを用いた場合、ガスバリヤ−性がわずか
に向上した様に見えるのは、ポリカプロラクタムのガス
バリヤ−性が寄与しているからと思われる。更に、透明
性に関しては、ポリスチレン単体成形物よりは幾分低下
するものの、著しいものではないことがわかる。
実施例6゜ 実施例1における酸変性ポリスチレンの無水マレイン酸
含有量を変化させて、以下の酸変性ポリスチレンを得た
実施例1と同様にして、ポリスチレンとエバー蟹9の積
層シートを上記酸変性ポリスチレンを接着剤として作成
し、剥離強度を測定した。ポリカプロラクタムと酸変性
ポリスチレンの混合比率は6:7である。結果を以下に
示す。
接着層がF、Gの場合は、接着層内にてポリスチレン部
とポリカプロラクタム部が相分離しており、接着層が非
常に脆(なっている。
接着層がIの場合は接着層内での相分離は生じていない
ので、単に接着層が酸変性度が大きいため固くなり、脆
(なったものと思われる。
したがって、酸変性ポリスチレンの変性度は適切な範囲
を選択する必要があることがわかる。
実施例4゜ 明細書記載の方法により無水マレイン酸をグラフト共重
合させた、無水マレイン酸含有量8モルチの酸変性石油
樹脂を作成した。原料の石油樹脂としては、芳香族系炭
化水素樹脂(ベトロジン#12〇 三井石油化学工業製
、酸価0.10 )を使用した。
この酸変性石油樹脂とポリヘキサメチレンアジパミド(
レオ−#” 1200 S 無比成製)を7:6の重量
比で、ベレット状態でヘンシェルミキサーにてブレンド
した。このブレンド物を接着剤として用い、ハイインパ
クトポリスチレン(ダイヤレックスHT 33 A 三
菱モンサンド化成fA)を内、外層、エバー/L” F
 (クラレ製→を中間層とした、明細書記載の対称5層
構成のシートな共押出にて作成した。また、比較のため
に、酸変性石油樹脂単体、及びポリヘキサメチレンアジ
パミド単体を接着剤として用いた、同様のシートも作成
した。
実施例2に記載の方法にて層構成をめた所、いづれのシ
ートも 外層:接着層:中間層:接着層:内層 =500:25:50:25:500C単位μm)であ
った。
これらのシートを通常の真空圧空成形にて成形し、角型
のカップ(口径8.5 cm X 8.5 cm、高さ
4.5crIK)を得た。ただし、ヘキサメチレンアジ
パミド単体を接着剤とした場合は、内、外層と中間層に
完全な眉間剥離が生じたため、カップの成形を行なわな
かった。
ブレンドを接着層としたカップをJ、石油樹脂単体を接
着層としたカップなKとし、比較のために650μmの
ハイインパクトポリスチレン単体のシートから成形した
カップなLと表示する。
多層のカップについては、興施例2に記載の方法で剥離
強度をめた。
また、以下の如く罠してカップの酸素透過度の測定を行
なった。
測定すべきカップに蒸溜水を少量入れ、カップ内を10
04RHに保ちつつ、カップ内を真空中で窒素ガスに置
換した後、実質上酸素透過のないアルミ箔入りヒートシ
ール蓋にて密封し、蓋にシリコン系の接着剤にてガスク
ロマトグラフィ注入口用ゴムを付着した。そのカップを
24℃、60%ffの恒温恒湿槽内で一定期間保存し、
その後カップ内へ透過した酸素濃度をガスクロマトグラ
フでめ、次式に従って、カップ内がi Q Q %#。
カップ外が60%RHにおける24℃の酸素ガス透過度
CQ’t)を算出した。
t 00 Q’!= ” ’P xA(CC/77L”・clay −abn
 3m二カップ内への窒素ガスの充填t(勾t:温湿槽
内での保存期間(day )Ci : を目抜のカップ
内の酸素濃度(VoL )A:カップの有効表面積〔m
2〕 OP:酸素ガス分圧(=0.209)(血〕結果を以下
に示す。
以上、ブレンド物を接着剤とした場合も酸変性ポリスチ
レン単体を接着剤とした場合もほぼ同等のガスバリヤ−
性が得られ、また、接着強度自体もある程度あることが
わかったが、剥離状況が異なる。
そこで、上記6種類にカップに水を満注し、ヒートシー
ル蓋を行なった後、常温にて50cIILの高さから1
0回落下テストを行なった。テスト後、上記と同様にし
て酸素透過度の測定を行なった。
結果を以下に示す。
ブレンド物を接着剤としたカップJ及び、ポリスチレン
単体のカップLについては、各カップの酸素透過度にそ
れ程の相違はない。それに反し、酸変性ポリスチレンを
接着剤としたカップには各カップ毎に相違が太き(、ガ
スバリヤ一層である中間層になんらかの損傷が生じたか
、或いは層間剥離が生じたものと思われる。つまり接着
剤として用いた酸変性ポリスチレンが脆いため、落下に
よる衝撃で破壊され、その際、ガスバリヤ一層を傷つけ
たか、眉間剥離が生じたと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の容器の一例を示す側断面図、第2図
は、第1図の容器の容器壁の拡大断面図、第6図は、本
発明の容器における容器壁の層構成の他の例を示す拡大
断面図である。 引照数字1は底部、2は側壁、6はフランジ部、4は内
表面層、5は外表面層、6はバリヤ一層、7は接着樹脂
層を示す。 手続補正書印釦 昭和59年 2月 1日 特許庁長官 若 杉 和 夫 殿 1、 事件の表示 特願昭58−215105号 2、発明の名称 シート成形積層プラスチック容器 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 4、代理人〒105 5、補正命令の日付 な し 6、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 7、補正の内容 (1)明細書第9頁7行に「酸価」とあるを、「酸濃度
」と訂正する。 (2)仝第11頁1行乃至2行に「前述した範囲の酸価
」とあるを、「前述した範囲の酸濃度1と訂j[する。 以上 手糸光補1E書(自発) 昭和59年5月lO日 特許庁長官 若 杉 和 夫 殿 1、 事件の表示 特願昭58−215105号 2、 発明の名称 シート成形積層プラスチック容器 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 4、代理人〒105 5、補正命令のl」付 な し 6、 補正の対象 10発明の詳細な説明の欄 (1) 明細書第23頁5行に「1.1乃至20倍」と
あるを、「1.1乃至70倍Jと訂正する。 (2) 仝第36頁ドから5行に、「温湿槽」とあるを
、r恒温槽Jと訂屯する。 1【0図 面 (り 第3図を別紙磐廖の通り訂正する。 以1− 第3し

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) スチレン系樹脂層とエチレン−酢酸ビニル共重
    合体ケン化物含有バリヤ一層とを酸変性スチレン系樹脂
    及び/又は酸変性石油樹脂とポリアミドとのブレンド物
    を含有する接着樹脂層を介して積層したシートをシート
    成形に付して成ることを特徴とするシート成形積層容器
  2. (2)ブレンド物において、酸変性スチレン系樹脂及び
    /又は酸変性石油樹脂の少なくとも一部とポリアミドの
    少なくとも一部とが結合してブロック共重合体を形成し
    ている特許請求の範囲第1項記載の積層容器。
  3. (3)ブレンド物において、酸変性スチレン系樹−脂及
    び/又は酸変性石油樹脂成分とポリアミド成分とが10
    0:1乃至1:6の重量比で存在する特許請求の範囲第
    1項記載の積層容器。
  4. (4) 酸変性スチレン系樹脂及び/又は酸変性石油樹
    脂が0.1乃至20モルチのエチレン系不飽和カルボン
    酸乃至はその無水物を共重合成分として含有するもので
    ある特許請求の範囲第1項記載の積層容器。
  5. (5)スチレン系樹脂が、スチレンを主体とするスチレ
    ン−共役ジエン共重合体、或いはポリスチレンとスチレ
    ン−共役ジエン共重合体のブレンド物から成り、且つ該
    スチレン系樹脂は全体として0.5乃至60重量%の共
    役ジエン成分を含有することを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の積層容器。
  6. (6)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物がエチレ
    ン含有量20乃至80モルチ及びケン化度90%以上の
    エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物である特許請求
    の範囲第1項記載の積層容器。
  7. (7)スチレン系樹脂層とエチレン−酢酸ビニル共重合
    体ケン化物層とが、1000:1乃至1:100の厚み
    比、スチレン系樹脂層と接着樹脂層とが10000:1
    乃至1:10の厚み比で存在することな特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の積層容器。
  8. (8)スチレン系樹脂層がスチレン系樹脂発泡体から成
    る特許請求の範囲第1項記載の積層容器。
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