JPS601010B2 - 無煙焼器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は油成分を多く含んだ魚や肉等の焔焼時に多量の
油液を滴下しても油煙や火陥が殆んど生じない無鰹焼器
に関する。

この種従来の魚焼においては、直火式と蒸焼式とに大別
される。

直火式の魚暁とはガスコンロ等の熱源の上方に魚焼を戦
置しその火力が直接に被悟焼物に当って焼成するもので
あり、この直火式においては彼婚焼物に十分に熱が通り
いわゆるカラッとした焼き上がりとなりトサンマ等の生
魚を焼成したときの魚体内に含まれる水分等が油成分等
と共に十分蒸発するため焼き上がりの味覚が非常に美味
になるという長所がある。

その反面燈暁時被熔焼物に含まれた水分や油成分が加熱
と共に魚鱗の火受皿や熱源に滴下して燃え上がったり焦
げて多量の油煙が生じ、さらに被爆焼物の表面が黒焦げ
になり表面のみが焼け過ぎるという欠点があった。

蒸焼式とは直火式以外の焔焼方式で熱源の火災が直接に
被熔焼物に当ることなく間接的に火力が当り加熱される
ため、直火式の欠点たる焼成時に多量の油煙が生じたり
熱え上がったりあるいは表面が黒焦げにならないという
長所がある。

その反面火力が弱く焼成に長時間を要し、火力を強くす
るためには多量のガス等を消費する必要があり熱エネル
ギーの浪費が生じまた蒸焼式は被爆焼物たる魚体内に水
分が多量に含まれ器内で魚を蒸焼にすると焼き上がりが
魚体がグチャグチャになって、焼き魚の味覚の身上とさ
れる表面のこんがり焼きと、カラツとした焼き上がりが
出来ないという欠点がある。

本発明はこれらの欠点を解決し、直火式の如く被娼焼物
の表面がこんがりと焼けると共にカラッとした焼き上が
りによる味覚の美味さと焼き上がりのキレィさを有しな
がら、しかも短時間に焼成できさらに直火式の如く、焼
成時に滴下油成分が燃上がったり多量の油煙が生せす内
部まで十分に焼成できるという直火式と蒸焼式の両者の
長所のみを有する魚暁器を提供することを目的とする。

本発明を実施例を示す図面に基づいて説明する１は火受
版で金属四角平板の周側縁を折曲げて起立せしめ略箱形
に形成したものである。２は火受皿部で火受板‘の底部
を外側から内側へ向けて円形に凸設したものである。

この火受皿部２は、一辺が約２０弧の四角形の火受板１
の底部をプレス加工により直径約１８肌の円形に深さ約
５側程度に凸設して形成したものが家庭用のガスコンロ
に用いるのに便利である。

火受皿部２には多数の火通孔が穿設されている。火受皿
部２の火通孔は第７図に示す如く中心部方向に同心円上
に多数個等間隔に穿孔された小孔の火通孔３と小孔の火
通孔３の外側に二重の同心円上に多数僧等間隔に設けた
菱付火通孔４と蓋付火通孔４の外側で、かつ外方へ向っ
て放射状に多数個等間隔に穿孔した略長楕円形で、かつ
外周方向がやや大きく形成した火通孔５とからなってい
る蓋付火通孔４は第４図に示す如く火受皿部２に穿設さ
れた透孔４ａと該透孔４ａの上面を覆って半円筒状で火
受皿部２の外周方向に向って閉口した火通蓋４ｂが突設
されている。６は滴下液受部で火通孔５を切欠した火受
板１の底部を切欠して形成した火通孔５の両側辺を内側
に向けて起立させて略］型に形成したものである。

即ち火通孔５と滴下液受部６は交互に等間隔に設けられ
ている。

れま焼網係止溝で火受板１の起立せしめた周側緑の上端
を外方へ向って断面つ字型に屈曲させたものである。

８は鉄合火皿体で金属円板の中心部方向を膨らませた円
盤状で皿蓋状体に形成したもので火受板１の火受皿部２
と略同一の大きさに形成されている。

該豚合火皿体８には、火受板１の火受皿部２に穿設した
火通孔３，４，５と全く同一形状同一の大きさで、かつ
同一位置に熱通孔９，１０，１１が穿孔されている。

即ち、第５図に示す如く接合火皿体８の熱通孔は中心部
方向に同心円上に多数個等間隔に穿孔された小孔の熱通
孔９と、小孔の熱通孔９の外側で二重の風Ｄ円上に多数
個等間隔に設けた蓋付熱通孔１０と蓋付熱通孔１０の外
側で、かつ外方へ向って放射状に多数個等間隔に穿孔し
た略長楕円形でかつ外周方向がやや大きく形成した熱通
孔１１とからなっている。

蓋付熱通孔１０‘ま第６図に示す如く鉄合火皿体８に穿
設された透孔１０ａと該透孔１０ａの上面を覆って半円
筒状で鉄合火皿体８の外周方向に向って開□した蓋付熱
通蓋１０ｂが突設されている。

１２は滴下液受流部で鮫合火皿体８の蓋付熱通孔１０の
外周方向に多数個等間隔に穿設した熱通孔１ １の両側
緑を若干略円孤状に立ち上がらせて略Ｕ字状に形成した
もので、鉄合火皿体８に滴下液受流部１２と熱通孔量１
とを交互に放射状に等間隔に多数個設けたものである。

１３は取付足で鉄合火皿体８‘こ４ケ所対向方向に突設
したものである。舷合火皿体８は火受体１の火受皿部２
に蝦合戦層され、かつ鉄合火皿体８は火受皿部２に密着
することなく中心部で約１．５肌の間隙が生じるように
鉄合させるのが火力との関係で好適である。

鉄合火皿体８の火受皿部２への鉄合は火受皿部２の火通
孔６上方に滴下液受流部１２が位置し、滴下液受部６の
上方には熱通孔１１が位置するように設けられている。
このようにして取付足１３を火受板１の底部の内側面に
スポット溶接又はネジ止めにより、競合火皿体８を火受
板１の火受皿部２に鼓合して固着している。

１４は焼網で第１図に示す如く多数本の金属村を組み込
んだ従来公知の絹体で略四角形に形成されその一端には
把手１５が突設されている。

該焼網１４はその把手１５方向の側辺を除く三方向の側
辺が火受板１の上端の暁絹係止溝７内にスライドして挿
脱可能に挿入されている。本発明の無蛭嘘器は、第２図
に示す如く例へばガスコンロ１６等の熱源たる燃焼部に
火受板１の底部に凸設した火受皿部２を敷遣して、ガス
コンロ１６に点火すると燃え上がった炎は、全て火受皿
部２内に収容されて火受皿部２の火通孔３，５、蓋付火
通孔４を通って、火受皿部２全体を加熱しながら、上方
へ抜け火受皿部２に藤合された鉄合火皿体８の滴下液受
流部１２に当接したのち、多数の熱通孔９，１０，１１
から熱は上方へ抜けて、さらに火受板１の上端の焼網係
止簿７に挿入係止され鉄合火皿体８の上方に戦贋された
暁網１４の被爆焼物を焼成するものである。本発明は火
受板の火受皿部２と火受皿部２に競合した舷合火皿体８
との中心部方向に各々二重の同じ円上に多数の蓋付火通
孔４と多数の蓋付熱通孔１０とを設けたから、ガスコン
ロ１６等の熱源から中心部に火力が集中しても、この多
数の蓋付の火通孔４と熱通孔１０とにより適当に火力が
嫁網１４に略均一に分散して加熱されるため、被爆嘘物
たる魚体がムラなく焼けるという効果がある。

さらに鉄合火皿体８をその中心部方向を膨らませた円盤
状に形成し、かつ蓋付熱通孔１０を鉄合火皿体８の外周
方向に向けて開□しているから焼網から滴下する被熔焼
物たる魚体から生ずる水分と混じった油成分は鉄合火皿
体８に落下しても蓋付熱通孔１０を通って下方の火受板
１に落下する恐れが全くなく「藤合火皿体８の滴下液受
流部１２を通って、火受板１の筒側辺部に自然に流下す
るため油煙が生じたり、燃え上がったりする恐れがない
という効果がある。本発明は上記の如く構成し、火受板
１の底部に多数の火通孔３，４，５と滴下液受部６とを
設けた火受皿部２を形成し、多数の熱通孔９，１０，１
１と滴下液受流部１２とを設けた欧合火皿体８を鉄合載
遣し火受板１に暁絹１４を取付けてなるものであるから
、ガスコンロ１６等の熱源から燃え上がった火炎は全て
火受板１の火受皿部２内に収容されて、俵合火皿体８を
通って、暁絹１４に萩層した被熔焼物に集中するため、
熱源からの熱エネルギーのロスがほとんどなく、きわめ
て効果的に焼成できるから省エネルギー効果が高い。

さらに道火式でありながら、ガス等の火炎が直接に被爆
焼物に当ることなく、火受板１の火受皿部２の滴下液受
部６を加熱しながら、あるいは火通孔３，４，５から直
接上方へ通った火炎も豚合火皿体８の滴下液受流部１２
に一旦当ったのち熱通孔９，１０，１１を通って上方へ
抜けるため、火炎が欧合火皿体８を加熱すながら熱エネ
ルギーをこの舷合火皿体８にある程度吸収されるので、
火炎は消えて熱風状になって競絹１４を通って該焼網１
４に戦層された被嬉焼物を焼成するものであるので火炎
を伴わない熱風状の直火により直火式に焼成されるから
、従来の直火式の熊焼と同様に油成分や水分は十分蒸発
されるので、カラッとした焼き上がりができるという効
果がある。さらに直火式でありながら火炎が直接に被爆
焼物に当らないので、表面のみがまつ黒に焦げてしまう
という恐れがなく、しかも直火式であるから表面がこん
がりと焼き上がり焦げ目ができるというきわめて理想的
な焼き上がりができるという効果がある。また熱通孔９
，１０，１１から上昇する熱風により直火式に焼成され
ると共に火炎から熱エネルギーを吸収しながら加熱され
る火受板１鉄合火皿体８自体も吸収した熱エネルギーを
鰭射熱として放射するため、この韓射熱により被焔焼物
はその内部まで十分加熱焼成されるから、従来の直火式
の如く表面は焼けても内部はナマの状態というような恐
れがなく内部から十分に焼成できるという効果がある。

被婚焼物が干し魚や白身の魚あるいは干し肉の如く含有
油成分や水分の少ない物である場合には被爆焼物から焼
成に伴い生じる少量の滴下油成分や水分等は暁絹１４を
通って鉄合火皿体８に滴下するが熱通孔９，１０，１１
から上昇する強い熱風の火力と風圧のため熱通孔９，１
０，１１には落下せず滴下液受流部１２に落下し、この
滴下液受流部１２上を加熱に伴って蒸発しなが球状によ
って踊るように移動して流下しながら殆んど蒸散してし
まい多少の白煙は生じるが燃え上がることは全くなく消
滅してしまい、若し万一蒸発しない滴下した油成分や水
分が残っても鉄合火皿体８に残留することなく鉄合火皿
体８の傾斜にしたがって、火受板１に流れ落ちてしまい
、火受板１の周側縁部の非加熱部分において、ゆっくり
蒸発するので全く燃え上がったり多量の油煙が生じるこ
とはないという効果がある。

さらにまた被爆焼物がサンマや鯖の如く油成分や水分を
多量に含む生魚や生肉である場合には、被爆焼物の焼成
に伴い多量の滴下油成分や、水分が生じ暁絹１４を通っ
て鉄合火皿体８に落下し、熱通孔９，１０，１１から上
昇する熱風状の火力と風圧のため、そのほとんどは鉄合
火皿体８の滴下液受流部１２に落下し、前述の如く移動
し流れ落ちながら蒸発し、あるいは火受板１‘こ流れ落
ちて蒸発するが滴下する油成分や水分が多量の場合には
、鉄合火皿体８の熱通孔９，１０，１ １の上昇する熱
風状の火力と風圧に抗して、熱通孔９，１０，１１を通
って火受板１の火受皿部２に落下する場合もある。

この場合においても熱演孔９，１０，１１の下方には火
受板１の火受皿部２の滴下液受部６が位瞳しているため
熱通孔９，１０，１１を通って落下した油成分や水分等
の全てはこの火受皿部２の滴下液受部６に落下すること
になり、直接にガスコンロ等の熱源の火中に落下するこ
とは全くなく、このため燃え上がったり多量の油煙が発
生する恐れは全くない。

また火受板１の火受皿部２の滴下液受部６に落下した油
成分や水分は、火受皿部２の滴下液受部６上で滞留する
ことなく、加熱に伴い蒸発しながら球状になって移動し
、火受板１の周側縁方向に流下して行きそこで燃え上が
ることなく序々に蒸発する。

この場合多少の油煙が生ずる場合もあるが、これらの生
魚や生肉には油成分のみでなく水分も相当量含有されて
いるため、滴下する油成分には同時に水分も混合して含
まれているから油成分は水分の蒸発に伴い一諸にほとん
ど蒸発してしまい多量の油煙の発生がほとんど生じない
という効果がある。

本発明は構造も比較的簡単であるため製作が容易であり
、かつ安価に提供できるというすぐれた効果がある。

なを従来公知の魚競で市販のもの（金属平板製火受板の
上に焼網を戦直した構造のもの）と本発明品とを用いて
生魚を焼成した結果は次の如くであった。

実験例 １ １８０夕（半身 たて割）魚体長さ ２０伽 幅８肌（一匹を二つ割物こし て焼成） 使用熱源 プロパンガス（液化ガス ボンベ密封式）（
７分開き）空だき １分３硯砂 本発明のもの 従来のもの３ 分 経
過 やや熱源方向に焦げ目ができる 焦げ目なし９分
〜・・分経過まま手Ｃ旨建舞隼宅蓮度蓮藁晃た油さかん
に油煙が出て表面が黒くなる。

火受板に落下した油が焼ける。１２分経過 焼き上がり
焼き上がり実験例 ２にしん ２
匹使用 １匹当り約２５０タ 魚体長さ２８伽 幅７肌
内臓とらず丸ごと焼成 使用熱源 実験例１と同じ 空だき ２分 本発明のもの 従来のもの１ 分 経
過 煙なし 油煙が出る油煙はほ
とんど生せず落下した油 油煙が多量に出る４ 分 経
過 は火受板の四隅方向へ流れ落ちる 悪いススが生
じる（落下した油が火受板にたまる）油煙がわずかに生
じる火受板の四 真黒い油煙が大量に生じる火受板の９
分〜１３分経過 隅方向に流れた油がアワ立つよう 油
に火が付いて燃え上がる。

に白煙を生じて蒸発・５分経過憂さ上海 同
上 １７分 暁き上が
り

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は一部省略
の組立状態を示す斜視図、第２図は使用状態を示す側面
図、第３図は糠網を取外した状態の平面図、第４図は第
３図のＡ−Ａ線断面図、第５図は鮫合火皿体の平面図、
第６図は第５図のＢ−Ｂ線断面図、第７図は火受板の平
面図、第８図は第７図のＣ−Ｃ線断面図。 １・・・・・・火受板、２…・・・火受皿部、３…・・
・小孔の火通孔、４・・…・蓋付火通孔、４ａ・…・・
透孔、４ｂ・・・・・・火通蓋、５・・・・・・火通孔
、６・・・・・・滴下液受部、７・・・・・・焼絹係止
溝、８・・…・鉄合火皿体、９…・・・小孔の熱通孔し
１０・・…・蓋付熱通孔、１１・…・・熱通孔、１２
・・・・・・滴下液受流部、１３・・・…取付足、Ｉ４
．．…．鱗絹、１５……把手、１６・…・・ガスコン〇
〇第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図 第８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 金属製の火受板の底部に略円形状に火受皿部を凸設
   し、該火受皿部の中心方向に蓋付火通孔を設けその外方
   に多数の火通孔と滴下液受部とを交互にかつ所定間隔に
   円形放射状に設け、中心部方向に蓋付熱通孔を設けその
   外方に多数の熱通孔と滴下液受流部とを所定間隔に交互
   にかつ円形放射状に設けて中心部方向を膨らませた円盤
   状の嵌合火受皿体を前記火受皿部に嵌合載置し、嵌合火
   皿体の熱通孔が火受皿部の滴下液受部の上方に、滴下液
   受流部が火通孔の上方に各々位置するように設けて、火
   受板に焼網を取付取外自在に取付けてなることを特徴と
   する無煙焼器。