JPS599676B2 - 染料の固着法 - Google Patents

染料の固着法

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JPS599676B2
JPS599676B2 JP51046973A JP4697376A JPS599676B2 JP S599676 B2 JPS599676 B2 JP S599676B2 JP 51046973 A JP51046973 A JP 51046973A JP 4697376 A JP4697376 A JP 4697376A JP S599676 B2 JPS599676 B2 JP S599676B2
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JP
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benzoic acid
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JP51046973A
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和男 小谷
雅和 伊達
二 釜本
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は繊維製品に昇華性の大きい染料を含む染液を付
与した後、過熱水蒸気処理によって該染料を固着する際
の該染料による昇華汚染を防止し、鮮明かつ濃色、堅牢
な染色または捺染品を得るにある。
従来、疎水性繊維製品、ことにポリエステル繊維製品に
分散染料等の水不溶性または難溶性染料を印捺固着する
方法としては印捺品を高圧水蒸気処理する方法が広《一
般に用いられてきたが、作業性が非常に低く、かつエネ
ルギーコストが高いこと等の欠点を有するばかりか、し
ばしばスチーミミング斑による発色斑を生じる等の問題
を有している。
一方、近年作業性が高く、かつエネルギーコストも低い
ほか、ステーミング斑もほとんど発生しない等の利点を
有する連続式過熱水蒸気処理による固着法が注目され、
かなり普及してきている。
しかし、この方法は捺染品の風合、ピルドアツプ性、諸
堅牢度の面から充分でないばかりか、昇華性の大きい染
料使いの場合、該染料により印捺部以外の部分が汚染さ
れて鮮明捺染品を得ることができないという致命的欠点
を有している。
したがって、ことに昇華堅牢度、鮮明性の良好な疎水性
染料がないピンク系の染色においては過熱水蒸気処理に
よる固着法は全く適用することができず、もっぱら作業
性の低い高圧水蒸気処理が用いられている。
本発明者等は繊維製品に、過熱水蒸気処理によって昇華
性の大きい染料すなわち昇華堅牢度の低い染料を鮮明、
濃色かつ堅牢に能率よく固着する方法につき鋭意研究の
結果、本発明の方法に到達した。
すなわち、本発明は繊維製品に、昇華性の大きい染料を
含む染液または色糊を付与した後、過熱水蒸気を用いて
該染料を固着する際、該染液または色糊に安息香酸、安
息香酸エステルおよびメタニトロ安息香酸から選ばれた
安息香酸またはその誘導体を染料に対し15〜150重
量%を添加することを特徴とする固着法である。
昇華性の大きい染料を含む染液または色糊を塗布または
印捺した繊維製品を過熱水蒸気によって処理するときは
塗布または印捺部の表面から昇華した染料または繊維層
を通過して裏面に出てきた昇華染料が装置内に蓄積し、
次第に未印捺部や織物耳部のほか連続して処理される後
続の色違い布帛を汚染させるものであり、ことに裏通り
しやすい薄地布帛等において汚染のトラブルは著しい。
このような問題を解決する方法も種々検討されている。
すなわち、(1)印捺部の上に更に別のオーバーコート
層を設ける方法、(2)吸着剤などを含浸させた布類を
印捺乾燥布と密着させ処理する方法等である。
しかし、これらの方法はいずれも塗布または印捺裏面か
らの染料昇華を防止することができないため、なお効果
が不充分であり、昇華染料による著しい汚染を生じるば
かりか、作業性も低下してコスト高になる等の欠点を有
し満足できる防止方法は未だ知られていない。
なお汚染の問題は白残しを有する捺染品等で特に太きい
が、捺染品に限定されるものではなく全面塗布、パッド
染色等においても色切替等でしばしば問題となる。
本発明の方法によるときは昇華性の大きい染料使いの過
熱水蒸気処理による固着において昇華染料による汚染を
防止し、鮮明、濃色かつ堅牢捺染品を得られるものであ
る。
本発明の方法により汚染が防止され、かつピルドアツプ
性が向上する理由については定かでないが、併用した安
息香酸類がまず塗布または印捺部表面の繊維内に迅速に
拡散し、ファンデルワールスカまたは水素結合により繊
維に吸着されると共に繊維分子間結合力を弱めるために
昇華性の大きい染料の昇華温度以下の温度で染料が効果
的に塗布または印捺表面の繊維に拡散し、固着されるた
めと考えられる。
また対象がことにポリエステル繊維製品等においては繊
維中での繊維分子、安息香酸分子および染料分子の化学
的相互作用により一度繊維内に拡散した染料が昇華染料
となって繊維外に失なわれることが防止されることも充
分考えられる。
更に染着速度が増加するために塗布または印捺された表
面層のみに染料が効果的に染着され、裏面層がほとんど
染着されないことからも従来のような裏面層からの染料
の昇華による汚染が防止されすぐれた品位の鮮明捺染品
を得ることができるものと考えられる。
本発明はことに捺染品に適用して効果が顕著であるが、
全面塗布、パッド染色等においても装置内に昇華染料が
蓄積しないため有効である。
このようにすぐれた汚染防止効果は通常の染色キャリャ
ーであるジフエニール、0−フェニールフェノール、ク
ロルベンゼン、ナフタレン、シメチルテレフタレート等
では得られず、安息香酸類のみが有するものであり驚く
べきことである。
本発明において用いられる安息香酸またはその誘導体類
としては安息香酸、メタニトロ安息香酸のような酸類、
安息香酸メチル、安息香酸プロビル、安息香酸イソプロ
ビル、安息香酸ブチル、安息香酸アミル、安息香酸フエ
ニール、安息香酸ナフチル、安息香酸ベンジルのような
エステル類等が挙げられるが、安息香酸メチルエステル
、安息香酸プロピルエステルが堅牢性、染着性の面から
特に好ましい。
安息香酸またはその誘導体類の使用量は使用染料に対し
て通常15〜150重量%、好ましくは50〜100重
量%であり、通常水性の染液または色糊に添加するとき
は乳化物として用いられる。
染液を増粘して予め剥離層を設けた紙等の支持体に印捺
し転写法で用いるときは溶剤系で使用するのが好ましい
のはもちろんである。
もちろん、安息香酸誘導体等を上記使用量で色糊に添加
しても粘度、経時安定性を損なうことはない。
また本発明でいう昇華性の大きい染料とは、比較的分子
量が小さく疎水性の大きい染料であり、たとえば、C.
I,バットレツド41、C.I.デイスパースイエロー
6 0、C, I,テ{スパースイエロー7、C,I,
デイスパースレッド501C.I.テイスパースバイオ
レット65、C.■.テイスパースブル−91、C.I
,デイスパースブルー56等が例示される。
これら染料の使用量は捺染品の所望する色濃度により決
定されるが、通常染液または色糊に対し10重量%以下
であり、汎用濃度は0.5〜3重量%程度である。
安息香酸誘導体類の併用により染料の昇華を防止できる
ため同じ色濃度を得るのに安息香酸誘導体類を併用しな
いときに比べて染料を5〜10%減量することができる
ことも本発明の特徴である。
更に本発明の対象となる繊維としてはポリエステル、ポ
リアミド、ポリアクリロニトリル、セルロースアセテー
ト、フェノールホルムアルデヒドのような合成または半
合成の樹脂からなる繊維のほか、疎水性染料によって染
色し得るポリマーでコーテングまたは飽充されたガラス
繊維、天然繊維、再生繊維、エーテル化またはエステル
化によって疎水性染料可染性を付与されたセルロース系
繊維等が挙げられる。
これら繊維を混用する場合は混紡、交撚、混繊、引揃、
交織、交編笠いずれでもよく、繊維製品としては、織物
、編物、不織布、フエルト、敷物、テープ等の任意でよ
い。
しかし、特に本発明を適用して効果が顕著なのはポリエ
ステル系繊維製品に対してである。
本発明における捺染方法を説明すると上記安息香酸誘導
体類の溶剤溶液または水性乳化液と昇華性の大きい染料
および必要に応じて還元防止剤、その他助剤等を通常の
捺染用糊剤と混合して得られる色糊を用いてフラットス
クリーン捺染機、ロータリースクリーン捺染機、ローラ
ー捺染機等の任意の捺染機により繊維製品に印捺した後
、通常乾燥してから過熱水蒸気処理により染料固着され
る。
また直接捺染だけでなく予め剥離層を設けた仮の支持体
に上記色糊を印刷乾燥して得られる転写シートと繊維製
品を重ね合わせ加熱加圧して転写した後過熱水蒸気処理
により染料固着してもよい。
本発明は更に好ましくは糊剤を含有する染液を塗布また
はパッドし、固着する方法にも適用することができる。
過熱水蒸気処理の条件としては被捺染物の種類等にもよ
るが、通常160〜190℃で数分間〜数十分間であり
、好ましくは175〜185℃で5〜10分間である。
本発明の方法によれば物理的な昇華汚染防止法と異なり
、染液または色糊中に少量の安息香酸誘導体類を添加す
るだけで作業性も極めて良好であり、しかも従来の塗布
もし《は印捺、乾燥、固着条件をそのまま適用して優れ
た昇華汚染防止が得られることから工業的価値は極めて
太きい。
以下、実施例により本発明を説明する。
なお実施例中の部および%は重量部および重量%である
実施例 1 ポリエステノレトリコットサテン(目付150? /
rrt )にフラットスクリーン捺染機により下記色糊
を印捺し、中間乾燥した。
次にこの印捺布の両面に綿100%ツイル織物を密着さ
せて、市金ストーク社製の過熱蒸気スチーマーにより1
80℃で6分間処理し、常法の還元洗浄した。
次いで乾燥後未捺染白場部分の汚染の程度を肉眼判定に
より評価した。
色糊 C,I.バットレッド41 20部安
息香酸ベンジル(30%乳化液) 0〜100部尿素
20部 イルガゾールP(チバガイギー社製) 20部
ファインガム SP−15060部 (第一工業製薬社製、CMC) 水 残部全量
1 000部 その結果、表−1に示すように安息香酸ベンジルを添加
した本発明の方法により汚染のない鮮明捺染品を得た。
またことに染料に対し50%以上使用したとき効果が顕
著であったが、150%以上の使用は不経済であるばか
りか湿堅牢度等に悪影響を及ぼすことがあり好ましくな
い。
実施例 2 ポリエステル(125d/30f)糸からなるダブルピ
ックに、安息香酸メチル(30%乳化液)60部または
安息香酸プロビル(30%乳化液)50部と表−2に示
す染料20部を用いて実施例1と同様に調整した色糊を
フラットスクリーン捺染機により印捺し、乾燥した後、
実施例1と同様にして固着、還元洗浄した。
その結果、本発明の方法により優れた昇華汚染防止効果
が得られた。
実施例 3 ポリエステルインターロック編地(目付200? /
772” )に表−3に示す安息香酸誘導体(30%乳
化液)50部とC, I,バットレッド41 20部ま
たはC.I,デイスパースレッド50 20部を用いて
実施例1と同様に調整した色糊をフラットスクリーン捺
染機により印捺し、乾燥した後実施例1と同様にして固
着、還元洗浄した。
その結果、安息香酸誘導体を添加した本発明の方法によ
り優れた昇華汚染防止効果が得られた。
安息香酸誘導体の中では安息香酸のメチルエステルとプ
ロビルエステルが特に優れていた。
実施例 4 ポリエステル(125d/30f)糸からなるダブルピ
ックに、表−4に示した各種染色助剤の゛30%乳化液
の所定量とC,I,バットレッド4120部を用いて実
施例1と同様に調整した色糊をフラットスクリーン捺染
機により印捺し、中間乾燥した後、実施例1と同様にし
て固着、還元洗浄した。
なお染色助剤の使用量はその種類により知られている適
正濃度(゛ポリエステル繊維の染色″中條孝著、日本染
色新聞社発行32頁)に従って決定した。
その結果、安息香酸誘導体のみすぐれた昇華汚染防止効
果を与えた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 繊維製品に、昇華性の大きい染料を含む染液または
    色糊を付与した後、過熱水蒸気を用いて該染料を固着す
    る際、該染液または色糊に安息香酸、安息香酸エステル
    およびメタニト口安息香酸から選ばれた安息香酸または
    その誘導体を染料に対し15〜150重量%添加するこ
    とを特徴とする染料の固着法。
JP51046973A 1976-04-24 1976-04-24 染料の固着法 Expired JPS599676B2 (ja)

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JPS52132178A JPS52132178A (en) 1977-11-05
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