JPS599049Y2 - エキゾ−ストマニホルド接合部のシ−ル構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンジンのシリンダヘッドとエキゾーストマニ
ホルドとの接合部のシール構造に関するものである。

従来、シリンダヘッドとエキゾーストマニホルドとの接
合部のシールは第１図に示す構造のガスケットが用いら
れていた。

すなわち、１はシリンダヘッド、２は排気通路、３は前
記シリンダヘッド１に形威された取付面にフランジを介
してボルト締めにより接合されるエキゾーストマニホル
ド、４はその接合面に介在されたシール用のガスケット
である。

このガスケット４は金属薄板よりなり、環状芯金５によ
って膨出部６が形或され、この膨出部６により局部的な
高面圧部分でシールする構造である。

この場合、熱膨張によるシリンダヘッド１とエキゾース
トマニホルド３との接合部の相対変位の繰返しにより前
記膨出部６が当接しているシール面に凹みができ、その
結果シール不良となって接合面からのガス洩れが発生す
る不具合があった。

本考案は上記従来の不具合を解消することを目的とし、
格別なシール機能を持ったガスケットにより接合部のシ
ールを向上した構造を提供するものである。

その実施例について第２図によって説明する。

１はシリンダヘッド、２は排気通路、３はエキゾースト
マニホルドである。

このシリンダヘッド１とエキゾーストマニホルド３との
ボルト締付による接合面に介在されるガスケット４を次
のような構造としたものである。

シリンダヘッド１の排気通路壁面に空間７を存して接触
するカーリング部を形或した第１のプレー｝４ａと、ご
の第１のプレー）−４ａに内端部が重合する第２のプレ
ート４ｂと、第２のプレー｝４ｂの外端部の締付ボルト
挿通穴周囲で重合する第３のプレー｝４Ｃと、第３のプ
レート４Ｃより内方の第２のプレー｝４ｂの面上に施し
たシール剤４ｄとから一体構或されたものである。

そして、第１のプレート４ａと第２のプレート４ｂとの
重合部の厚さｔ１と、第２のプレート４ｂと第３のプレ
ート４Ｃとの重合部の厚さｔ２とはｔｌ＞ｔ２となるよ
う設定する。

また、シール剤４ｄは、例えばグラファイトグリース（
黒鉛入りグリース）等が用いられる。

本考案は上記の通りの構造であるから次のような作用効
果を有するものである。

前記接合面に介在されるガスケット４は厚さｔ１〉ｔ２
の関係にあるため、ボルト締付けによって第１のプレー
ト４ａと第２のプレー｝４ｂの重合部８は高面圧で密接
し、該部分でシリンダヘッド１とエキゾーストマニホル
ド３との接合部間を先ず第１シールする。

次に、排気通路壁面に接触している第１のプレー｝４ａ
のカールリング部の空間７内に燃焼ガス中のカーボンが
微細な隙間より侵入し、空間７内に溜ったカーボンによ
って第２シールする。

さらに、シール剤４ｄによって第３のシールが行われ、
シール剤４ｄはシリンダヘッド１とエキゾーストマニホ
ルド３の熱膨張による相対変位があっても第３のプレー
｝４Ｃが堰となって外側へのはみ出しを防止している。

よって本考案のシール構造によると、接合面に熱膨張に
よる相対変位が発生しても凹み等を生ずる要素がなく、
しかも第１〜第３の複合シール部によって極めて高度な
シール機能を有する利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のシール構造例を示す断面図、第２図は本
考案のシール構造を示す断面図である。 １・・・・・・シリンダヘッド、２・・・・・・排気通
路、３・・・・・・エキゾーストマニホルド、４・・・
・・・ガスケット、４ａ・・・・・・第１のプレート、
４ｂ・・・・・・第２のプレート、４Ｃ・・・・・・第
３のプレート、４ｄ・・・・・・シール剤、７・・・・
・・空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンのシリンダヘッドとエキゾーストマニホルドと
   の接合面に、シリンダヘッドの排気通路壁面に空間を存
   して接触するカールリング部を形成した第１のプレート
   と、該第１のプレートに内端部が重合する第２のプレー
   トと、該第２のプレートの外端部の締付ボルト挿通穴周
   囲で重合する第３のプレートと、該第３のプレートより
   内方の第２のプレート面上に施したシール剤とからなり
   第２のプレートと第３のプレートの重合部の厚さは第１
   のプレートと第２のプレートの重合部の厚さより小とし
   たガスケットを介在したことを特徴とするエキゾースト
   マニホルド接合部のシール構造。